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2011/09/17

vol.127

<Today's news>
1. 糖尿病発症後の目標を達成できないという落胆はうつ症状と関連する
2. インスリン デテミルは妊娠中でも安全で胎児・新生児に与える影響はNPHと同様
3. よく噛んで食べるとGLP-1やPYY値が上昇、肥満の人でも確認
4. やはり胴囲も大事、超過体重で胴囲が大きい人は10年間の2型糖尿病の累積発症率が2倍強に
5. 蛋白質を多く摂取し続けると2型糖尿病リスクが約1.4倍に増大する可能性
6. 2施設共同試験で「サプリに認知症改善効果あり」


糖尿病発症後の目標を達成できないという落胆はうつ症状と関連する
2011. 9. 16  日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
うつは2型糖尿病患者の重要な合併症であり、特に糖尿病診断後の最初の1年にリスクが高まるとされる。「人生の大きな目標を達成できなくなると感じることが、うつの発症につながることが示唆された。2型糖尿病と診断された患者に対し心理面への介入を頻繁に行い、患者に生きがいや可能性をもっと認識させることが重要だろう」と語る。
関連記事: 新規2型糖尿病患者の摂食障害はうつと強い関連(2011. 9. 15 日経MD)

*comment*
関連記事においては、うつ病だけでなく摂食障害(なかでも最も多いのが無茶食い)との関連性も示唆している。糖尿病だけでなく、他の疾患でも生活に制限ができるとメンタルに障害(うつ病等)になりやすくなるのかもしれない。疾病の改善だけでなく、メンタルのケアも今後求められてくるかもしれない。


インスリン デテミルは妊娠中でも安全で胎児・新生児に与える影響はNPHと同様
2011. 9. 16 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
インスリン デテミルは、妊娠中の1型糖尿病患者でNPH製剤と同様、安全に用いることができ、周産期における胎児・新生児に与える影響という点ではNPHに対し、より良好な傾向があることが、17か国における1型糖尿病女性を対象とした前向きオープンラベルランダム化比較試験によって明らかになった。

*comment*
インスリン デテミル=レべミル
妊娠糖尿病の血糖コントロールに優先して使用されるようになるのだろうか。

よく噛んで食べるとGLP-1やPYY値が上昇、肥満の人でも確認
2011. 9. 15 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
GLP-1は、小腸下部のL細胞から分泌され、血中グルコース値に応じてインスリン分泌を促進する。一方でPYYは、視床下部に働きかけて食欲を抑制することが知られている。そのため両者は、血糖値や中性脂肪、体重のコントロールに重要な役割を果たしていると考えられている。
被験者は、一口分の食べ物を5回噛んで飲み込む方法と、一口分を30回噛む方法で、それぞれ別の日に試験食を食べた。普通の速度で食べた場合、一口の咀しゃく回数はおよそ7~8回で、5回の咀しゃくは、“早食い”のような食べ方だという。

*comment*
あなたは何回噛んで食べていますか??「早食い」だといわれている人は、一口分30回を意識して食べるようにすると、みんなと同じくらいの速度で食べられるようになるかもしれません。


やはり胴囲も大事、超過体重で胴囲が大きい人は10年間の2型糖尿病の累積発症率が2倍強に
2011. 9. 15 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
BMIと胴囲は、それぞれ独立して2型糖尿病の発症と関連があった。特に女性では男性に比べて、胴囲が強力な危険因子であることが分かった。「超過体重で胴囲が大きい人(男性102cm以上、女性88cm以上)は、10年間に2型糖尿病を発症する可能性が高いことが示された」と結論した。

*comment*
糖尿病はうつ病などの発症にも影響があるという研究が発表されたばかり。まだ糖尿病になっていない人も、糖尿病になってからは色々とうるさい制限が出てくるので、今のうちから少しずつ努力することが、生涯食べたいものを食べて過ごすことのキーになりそうである。


蛋白質を多く摂取し続けると2型糖尿病リスクが約1.4倍に増大する可能性
2011. 9. 14 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
これまでの研究結果では、蛋白質を多く、また炭水化物を多く摂取することで、短期的な体重減と血糖コントロールに効果があることは知られていた。長期的にはリスクが高まる可能性が示されたわけで、今回の検討結果は波紋を呼びそうだ。一方、食物繊維を多く含むパンやシリアルの摂取は、逆に2型糖尿病リスクを減少させ、ソーセージやハムなどの加工肉の摂取量が多いち、2型糖尿病発症リスクを増大させることから、「蛋白質の摂取を控え、替わりに食物繊維を多く含むパンなどを摂取することが、2型糖尿病リスクを抑えるためには望ましい」と結んだ。


2施設共同試験で「サプリに認知症改善効果あり」
2011. 9. 14 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
サプリメント(商品名フェルガード)の摂取が、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症に伴う、せん妄や異常行動などが改善すると注目を集めている。フェルガードは、米ぬかから抽出したフェルラ酸とセイヨウトウキの根抽出物ガーデンアンゼリカを混合したサプリメント。
妄想や幻覚、多幸や脱抑制といった症状に特に効果があった。また、NPI-Dでは妄想や脱抑制に有意な負担低下が認められた。
SPECT検査の結果としては、フェルガード投与後に両側帯状回、右前頭葉、左頭頂葉、脳幹に有意な上昇が見られた。また、左後頭葉、右後頭葉の一部で有意な血流の低下が認められた。
*comment*
サプリメントによる疾患への効果はきちんとした試験がなされないうちに広まると、誤解と誇大評価が広がり、間違った使用につながる可能性がある。薬剤師として、その点の注意喚起が必要になりそうである。

2011/09/14

vol.124

<Today's news>
1. 刻印がない!予製ばらしで見分けがつかない!
2. 日本臨床救急医学会、「救急認定薬剤師」27人を認定
3. 日本社会薬学会が「東日本大震災とくすり」をテーマにシンポ
4. 秋の憂鬱を和らげる「セントジョーンズワート」
5. 飲みやすい青汁、探してみませんか
6. 「Arm Yourself!」インフルエンザに備えよ


刻印がない!予製ばらしで見分けがつかない!
2011. 9. 14 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
ヨウコバール錠250μg(同一成分品:メチコバール250μg)とクロルプロマジン塩酸塩錠25mg「ツルハラ」(同一成分品:コントミン糖衣錠25mg)の見た目がそっくりだったため、一包化予製のばらし作業時に見分けがつかなくなったという事例。
これに対し、以下のような対策を考案
・医師の指示や患者の強い希望がない限り、識別コードのある医薬品を選択し採用する。
・どうしても識別コードのないものを取り扱わなけれバならない場合
(1)一包化予製の作成時、必ずPTPシートを残し、鑑査でPTPシートと照合させる。
(2)予製作成シート(処方せんコピー)に識別コードも記載する。識別コードのない医薬品がある場合はその旨を記載する。
(3)識別コードのない医薬品が含まれる予製剤をばらすときは、該当患者の予製作成シートとバラ錠を置いて2名で鑑査し、医薬品名が明確に分かる状態で保管する。

*comment*
一包化による調剤ミスは起こりやすいタイプの一つ。とくに一包化薬のばらし作業は間違った医薬品を混ぜ合わせる事故が多いので、薬局ごとに対策が必要である。


