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2009/05/08

Saya's 薬学ニュース vol.94-アレルギーに夢の新薬/オンライン請求「義務化」が1年延期/ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”/「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足/「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート

<Today's news>
1. アレルギーに夢の新薬「ゾレア」登場
2. オンライン請求「義務化」が1年延期
3. ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”を実行した患者
4. 「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足へ

おまけ. 2009年の「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート

アレルギーに夢の新薬「ゾレア」登場
2009. 4. 24-日経DI

[要約&コメント]
抗IgE抗体製剤「ゾレア」が喘息治療薬として3月に薬価収載された。月に1~2回継続的に皮下注射することでアレルギー症状を抑制。海外では同薬投与後に喘息治療薬が不要になった例も報告されている。

図1 オマリズマブの作用機序(ノバルティス ファーマの資料を基に編集部で作成)・アレルギー反応の発現機序 血中のIgEが(1)、肥満細胞上にあるFcε受容体に結合(2)。そこにアレルゲン(抗 原)が結合することで(3)、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症性メディエーターが放出される(4)。・オマリズマブの作用機序オマリズマブは、血中でIgEと複合体を形成し(5)、IgEが肥満細胞に結合してアレルギー反応を起こすのを抑制する(6)。
花粉症と難治喘息で治験が実施されたが、効果が得られたにもかかわらず保険適用にならなかった。薬価が高すぎることもあり、保険財政の破綻が懸念されたという説もあるという。市販直後調査でアナフィラキシーが出たとの報告もあるため、注意が必要である。吸入ステロイドの使用は今後も変わらないが、選択肢が増えることで治癒できる喘息が多くなることに期待を寄せている。

花粉症の自分としては、“アレルギーに夢の薬”という表題を見た瞬間に飛びついてしまったが、残念ながら花粉症に対する適用はない。また、薬価が非常に高く、年に1度ではなく、月に2回打たなければならないので確かに自由診療であっても厳しいだろう。

オンライン請求「義務化」が1年延期
2009. 4. 24-日経DI

[要約&コメント]
厚生労働省は4月21日、レセプトのオンライン請求に関し、4月診療・調剤分からの実施を義務付けた省令の改正案を公表した。オンライン請求の準備が整わない薬局などに対して、来年3月末まで、書面または光ディスクなどによる請求を認めるもの。3月末時点で、開始届を出していない薬局が約2600軒、病院が約220軒あったという。
関連記事:オンライン請求省令案のパブコメ募集を開始―厚労省(4/21 キャリアブレイン )

これらの病院・薬局がすべて廃業になっていたかと思うと恐ろしい限りである。医師不足に病院の倒産・・・医療の質は確実に維持できていなかった事と思う。この特別措置がいつまでとられるかにもよるが、開始できない薬局や病院が抱える資金的問題などに関して改善案が出されなければ、期間のみが伸びて結局これらの病院・薬局が廃業に追いやられることになるであろう。

ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”を実行した患者
2009. 2. 25-日経DI

[要約&コメント]
納豆が大好物の患者で、ワーファリン(一般名:ワルファリンカリウム)服用と納豆の摂取の間隔を大きく空ければ相互作用がなくなるだろうと勝手に考え、朝にワルファリンを服用し、夜に納豆を食べていた症例が紹介されている。
ワルファリン服用中に納豆を1回(100g、市販の1包)だけ摂取しても、トロンボテスト値は3日間以上も高値を示すことが報告されている(Artery 1990;17:189-201.)。
ワルファリンを投与されている患者は、納豆およびクロレラの摂取、緑葉色野菜の大量摂取、ビタミンKを含むビタミン剤の服用などを避ける必要がある。

患者さんの中で、いつまで相互作用が続くのかということを知らない人がいるのは当り前のことである。その他グレープフルーツでも同じように悩む患者さんがいるが、その危険性を定期的に伝えることは重要なのかもしれない。特に複数の薬剤師が務めている薬局では、他の薬剤師が話したのでは?と思うのではなく、「確認なのですが…」という形で自分が担当した患者さんに対し責任を持つことも重要であろう。

「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足へ
~日本プライマリ・ケア学会、5月の学会で制度発足の予定~
2009. 4. 6-日経DI

