2011/08/26

vol.103

<Today's news>
1. 7社が適応追加で公知申請 適応外薬の解消の一環
2. 全A型インフルに作用の抗体発見 予防薬開発に期待
3. アリセプトが国内売り上げトップ- 今年4-6月
4. HbA1cの国際標準化、2012年4月をめどに完全移行
おまけ.   “眠れる”中国の巨大介護マーケット- 介護企業の海外展開(上)

7社が適応追加で公知申請 適応外薬の解消の一環
2011/08/25 05:00 ミクスonline

[要訳]
 追加する適応は、医療現場から強い求めがあり、同省検討会議も医療上必要性が高く、医学薬学上も公知であると判断したもの。
公知申請は、追加する適応に対する当該医薬品による治療が広く行われ、実績があると判断されていることから、新たに治験することなく申請できる。
▽サワシリン細粒ほか(アモキシシリン水和物、アステラス製薬)、パセトシン細粒ほか(同、協和発酵キリン):追加適応「小児における最大投与量の引き上げ」。「1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと」を追記する。
▽ラステットSカプセル(エトポシド、日本化薬)、ベプシドカプセル(同、ブリストル・マイヤーズ):「がん化学療法後に増悪した卵巣がん」 等

*comment*
日本における抗生物質などの用量は海外と比較すると圧倒的に少なくなるため、適応外処方の例も多かったはず。医療機関からの強い要望が通ったことはありがたいことである。


全A型インフルに作用の抗体発見 予防薬開発に期待
2011/08/25 10:08 【共同通信】
[要訳]
「H1」や「H3」などの型にかかわらず、すべてのA型インフルエンザウイルスに作用する抗体を、藤田保健衛生大(愛知県豊明市)などの研究チームが発見し、25日までに米科学誌ジャーナル・オブ・ビロロジー(電子版)に掲載された。
同大の黒沢良和教授は「流行が予想されるどのウイルスにも作用する予防薬の開発につながる重要な発見」としている。
関連記事:A型インフルウイルスの抗体発見…新薬に期待も 2011年8月25日15時22分 読売新聞 

*comment*
高齢者や免疫力の低下している基礎疾患を持っている患者などへの予防注射や予防薬の開発につながるチャンス。元気な人達は予防薬に頼ることなく基礎的な免疫力の維持・向上に力を入れる努力を。



アリセプトが国内売り上げトップ- 今年4-6月
2011年08月23日 20:50 キャリアブレイン

[要訳]
医薬品市場調査会社IMSジャパンの今年4-6月の市場統計(薬価ベース)によると、エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬アリセプト、サノフィ・アベンティスの抗血小板薬プラビックスの売り上げが、それぞれ前年同期比20%を超える伸びを示し、国内の医療用医薬品の中でアリセプトはトップ、プラビックスは6位となった。
<売上上位10位の製品>
1.アリセプト356億円(前年同期比22.8%増)
2.武田薬品工業の高血圧症治療薬ブロプレス327億円(5.6%減)
3.ノバルティスファーマの高血圧症治療薬ディオバン313億円(11.8%減)
4.アステラス製薬の高コレステロール血症治療薬リピトール280億円(5.4%増)
5.第一三共の高血圧症治療薬オルメテック224億円(4.6%増)
6.プラビックス216億円(27.1%増)
7.武田の消化性潰瘍治療薬タケプロン206億円(10.1%増)
8.久光製薬の鎮痛消炎薬モーラス201億円(10.2%減)
9.エーザイの消化性潰瘍治療薬パリエット199億円(7.9%増)
10.武田の抗がん剤リュープリン192億円(4.7%増)
薬効別に見ると、糖尿病治療薬が15.1%の伸びを示した。(DPP-4阻害薬がいずれも大きく伸長した。)国内医療用医薬品市場の総売上高は2兆3138億円(5.3%増)。

*comment*
高齢化に伴うアルツハイマーや痴呆の問題が浮き彫りになったニュース。今後さらに拡大することが予想される。相変わらず医薬品業界は低迷することなく伸びているようです。



HbA1cの国際標準化、2012年4月をめどに完全移行
2011. 8. 25 日経メディカル 
 [要訳]
日本糖尿病学会は、HbA1cの表記を、日本のJDS値から、国際的に使用されているNGSP値に相当する値に変更することを2010年に決定、まずは同年7月から学術論文や国際学会の発表に適用した。いよいよ2012年4月には日常診療・検診・健康診断にも適用され、完全移行の見通しだ。

(図1●HbA1c表記変更の工程表) 

*comment*
とうとう実施の時期が決定されたようですね。


“眠れる”中国の巨大介護マーケット- 介護企業の海外展開(上)
2011年08月23日 12:00 キャリアブレイン
[要訳]
団塊世代が75歳以上になる2025年に向け、日本国内の介護マーケットは右肩上がりの成長拡大を続ける。高齢化の進展で、介護業界は一見、安泰と思われがちだ。それにもかかわらず、ここにきて中国など海外への進出を試みる介護企業の動きが本格化してきた。介護企業はなぜ、海外を目指すのか―。
「いずれ日本国内の介護マーケットは伸び悩みの時代を迎えるが、中国は日本と比較にならないほど多くの高齢者が生まれる。これを商機ととらえ、中国が高齢化のピークを迎える前に、地盤固めをしておきたい思惑があるのだろう」と指摘する。

*comment*
介護の海外展開。新しい動きに関して興味のある方はどうぞ。

2 件のコメント:

Yoko Gocho さんのコメント...

世界ではダントツでLIPITORがトップだけどね。国によって疾患の構成が違うのはわかるけど、日本だけで、売れている薬ってのは、営業努力が大きいのかね。でもそれってどうなんだろね。

Saya さんのコメント...

コメントありがとうございます☆
確かに、アリセプトがトップっていうのは正直驚いたのは確かかな。
高齢者が多いからと言ってみんながアルツハイマーであるわけではないし。ただ、高脂血症の場合に第一選択薬が国によって多少異なるのかもしれないね。日本ではリピトールだけでなくいろんな薬にばらけているのかも。
これは糖尿病でも感じたことなんだけど、カナダではSU剤よりもだんぜんビグアナイド系のメトホルミンがインスリン抵抗性も考慮して第一選択薬として選ばれているし、それは肥満の割合が圧倒的に多いからなんだとも思うよ。
こういう感じで国によってガイドラインも違うと大きく影響してくるのかな。
アルツハイマーの場合は薬も限られてくるし、それで多くなったのかな。
そんなに多く出している気はしなかったけど…
でも、こうやって考えると奥が深い内容だね☆