日本臨床救急医学会、「救急認定薬剤師」27人を認定
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
この認定制度は、同医学会が日本病院薬剤師会の協力下で、救急現場での薬物療法に関する高度な知識、技術、倫理観を備えた薬剤師を養成するために創設したもの。救急医療を専門とする薬剤師の認定制度は日本で初めてだ。
認定要件は、(1)薬剤師としての実務経験が5年以上、(2)救急治療における薬物療法に2年以上従事、(3)同医学会の正会員歴が2年以上、(4)日病薬、日本医療薬学会、薬剤師認定制度認証機構の認証する生涯研修認定制度、日本臨床薬理学会のいずれかによる認定薬剤師資格を持つ、(5)救急治療に関する薬物療法の症例報告が25症例以上、(6)医療従事者向け蘇生トレーニング(ICLS)コースの受講または一次救命処置(BLS)/自動体外式除細動機(AED)コースの指導経験、(7)研修委員会の指定学術集会などで所定の単位を取得──など。
*comment*
この記事のコメント欄にも記載されているが、(3)の同医学会の正会員歴が2年以上 というのは何をもって決まった認定要件なのだろうか。会員になったばかりの人でその他の要件を満たしていては認定されないのか?学会が認定しているため仕方のないことなのだろうか。


日本社会薬学会が「東日本大震災とくすり」をテーマにシンポ
2011. 9. 9 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
前半は、被災地の薬剤師、および被災地外から支援に赴いた薬剤師が、震災の現場で何が起きたのかを報告。後半は医薬品供給の観点から、厚生労働省、日本製薬工業協会、日本医薬品卸業連合会、日本薬剤師会、世界保健機関(WHO)の担当者が、震災時の対応と今後の課題について報告した。
*comment*
今回の震災では、想定外のことが多く起きたため多くの課題が残された出来事となった。被災地から関東のほうへ避難してきた患者さんの処方箋などを対応したり、医薬品の供給が安定せず医薬品手配に四苦八苦したりと、身近に感じる震災となった。このような緊急時には、専門職の個人の能力が試されるため日ごろからの努力の必要性を改めて感じた。


秋の憂鬱を和らげる「セントジョーンズワート」
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
毎年、セントジョーンズワートは、売り上げがトップ10に入る人気ぶりです。赤色の草汁に、生物学的活性を有するヒペリシンが含まれています。セントジョーンズワートは、伝統的に疲労、倦怠感、うつ病を治すために用いられてきました。
ハーブティーとして飲用する場合は、ティースプーン山盛り1杯(約3g)の乾燥ハーブを温めたポットに入れ、熱湯150mLを注ぎます。ふたをして5~10分間抽出したものを、1日2~3回飲みます。

*comment*
最近気になっているハーブやアロマ。なかでもセントジョーンズワートは薬物との相互作用があることで薬剤師の多くが知っているハーブの一つではないだろうか。うつ症状で試している人も多くいるかもしれないので、併用薬等の確認が重要になってくる。


飲みやすい青汁、探してみませんか
2011. 8. 24 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
青汁とは本来、「青い汁。生の緑葉野菜のしぼり汁」のこと。苦い、飲みづらいものばかりではありません。原料としてよく使われているのが、大麦若葉やケール、明日葉。そのほか、桑の葉や長命草、ゴーヤ、緑茶、ヨモギなどをブレンドして、飲みやすさを向上した青汁も販売されています。
明日葉は栄養価が高く、日本食品標準成分表によると、100gあたりのカロテン含有量は5300μg。食物繊維は5.6g、ビタミンKは500μg、ビタミンB2は0.24mg含有されています。食物繊維の含有量はケールの約1.5倍、ビタミンB2は約1.6倍にもなります。
 
明日葉に含有される黄色の色素成分カルコンは、ポリフェノールの1種で、胃酸の分泌を抑える作用や強い抗菌作用、セルライトの解消作用、血栓形成を抑える作用があるといわれています。
*comment*
明日葉は試したことがあるが、ケールに比べて断然飲みやすい味。野菜を取りにくい生活にも助けになるでしょう。ただし、ビタミンKを多く含んでいることから、薬剤相互作用にも注意が必要な健康食品の一つです。


「Arm Yourself!」インフルエンザに備えよ
2011. 9. 6 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
アメリカのインフルエンザの予防接種者数は、1990年代と比較して約2倍に増えました。これには、薬局が予防接種サービスを始めたのが大きく貢献しています。ちなみに、インフルエンザの予防接種は1回20~30ドル。ただ、公的医療保険のメディケア加入者は、保険でカバーされるので無料です。ほぼどの民間医療保険も薬局での薬剤師による予防接種をカバーしているので、加入者は割安で予防接種を受けられます。

*comment*
カナダでもアメリカ同様にインフルエンザのワクチンを薬局で受けることが出来ます。値段はいくらだったのだろう?今度確認してみます☆
このように、薬局での活動が社会に貢献しているという事実はうれしいものですね。

2011/09/02

vol.112 ミルクシスル(マリアアザミ、オオアザミ);シリマリン,シリビニン 特集

<Today's news>
1. 【第36節】マリアアザミも、しょうが(生姜)同様、免疫グロブリンE抗体の産生と化学伝達物質の放出を抑える!
2. 肝炎の治療のためのシリビニン成分


【第36節】マリアアザミも、しょうが(生姜)同様、免疫グロブリンE抗体の産生と化学伝達物質の放出を抑える!
2010,01,15, 食品医学研究所 Evidence shop
[要訳]
マリアアザミ(またはオオアザミ、英名ミルクシスル)に多く含まれるシリマリン(silymarin)のうちのシリビニン(silibinin)には、免疫グロブリンE(IgE)抗体の産生を抑えるだけでなく、マスト細胞(肥満細胞ともいう)や好塩基球からのヒスタミンなどの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の放出を抑えることも分かりました。
シリビニンの作用
①抗アレルギー、抗喘息効果:
マスト細胞や好塩基球での膜安定化作用によってカルシウムの細胞内流入を抑えて、ヒスタミンの放出を用量依存的にかなり抑制し、マクロファージでつくられる炎症性サイトカインの腫瘍壊死因子-α(TNF-α)やインターロイキン-6(IL-6)の産生も抑える。プロスタグランジン(PG-E2)や血中の炎症誘発因子であるトロンボキサン(TX-B2)を抑える働きもあります。
②抗酸化作用(アンチエイジング)、抗癌作用:
活性酸素の除去作用(抗酸化作用)によって、細胞の酸化ストレスを軽減するため、がん細胞などの転写因子NF-κB (Nuclear Factor for κ-kinase gene in B cells)の活性が抑えられ、がん細胞のアポトーシス(プログラム細胞死)を誘導して、がん細胞の分裂・増殖・転移を防ぐ働きもあります。
③慢性肝炎や肝硬変に有効:
解毒成分として知られている抗酸化物質のグルタチオン(Glutathione)の合成やRNAポリメレース(RNA polymerase)の働きなどを高め、タンパク質の合成を促して損傷した肝細胞を再生する。アルコールをよく飲む人は飲酒の1時間くらい前に摂っておくと、酔いにくく、アルコールの抜けも速いため、悪酔いや二日酔いをしにくいといわれています。
④肌の弾力性回復効果:
美容関係では真皮のコラーゲンを増やし、肌のシワや弾力性を改善する働きが知られています。
*comment*
これら以外にも、コレステロール低下作用や血糖値低下作用なども確認されており、ドイツでは伝統医療として用いられていた。(Legalon(登録商標)SIL:点滴用液剤)
臨床試験では、シリマリンを1日に140mgを3回(420 mg/日)の用量で行われている。
副作用はほとんど知られていないため、比較的安全に使用できる健康食品である。


肝炎の治療のためのシリビニン成分
2011.1.27 ekouhou.net

[要訳]
臨床試験で効果が出ているにも関わらず、治療薬としての承認がおりないのは、その薬物動態および最適な投与レジメンに関するデータが限られていることによるものである。シリマリンは水に難溶性であり、経口剤はバイオアベイラビリティが限られている。
その医薬として許容される塩および/または誘導体が、炎症性、ウイルス性肝疾患、特に、C型肝炎の治療に適していることが驚くべきことに判明した。
さらに、シリビニン成分による事前治療によって、患者のその後のインターフェロンおよびリバビリンの投与に対する応答を改善すると思われる。

