2009/04/26

Saya's 薬学ニュース vol.89-骨粗鬆症治療剤リカルボンとボノテオが新発売/女性は記憶障害に強い?/「デブは病気がち」の真偽を検証する/BMI最適値が判明/緑茶やオリーブ油の抗酸化作用は保存期間の長さに伴って消失

<Today's news>
1. 骨粗鬆症治療剤リカルボンとボノテオが新発売
2. 女性は記憶障害に強い? ホルモンが脳血流改善
3. 「デブは病気がち」の真偽を検証する
4. BMI最適値が判明、90万人の解析から

おまけ. 緑茶やオリーブ油の抗酸化作用は保存期間の長さに伴って消失

骨粗鬆症治療剤リカルボンとボノテオが新発売
2009/04/09-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です


[要約]
小野薬品工業株式会社とアステラス製薬株式会社は、両社が国内共同開発し、1月21日付で製造販売承認を取得した骨粗鬆症治療剤を、それぞれ「リカルボン錠1mg(小野薬品)」「ボノテオ錠1mg(アステラス製薬)」(一般名:ミノドロン酸水和物)の名で、4月7日に国内で新発売した。
日本人骨粗鬆症患者におけるプラセボ(偽薬)に対する骨折抑制効果の優越性を検証できた初めての薬剤である。

詳細:アステラス ニュースリリース
※参照:Saya's 薬学ニュース vol.84-ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤

女性は記憶障害に強い? ホルモンが脳血流改善
2009年4月10日-m3.com 提供:共同通信社

[要約&コメント]
脳梗塞(こうそく)や老化などによって生じる記憶障害に対し、女性ホルモンのエストロゲンが脳の血のめぐりを良くして記憶を改善するように働くことがマウスによる研究で明らかになった。エストロゲンが血管を広げて血流を増やすことで脳の働きを改善しているという。

「男性は記念日などを覚えていないことが多い」というのが持論であるが、これも、その持論をある意味証明する内容なのであろうか。男性と女性の脳の違いについては個人的に興味があったため、興味深い記事と思い載せることにした。ルームメイトの男性に話したら笑っていたので、男性にとっても理論で言い訳のできる研究結果なのではないだろうか。「本人が悪いのではなく、脳が悪いのだ」と。

「デブは病気がち」の真偽を検証する
2009. 4. 6-日経メディカルオンライン

[要約&コメント]
レセプトデータ及び健康診断の結果をもとに、BMIが25以上の人を肥満とし、受療動向(受療率/受診日数/医療費)や疾患の種類などをBMI25以下の人たちと比較調査した。
肥満群の人たちがBMIで25を切る=肥満を解消する)ためには、平均で14~18kgの減量が必要というデータも。


肥満は大病の元というように、肥満があらゆる疾患の原因になっている事は皆さんもすでにご存じのことと思いますが、このように1万人に以上の人たちのデータを比べてはっきりと結果が得られるものなのですね。この筆者が医療の専門家ではないため、肥満が生活習慣病の代表疾患以外のうつ病や不眠症、気管支喘息の下人になっている理由までは考察されておりませんが、データとしてみる分には興味深いように思います。

BMI最適値が判明、90万人の解析から
2009/04/09(木)-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
BMIは単独で死亡の強力な予測因子であり、死亡率は22.5~25.0kg/m2で最も低く、この範囲以上でも以下でも死亡率が上昇することがわかった。BMIが5 kg/m2増加するごとに全死亡率が平均で約30%ずつ上昇したという。その他疾病等の危険率もすべて上昇していた。

上記肥満の記事に続き、BMIの最適値に関する記事を紹介した。やはり25以上が肥満とするガイドラインはエビデンスに基づいているように思う。

おまけ...カテキン

緑茶やオリーブ油の抗酸化作用は保存期間の長さに伴って消失
2009/04/10(金)-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
抗酸化物質が豊富に含まれる食品の健康面での有益性は、食品の保存期間に伴って減少していくことが2つの新しい研究で示された。長期保存によるカテキンの持続性を検証するため、米国、韓国および日本で市販されている8種類のティーバッグの緑茶を元の包装のまま1週間~6カ月にわたり保存したところ、保存期間の早い段階から抗酸化物質の減少がみられ、6カ月後には8種類の緑茶のいずれもカテキン濃度が急激に減少した(平均32%)。
オリーブ油についても、6カ月後には40%低下することがわかった。

今研究は、封を開けたものではなく元の包装のまま行ったものなので、封を開けてしまったらこの低下率は格段に速いものと予想できる。いいお茶だからとっておく、のではなくいいお茶だからこそ早めに飲んだほうがよいのだそうだ。同様に、カテキンを使用している製品(ハンドクリームなど)も、製造に方法によっても変わってくるだろうが、長く使わずにとっておくよりも使用することで効果が得られる事を忘れてはならない。

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