2008/12/30

Saya's 薬学ニュース vol.44-ニコチンパッチの正しい使い方/経口腸管洗浄薬に腎障害のリスクが.../後発医薬品使用促進/ネット販売禁止、低い問題意識

<Today's news>
1. ニコチンパッチの正しい使い方
2. FDAが経口腸管洗浄薬に腎障害リスクの警告表示を要請 
3. 後発品促進策を一層強化‐来年度予算案で方針
4. 薬のネット販売禁止、低い問題意識 


ニコチンパッチの正しい使い方 
2008年12月18日/HealthDay News Nikkei NET
[要訳&コメント]
米国家庭医学会(AAFP)は、ニコチンパッチの使い方について以下のように助言している:
・使用する直前まで包装を開封しない。準備ができたら封を開け、パッチの剥離(はくり)紙をはがす。粘着面には触れないようにする。
・上半身のパッチを貼る部位を清潔にし、乾燥させる。体毛の多い場所や、火傷、痛み、切り傷のある部分を避ける。
・皮膚にパッチを貼り(粘着面を下に)、しわができないよう伸ばして10秒間押さえる。パッチを扱った後は必ずすぐに手を洗う。パッチに含まれるニコチンにより目や鼻が刺激されるのを避けるためである。
・パッケージに表示されている時間を超えてパッチを使用しない。
・はがしたパッチは粘着面を合わせるように折りたたみ、子どもやペットが触れないようにして処理する。
・パッチを貼る部位は日によって替える。1週間空ければ同じ部位に貼ってもよい。
参考資料:原文

以上の内容を、どの程度説明できているでしょうか。いまやニコチンハップは市販で手に入るものとなりました。患者さんが安心して効果の高い使用ができるよう、初めての患者さんだけでなく、使い慣れている患者さんにも確認の意味で説明するとよいかもしれませんね。
 
2008/12/18 -日経NET

[要訳&コメント]
大腸内視鏡検査の前処理として腸管洗浄に使用される処方薬2種が、腎障害を引き起こす可能性があることが米国食品医薬品局(FDA)により報告された。
経口リン酸ナトリウム製剤Visicol*およびOsmoPrep*の2製品について、急性リン酸腎症のリスクがあることを警告として表示するよう促している。類似訳もあるが、下剤として低用量の使用は安全とのこと。リン酸ナトリウムをスクリーニングに使用する大腸癌は、米国で男女ともに診断される癌の第3位。
*Visicol:日本では、日本人に適した製剤、用法・用量に検討され、経口腸管洗浄剤「ビジクリア錠」として販売されている
*OsmoPrep:日本では未承認
 
2008年12月19日-薬事日報

[要訳&コメント]
社会保障費の自然増2200億円の圧縮財源に、健康保険組合などを助成するため年金特別会計に設けられている「特別保健福祉事業資金」の清算で1370億円、一般財源化する道路特定財源で600億円、後発品の使用促進で230億円を捻出して充てることで合意した。 着実な実施を行うための方策として以下が挙げられる
・保険者から被保険者への働きかけ:「ジェネリック医薬品希望カード」の配布
・療担規則、薬担規則の徹底
・普及啓発活動

社会保障費の財源として、後発医薬品使用促進が挙げられていることから、厚労省が後発医薬品の普及に対し大きな関心を寄せているのは間違いない。しかし、現場を見てみよう。沢井製薬が行った薬剤師に対するアンケートを見た限りでは、薬局側は後発医薬品の使用に対し意欲的でないことがわかる。患者側は後発医薬品に対し大いに関心を持っており、変更したいと考えている患者が多くみられたことから(92.8%)、ニーズがある限り改善の余地はあるように思う。ただし、薬局の経営を悪化させるような状態が続くようであれば、難しいようにも感じる。
2008/12/19 23:07-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
一般用医薬品(大衆薬)のうち、H2ブロッカー含有薬や風邪薬などのインターネットによる販売を規制する厚生労働省の省令改正案が実現したとしても、「あまり困らない」と考えているネットユーザーが全体の7割近くに上ることが、わかった。規制の方針を見直す必要があるかどうかでも、「どちらでもよい、分からない」との回答が4割を超えており、全体的にこの問題に対する意識の低さが目立っている。
規制する省令改正案を「知らなかった」と応えのは全体の68.1%(295人)であることからもわかる。
業者や厚労省などの間では、ホットなニュースとして話題となっていたが、どうやら一般の人たちにはその声はあまり届いていないようだ。このままだとネット販売を行っている人たちの訴えはなかなかとどかないのではないだろうか。

4 件のコメント:

限界LOVERS さんのコメント...

こんにちは☆
最近、新聞を読む時間もないので、このSayaさんのブログはとても助かります。
来年も楽しみにしていますね。

カナダは寒いでしょうねー
昨年のこの時期に訪れましたが、体が凍るかと思いました。
でも美しい国ですよね!
体に気をつけて、楽しんでくださいね。

Saya さんのコメント...

健さん

コメントありがとうございます★
健さんが第一号ですよ♪
コメントも頂いたことがないので、どんな方達が見てくださっているのかさっぱりわかりませんでした…
こんな内容でも、「助かった」と言っていただけてとてもうれしく思います。
紹介したいニュースがたまりにたまっていて消化しきれず、TODAYまで追い付いていないのが残念ですが(ネット販売の話等も、すでに決着がついているのにそこまでたどり着いていない…)早く追いつけるように、その間のニュースもしっかりとお知らせしながら日々頑張りたいと思います★

TODAYまで追い付いたら、看護師の友人のHPなどでも紹介させていただけたらと思いますので、また立ち寄ってコメントを頂けたらと思います♪

カナダは-20~30℃のなっていますよ(笑)都市によって寒さの種類が違いますが、健さんはどの都市に行かれたのでしょうか?

匿名 さんのコメント...

明けましておめでとうございます☆
ぼくは当時はオンタリオ州辺りを車でウロウロしてました。
凍ったナイアガラの飛沫が風に乗ってフワフワと飛んで、とても綺麗だったのを憶えています。
アイスワインの農園にも行きましたよ。
街のいたるところに使われているカエデマークのデザインも可愛いし、全体的に美しい印象でした。

また行きたいな-。と思いますが、-30度はきっとぼくには我慢できないと思います。
暖かい時期に行ってみたいものです。

それでは今年もブログを楽しみにしていますね。
本年もよろしくお願い致します。

Saya さんのコメント...

>健さん
オンタリオ州もいいですねぇ。観光と言ったらロッキー山脈辺りかオンタリオ・ケベック州ですよね。私ももう一度足を運びたいと思っているのですが、国内の移動がかなり高くて…(海外に行けるくらいの値段します)。
紅葉の時期も、本当にきれいで感動しました。ナイアガラの雪結晶・・・とてもロマンチックですね(*^_^*)
今年もよろしくお願いいたします。日本の薬学も盛り上げていきましょう☆