2011/09/01

vol.111

<Today's news>
1. 日本の保険制度、英医学誌ランセットが特集
2. 厚労省、後発薬普及へ承認データ活用、科学的根拠など官学共同で公開
3. アストリム、軟骨成分摂取サプリ発売
4. ユニ・チャーム、9月からピンクリボン活動、中国でも実施
5. 「医療費にも消費税を課税すべき」 日本病院会・堺会長
おまけ. “世界で百人”の青年医師が特別講演へ、今は…

日本の保険制度、英医学誌ランセットが特集
2011年8月31日14時35分 読売新聞

[要訳]
国際的に見れば低い医療費で公平な保険制度を構築できた要因として、並行して進めた公衆衛生政策のほか、経済成長、高い識字率、教育水準、伝統的な食習慣と運動などをあげた。
ただ、現状は人口の高齢化、政治停滞、景気低迷などで、「日本の保険医療制度は大きな課題に直面している」と指摘した。「過去の成功は必ずしも将来のトップレベルの成果を保証しない」と警告している。

*comment*
日本の保険制度はまさに破たん寸前、過去には誇っていた時期もあったかもしれないが、逆にこの失敗から学ぶところがあれば、と思う。機会があれば特集を読んでみたい。


厚労省、後発薬普及へ承認データ活用、科学的根拠など官学共同で公開
2011/09/01(木) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
後発薬の使用は増加傾向だが、すんなりと普及が進まない実態もある。その理由の1つが医師が抱く後発薬品質への不安だ。同省ではこれを払拭するために、後発薬を承認した科学的根拠を広く示す構えで、審査機構や関連学会の協力を得て、ホームページなどを通じ、早ければ今年度中に公開する。

*comment*
最も有効な後発医薬品を選定する際、比較する材料(資料)の確保がまず大変であり、情報源も様々である。ある一定の比較できる文献やサイトなどが出来れば、普及にもつながるのでは?


アストリム、軟骨成分摂取サプリ発売
2011/09/01(木) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
プロテオグリカンをはじめ、2,型コラーゲンやヒアルロン酸、N-アセチルグルコサミンを配合し、バランス良く軟骨成分を摂取することができる。
関節痛やロコモティブシンドローム(運動器症候群)に対応した商品として初年度1万個以上の販売を目指す。

*comment*
コンドロイチンやグルコサミンなどは、実際にどの程度軟膏成分として取り込まれているかは、定かにはなっていない。ヒアルロン酸なども分子量が大きいため吸収できないと考えられているが、その辺はどのような取り組みがなされているのだろうか?


ユニ・チャーム、9月からピンクリボン活動、中国でも実施
2011/09/01(木) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
ピンクリボン活動(乳がん早期発見啓発活動)を9月1日から10月31日まで実施すると発表した。同活動は4年目を迎えるが、今年からは中国にも拡大。

*comment*
中国の乳がん罹患率などは日本と比較してどのようになっているのだろうか??


「医療費にも消費税を課税すべき」 日本病院会・堺会長
2011/08/31(水) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
社会保障と税の一体改革の中で消費税増税が検討されていることについて、医療費にも課税すべきとの見解を示した。「あきらかに不平等な税制で医療機関の負担は増大した。」と主張している。

*comment*
医療費に税金がかからないのは当たり前のことのように思っていたが、果たして課税すべきなのか、すべきでないのか??
他の国民皆保険制度が無料で医療を提供している中で、医療費に課税というのは個人的にあ抵抗のある話であるが、他の課税であまかない切れない今の日本にとっては仕方のないことなのだろうか。


“世界で百人”の青年医師が特別講演へ、今は…
2011年8月31日 読売新聞

[要訳]
東日本大震災が起きた3月11日、4階まで津波が押し寄せた宮城県南三陸町の病院で患者の避難・治療にあたった医師の菅野武さん(32)が9月2日、出身の自治医科大(栃木県下野市)に招かれ、特別講演を行う。
菅野さんは4月、勇気ある行動で米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた。講演では、47都道府県に地域医療を支える医師約3200人を送り出している同医大の教員や学生に、「絶望的な状況でもあきらめず、自分にできることを考えてほしい」とメッセージを送る。

2011/08/31

vol.109

<Today's news>
1. ジェネリック(1)効き目は同等 安価な薬
2. 腰痛にストレスが関与 再発、慢性化の要因に 日常活動維持が大切  「医療新世紀」
3. 人体実験で83人が死亡 グアテマラで米科学者ら
4. 5歳以下へのビタミンA補給、死亡率・罹病率・視覚異常を大幅に抑制
5. 喫煙者への禁煙介入、周術期イベントの発生を抑制、米国調査
おまけ介護、嫁から娘へ 子育て中も兄弟頼れず 先のこと「考えたくない」 「ウーマン・アイ」


ジェネリック(1)効き目は同等 安価な薬
2011年8月30日 提供:読売新聞

[要訳]
日本国内で出荷された医療用医薬品に占めるジェネリックの割合(数量)は徐々に増えているものの2割程度で、7割の米国など、かなり浸透している国と比べるとまだまだ低い。「普及がなかなか進まない背景には『ジェネリックは何となく嫌』との根拠のない拒否感が根強い。経済性の高さを始めとしたジェネリックの利点をもっと社会に広める必要がある」と話す。

*comment*
何年も前から同じような議論が繰り返しなされていて、特にあまり進んでいないように感じるのは私だけだろうか。薬に関しては、「安い」だけでは一定の獲得にはつながるがそれ以上の効果は見られない。先発品を好むという国民性ももちろんあり、安全と信用が確保できなければ進まない。海外では「ジェネリックを選ばなくてはならない」法律の存在が手動で行っている部分が大きいように感じる。


腰痛にストレスが関与 再発、慢性化の要因に 日常活動維持が大切  「医療新世紀」
2011年8月30日 提供:共同通信社 m3.com  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
腰痛で病院を受診する人のうち、診察や画像検査で原因が特定できるのは15%で、残り85%は原因が特定しきれない「非特異的腰痛」に分類される。このタイプの腰痛の多くは放っておいても痛みは消える。しかし、心理的な問題から腰を動かさずにいると筋肉が硬直、気がめいってうつ傾向が強まり、さらに体を動かさなくなる「痛みの悪循環」に陥ることがある。

*comment*
この記事では、実際にストレスが腰痛に影響を与えていた人の例の紹介もされている。原因もわからず腰痛にお悩みの方は、日々のストレスを見直すきっかけにされてみては??


人体実験で83人が死亡 グアテマラで米科学者ら
2011年8月30日 提供:共同通信社 m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
米国の科学者が1940年代、薬の効果を確かめる目的で中米グアテマラの刑務所や精神科病院で故意に性病に感染させる人体実験を行っていた問題で、オバマ大統領直轄の調査委員会は29日、実験対象となった83人が死亡したと明らかにした。

*comment*
当時ペニシリンなどの抗生物質の効果判定のために行ったとのことだが、そんなに昔の話ではない。医学の発展のために尊い命がこのように失われていたとは。医療者としての責任感を改めて感じる記事である。


5歳以下へのビタミンA補給、死亡率・罹病率・視覚異常を大幅に抑制
2011年08月30日 ソース:BMJ(論文一覧) m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
無作為化比較試験43件の6カ月から5歳の小児19万4483人を対象に、ビタミンAと死亡率および罹病率減少との関係をシステマティックレビューとメタアナリシスで調査。ビタミンA補給により試験17件で全死因死亡率24%低下、7件で下痢による死亡率28%低下が見られた。ビタミンA補給と視覚異常の減少との関連も確認された。
原文:原文(BMJ)を読む