[要約&コメント]
日本プライマリ・ケア学会はこのほど、地域医療に貢献できる薬剤師の育成を目的に「プライマリ・ケア薬剤師」の認定事業を開始することを理事会で承認した。今回新たに創設するプライマリ・ケア認定薬剤師制度は、学会が実施する研修を受講して2~3年かけて所定の単位を修得し、試験などに合格した薬剤師を学会が「プライマリ・ケア薬剤師」として認定する。 関係者は、「プライマリ・ケア薬剤師は、例えば在宅医療であれば、患者の軽微な症状から薬による副作用を発見したり、緩和ケアを適切に管理することができ、地域の医療職、介護職と連携できる薬剤師をイメージしている」と話す。

カナダに住んでいると、プライマリ薬剤師としての役割の重要性は強く感じる。プライマリ薬剤師としての需要があるからこそ、薬学部教育により徹底的に教育を受けているのである。医師不足が深刻な日本では、医師以外の専門職の人たちがあらゆる形で助け合うことが重要である。機会があれば受けてみたい研修である。

おまけ…乳がん

2009年の「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート
~4月18日(土)福岡、19日(日)山口を皮切りに全国9カ所を訪問~
2009年4月7日-プレリリース

[要約&コメント]
ノバルティス ファーマ株式会社が特別協賛する「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」による乳がんの無料マンモグラフィ検診が、今年も4月からスタートします。マンモグラフィの無料体験のほか、乳がん*やマンモグラフィに関するパンフレット配布やアンケート調査、パネル展示、ミニクイズ大会などにより、多くの人に乳がんの定期検診・早期発見の重要性を呼びかけていきます。
※キャラバンの詳細:http://www.novartis.co.jp/campaign/mammography/index.html
*乳がん
早期発見すれば治癒の可能性の高い疾患です。日本では年間、約4万人が新たに乳がんに罹患していると推定されており、その患者数及び死亡率は年々増加しています。一方、欧米では、死亡率は1990年頃から減少傾向に転じており、これは、早期診断の中核となるマンモグラフィ検診の受診率が70~80%と広く普及したことが大きな理由であると考えられています。日本の受診率はまだ10%台です。
<2009年実施スケジュール>
4月18日(土):福岡県福岡市
4月19日(日):山口県山口市
5月16日(土):奈良県奈良市
5月17日(日):三重県津市
7月18日(土):神奈川県横浜市
9月26日(土):香川県高松市
9月27日(日):大阪府大阪市
10月16日(金):青森県弘前市
10月18日(日):秋田県秋田市

お知らせです。早期発見のためにも、試験受けてみませんか?

2009/03/10

Saya's 薬学ニュース vol.80-レンドルミン錠をD錠と誤解し口中で溶かしていた患者/成人大うつ病に最良な第2世代抗うつ薬はセルトラリン/グレープフルーツと薬物による作用をキノコが軽減/「社会保障 ここが知りたい」ジェネリックを賢く使う①

<Today's news>
1. レンドルミン錠をD錠と誤解し口中で溶かしていた患者
2. 成人大うつ病に最良な第2世代抗うつ薬はセルトラリン
3. グレープフルーツと薬物による作用をキノコが軽減
4. 医療費負担減に効果大  医師らに抵抗感も 定期企画「社会保障 ここが知りたい」ジェネリックを賢く使う 【1】

おまけ.

大変久しぶりの投稿となってしまいました。
住む都市を移動したり、と少々立て込んでおりましたので、薬学ニュースをチェックしていただいていた方には、謝罪申し上げます。少し落ち着いてきましたので、また継続して投稿できるよう心がけていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。古い記事もございますが、興味深い記事で見逃すことができませんのでしたので、掲載させていただきます。

レンドルミン錠をD錠と誤解し口中で溶かしていた患者
2009. 2. 12-日経DI

[要約&コメント]
ほかの医療機関、薬局で口腔内崩壊錠のレンドルミンD錠(一般名:ブロチゾラム)を交付されていた患者が、普通錠に変更されたにもかかわらず、それを認識せず口中で溶かして服用を続けていた例。幸いなことに、寝付きが悪くなったなどの問題や、口腔内の異常などの有害事象も特に認められなかったが、実際このような事例は多くの薬局で起きているのではないだろうか?

薬局で起きやすい事例として紹介した。幸いなことに特に健康面で被害はなかったが、患者側からすれば不信感にもつながりかねない。患者さんの満足感を得るためにもこのような気づきが必要なのではないだろうか?日本特有のお薬手帳のシステムを、あなたの薬局では使い切れていますか?

