2008/11/06

Saya's 薬学ニュース vol.3-テオフィリン配合の鎮咳去痰薬「ミルコデ錠A」が発売開始/薬害で有名となった「サリドマイド」が販売再開/鎮痛薬の後発薬をめぐりアメリカで特許訴訟

一日遅れですが、OBAMAさんの当選演説を聞きなんだか心をつかまれたような気がしました。奥さんがバリバリ仕事のできる人であっても家庭を優先するという考え方も、自分的には惹かれる部分です。今のアメリカをどう変えられるのか。アメリカに住む気はありませんが、イラク情勢や北朝鮮問題など大きな変化は期待できなくても現状の改善程度は期待させていただきたいです。がんばれOBAMA!!
最近カナダの選挙が終わり、次にアメリカの選挙…とついつい住んでる地域周辺の話題に目を奪われていましたが、肝心の日本の政治はどうなってるのかしら?そっちにもみなさん(自分も含めて)注目してみましょう☆

佐藤製薬、厳しいせき・たん・ぜんそくの症状を改善する「ミルコデ錠A」
2008年10月21日-BPnet
佐藤製薬は2008年10月20日、つらいせき、たん、ぜんそくの症状を改善する鎮咳去痰薬「ミルコデ錠A」を発売した。収縮した気管支を広げて気道を確保し、痰を出しやすくする成分「テオフィリン」を300mg、「dl-メチルエフェドリン塩酸塩」を配合したせき止め薬。 ...

[要訳・コメント]
つらいせき、たん、ぜんそくの症状を改善するせき止め薬「ミルコデ錠A」が佐藤製薬から販売された。
製品名:ミルコデ錠A
成分名:テオフィリン、塩酸メチルエフェドリン、キキョウエキス、セネガエキス、カンゾウエキス等
分類:第1類医薬品の鎮咳去痰薬 ※
剤形:淡青色の糖衣錠
包装単位と金額(税込):24錠 1,029円/48錠 1,408円
【ミルコデ錠Aの特製】
気管支拡張作用のあるテオフィリンを1日量300mg(OTC医薬品最大量)含み、さらに痰をうすめて出しやすくする「キキョウ、カンゾウ、セネガ」の3種類の生薬を配合することで、痰のからみを取り除き、咳を鎮めます。1回3錠服用する「ミルコデ錠」から1回2錠服用で同等効果を示すように進化したものだ。
また、第1類医薬品はOTC医薬品の中でもより専門性が高く、適正使用のための薬剤師による情報提供が義務化されているため、他社と専門性において差別化図るようだ。

テオフィリンという成分は喘息治療の医療用医薬品として投与される薬であり、一般的な鎮咳去痰薬に比べると強い効果が表れるのが予想されます。医療用ではテオフィリンが通常成人1日量400mg投与される。しかし、小児の服用に関しては過量により吐き気やおう吐などの副作用が注意される成分であり、OTC医薬品とはいえども服用に注意してもらいたいものです。
※OTC医薬品分類一覧
・第1類医薬品:OTC医薬品としての使用経験が少ないものや副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。 ・第2類医薬品:副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。またこの中で、特に注意を要するものを指定第2類医薬品とする。
・第3類医薬品:副作用、相互作用などの項目で安全性上、多少注意を要するもの。

サリドマイドを治療薬承認 年内にも46年ぶり販売再開
2008年10月16日-asahi.com

[要訳・コメント]
服用した妊婦の子に重い障害を引き起こした薬「サリドマイド」の新しい可能性として、血液がんの一つであり「多発性骨髄腫」の治療薬として製造販売することを承認した。薬害を引き起こした薬が再販売されるのは極めて異例だが、販売条件として処方医師や患者の登録のほか、妊婦の誤用を防ぐための十分な説明が挙げられている。

「薬害」という言葉を聞いたら誰もが思い浮かべることができるほど有名薬「サリドマイド」。販売を再開させるのでは、という話は前から耳にしていたけれど、ついに今回正式に承認されることとなった。治療困難な疾患の治療に有効であるという事実はとても喜ばしいことであるが、二度とあのような悲惨な事態が1件でも発生しないよう事前の整備を万全にしてもらいたいと願う。

バーとエンド、鎮痛薬の後発薬をめぐり特許訴訟を開始
2008/10/22-IP NEXT
ニュース後発医薬品の米バー・ファーマシューティカルズ(Barr Pharmaceuticals)は、子会社のバー・ラボラトリーズ(Barr Laboratories)が、エンド・ファーマシューティカルズ(Endo Pharmaceuticals)の鎮痛薬「Opana ER 」(一般名:塩酸オキシモルホン)持続放出 ...

[要訳・コメント]
後発医薬品の米バー・ファーマシューティカルズ(Barr Pharmaceuticals)は、エンド・ファーマシューティカルズ(Endo Pharmaceuticals)の鎮痛薬「Opana ER 」(一般名:塩酸オキシモルホン)の持続放出錠時関する特許の無効をFDAに主張したことで、エンド社は特許侵害でバー社を提訴した。

記事を検索していると、アメリカにおける訴訟関連記事を多数見かけます。
何故こんない訴訟が多いの?と知人に伺ったところ、アメリカにおける弁護士総数と日本におけるものとを比較すると、アメリカが圧倒的に多いそうです。人口を考えると当たり前ですが、アメリカの場合は仕事量に対して弁護士の数が余ってしまうため小さなことでも弁護します!といったように弁護士事務所側が宣伝をしているというのです。日本では、小さな用件で訴訟を起こせるほど弁護士は暇ではないので訴訟社会ではないのですね。訴訟には多大なお金と日数がかかるため、弁護士になる門を狭くしてその量自体を減らすようにしている日本のやり方は賢い!とその方はおっしゃっていました。弁護士になるのはどこの国も難しいのだ…と勘違いしていた私にとってはまた一つ勉強になった日でした。

See ya~

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