*comment*
ビタミンAが小児に有効であることは前々から知られているが、過剰摂取は逆に小児にとって良くないため、用量の厳守が重要になりそうである。


喫煙者への禁煙介入、周術期イベントの発生を抑制、米国調査
2011年08月30日 ソース:BMJ(論文一覧) m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
2002-08年に待期的手術を受けた39万3794人を対象に、禁煙が手術転帰に及ぼす影響を後ろ向きコホート研究で検討。非喫煙者や過去の喫煙者に比べ、現在の喫煙者は術後の肺炎、手術部位感染、死亡リスクが有意に高く、年20箱以上の喫煙で手術合併症が有意に増加した。禁煙介入により周術期イベントが抑制される可能性が示唆された。


介護、嫁から娘へ 子育て中も兄弟頼れず 先のこと「考えたくない」 「ウーマン・アイ」
2011年8月30日 提供:共同通信社 m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
2000年の介護保険制度開始から10年以上が過ぎた。介護から「逃げられない」存在としてクローズアップされてきたのが、高齢の親を持つ娘たちだ。
病院の付き添いや食事、夜中のトイレ介助に追われ、眠れない日が続くと仕事にしわ寄せが来た。遅刻、早退、休みが増え、ついに「派遣切り」に。新たな仕事も、病院やヘルパーからの電話でたびたび中断され、いたたまれなくなって辞めた。体調も悪くなり「うつ状態」になった。
介護はいつまで続くか分からない。今は両親の年金で生活しているが、どちらかが亡くなれば生活費は足りない。そのとき仕事はあるだろうか。結婚は...。つらくなるから、先のことは考えないようにしている。

*comment*
介護うつになる人は年々増えている。介護保険ができて多少の補助にはなっても、周りの意識はいまだに変わっていない。特に経験していない若い世代の理解は得にくいのが現状だろう。自分たちの時に何ができるか、どのような準備ができるか。若い世代に少しでも生きやすい介護保険を作り上げていく必要がありそうである。

2011/08/28

vol.105

<Today's news>
1. 調剤ミスの疑い、女性死亡 薬剤師2人を書類送検
2. 【ピジョン】妊娠期の便秘に向けた飲料でトクホ参入-オリゴ糖が腸内環境を改善
3. 【日本ジェネリック医薬品学会】公知申請で要望書-先発ヒント同一時期に
4. [社会保障] 難治性の長期治療に備え、40%が民間の医療・介護保険に加入
5. C型慢性肝炎の新薬承認へ
6. (富山)県が医薬品卸支店に業務停止処分

調剤ミスの疑い、女性死亡 薬剤師2人を書類送検
2011年8月19日 提供:共同通信社 (MSN産経ニュース)
[要訳]
男性薬剤師が昨年3月25日、胃酸中和剤を調剤しなければいけなかったのに、別の薬剤を調剤し、女性管理薬剤師は4月1日、調剤ミスの報告を受けたのに服用中止の指示や薬剤の回収をせず、7日に女性を死亡させた疑いで薬局経営者の男性薬剤師(76)と、女性管理薬剤師(65)をそれぞれ書類送検した。
関連記事:
調剤ミスで75歳死亡、薬剤師2人を書類送検(2011年8月19日 読売新聞)
調剤ミス:2薬剤師、書類送検 患者らに不安「信用していたのに」 /埼玉(毎日新聞 2011年8月20日 地方版)
*comment*
友人薬剤師が教えてくれた記事。調剤ミスの報告があったにもかかわらず薬剤回収をせずに死亡させた。。。報告の時点で止めていれば救われた命かもしれないのに。。。
怒られることを恐れて報告をしない、というケースはおそらく他の薬剤師の中にも経験があるのかもしれない。筆者が以前務めていた薬局の長も調剤過誤に関してはひどく叱る傾向にあり、それを恐れた部下たちは本部への調剤ミスの報告を怠っていた。今回の事件と同じ事が起きても不思議ではない現状である。
過誤が起きた時に部下を叱りつけるだけでなく、どのように改善していったら過誤が起きにくくなるのかを一緒に考えられるような環境作りが薬局には求められるのではないだろうか。


【ピジョン】妊娠期の便秘に向けた飲料でトクホ参入-オリゴ糖が腸内環境を改善
2011年8月26日 (金) 薬事日報

[要訳]
育児用品・マタニティ用品のピジョンは、妊娠期特有の便通の悩みにも最適な、水感覚の飲料「お願いオリゴ」(特定保健用食品)を新発売した。高純度タイプの乳果オリゴ糖がビフィズス菌を増やして、腸内の環境を改善し、お通じを良好にする。
一般女性に比べて、妊婦が便通に悩みやすい理由としては、
▽妊娠により黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えることで、大腸の運動が鈍くなり、体内に滞留した便から水分が吸収され、硬い便になりやすい
▽子宮が徐々に大きくなって腸を圧迫し、腸の動きが低下する
‐‐などが挙げられている。また、つわり期の食事量の減少や、運動不足も要因になっている。
税込み希望小売価格は500mLペットボトルが189円、2Lペットボトルが630円。

*comment*
妊婦の便秘薬では酸化マグネシウムなどのマイルドな成分などしか使用できないため、このようにあ便秘になりにくい環境を作ることができるのは、セルフメディケーションの観点からも有効であると考えられる。とりすぎも良くないので、一日の用量を守って!

【日本ジェネリック医薬品学会】公知申請で要望書-先発ヒント同一時期に
 2011年8月26日 (金) 薬事日報
[要訳]
医療関係者がGE薬を使いづらい理由の一つとして、「先発品とGE薬の適応症、用法・用量の不一致がある」と指摘した上で、「公知申請は、ある一つの銘柄について行われるのでなく、特許の切れた同じ成分を主成分とするGE薬においても同じ時期に実施し、同一タイミングで新規の効能・効果等を追加すべきである」との見解を表明。

*comment*
確かに、先発品とGE薬の適応症や用法・用量の不一致が現場の薬剤師を混乱させているのは確かである。患者さんはこんなことが起きていることなど知りもしないだろうが。。。果たして厚労省の返答は?


[社会保障] 難治性の長期治療に備え、40%が民間の医療・介護保険に加入
2011年8月26日 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)

[要訳]
主な調査事項は、民間の医療保険や介護保険加入状況、および加入理由、重要と考える社会保障の分野、社会保障の給付と負担のあり方など。、民間の医療保険や介護保険へは61.3%の者が加入していた。30歳代から50歳代では70%を超えていることがわかった。
加入理由では、「公的医療保険や公的介護保険の自己負担分を補うため」が45.3%と最も多く、次に「治りにくい病気にかかり治療が長期化することに備えて」が40.0%となっている。
関連記事:【厚労省調査】6割が民間保険に加入‐自己負担分を補填 (2011年8月31日 (水) 薬事日報)

*comment*
国民皆保険制度という制度がありながらも、民間保険の需要が高くなっている要因としては、公的保険への不信感もあるのではないだろうか。老後国から十分な補助が得られないことへの不安がこのような保険への加入につながっているようにも感じる。


C型慢性肝炎の新薬承認へ
2011年8月26日 提供:共同通信社  m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
厚生労働省薬事・食品衛生審議会の部会は25日、C型慢性肝炎の新しい治療薬「テラビック」(一般名テラプレビル、田辺三菱製薬)の製造販売を承認してよいとする意見をまとめた。
経口投与の抗ウイルス薬で、C型慢性肝炎ウイルスの複製に関係する酵素を阻害し、ウイルスの増殖を抑える。現在標準的に行われているペグインターフェロンと抗ウイルス薬リバビリンの併用治療が効かない患者にも、効果を期待できるという。

*comment*
C型肝炎治療にお困りの方には朗報か?!副作用などの詳しい情報が必要である。

(富山)県が医薬品卸支店に業務停止処分
2011年8月26日 提供:読売新聞
[要訳]
医師の処方せんを必要とする医薬品を、支店社員5人が不正に購入・販売していた。5人は2006年から5年以上にわたり、向精神薬や糖尿病薬、勃起(ぼっき)不全治療薬、脱毛症薬など計797箱(約240万円相当)を購入、または知人など24人に販売した。