成人大うつ病に最良な第2世代抗うつ薬はセルトラリン
2009. 2. 12-日経DI

[要約]
第2世代の抗うつ薬12剤*の大うつ病に対する効果と患者の受容度を評価したところ、セルトラリン*が最も効果的である、という結論が導かれた。効果と受容度という観点からみると、エスシタロプラムとセルトラリンが最も良好と考えられた。しかし、エスシタロプラムは特許期限期間が残っているという理由から、コストの観点も加えると、既に後発品が利用できるセルトラリンが最良と考えられたわけである。
反対に、レボキセチンは大うつ病に対する急性期治療の第1選択としては用いるべきではない、と著者らは述べている。
*第2世代の抗うつ薬12剤
ブプロピオン、シタロプラム、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、ミルナシプラン、ミルタザピン、パロキセチン、レボキセチン、セルトラリン、ベンラファキシンの12剤
*セルトラリン
商品名:ジェイゾロフト
薬効・薬理:セロトニンの受容体を特異的,選択的に遮断
副作用:,吐き気,ねむ気,口の渇き,めまい,頭痛,下痢など

グレープフルーツと薬物による作用をキノコが軽減
2009年2月12-m3.com 提供:WebMD ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
食用キノコが、グレープフルーツジュースが薬剤を変化させる作用を中和する、との研究発表がなされた。
様々な薬剤による副作用のリスクを上昇させることで知られているグレープフルーツ。グレープフルーツジュースはおいしいだけでなく、身体にも非常に良い。抗酸化物質や他の有用な化合物を豊富に含んでいる。癌や心疾患の防止に役立つ可能性すらあるというエビデンスが存在する。以前、ある非食用の真菌が、グレープフルーツと薬物の相互作用の原因となる化合物を何らかの形で吸収することを見出したが、今回食用のキノコでも同じような作用があることが発見された。

「グレープフルーツ、少しでも食べちゃいけないの?ジュースもだめ?」という訴えを聞いたことのある薬剤師は少なくないのではないだろうか?私も、個人的にはグレープフルーツと相性の悪い薬は飲みたくないのが本音である。ある種のキノコにこのような作用があることがわかれば、薬に配合することも可能であるし、グレープフルーツを服用したい人にのみ服薬指導をすることも可能である。ただし、分量などは人によってあいまいであるため、どうしてもグレープフルーツを食べたい人には、その他の薬を勧めるほうが妥当かもしれない。患者によっては、一度グレープフルーツをダメ、と言われるとすべての薬がだめなのだ、と思いこむようなケースもあるので、同じ高血圧や高脂血症の薬でも種類が違えば問題ないことも伝えてあげると親切であろう。

医療費負担減に効果大  医師らに抵抗感も 定期企画「社会保障 ここが知りたい」ジェネリックを賢く使う 【1】
2009年2月13日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約]
ジェネリック医薬品(後発薬)の普及を国が本格的に進めている。健康保険組合が組合員に使用を促す動きも。後発薬を安心して飲んでいいのか、専門家の意見を参考にしてみよう。
患者の中では、安価の費用に大変満足している人も多いが、薬剤師や医師の中には先発医薬品メーカーに対する配慮もあり抵抗感のある人も未だに多い。「安かろう悪かろう」のイメージで固定観念をぬぐい切れていない人も多いことと思うが、実際先発品だからよいというわけではない。先発品の欠点を時間をかけることで後発品により改良するという利点もあるのである。

2009/01/26

Saya's 薬学ニュース vol.65-癌の遅延性悪心・嘔吐予防に新薬期待/体外からコントール可能なDDS技術の開発/ED治療薬と相互作用を起こす薬56種類紹介/鳥インフルエンザ死亡者393人/脳死で「臓器提供したい」が4割越


*お知らせ*
Saya's 薬学ニュース vol.37で記載した「日本医療機能評価機構」と「オンラインレセプト請求義務化」に対する貴重なコメントを匿名さんよりいただきました。とても興味深い内容ですので、興味のある方は是非訪れてみてください。
*レセプト請求オンライン義務化によって起こる様々な弊害etc

2008. 9. 18-日経メディカルオンライン

[要約&コメント]
半減期の長い制吐剤パロノセトロンは、癌化学療法による遅延性の悪心や嘔吐にも予防効果のあることが、国内の多施設共同二重盲検無作為化フェーズ3試験で確認された。パロノセトロンは選択的セロトニン(5-HT3)受容体拮抗剤で、化学療法に伴う悪心や嘔吐を防ぎ、化学療法の継続を可能にする作用が報告されている。欧米では注射剤や経口剤がすでに承認されている。

