2011/09/14

vol.124

<Today's news>
1. 刻印がない!予製ばらしで見分けがつかない!
2. 日本臨床救急医学会、「救急認定薬剤師」27人を認定
3. 日本社会薬学会が「東日本大震災とくすり」をテーマにシンポ
4. 秋の憂鬱を和らげる「セントジョーンズワート」
5. 飲みやすい青汁、探してみませんか
6. 「Arm Yourself!」インフルエンザに備えよ


刻印がない!予製ばらしで見分けがつかない!
2011. 9. 14 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
ヨウコバール錠250μg(同一成分品:メチコバール250μg)とクロルプロマジン塩酸塩錠25mg「ツルハラ」(同一成分品:コントミン糖衣錠25mg)の見た目がそっくりだったため、一包化予製のばらし作業時に見分けがつかなくなったという事例。
これに対し、以下のような対策を考案
・医師の指示や患者の強い希望がない限り、識別コードのある医薬品を選択し採用する。
・どうしても識別コードのないものを取り扱わなけれバならない場合
(1)一包化予製の作成時、必ずPTPシートを残し、鑑査でPTPシートと照合させる。
(2)予製作成シート(処方せんコピー)に識別コードも記載する。識別コードのない医薬品がある場合はその旨を記載する。
(3)識別コードのない医薬品が含まれる予製剤をばらすときは、該当患者の予製作成シートとバラ錠を置いて2名で鑑査し、医薬品名が明確に分かる状態で保管する。

*comment*
一包化による調剤ミスは起こりやすいタイプの一つ。とくに一包化薬のばらし作業は間違った医薬品を混ぜ合わせる事故が多いので、薬局ごとに対策が必要である。


日本臨床救急医学会、「救急認定薬剤師」27人を認定
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
この認定制度は、同医学会が日本病院薬剤師会の協力下で、救急現場での薬物療法に関する高度な知識、技術、倫理観を備えた薬剤師を養成するために創設したもの。救急医療を専門とする薬剤師の認定制度は日本で初めてだ。
認定要件は、(1)薬剤師としての実務経験が5年以上、(2)救急治療における薬物療法に2年以上従事、(3)同医学会の正会員歴が2年以上、(4)日病薬、日本医療薬学会、薬剤師認定制度認証機構の認証する生涯研修認定制度、日本臨床薬理学会のいずれかによる認定薬剤師資格を持つ、(5)救急治療に関する薬物療法の症例報告が25症例以上、(6)医療従事者向け蘇生トレーニング(ICLS)コースの受講または一次救命処置(BLS)/自動体外式除細動機(AED)コースの指導経験、(7)研修委員会の指定学術集会などで所定の単位を取得──など。
*comment*
この記事のコメント欄にも記載されているが、(3)の同医学会の正会員歴が2年以上 というのは何をもって決まった認定要件なのだろうか。会員になったばかりの人でその他の要件を満たしていては認定されないのか?学会が認定しているため仕方のないことなのだろうか。


日本社会薬学会が「東日本大震災とくすり」をテーマにシンポ
2011. 9. 9 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
前半は、被災地の薬剤師、および被災地外から支援に赴いた薬剤師が、震災の現場で何が起きたのかを報告。後半は医薬品供給の観点から、厚生労働省、日本製薬工業協会、日本医薬品卸業連合会、日本薬剤師会、世界保健機関(WHO)の担当者が、震災時の対応と今後の課題について報告した。
*comment*
今回の震災では、想定外のことが多く起きたため多くの課題が残された出来事となった。被災地から関東のほうへ避難してきた患者さんの処方箋などを対応したり、医薬品の供給が安定せず医薬品手配に四苦八苦したりと、身近に感じる震災となった。このような緊急時には、専門職の個人の能力が試されるため日ごろからの努力の必要性を改めて感じた。


秋の憂鬱を和らげる「セントジョーンズワート」
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
毎年、セントジョーンズワートは、売り上げがトップ10に入る人気ぶりです。赤色の草汁に、生物学的活性を有するヒペリシンが含まれています。セントジョーンズワートは、伝統的に疲労、倦怠感、うつ病を治すために用いられてきました。
ハーブティーとして飲用する場合は、ティースプーン山盛り1杯(約3g)の乾燥ハーブを温めたポットに入れ、熱湯150mLを注ぎます。ふたをして5~10分間抽出したものを、1日2~3回飲みます。

*comment*
最近気になっているハーブやアロマ。なかでもセントジョーンズワートは薬物との相互作用があることで薬剤師の多くが知っているハーブの一つではないだろうか。うつ症状で試している人も多くいるかもしれないので、併用薬等の確認が重要になってくる。


飲みやすい青汁、探してみませんか
2011. 8. 24 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
青汁とは本来、「青い汁。生の緑葉野菜のしぼり汁」のこと。苦い、飲みづらいものばかりではありません。原料としてよく使われているのが、大麦若葉やケール、明日葉。そのほか、桑の葉や長命草、ゴーヤ、緑茶、ヨモギなどをブレンドして、飲みやすさを向上した青汁も販売されています。
明日葉は栄養価が高く、日本食品標準成分表によると、100gあたりのカロテン含有量は5300μg。食物繊維は5.6g、ビタミンKは500μg、ビタミンB2は0.24mg含有されています。食物繊維の含有量はケールの約1.5倍、ビタミンB2は約1.6倍にもなります。
 
明日葉に含有される黄色の色素成分カルコンは、ポリフェノールの1種で、胃酸の分泌を抑える作用や強い抗菌作用、セルライトの解消作用、血栓形成を抑える作用があるといわれています。
*comment*
明日葉は試したことがあるが、ケールに比べて断然飲みやすい味。野菜を取りにくい生活にも助けになるでしょう。ただし、ビタミンKを多く含んでいることから、薬剤相互作用にも注意が必要な健康食品の一つです。


「Arm Yourself!」インフルエンザに備えよ
2011. 9. 6 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
アメリカのインフルエンザの予防接種者数は、1990年代と比較して約2倍に増えました。これには、薬局が予防接種サービスを始めたのが大きく貢献しています。ちなみに、インフルエンザの予防接種は1回20~30ドル。ただ、公的医療保険のメディケア加入者は、保険でカバーされるので無料です。ほぼどの民間医療保険も薬局での薬剤師による予防接種をカバーしているので、加入者は割安で予防接種を受けられます。

*comment*
カナダでもアメリカ同様にインフルエンザのワクチンを薬局で受けることが出来ます。値段はいくらだったのだろう?今度確認してみます☆
このように、薬局での活動が社会に貢献しているという事実はうれしいものですね。

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