*comment*
やっと卸に対する信用が回復してきたという時にこのニュース、残念である。人間である以上このようなことは今後も起こりうるので、不正ができないようなシステムづくりの徹底が必要である。

2009/03/13

Saya's 薬学ニュース vol.82-「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは?/富山薬売り、高齢者も勉強/献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新/ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大

<Today's news>
1. 「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2. 富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
3. 献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新
4. ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大


「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2009/02/20 12:31 -CNET Japan

[要約&コメント]
2009年6月の改正薬事法施行にともない、一部を除く市販薬についてインターネットなどによる通信販売を禁止する省令に対し、一般の人がどのように考えているのか調査を行った。インターネットを利用して購入できなくなると最もイヤな医薬品を聞いたところ、「どれもイヤではない」が53.2%を占めたが、「サプリメント」が13.4%、「コンタクトレンズ」が11.1%と1割を超えた。
インターネットを利用した医薬品購入でメリットだと思う点を択一選択式で聞くと、35.9%が「時間を気にせず購入できる」と回答。次いで「人目を気にせずに商品を比較・検討できる」が18.2%、「宅配してくれる」が15.2%、「わからないことをネット検索しながら購入を検討できる」が12.3%と続いた。
コンビニでの販売に関しても、肯定の意見のほうが多かった。

想定していた風邪薬などの明記がないのに少し驚かされたが、この結果を見る限り思ったよりも一般の人たちの不便さは感じとれない。500名近くにしか聞いていない事もあるのだろう。ネット販売のメリットの一つとして、「分からないことをネット検索しながら購入検討できる」が挙げられていたのに少しショックであり、現実を突きつけられた感じであった。店頭でいかに薬剤師が活用されていないかがわかる。。。

富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢者の多い「越中富山の薬売り」として知られる薬配置販売業者は、経過措置として当面は登録販売者の資格は必要ないが、「消費者の信頼を得よう」と資格取得に懸命だ。昨年10月に合格発表があった富山県の第1回試験。受験者1104人のうち、配置販売業は460人。受験した同業者の半数が60-80代で、この年代の合格率は約4割と平均を約2割下回った。
「富山の置き薬」は300年以上の歴史。しかし薬剤販売の規制緩和に反対する全国薬害被害者団体連絡協議会は「スモンの原因となった整腸剤キノホルムは大衆薬だった。置き薬の被害もあったはず」と主張。配置販売業者も試験や資格できちんとした知識を持つべきだとして「経過措置」に反対してきた。

「富山の置き薬」は薬学の知識がある人であればだれもが聞いたことのある話だろう。300年の歴史があるために、この経過措置はとられたのであろう。そんな高齢者でも、信頼を勝ち得ようと必死に学んでいる姿は、薬を扱う者としてのプライドさえも見受けられる。このような倫理感も見習うべきであるように思う。

献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新 日赤調査の2008年間速報値
2009/02/16(月)-Care NET

[要約&コメント]
昨年1年間の献血者数は約507万7200人と前年を約13万7700人上回った。前年比増加は6年ぶり。献血者のうちHIV陽性者と判明は、10万人当たりの陽性者数は2.107人といずれも過去最多を更新。

10万人当たりの陽性者数2.107人を多くとるか少なくとるか。自分が陽性かもしれない、と思っている人ほど献血を恐れて受けていないのも事実。病院で輸血を利用している人の割合は、献血の量に比べていったいどのくらいなのだろうか?

ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大
2009. 2. 13-日経DI

[要約]
パーキンソン病のうち、レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬*を使用しても十分に効果が得られなかった場合にゾニザミド*(商品名:トレリーフ錠25mg)が適応にあり、ゾニサミドを処方する際にはレボドパ含有製剤と併用することが定められている。
パーキンソン病治療には1日1回25mgで使用するのに対し、てんかん治療では「通常、成人は最初1日100~200mgを1~3回に分割経口投与する。以後1~2週ごとに増量して通常1日量200~400mgまで漸増し、1~3回に分割経口投与する」となっており、パーキンソン病とてんかんとでは用量が異なることに注意したい。

*おもな抗パーキンソン病薬
レボドパ含有製剤やドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬(アマンタジン塩酸塩)、MAO-B阻害薬(塩酸セレギリン)、抗コリン薬(塩酸トリヘキシフェニジルなど)、ノルアドレナリン補充薬(ドロキシドパ)、末梢COMT阻害薬(エンタカポン)等
*ゾニザミド
長い半減期(62時間)を持つ抗てんかん薬として、錠剤(商品名:エクセグラン錠100mgほか)と散剤(商品名:エクセグラン散20%ほか)が1989年6月から臨床使用されている。

2009/02/03

Saya's 薬学ニュース vol.72-新型インフルエンザの対策(報道)/多剤耐性菌に23人院内感染 4人死亡/米ファイザーがワイス買収 6兆円/OTC市場占う「大衆肥満薬」の成否/ダイエット食品で女性入院

<Today's news>
1. 新型インフルで、BCP策定と家庭での準備呼び掛け
2. 多剤耐性菌に23人院内感染 4人死亡、福岡大病院 呼吸器通じ拡大か
3. 米ファイザーがワイス買収 6兆円、製薬最大手固める 競争力強化で、業界再編も
4. OTC市場占う「大衆肥満薬」の成否

5. ダイエット食品で女性入院 医薬品成分を検出

新型インフルで、BCP策定と家庭での準備呼び掛け
2009/01/26 12:24-キャリアブレイン

[要約&コメント]
新型インフルエンザのパンデミック(大流行)を想定し、BCP(事業継続計画)策定や家庭での準備を呼び掛けようと、東京都は1月24、25の両日、新宿西口広場イベントコーナーで、「新型インフルエンザ対策の現状と課題-先進事例に学ぶ事業活動のあり方」と題したシンポジウムを開いた。
NHK報道局では、放送機関としての責務を果たすためにパンデミック時でも放送を続けるという前提で、対策に取り組んでいる。
▽サージカルマスク36万枚、N95マスク3万6000枚を備蓄
▽PPE(個人防護具)と消毒薬の備蓄
▽PPEの脱着訓練
▽パンデミック時のシミュレーションVTRの作成  ―などの準備を済ませたという。

日本におけるインフルエンザ予防策はマスクに重点を置かれているが、ここカナダではマスクをしている人を見たことがない。薬局内で粉薬を混ぜる時に薬局用のマスクを着用したことがあるが、一般の人たちはどのように予防するつもりなのだろうか。国によってそれぞれ予防策は異なるだろうが、その点調べてみたら面白いかもしれない。

多剤耐性菌に23人院内感染 4人死亡、福岡大病院 呼吸器通じ拡大か
2009/01/27 00:00-共同通信社

[要約&コメント]
福岡市の福岡大病院救命救急センターの集中治療室(ICU)に運ばれた患者23人(4人が死亡)が、ほとんどの抗菌薬が効かない多剤耐性のアシネトバクター菌*に院内感染していたことがわかった。感染が人工呼吸器の使用を通じて広がったとの見方を示した。韓国で肺炎を発症し、日本に帰国後の昨年10月に入院、その後死亡した男性へのアシネトバクター菌感染が確認されたのをはじめ、呼吸器の部品から同菌が検出された。
アシネトバクター菌による院内感染は、国内では極めて珍しいという。
*アシネトバクター菌
土壌や水などの自然界や、人間の皮膚などに広く存在する細菌。通常は健康な人への病原性は弱いが、手術後など免疫力が低下した状態で感染すると重症化し、死亡することもある。

ICUなど、特に免疫の低下した患者の多い患者が集中する場所であったことが感染を拡大させた大きな要因であろう。死亡者も出ていることから、今後も警戒が必要である。洗浄による消毒を行ったにもかかわらず感染が拡大していることから、より厳格な消毒方法の検討も行う必要もありそうだ。

米ファイザーがワイス買収 6兆円、製薬最大手固める 競争力強化で、業界再編も
2009/01/28 00:00-共同通信社

[要約&コメント]
製薬業界で世界最大手の米ファイザーは26日、同業の米ワイスの買収で合意したと発表した。買収額は680億ドル(約6兆円)。両社の2007年の売上高を単純合計すると700億ドル規模に達し、最大手の地位を固める。 世界的な景気後退の影響で、米国では安価な後発医薬品が増加、経営を圧迫されているファイザーは規模拡大で競争力を高め、巻き返しを図る。製薬業界では新薬の開発費が高騰する一方、医療費抑制に向けて医療機関などが後発薬を積極的に使用。短期間で投資を回収しつつ、コンスタントに新薬を投入していく必要が強まり、規模拡大が課題となっている。

この景気後退が製薬企業にも大きな影響を与えているようだ。医療費の削減も大きな課題ではあるが、新薬の開発は求めている人がいる限り必要なことでもある。今後、ますます新薬の金額は上がりそうである。そんな中、日本は先発品を使い続けるのだろうか。もしくは、この不景気が功を奏して後発医薬品使用に拍車がかかるのか?!

