2008/11/29

Saya's 薬学ニュース vol.18-便秘の治療について

こころとからだの相談室:便秘の治療について
2008年11月14日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:毎晩茶さじ1杯のセンナを寝る前に服用すると翌朝便が出るのですが、こんなに何年間も飲み続けていても、体に害がないものでしょうか? また、何年も続いている便秘を解消する方法は何かありますでしょうか?

便秘の治療は、(1)食事療法(2)運動療法、そして(3)できるだけ少量の下剤を用いるのが基本。
下剤はセンナのような「刺激性下剤」(大腸の粘膜を刺激して水分の分泌を促すなどの機序)ではなく「緩下剤(塩類下剤)」を用いることを勧めている。効き過ぎると水様便や泥状便になりやすいのが欠点である。
現代の人たちが便秘がちなのは、食物繊維の摂取不足が原因と言われている。水分のこまめな摂取と運動により、大腸収縮運動(蠕動運動)を誘発するため、便秘解消によいといわれている。
刺激性下剤の使用は、比較的効果の発現も早く、よく用いられているが、量の使いすぎに注意する必要がある。

便秘で悩む高齢者は本当に多く感じる。薬局に薬を取りに来る高齢者のほとんどに下剤が処方されている。多数の薬を服用することで、便秘を悪化させることもあるが、食生活の変化(食物繊維摂取不足)も多いように思う。食物繊維が良いとはいっても、中にはかえって便秘を悪化させるような食材もあるので、注意が必要である。

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