<Today's news>
1. 新年初のスイッチOTCは「鼻と皮膚のアレルギー」が標的
2. ホルモテロール+低用量ブデソニド併用療法により喘息コントロールが改善する可能性
3. 今シーズンのAソ連型タミフル耐性ウイルス、日本で93%に見つかる
4. 【メディ・パルHD/アルフレッサHD】合併計画を白紙撤回
おまけ. 深層・真相:ウイルス性肝炎 患者団体など、県の対応遅れを批判 /熊本
今日は記念すべき日です。
アメリカで初の黒人大統領が就任した日。世界各国で取り上げられていましたね。
オマバ大統領は、先進国の中で唯一国民皆保険の唯一ない国アメリカに、導入する意向も示されていたことから、人種だけでなく、医療に関しても注目が集まりそうな大統領になりそうです。
新年初のスイッチOTCは「鼻と皮膚のアレルギー」が標的
2009. 1. 6-日経DIオンライン
[要約&コメント]
抗アレルギー成分「エメダスチンフマル酸塩」(医療用医薬品の商品名:ダレン、レミカットほか)を配合したスイッチOTC薬「ロートアルガード抗アレルギーカプセル」が13日に発売された。適応は成人(15歳以上)のみで、1回1カプセルを1日2回、朝食後および就寝前に服用。医師や薬剤師に相談するまでの期間は、鼻炎の症状に用いる場合は1週間、皮膚の症状では3日間の服用で症状の改善が見られない場合で推奨している。
アレルギーによる鼻炎と皮膚症状のどちらにも効くOTC薬は、2006年11月に発売されたエーザイのスイッチOTC薬「ハイガード」(配合スイッチ成分名:塩酸アゼラスチン)に次ぐ2剤目。
レミカットには眠気はもちろんのこと、肝機能障害も副作用として該当するので、用法どおりの服用が重要である。医師にかかるまでの期間なども一緒に覚えておくと患者にとっても有益ではないだろうか。
ホルモテロール+低用量ブデソニド併用療法により喘息コントロールが改善する可能性
2009年1月8日-m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
「低用量ICS療法で十分な効果が得られない場合、ICS+長時間作用型β2刺激薬(LABA)併用療法や高用量ICS単剤療法により、喘息コントロールが改善する」と示している。良好な喘息コントロールの達成に有用でないことが示されたが、喘息増悪の減少と喘息コントロール不良時間の短縮が認められた。
*低用量ICS療法
低用量吸入コルチコステロイド吸入(ICS)は喘息維持療法
ブデゾニドは処方薬商品名パルミコートで知られる吸入ステロイド剤、ホルモテロールは処方薬商品名:アトックで知られるβ2刺激薬である。ステロイドの増量以外に有効な方法が見出されたことは喜ばしいことである。吸入薬であることから、内服薬に比べれば副作用が少ないとはいっても、あくまでステロイド薬。極端な注意が必要である。β2には心臓を刺激する作用もあるので、心臓の状態にも注意を払って頂きたい。
今シーズンのAソ連型タミフル耐性ウイルス、日本で93%に見つかる
2009. 1. 8-NMオンライン
[要約&コメント]
今シーズンにおいて、Aソ連型タミフル耐性ウイルスが、日本で93%に見つかっていたことが分かった。(14検体中13検体)世界全体では33検体中30検体から耐性ウイルスが検出された。出現頻度は91%と高率だった。日本では現在、Aソ連型のほか、A香港型、B型のウイルスが検出されている。混合感染の様相を呈しており、どの型のウイルスが流行の主流となるかは明らかではない。引き続き、タミフル耐性ウイルスの出現を意識した診療が求められよう。
Saya's 薬学ニュース vol.58でもタミフル耐性ウイルスの話題を盛りだくさんで紹介したが、Aソ連型の耐性が特に多くみられるようだ。日本では耐性率が低いとはいっても、型によっては高い率で耐性が見られるので、今後も注意が必要である。
【メディ・パルHD/アルフレッサHD】合併計画を白紙撤回
2009年01月09日-薬事日報
[要約]
今年4月に合併を予定していた医薬品卸最大手のメディセオ・パルタックホールディングスと2位のアルフレッサホールディングスは1月9日、合併契約を白紙撤回すると発表した。売上高4兆円規模の医薬品卸が誕生することになっていた。と肩を落とす取締役も。「公取委から断られたのではなく、審査が長すぎて営業に関わるため」と、自主的な決断だったことを説明。
参考記事:医薬品卸メディセオとアルフレッサ、合併を白紙撤回(キャリアブレイン)同内容を紹介
おまけ...薬害肝炎
深層・真相:ウイルス性肝炎 患者団体など、県の対応遅れを批判 /熊本
2009年1月9日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
国内最大の感染症といわれ、早期発見・治療が必要なB型やC型などのウイルス性肝炎対策について県の取り組みが遅れている。県の肝炎対策の方向性を決める肝炎対策協議会が未設置が一番の理由のようだ。厚労省の05年度の報告書で、各都道府県に設置を求めてから、昨年12月時点で設置されていないのは全国47都道府県中、熊本を含む4県だけだという。国から補助を受けて住民や医療機関に情報を提供したり、相談を受け付けたりする拠点病院がないため、情報が十分に行き届いていない可能性がある。
もう08年度も後半なのですが…と突っ込みたくなるような話題である。問題がない中での対応の遅れは、議員が薬害肝炎の問題をそれほど重要視していないかのようにとれる。この数年間の間になくなってしまう方や、悪化してしまう人もいることを、理解してはいないのではないだろうか。被害者の想いを一度聞いたほうがいい薬になるのでは?厳しいことを書いているが、患者の想いを知らなければ政治の舵をとれない人に、どうやって県を動かしていけるだろうか、と疑問に感じてしまう。
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