OTC市場占う「大衆肥満薬」の成否
2009/01/29 14:44-キャリアブレイン

[要約]
大正製薬が、グラクソ・スミスクライン(GSK)から、OTCである肥満改善薬「アリー」の国内製品化権を獲得した。「アリー」を医療用として開発するのか、それとも直接、OTCとしての商品化を目指すのかについても、今のところ明確な方針を示していない。(現段階ではOTCとしての商品化の可能性が高いと推測されている。)
米ではOTC薬として半年間で300億円近くを売り上げたヒット商品だが、今のところ、他の主要国での承認はなく、副作用(激しい下痢)も強いことから、日本でのOTC販売は難しいとも言われている。

ダイエット食品で女性入院 医薬品成分を検出
2009/02/03 00:00-共同通信社

[要約&コメント]
30代の女性がインターネットで個人輸入したダイエット用食品から、国内で医薬品として承認されていない「シブトラミン」と、薬事法で劇薬に指定されている「フェノールフタレイン」の2種の医薬品成分が検出されたと発表した。女性は肝機能障害などで一時入院したが、食品の服用をやめると症状は改善したという。

せっかくなので大衆肥満薬の記事を2つ続けて紹介した。1つ目は、日本のOTC薬に画期的な事象を巻き起こす可能性のある記事であるが、2つ目の記事でそれを大きく覆されるような、マイナスの内容の記事である。同じ薬であるため比べることはできないが、この内容を見て厚労省が果たしてGoサインを出すのだろうか。4日後の記事であるとはいっても、タイミングが悪いとしか言いようがない…
しかし、日本でしっかりとした審査により承認した薬が販売されれば、逆にネットなどで海外の安全性が確保されていない薬に手を出すことを減らせるかもしれない。厚労省の判断はいかに?

2009/01/29

Saya's 薬学ニュース vol.68-血糖値測定器、指定外の試薬でも作動、注意!/糖尿病治療薬で女性患者の骨折リスクが倍増/健康食品会社が効能を記載し薬事法違反/死への恐怖、がん患者より医師の方が強い

<Today's news>
1. 血糖測定器、指定外の試薬でも作動
2. 糖尿病治療薬で女性患者の骨折リスクが倍増
3. 医薬品の効能うたい無許可販売、健康食品会社を書類送検

おまけ. 死への恐怖、がん患者より医師の方が強い

血糖測定器、指定外の試薬でも作動
2009/01/16 09:30   キャリアブレイン

[要約&コメント]看護師が血糖測定器に指定外の試薬を取り付けたために、誤った血糖値に気付かないで薬剤を投与したという。試薬の取り付け間違いで計測した血糖値(67mg/dL)を元にブドウ糖を投与したが、実際の血糖値は192mg/dLだっという。
今回は、「プレシジョンエクシード」に「LFSクイックセンサー」を取り付けて起こった事例である。「指定されていない試薬を取り付けても作動し、誤った値を表示する機器があることを周知する。血糖測定器が指定する試薬がわかるよう表示する」よう注意を呼び掛けている。詳細(財団法人・日本医療機能評価機構HP) http://jcqhc.or.jp/html/accident.htm#med-safe

           <血糖測定器への指定外の試薬の取り付け>

機械が違うのに作動してしまうのは怖いことである。血糖値が3倍近くも変わってしまうのであるから。。。この財団法人に関しては、Saya's 薬学ニュース vol.37のコメントで“ここから来たDMはゴミ箱直行”と記載してあったことを思い出し、ぞっとした。今回のこの記事も各病院に配布されていても、読まれていないのではないだろうか。普段の情報提供を怠ると、こういった重要な情報も重要としてとらえられない可能性もあるので、非常に怖いことである。

糖尿病治療薬で女性患者の骨折リスクが倍増
2009/01/16-ケアネット.com 提供:HealthDayNews

[要約&コメント]
2型糖尿病治療薬rosiglitazoneロシグリタゾン(商品名:Avandia、日本国内では未承認)あるいはピオグリタゾン(アクトス)*を服用する女性患者では骨密度が低下し、骨折リスクが2倍に上昇するとのことだ。一方、男性の服用患者では骨密度には影響は見られなかった。
「2型糖尿病には多くの治療選択肢があり、骨折の原因になるような薬剤を服用し続けることが最善とは思わない。可能性のあるすべての人はこれら2剤を避けるべきと警告する必要がある」と指摘している。

アクトスは、最近添付文書の改訂で「ビグアナイド系薬剤」との併用について新たに追記されたばかりの薬である。ホルモンの関係で骨粗鬆症にかかりやすくなる女性にとって、さらに骨折のリスクを増加させるような薬を服用するのは確かに避けるべき項目と考える。
*アクトス
商品名:アクトス
一般名:ピオグリタゾン
規格:15mg,30mg
薬効:糖尿病薬(インスリン抵抗性改善)
副作用:浮腫(むくみ),心不全,急激な体重増加,息苦しさetc

医薬品の効能うたい無許可販売、健康食品会社を書類送検
2009/01/19(月)-ケアネット.com 提供:読売新聞

[要約&コメント]
健康食品を耳鳴り改善などの効能をうたって販売したとして、東京都武蔵野市の健康食品販売会社「縄文健康研究所」と社長を薬事法違反(無許可販売、貯蔵)の疑いで横浜地検川崎支部に書類送検した。「ハチの子ミミン」「鮑凄六(あわびすごろく)」を、「耳鳴り・難聴が改善する人もいる」などと効能を示し、販売した疑いがある。

特定保健用食品の記載がないもので、効能をうたっているものは注意が必要である。効能が書いてある物の場合は、必ずトクホのマークを探してください。マークの記載がなく効能の記載があれば、承認を受けずに販売している可能性が高いです。

おまけ...癌患者

死への恐怖、がん患者より医師の方が強い
2009/01/14 23:00-キャリアブレイン

[要約&コメント]
医師はがん患者よりも死への恐怖感を強く抱いていることなどが、東大医学部附属病院のアンケート調査で分かった。
「死後の世界に対する見方」の項目では、がん患者と一般市民に比べ、看護師は死後の世界を肯定し、逆に医師は否定する傾向が見られた。
がん患者の死生観について「『伝統的死生観』には頼らず、死を思い、死を恐れず、充実した今を生きている、と言えるのではないだろうか」と指摘し、医師の死生観については「医師は科学的死生観を持っている。未来を希望する一方で、死を思うことは少なく、死への恐怖も強い」とし、がん患者の生き方に学び、歩み寄る必要がある」と話している。

2009/01/02

Saya's 薬学ニュース vol.46-健康食品にシルデナフィルを含有/肥満症治療薬の新薬誕生なるか?!/ネット販売のさらなる議論が展開/たんぱく尿について/無保険救済法が成立

