<Today's news>
1. 「マスクは効果乏しい」 英紙、交換必要と報道
2. 乳がんの新治療薬を承認
3. ワーファリンの過量投与で薬局に家宅捜索
4. スイッチOTC候補18成分を8月末に審議へ
5. 感染研が「新型インフルエンザ」情報サイトを開設
おまけ. コーヒー飲みアルツハイマー病予防?…カフェイン効果に期待
「マスクは効果乏しい」 英紙、交換必要と報道
2009年4月30日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
新型インフルエンザをめぐり、英紙デーリー・エクスプレスは、マスクを着用しても感染を防ぐ効果は乏しく、大量の使用済みマスクがかえって被害の拡大を招く恐れがあると報じた。「マスクはぬれるとウイルスが侵入しやすくなるので、1日に2度は交換する必要がある」と指摘。その上で「(ウイルス)感染の疑いがあるマスクの大量処分は、重大な公衆衛生上の危険を招く恐れがある」と警告している。
感染予防にはマスクというのが、いまや日本の常識となっているが、この見解も納得である。確かにマスクの扱い方をきちんと知っていなければ、せっかくの予防効果がかえって感染率を上げてしまう可能性もないわけではない。マスクマスク!という呼びかけではなく、医療機関で購入される方に対しては、きちんとした使い方も同時に説明が必要のように感じる。
乳がんの新治療薬を承認
2009年4月30日-読売新聞
[要約]
乳がんの新しい治療薬「タイケルブ」(一般名ラパチニブトシル酸塩水和物)が22日、承認された。乳がんのうち、2~3割の患者は、HER2(ハーツー)という遺伝子が過剰に働くことで、がんが増殖する。同様の効果がある抗がん剤ハーセプチンが効かなかったり、治療後に再発したりした患者が対象。6月には保険薬価に収載され、使えるようになる見通し。
ワーファリンの過量投与で薬局に家宅捜索
~東京都足立区の「東京医療第一薬局」、業務上過失致死の疑いで~
2009. 5. 1-日経DI
[要約&コメント]
抗血栓剤のワーファリン(一般名:ワルファリンカリウム)の量を間違えて多く調剤し、同薬を過量服用した82歳の男性患者が死亡した疑いが持たれている。調剤過誤が起きたのは、2008年8月13日。
ワーファリンの1回量は1.5mgを誤って1mgの錠剤と5mgの錠剤を一包化してしまったのが過量投与の原因だ。
調剤過誤に関するニュース。薬局での仕事は、他の一般的な販売とは違い人の命を危める可能性のあるものであることを、改めて再確認させられる悲しいニュースである。同じミスで大切な命を失うことのないよう、この手のミスの改善方法を再検討していただきたい。薬により亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
スイッチOTC候補18成分を8月末に審議へ
2009年5月1日 (金)-薬事日報
[要約&コメント]
厚生労働省は27日、スイッチOTC化を進める医療用医薬品の候補として、プロトンポンプ阻害薬のランソプラゾール、オメプラゾールなどを含む18成分を発表した。厚労省は、一般用への転用が適当と考えられる成分について、▽有効性▽安全性▽転用が適当と考えられる理由――などの概要の取りまとめを日本薬学会に委託。
今回、日本薬学会が選定した18成分は以下の通り。
▽フルルビプロフェン=抗炎症薬
▽ナジフロキサシン=抗生物質含有製剤、経皮
▽レバミピド=胃粘膜保護薬、内服
▽コレスチミド=コレステロール吸収阻害薬、内服
▽ベンダザック=抗炎症薬、経皮
▽クロベタゾン酪酸エステル=副腎皮質ステロイド、経皮
▽トラニラスト=抗アレルギー性点眼薬、点眼
▽アンレキサノクス=アレルギー用鼻炎等用薬、内服
▽オフロキサシン、ノルフロキサシン=抗菌薬含有製剤、点眼
▽オメプラゾール、ラベプラゾールナトリウム、ランソプラゾール=プロトンポンプ阻害薬、内服
▽デキサメタゾン=副腎皮質ステロイド、粘膜
▽アルファカルシドール、カルシトリオール=ビタミンD3製剤
▽ドンペリドン=消化管運動調整薬、内服
▽フドステイン=去痰薬、内服
ビタミンD3などは、骨粗鬆症のためのセルフメディケーションとしてスイッチOTC移行されてもおかしくはない。実際に海外では1μgのビタミンD錠がサプリメントとして販売されている。また、カナダとオーストラリアではすでにニゾラール(ケトコナゾール)がOTC薬として販売されているのを見ているが、ここで出ているのはナジフロキサシンである。海外の状況は参考にされているのだろうか?
感染研が「新型インフルエンザ」情報サイトを開設
2009. 5. 3-日経メディカルオンライン
[要約&コメント]
国立感染症研究所感染症情報センターが4月27日、同センターのインターネットサイト内に、「新型インフルエンザ(豚インフルエンザA/H1N1)」の情報を集めたホームページを作成して立ち上げた。
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
新型インフルエンザの疫学情報、患者の発生情報、厚生労働省からの通知などを網羅的に掲載する。
情報が遅れてしまったが、サイトをご存じでない方のために念のために載せておきました。5/24の段階では感染者数は335人、うち死亡数は0人である。
日本では報道により多くの方が恐怖に陥っているとの話を聞きましたが、ここカナダでは全土で感染者数は805人。報道の過激度は日本に比べるとはるかに冷めている状態です。テキサス(メキシコと国境で隣り合わせの都市)に在住の薬学生いはく、メキシコで感染が始まった時は薬局のマスクが一気に売れてなくなったが、必死に大量のマスクを集めて再度売り出したころには、インフルエンザの熱も冷め一向に売れなくなってしまったとのことです。アメリカでは毎年インフルエンザで3000人近くの命を失っていますが、今回の豚インフルエンザでは今のところ20数名。死者に関しては数でははかりきれないものがありますが、その20数名だけの脅威のために世界中がパニックに陥っているのもどうなのだろう?というのが薬学生の見解です。感染者数などを考えた上で、日本と北米とのメディアの過激度は大きな差があるように感じますが、皆さんは日本の報道どう思われますか?
おまけ…アルツハイマー
コーヒー飲みアルツハイマー病予防?…カフェイン効果に期待
2009/04/23(木)-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
コーヒーやお茶などに含まれるカフェインに、アルツハイマー病*の予防効果があるとする研究結果を、森隆・埼玉医大准教授と米フロリダアルツハイマー病研究センターなどが動物実験からまとめた。記憶力の低下を改善させ、記憶にかかわる脳の海馬や大脳皮質では、Aβが蓄積した「老人斑」の形成が4~5割減少した。カフェインがAβを作る酵素の働きを抑えることも突き止めたという。
*アルツハイマー病
脳にたんぱく質のアミロイドベータ(Aβ)が異常に蓄積して、神経細胞が死んでしまう病気。
日本ではあまり聞かないが、ここカナダではデカフ(=カフェインフリー)を好んで服用する人が多いが、このカフェインにこのような作用が隠されていたということが判明されれば、カフェイン入りコーヒーを好んで飲む人が多くなるかもしれない。日中はカフェインありで、夜や寝る前はデカフで、というスタイルが流行るのでは?
1 件のコメント:
突然の投稿失礼致します。
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突然の投稿にも関わらず、最後までお読み頂き有難うございました。
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