2011/08/28

vol.105

<Today's news>
1. 調剤ミスの疑い、女性死亡 薬剤師2人を書類送検
2. 【ピジョン】妊娠期の便秘に向けた飲料でトクホ参入-オリゴ糖が腸内環境を改善
3. 【日本ジェネリック医薬品学会】公知申請で要望書-先発ヒント同一時期に
4. [社会保障] 難治性の長期治療に備え、40%が民間の医療・介護保険に加入
5. C型慢性肝炎の新薬承認へ
6. (富山)県が医薬品卸支店に業務停止処分

調剤ミスの疑い、女性死亡 薬剤師2人を書類送検
2011年8月19日 提供:共同通信社 (MSN産経ニュース)
[要訳]
男性薬剤師が昨年3月25日、胃酸中和剤を調剤しなければいけなかったのに、別の薬剤を調剤し、女性管理薬剤師は4月1日、調剤ミスの報告を受けたのに服用中止の指示や薬剤の回収をせず、7日に女性を死亡させた疑いで薬局経営者の男性薬剤師(76)と、女性管理薬剤師(65)をそれぞれ書類送検した。
関連記事:
調剤ミスで75歳死亡、薬剤師2人を書類送検(2011年8月19日 読売新聞)
調剤ミス:2薬剤師、書類送検 患者らに不安「信用していたのに」 /埼玉(毎日新聞 2011年8月20日 地方版)
*comment*
友人薬剤師が教えてくれた記事。調剤ミスの報告があったにもかかわらず薬剤回収をせずに死亡させた。。。報告の時点で止めていれば救われた命かもしれないのに。。。
怒られることを恐れて報告をしない、というケースはおそらく他の薬剤師の中にも経験があるのかもしれない。筆者が以前務めていた薬局の長も調剤過誤に関してはひどく叱る傾向にあり、それを恐れた部下たちは本部への調剤ミスの報告を怠っていた。今回の事件と同じ事が起きても不思議ではない現状である。
過誤が起きた時に部下を叱りつけるだけでなく、どのように改善していったら過誤が起きにくくなるのかを一緒に考えられるような環境作りが薬局には求められるのではないだろうか。


【ピジョン】妊娠期の便秘に向けた飲料でトクホ参入-オリゴ糖が腸内環境を改善
2011年8月26日 (金) 薬事日報

[要訳]
育児用品・マタニティ用品のピジョンは、妊娠期特有の便通の悩みにも最適な、水感覚の飲料「お願いオリゴ」(特定保健用食品)を新発売した。高純度タイプの乳果オリゴ糖がビフィズス菌を増やして、腸内の環境を改善し、お通じを良好にする。
一般女性に比べて、妊婦が便通に悩みやすい理由としては、
▽妊娠により黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えることで、大腸の運動が鈍くなり、体内に滞留した便から水分が吸収され、硬い便になりやすい
▽子宮が徐々に大きくなって腸を圧迫し、腸の動きが低下する
‐‐などが挙げられている。また、つわり期の食事量の減少や、運動不足も要因になっている。
税込み希望小売価格は500mLペットボトルが189円、2Lペットボトルが630円。

*comment*
妊婦の便秘薬では酸化マグネシウムなどのマイルドな成分などしか使用できないため、このようにあ便秘になりにくい環境を作ることができるのは、セルフメディケーションの観点からも有効であると考えられる。とりすぎも良くないので、一日の用量を守って!

【日本ジェネリック医薬品学会】公知申請で要望書-先発ヒント同一時期に
 2011年8月26日 (金) 薬事日報
[要訳]
医療関係者がGE薬を使いづらい理由の一つとして、「先発品とGE薬の適応症、用法・用量の不一致がある」と指摘した上で、「公知申請は、ある一つの銘柄について行われるのでなく、特許の切れた同じ成分を主成分とするGE薬においても同じ時期に実施し、同一タイミングで新規の効能・効果等を追加すべきである」との見解を表明。

*comment*
確かに、先発品とGE薬の適応症や用法・用量の不一致が現場の薬剤師を混乱させているのは確かである。患者さんはこんなことが起きていることなど知りもしないだろうが。。。果たして厚労省の返答は?


[社会保障] 難治性の長期治療に備え、40%が民間の医療・介護保険に加入
2011年8月26日 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)

[要訳]
主な調査事項は、民間の医療保険や介護保険加入状況、および加入理由、重要と考える社会保障の分野、社会保障の給付と負担のあり方など。、民間の医療保険や介護保険へは61.3%の者が加入していた。30歳代から50歳代では70%を超えていることがわかった。
加入理由では、「公的医療保険や公的介護保険の自己負担分を補うため」が45.3%と最も多く、次に「治りにくい病気にかかり治療が長期化することに備えて」が40.0%となっている。
関連記事:【厚労省調査】6割が民間保険に加入‐自己負担分を補填 (2011年8月31日 (水) 薬事日報)

*comment*
国民皆保険制度という制度がありながらも、民間保険の需要が高くなっている要因としては、公的保険への不信感もあるのではないだろうか。老後国から十分な補助が得られないことへの不安がこのような保険への加入につながっているようにも感じる。


C型慢性肝炎の新薬承認へ
2011年8月26日 提供:共同通信社  m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
厚生労働省薬事・食品衛生審議会の部会は25日、C型慢性肝炎の新しい治療薬「テラビック」(一般名テラプレビル、田辺三菱製薬)の製造販売を承認してよいとする意見をまとめた。
経口投与の抗ウイルス薬で、C型慢性肝炎ウイルスの複製に関係する酵素を阻害し、ウイルスの増殖を抑える。現在標準的に行われているペグインターフェロンと抗ウイルス薬リバビリンの併用治療が効かない患者にも、効果を期待できるという。

*comment*
C型肝炎治療にお困りの方には朗報か?!副作用などの詳しい情報が必要である。

(富山)県が医薬品卸支店に業務停止処分
2011年8月26日 提供:読売新聞
[要訳]
医師の処方せんを必要とする医薬品を、支店社員5人が不正に購入・販売していた。5人は2006年から5年以上にわたり、向精神薬や糖尿病薬、勃起(ぼっき)不全治療薬、脱毛症薬など計797箱(約240万円相当)を購入、または知人など24人に販売した。

*comment*
やっと卸に対する信用が回復してきたという時にこのニュース、残念である。人間である以上このようなことは今後も起こりうるので、不正ができないようなシステムづくりの徹底が必要である。

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