日経メディカルオンラインのランキングに載っていた記事で、少し古いが将来有望な治験薬として紹介した。抗がん剤治療を行う人たちにとって、悪心嘔吐などの副作用は大きな障害となる。治療を続けたいのに続けられない。せっかく薬が効いているのに精神的に耐えられない人たちの少しでも救いになる薬が開発されることを、心から祈っている。


[要約&コメント]
金(ゴールド)ナノ粒子を用いた新しい薬剤送達システム(drug-delivery system:DDS)が開発された。この粒子は、赤外線への曝露により表面に付着した複数の薬剤を放出するという。
この新システムの大きな利点は、外部から操作することによって3~4種類の薬剤を送達できる可能性があること。現在、2種類の薬剤を放出できるDDSは存在するが、放出のタイミングはあらかじめ組み込まれており、体外から操作することはできない

癌の記事を続けて紹介しよう。今度は癌治療におけるDDSの技術についてだ。今回のDDS技術では、薬剤送達の分類に含まれる。抗ガン剤の多くが、癌細胞だけでなく正常な細胞までも攻撃してしまうことがある中で、このような技術は癌細胞のみへの到達率を上げることで、正常細胞の破壊による副作用を低減することも可能である。特に体外からの操作におりコントロールができるのはかなり魅力的である。

2009年1月5日/HealthDay News

[要約&コメント]
米国の消費者団体パブリック・シチズン(Public Citizen)が、勃起不全(ED)治療薬との有害な相互作用を生じる可能性のある物質56種類のリストを作成した。ある種の抗狭心症薬、降圧薬、グレープフルーツ果汁およびハーブ・サプリメントであるセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)などが含まれるという。降圧薬を使用している男性はED治療薬を避ける必要があると述べている。

EDの治療をしている人に最も気をつける内容は、心臓病の有無に関してだがそれ以外にもこれほど多くの薬に気をつける必要があるとは...アメリカの薬で記載してあるが、一般名から比較できるので活用していただきたい。

2009/01/14 11:56-キャリアブレイン
[要約&コメント]
世界保健機構(WHO)がこのほど発表した「感染確定症例数」(1月7日現在)によると、2003年11月-09年1月までに15か国で確認された「ヒトの高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)」の確定症例数は393件、死亡例数は248件だった。
WHOの報告書は「最も重要で、かつまだ答えの分からない疑問は、なぜ、03年より動物の間では60か国で集団発生が起こっているにもかかわらず、ヒト症例の90%(03年11月-08年5月までに報告された症例中)が5か国のみから報告されているのかという点である」としている。

この感染者数と死亡者数をみて少ないと感じるか、多いと感じるか。
90%以上の症例が血縁の家族内に発生している事実も見逃せない内容である。アジア諸国での観戦も多いので、油断はできない。いつ日本で発生してもおかしくはないのである。これまで報告されたいくらかの患者のうち、鳥類との接触がみられたことから、必要以上に鳥類に近づかない事も、簡単であるが重要な予防策になるであろう。海外へ行く人は特に注意が必要である。

2009/01/13 16:32-キャリアブレイン

[要約&コメント]
脳死判定後に「臓器提供したい」と答えたユーザーが、全体の43.1%(男性:40.2%、女性:46.7%)に上ることが明らかになった。年齢別では、30歳代が45.8%と最多で、40歳代が43.3%でこれに続いた。ただ、臓器提供の意思がある回答者のうち、何らかの方法で意思表示をしていると答えたのは46.5%で、半数以上は意思表示をしていなかった。
43.8%の人が臓器移植に何らかの関心を持っていることが分かった。
アイシェアのホームページ(http://release.center.jp/2009/01/1302.html)

臓器移植への関心は、自分の想像よりも以外に高かった。実際に提供したいと考えている人達は中年の人に多かったが、関心を持っているレベルでは、20代が最も多い。中年になると自分の死に関してより具体的に考えるようになるからだろうか。提供したいと思っていても、意思表示をしていない人が半分以上いるのは残念なことである。事故などで急になくなってしまう場合、意思が伝えられないからである。自分もその一人に入るが、どうにかして意思表示カード作成までの流れをより一般的に、アクセスしやすいような啓もう活動が必要と感じた。

2009/01/06

Saya's 薬学ニュース vol.50-後発医薬品採用リストの公表は推進に有効か?/OTC医薬品の売上落ち込む/意外な市販薬と処方薬との相互作用/新型インフルエンザへの対応策