A happy new year!! 明けましておめでとうございます。
ここカナダでも、16時間遅れて年を越しました。日本の厳かな正月とは違い、花火が上がったり、大晦日パーティに参加するとダンスをしながらカウントダウン…と別世界のようですね。今年も皆様にとって実りある一年になりますように。薬学のさらなる発展も祈りつつ…

<Today's news>
1. 健康食品に医薬品成分 
2. 武田、肥満症治療薬の臨床第3相試験を日本で開始
3. 医薬品の通販、規制強化は是か非か?
4. 蛋白尿について

おまけ. 無保険救済法が成立 中学以下の受診控え解消 与野党、短期証を交付 

健康食品に医薬品成分 
2008年12月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
福岡市内の業者「イノーバ ジャパン インク」がインターネットで強壮用健康食品として販売している「サプ・ライズ」から、性的不能治療薬バイアグラと同じ医薬品成分「シルデナフィル」を検出したと発表した。福岡県は同日、販売中止と回収を同社に指導した。現在までに健康被害の訴えはないという。

「サプ・ライズ」を検索してみたところ、サイトが見つかった。そのサイトでは、「年代に関係なくバイアグラやレビトラと同等(もしくは以上)の効果。しかも動悸等の副作用は感じません。」同じ成分が入っていれば、同等の効果が得られて当り前ですね。
このような薬は、これに限定することなく、出回っているのかもしれません。健康食品の場合は効果についてうたってはならないはずなのに…ネット販売においては、規制が追い付いておらず、やはり危険な情報が出回っていますね。

武田、肥満症治療薬の臨床第3相試験を日本で開始
2008年 12月 22日 17:23-ロイター

[要約&コメント]
武田薬品工業は、日本で肥満症治療薬「ATL─962」の臨床第3相試験を開始したと発表した。脂肪の分解酵素の働きを阻害することで、食事からの脂肪の吸収を抑え、体重を減少させる効果が期待されている。

肥満薬の販売により、生活習慣病の最大の原因となっている肥満の率を減少させることができるだろうか…現在保険適応の肥満症治療薬としては、サノレックス(一般名:マジンドール)*が販売されているが、これはあくまで食欲中枢に働きかけて食欲を低下させるものなので、食事制限や運動療法などの併用が必要である。
*肥満症治療薬
商品名:サノレックス
一般名:マジンドール
規格:0.5mg
効能:あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが35以上)における食事療法及び運動療法の補助。
副作用:口の渇き、吐き気、便秘、不眠、頭痛、動悸など、依存に注意。

医薬品の通販、規制強化は是か非か?
2008/12/22 22:26-キャリアブレイン

[要約]
一般用医薬品のインターネットを含む通信販売の規制をめぐって、政府の規制改革会議(議長=草刈隆郎・日本郵船会長)と厚生労働省の間で激論が続いている。同会議の委員から「ネット販売は対面販売と比べてなぜ安全性が劣るのか、きちんとエビデンスを出してほしい」との問いに対し、厚労省は『エビデンスはないが、インターネットの方が、安全性が劣っている。(規制強化のための)省令は出す』という回答している。
「国内だけ(医薬品販売の)規制を厳しくして、外国からもっとひどいもの(薬)が入って来ては元も子もない。その点も考えていかなければならない」、「厚労省の省令はまだ出ていないが、省令は行政命令にすぎず、法律の範囲内でなければならない。法の範囲を超えて人の権利・義務を制限することはできない。(省令が)違法性があるものであれば、取り消される可能性も高い」との意見を述べている。

蛋白尿について 
2008年12月22日-毎日新聞

[要約]
質問内容:検診で蛋白尿が出ました。特に体調が悪いわけではないのですが、精密検査を受けるように言われました。どういう病気のときに尿に蛋白が出るのでしょうか。また、体調に異常がなくても精密検査を受けるべきなのでしょうか?(50歳、男性)

蛋白尿はどの年齢でも出ますが、しかしそれぞれの年代によって若干蛋白尿のもつ意味が異なってきます。まず10歳代、20歳代くらいまでに検診で見つかる蛋白尿は、国内の場合は、IgA腎症という病気が考えられます。一方、それが30歳代、40歳代あるいは、50歳代で蛋白尿が出てきたばあい、膜性腎症、あるいは2次性の疾患に伴う蛋白尿です。膠原病、肝炎、高血圧、腎硬化症、糖尿病によっても出てきます。
一般的に蛋白尿は激しい運動をしたり、熱があったり、風邪の後では、正常の人でも出る場合があります。したがって検診の時にたまたまそのような状態であると正常の人でも蛋白尿が陽性となります。そこで、蛋白尿が出た場合には、第1段階としてもう一度尿検査をして、本当に蛋白尿が出るのか、さらに潜血反応や、沈渣を見ることによって円柱細胞があるかないかを調べます。

無保険救済法が成立 中学以下の受診控え解消 与野党、短期証を交付 
2008年12月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
親などが国民健康保険の保険料(税)を滞納して「無保険」状態になっている子どもを救済する改正国民健康保険法が、19日の参院本会議で全会一致により可決、成立した。親などが保険料を滞納していても、中学生以下の子どもには短期保険証を一律に交付。全国で約3万3000人いるとされる中学生以下の無保険の子どもが、病院の受診を控えなくてもよくなる。
短期証は有効期間が6カ月。期限を短くして、短期証を更新する際に親などと接触する機会を増やし、市町村が滞納保険料の納付をあらためて促す狙いだ。

保険料の滞納者が年々増え、病気をしても病院へ行けない子供たちが増えているという。子供たちに罪はない、対応している親の責任である。そんな子供たちを救済する法律が成立され、正直安心した。喘息やインフルエンザなど、早期及び継続治療が必要な子どもたちは実際に多い。高校生らへの適用を求める声も上がっているが、義務教育までという部分で線引きをしているとのことだ。

2008/12/25

Saya's 薬学ニュース vol.39-妊婦に対する葉酸は喘息のリスク増加させる?/患者の氏名取り違え/経口中絶薬販売へ/コンピュータを使うあなたのための薬が新発売/医療事故被害者遺族をネットで中傷

<Today's news>
1. 妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大
2. 患者の氏名を確認しても取り違え3件
3. イタリアで08年から経口中絶薬販売へ、バチカンは反発 
4. 富士フイルムなど3社、健康パワーを凝縮したサプリメント「オキシバリアi(アイ)」など発売

おまけ. 自分勝手、クレーマー…医療事故被害者遺族をネットで中傷

妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大 
2008年12月11日-Nikkei NET

[要訳&コメント]
母親が妊娠初期に葉酸を摂取すると、出生した乳児の呼吸器疾患リスクが増大する可能性がノルウェーの研究により示された。葉酸は、先天性欠損(birth defect)リスクの軽減のために摂取が推奨されている。
母親が妊娠初期の3カ月間に葉酸サプリメントを使用していた乳児は、生後18カ月までに喘鳴(ぜんめい)や呼吸器感染症にかかる比率がほかの乳児に比べてやや高かったほか、呼吸器感染症の治療のため入院する比率が24%高いこともわかった。

妊婦には葉酸を、というのはもはや当たり前のように言われるようになったが、新たなリスクが今回発見されたのは興味深い。小児喘息は比較的多い疾患で、小児のQOLも低下する。妊婦が摂取すべき葉酸の量と、呼吸器系のリスクを高める量とがはっきりしてくると、摂取の目安になってよいのだが。
今の時点では、何とも言えないが、多くとればよいというわけでもないので注意である。

