2011/09/17

vol.125

<Today's news>
1. 放射性検査薬の投与量を全国調査へ- 放射線技師会
2. DPP-4阻害薬トラゼンタを発売- ベーリンガーとリリーが共同販促
3. 年内にも登場する新薬により3剤併用が標準に
4. 【登録販売者と薬剤師の連携を】JPEC/日薬が研修会‐「問題解決型」の顧客対応が重要
5. 9/15号 「たばこ、1箱1000円に」が過半数
6. 9/16号 「患者から1万円徴収」、受診時定額負担の代替案


放射性検査薬の投与量を全国調査へ- 放射線技師会
2011年09月15日 16:48 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
甲府市立甲府病院(山梨県甲府市)で行っていた腎臓の放射線検査で、日本核医学会が推奨する投与量を大きく上回る放射性の検査薬「テクネチウム」が投与されていた問題で、日本放射線技師会は放射線検査を実施している病院など全国の約1100施設を対象に、検査薬の実際の投与量をアンケート調査すると発表した。    

DPP-4阻害薬トラゼンタを発売- ベーリンガーとリリーが共同販促
 2011年09月15日 18:44 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
トラゼンタは腎臓ではなく主に胆汁から排泄されるため、腎機能の程度に応じた用量調節を必要としないという。
既存のDPP-4阻害薬がほかの種類の糖尿病治療薬との併用が可能なのに対し、トラゼンタは単独療法でのみ承認されている。通常、5mgを1日1回経口投与する。
主な副作用は、便秘(発現率1.9%)、鼓腸(1.5%)、腹部膨満(1.0%)など。また、重大な副作用として低血糖症(0.7%)が報告されている。

*comment*
DPP-4阻害薬の処方数は増えているため、腎臓の負担をかけない薬として注目されそうだが、併用できない点で単剤でどこまで血糖コントロールができるかがキーポイントになりそうである。

年内にも登場する新薬により3剤併用が標準に
2011. 9. 15 日経MD ※会員登録が必要です

[要訳]
田辺三菱製薬は今年1月、国内初のプロテアーゼ阻害薬であるテラプレビルの製造販売承認を厚労省に申請した。
「3剤併用(ペグインターフェロン(IFN)とリバビリンとテラプレビルの)した症例の約90%で、治療開始から4週までにHCV-RNAが陰性化していた。従来の治療と比べ、より早い時期から効果がある印象だ」とのこと。
副作用として貧血と皮疹が問題視されている。「頻回に血液検査を行い、貧血兆候が認められた際には早期にリバビリンを減量するなど、安全に治療を継続できるよう努めた」。「皮疹には抗ヒスタミン薬や外用ステロイドで対処する。皮膚科との連携も重要だ」。

*comment*
C型肝炎治療の新たな方法に、今まで薬物では対応できなかった型の人たちにも明るい道が提供されるのか?新薬やインターフェロンなどは高価でもあるため、患者に負担は強いられるだろう。B型肝炎のインターフェロン療法が保険適応になるなどの記事も出てきている。C型肝炎患者のどこまで補償が適用されるのか、今後見守っていきたい。


【登録販売者と薬剤師の連携を】JPEC/日薬が研修会‐「問題解決型」の顧客対応が重要
2011年9月16日 (金) 薬事日報

[要訳]
日本薬剤師研修センター(JPEC)と日本薬剤師会は都内で、「登録販売者のための一般用医薬品基礎知識研修会~薬局店頭で適切な情報を提供するために~」を開いた。研修会では、登録販売者と薬剤師が連携し、お互いを高め合う関係を構築していくことの重要性が示されたほか、登録販売者も患者・消費者の問題を解決する役割を担うべきことが指摘された。
登録販売者の役割に関して、「単に指名商品を販売するだけではプロの仕事とは言えない」と指摘。医薬品などを販売することが最終目的ではなく、消費者が抱えている問題の解決に向けて、情報を収集し、状況を見極めて、消費者にとって適切な製品を選択し、適切な情報提供を行う必要があるとした。

*comment*
現場にいたとき、正直登録販売者のレベルの格差にとまどう部分はあった。試験に受かっても患者様に提供できるほどの知識は正直備わっていない。どんな些細な質問でも、薬剤師がいればすべて薬剤師に託すといった行動もよく見られた。また、多くのケースで登録販売者が他の業務に追われ、医薬品販売業務にかかわることのできない現状も見受けられた。これではいつまでたっても登録販売者は成長しないし、会社の発展にもつながらない。薬剤師と協力をして店舗単位やグループ単位で高めていく必要性は十分にあるように思う。