<Today's news>
1. 国立病院機構に後発医薬品の採用リストの公表を要請
2. 薬も買い控え、薬局・ドラッグストアの販売額落ち込む
3. 高齢者ほど薬を同時服用、副作用の危険性
おまけ. 新型インフルで対応指針 各消防本部が計画策定へ

国立病院機構に後発医薬品の採用リストの公表を要請  厚労省
2008/12/27 00:00-厚生政策情報センター

[要約&コメント]
後発医薬品の使用促進は、特に医師の理解を促すことが重要である、との見解を示している。また、公的医療機関における後発医薬品の採用リストを民間病院や薬局等の医療関係者に配布することが後発医薬品の使用促進に資するものであるという意見があったことから、独立行政法人国立病院機構と国立高度専門医療センターにおける後発医薬品の採用リストの公表を要請している。

Saya's 薬学ニュース vol.44でも紹介したように、社会保障費の自然増2200億円の圧縮財源に、後発品の使用促進で230億円を捻出して充てることを決めた政府の、第一歩目の動きかもしれない。まずは医師の意識改革といったところだろうか。採用リストを公表したところで、「後発医薬品は絶対に使いたくない」と思っている意識改革になるのかどうか、疑問が残るが...

薬も買い控え、薬局・ドラッグストアの販売額落ち込む
2008年12月29日23時01分 読売新聞

[要約&コメント]
薬局やドラッグストアなどで買える大衆薬(OTC医薬品)の販売が、2008年度は再び失速している。メタボ対策などを背景に、07年度の販売額は前年度比2・3%増の1兆1800億円と2年連続で増加したが、好調は続かなかった。

不況の波は医薬品にも押し寄せている。大衆薬の販売は、今回ネット販売禁止になったことでより落ち込むのではないかと考えられる。個人的に薬に頼ることが嫌いな私としては、不況によって、必要な薬だけを最低限確保し、他の方法で健康を維持していくことを考える、という動きは悪くないように思う。もちろん販売側としては、なんとかして売上を上げていきたいと考えているのだろうが...こうなったら、様々な商品を幅広く売るのではなく、販売側もよりよい商品に的をしぼって、その効果を的確に消費者に伝えていく必要があるのではないだろうか。

高齢者ほど薬を同時服用、副作用の危険性
2008年12月30日 19:27-AFPBB News

[要約&コメント]
複数の種類の薬の同時服用は、危険な副作用を引き起こす可能性があるが、高齢者になるほど一般的に、しかも処方薬ではなく市販薬で行っているとする研究結果が発表された。
、約25人に1人が、深刻な相互作用を引き起こす可能性のある危険な薬同士の同時服用を行っていることが判明した。75-85歳男性の場合ではさらに、10人に1人の割合だった。「2種類の処方薬を同時に服用すると危険な場合があることは一般的に知られているが、市販薬と処方薬、あるいは市販薬同士でも相互作用を引き起こすことが十分理解されていない」と警鐘を鳴らす。

薬剤師の役割、その一つに相互作用を見分けることも含まれている。特にお年寄りは服用薬の種類や数がやたらと多い人がいる。処方薬における相互作用などは、コンピュータシステムの発展により処方入力した時点から警告の表示が可能であるが、市販薬との相互作用に関して熟知している薬剤師はどのくらいいるだろうか。OTC医薬品に関しては、大学で勉強した記憶がほとんどない。六年制が導入され、やっとOTC概論という形でカリキュラムに組み込まれているくらいである。海外では、当たり前のようにOTC医薬品の授業がある。それは、必要性があるから、という事もあるが、この研究結果をみると、日本でも必要でないとはもはやいえなくなっている。薬剤師のさらなる役割として、市販薬と処方薬の相互作用に関して注目してみてはどうだろう。

おまけ...新型インフルエンザ

新型インフルで対応指針 各消防本部が計画策定へ
2008年12月24日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
総務省消防庁は22日、国内で新型インフルエンザが発生して多くの感染者が出ても、全国の消防職員が救急搬送などの消防業務を続けるための指針をまとめた。政府の推計では、新型インフルエンザが国内で流行すると、最大で患者3200万人、死者64万人が見込まれる。

新型インフルエンザの発生に備えて、具体的な対応指針が考えられているのはありがたいことである。人はパニックになると何をしでかすか分からない。しかし、方法をあらかじめ習得しておけば、多少の混乱があったとしても、日常の業務に置き換えて行動することができる。救急車搬送などは、その数が予想できないにしても確実に起こる事態であるので、早急に対応指針を確実なものにしていただきたい。患者がたどりつく、医療機関や医療者側の対策も事前に話し合われるべきであろう。