<Today's news>
1. 「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令
2. C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
3. 利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
4. 発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証
おまけ. 献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加
「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令
2008年12月17日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳&コメント]
胸水(きょうすい)の治療のため2004年、東北大病院に転院した男性=当時(64)=が死亡したのは不整脈治療剤の過剰投与が原因として、遺族が東北大に計約6000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁は16日、計約5080万円の賠償を命じた。
薬の過量摂取による死亡。このような記事を見ると、薬の恐ろしさを再認識させられます。薬局に来る患者さんは入院患者に比べれば薬の注射などがない分、このようなケースは起きにくいと考えられる。しかし、睡眠薬など、多量服用することで自殺に用いられるなど、改めて医療従事者としての責任の重さを感じさせられる記事である。
C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
2008/12/18 22:58-キャリアブレイン
[要訳&コメント]
C型慢性肝炎「1b」型で「高ウイルス」の患者に限り、来年度から治療費の助成期間を延長する厚生労働省の方針に関連して、同省は海外の文献などで72週のインターフェロン治療に有効性や安全性が認められれば、「1a」型も助成の延長対象とする考えを示した。 前回の同本部の会合では、薬害肝炎原告の福田衣里子さんが、「わたしは1aだったが、1年半投与して陰性になった。1a、2a、2bにも、48週で足りない人もいると思う」と発言し、厚労省に延長対象の拡大を訴えた。専門家からのヒアリングを行い、72週のインターフェロン治療の有効性と安全性が認められた場合、来年度からの助成の延長対象に1aも入れる考えを示した。2a、2b、3型については、延長の必要はないとの方針で進めている。
Saya's 薬学ニュース vol.25で紹介した時は、「1b」型だけの対象であったが、その時の訴えもあり「1a」型も今回追加検討されるまでに至った。このように、市民からの訴えというのはとても重要であり、この訴えがなければ検討さえもされなかったかもしれない。日本は、他国に比べ国に対する訴えや意思表示が少ないとみられている。フランスでは、国民が立ち上がり、全国でデモを起こし、多くの権利を獲得してきた。医療保険が良い例であろう。国を動かしているのはまさに国民なのである。政治不安が続く日本に、国民は何ができるだろうか。
参考記事:「1b型」限定の助成期間延長に、薬害肝炎原告が異議(キャリアブレイン)
利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
以下の2点で論争が繰り広げられている。
▽「野放し」是正を
「適法なものを勝手に規制できるのか」
現行の薬事法には、ネット販売を規制する条文はない。厚労省は通知などで、販売はビタミン剤など副作用のリスクが低いものに限るよう求めてきたが守られていない。これらの「野放し」を今回の法改正と同時に規制していこうというのである。
▽死活問題
ネット販売売り上げの約6割は、改正法では禁止される風邪薬など「第2類」医薬品。店頭よりネットの売り上げが多い社もあった。だが厚労省の担当者は「ネットではその気になれば麻薬も買えるしニセ薬もはんらんしている。その中で薬のネット販売を公に認めるリスクは大きい」と反論する。
発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証
2008年12月18日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳&コメント]
がんが発症するのを未然に防ぐ仕組みを、渋谷彰筑波大教授らの研究チームが解明し、17日発表した。がんにかかりにくい体質にする薬の開発につながるという。
研究チームは、「キラーT細胞」などの免疫細胞の表面にできる分子「DNAM1」が、がん細胞上の別の分子と結合する性質に注目。DNAM1ががん細胞を殺す上で重要な役割を担うことは実験で推測されていたが、生物でその作用があるのかは不明だった。渋谷教授は「DNAM1の働きを高めることで、がん治療だけでなく予防にもつながるのでは」と話す。
高齢化社会(日本はすでに高齢社会だが)により、癌の罹患率も増え、薬の開発が不十分な中では死亡率が上昇する一方であった。死因No.1の癌。この薬の開発が重要視されている中、このような研究は治療薬を待ち望んでいる人たちにとって朗報となるであろう。
献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社
[要訳&コメント]
日赤は17日、街頭などで献血した人に無料で実施している血液検査に、糖尿病の疑いがあるかどうかを調べる項目を新たに加えると発表した。食生活の欧米化などで患者数が増え、国民的にも関心が高くなっている糖尿病を検査対象とすることで、深刻化する献血者の減少に歯止めをかけるのが狙い。
日赤は健康増進を目的とした献血時の無料検査を1982年から実施。肝機能障害の指標となるガンマGTPやコレステロールなどの値を約2週間後に献血者に知らせている。
皆さんは献血していますか?私は実はあまり経験がありません。というのも、小さい頃病院で血液検査を何度か経験したことがあり、その際にとんでもない看護師さんに非常に痛い思いをさせられてから、血液検査には悪いイメージが…とは言っていられませんね。
献血では、エイズ(AIDS/HIV)やコレステロール、肝機能などの検査に比べて、糖尿病の検査できるようになるのですね。これは身近な健康診断所としてよいかも知れませんね。忙しくて検査に行けない…そういう人は血液を提供する代わりに自分の健康を管理する、というのも近代的な方法かも知れません。
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