9/15号 「たばこ、1箱1000円に」が過半数
2011年09月15日 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
小宮山厚労相が就任早々、たばこ税を引き上げ、1箱700円程度にしてはどうか、と発言し、波紋を広げているのを受け、m3.com意識調査で、「たばこ増税、賛成?反対?」をお聞きしました。
たばこは現在、1箱約400円。「いくらにすべきか」を聞いたところ、最も多かった回答が、「1000円」でした(Q1、詳細な結果はこちら)。医師会員では過半数を超え、57%、医師以外の会員でも47%。次いで多かったのが、「800円以上」あるいは「現在のまま(約400円)」。今の喫煙状況は、本数にかかわらず、「日常的に吸う」の回答は、医師会員の11%、医師以外の会員の17%(Q2)。Q1でたばこ1箱の値段を「現在のまま(約400円)」と回答者数(医師会員10%、医師以外の会員15%)とほぼ一致する数字です。

*comment*
たばこに関しては、禁煙を押している医療者が多いようである。1箱1000円という値も、禁煙者ならではの回答。どうせ自分は買わないからいくら高くてもいいという風にも取れる。「現在のまま」の回答が喫煙者の割合と同じであるのも納得である。果たしていくらになるのだろうか??


9/16号 「患者から1万円徴収」、受診時定額負担の代替案
2011年09月16日 m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
 「受診時定額負担に代えて、病院と診療所の役割分担などを考慮して、例えば、大病院での外来受診時のみ定額負担を求めることをどう考えるか。受診時定額負担100円と同規模の財源を確保するには、大病院の初診1回につき、7000円から1万円程度の追加負担をお願いすることになる」紹介状のない患者さんの「大病院集中」を是正する効果を期待したものと思われます。

「7000円から1万円の追加負担」の試算は次のようなものです。
・ 2009年4月から2010年3月までの医科、歯科の外来の年間受診延日数:20.6億日(うち初診は、3.5億日)
・ 大病院(200床)以上の初診の年間受診延日数:約0.3億日(再診は2.4億日)
・ 100円×20.6億日÷0.3億日=約7000円
・ 紹介状なしの患者からのみ徴収する場合は、1万円程度(地域医療支援病院の外来では約7割、特定機能病院の外来では約5、6割)。

*comment*
受診時定額負担の新たな考え方の一つとして紹介。受診時1回100円に比べて、大学病院初診7000円~1万円というのは大きな差。確かに紹介状のない患者さんの大学病院への集中受診は、本当に必要な人への医療の提供が遅れることにもつながり改善すべき問題ではあるが、それをお金で解決するのが唯一の手なのだろうか。効果がなくはないと思うが。


2011年9月16日 橋本佳子(m3.com編集長) ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
「女性医師の就労環境に関する実態調査」によると、5年前に比べて院内保育施設の設置が進むなど、就労環境の改善が進むものの、いまだ女性医師は常勤医と非常勤医は半々であり、今後取り組むべき課題として、「複数主治医制」を挙げた院長が多いことが明らかになった。2006年度にも同様の調査を行っており、院内保育施設が「ある」と回答したのは、2006年度の56%から、89%(80大学中71大学)に増加した。以前は院内保育施設を看護師に限るケースも見られたが、現在は医師も利用可能な施設がほとんどであり、保育時間も延長した。
短時間勤務でも常勤医として認めるなど、多くの大学で「女性医師の就労継続支援を目的とした勤務制度」を持っており、育児だけでなく介護の場合にも利用できるほか、80%の大学では男性医師も利用可能になっている。また、短時間勤務制、産休・育休取得の可否や育児期間中の当直免除など、就労継続支援や過重勤務緩和に有効な対策を聞いたところ、多くの院長が「複数主治医制」に高い関心を示した。

*comment*
女性医師のキャリアを考えた「複数主治医性」。患者側としては、一人に医師に把握してもらうほうが何かと利便性があるが、現状を考えると取り入れる必要性も出てくるのではないだろうか。患者の状況にも合わせ、うまく連携が取れるのであれば「複数主治医性」もありなのでは?

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