2008/12/16 11:47-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
外来診察時、口頭で患者の氏名を確認したにもかかわらず患者の取り違えが起こった事例が、2006年1月から08年8月にかけて3件発生していたことが分かった。患者の取り違えを防ぐため、「診察券の提示や患者の家族により、本人であることを同定する」「患者に名乗ってもらう」などの方法を提案している。
口頭での名前確認は、薬局でも行われていることである。薬局の場合、名前が違えば別人の薬が紹介されることになるので、「こんな薬初めてなんだけど…」などと言われ、患者様に気付かされることもある。また、薬局では引き換え券などを用いて、プライバシーなどを守るシステムを導入するなど方法はさまざまである。口頭確認では不十分である事態がわかった今、各薬局で再度患者確認の方法に関し見直してみていただきたい。

イタリアで08年から経口中絶薬販売へ、バチカンは反発 
2008年12月16日 03:11-AFPBB News

[要訳&コメント]
イタリアで来年2月から経口中絶薬「RU486」を国内の病院で入手可能になるとの計画について、ローマ法王庁は14日、激しく批判した。この薬をめぐっては論争が続いている。この薬で妊娠7週まで堕胎が可能だとしている。イタリアでは1978年に中絶が合法化されたが、中絶に強硬に反対するバチカンからの圧力で、医師らが「良心に基づいた忌避」を理由に人口中絶手術を拒否することができる。

中絶薬の販売、どう思われますか?中絶の話で思い出したのは、海外ドラマの『ボストンリーガル』での一話。レイプをされた少女が妊娠の可能性もあるとして中絶を希望したが、受け入れ病院が人工中絶手術を拒否したために手術を受けられず、レイプ犯との間に子供ができてしまった、という悲劇。この話の中でも、「人工中絶における胎児の権利」をテーマに熱い討論が繰り広げられた。結局、ドラマのエンディングでは、少女の権利が認められ、病院に対して損害賠償の支払いが言い渡された、というものだったと思う。キリスト教との場合は、絶対に中絶出来ない…など、宗教的なものも大きく、この点に関しては非常に難しい議論になるであろう。この議論の行方を見守っていきたいところだ。

富士フイルムなど3社、健康パワーを凝縮したサプリメント「オキシバリアi(アイ)」など発売
2008年12月16日-マイライフ手帳@ニュース (プレスリリース)

[要訳&コメント]
富士フイルムと東亜薬品、および日東メディックの3社は、長時間のパソコン作業やデスクワークの機会が多い人の健康をサポートするマルチサプリメントを、共同で開発。12/18に販売が開始されるとのこと。
「オキシバリアi(アイ)」の主要成分には、最近注目されている健康成分のカロテノイド「ルテイン*」と「アスタキサンチン*」を配合。この2種類の成分の量を変えて、2種類の薬が販売される。この他にもビタミンC、ビタミンE、ビタミンB2、亜鉛、銅など、互いの働きが長持ちするようネットワークで助け合う有用成分をバランスよく配合しているという。
[小売価格]
オキシバリアi(アイ): 2800円 ※上記写真はオキシバリアi(アイ)のほう。
オキシバリアi(アイ)EX: 4800円
*「ルテイン」
ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれており、欧米ではアントシアニンを豊富に含むブルーベリーよりも盛んに研究が行われ、さまざまな研究成果が報告されている。
*「アスタキサンチン」
海に生息するヘマトコッカスなどの藻類から抽出され、コエンザイムQ10の1000倍(富士フイルム調べ)以上もの健康パワーを持つ話題の成分となっている。

今までに聞いたことのない成分を含むこの商品。効果のほどは?目に良いと言われているブルーベリーを愛用している人も多いので、ブルーベリー以上の効果という宣伝文句が入れば、飛びつく人もいるかもしれない。宣伝を見て購入しに来る人に、簡単に成分の説明をできるように、知識の補完になれば幸いです。
その他、日経トレンディネット、nikkei BPnetなどでも紹介されている。
 
おまけ...医療訴訟と被害者遺族
 
自分勝手、クレーマー…医療事故被害者遺族をネットで中傷
2008年12月12日14時43分-読売新聞

[要訳&コメント]
医療ミスで患者を死亡させたとして医師が起訴された事件の遺族たちが、インターネット上で誹謗(ひぼう)中傷にさらされている。
割りばしがのどに刺さり死亡した保育園児杉野隼三ちゃん(当時4歳)の診察にミスがあったとして、耳鼻咽喉(いんこう)科医(40)が業務上過失致死罪に問われた裁判。2審・東京高裁の無罪判決に対し、東京高検が4日、上告断念を発表した直後から、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」やインターネット交流サイト「ミクシィ」内のブログには、隼三ちゃんの両親を非難する文章が次々と書き込まれた。奈良女子大の栗岡幹英教授(医療社会学)は「患者側がネット上で激しく中傷されることで、被害者が萎縮(いしゅく)する傾向がある」と分析する。
 
この医療訴訟に関しては、医療従事者だけでなく、世間では多くの人が注目していた最近の大きなニュースである。日本にいない私でさえも、ニュースなどで目にすることが多々あった。医療訴訟を起こすには、かなりの勇気が必要であったであろう。遺族を亡くした悲しみからの衝動だけで起こせるものではない。このように誹謗・中傷を書く人たちは、自分が被害者遺族の立場だったら...という視点で見られていないのかもしれない。特に産科などの場合、医療訴訟なども一つの要因となり医師の数が減少し、医師不足が深刻な問題となっているのも事実だ。やみくもに医療訴訟へ持ち込むのではなく、被害者遺族や一般の人たちも、そのような現状を十分に把握した上で訴訟などを考えるべきであるとは思うが、このような被害者遺族に対する、集中的な非難は、第三者が見ていてもとても辛いもの。
あなたが被害者の遺族だったら、本当に訴訟を起こさずに耐えることはできましたか?

2008/12/17

Saya's 薬学ニュース vol.31-OTC医薬品/健康食品/セルフメディケーション/エイズ(HIV)/「アミノコラーゲン」

<Today's news>
1. 処方せんでもらうかぜ薬と市販のかぜ薬はどう違うのでしょうか?
2. HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏
3. 小売企業の携帯サイトで「アミノコラーゲン」販促、レシピ募集で薬のイメージぬぐい売り上げ増加
4. 深部静脈血栓症の治療に超音波の併用が有効

おまけ. 不安のトップは医療面-人口減少・高齢化地域

処方せんでもらうかぜ薬と市販のかぜ薬はどう違うのでしょうか?
2008年12月08日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:先日、風邪を引いて医師にかかり、総合感冒薬をもらいました。薬局で買った市販の総合感冒薬が家にもあるのですが、医師がくれる総合感冒薬と市販の総合感冒薬にはどのような違いがあるのでしょうか。

製品そのもので言えば非常に類似しています。医療用で用いられている、アセトアミノフェン(解熱鎮痛成分)やサリチルアミド(解熱鎮痛成分)、マレイン酸クロルフェニラミン(抗アレルギー成分)などは、市販の総合感冒薬でもよく使われている成分です。また、標準的な用量についてもあまり差はないようです。ただし、医療用の場合は患者の状態(年齢や症状など)に合わせて量の増減や成分を選択し、オーダーメイドで処方できますが、一般用ではそれが難しいということです。
〈もっと詳しく…〉
市販の総合感冒薬はさまざまなメーカーから数多くの製品が販売されており、現在約1,000品目にもなるようです。総合感冒薬は、風邪の諸症状(熱・咳・鼻水などそれぞれ)を抑える複数の成分が1錠あるいは1包にまとまっているため、服用の際に非常に便利である半面、症状に対して不要な成分が含まれていたり、成分ごとの量の調節が難しかったり、という問題があります。一方、医療用医薬品の場合は、医師が患者個人の状態に応じて必要な成分を選び、量を調節して処方することができるよう、多くは1つの製品に1つの成分だけが含まれています。

日本の場合は、ただの風邪でも病院へ行くケースが多くみられるが、結局医師には「お薬出しておくので、ゆっくり休んでくださいね」と言われ、薬局で風邪薬をもらって帰るだけ。病院や薬局での待ち時間で1日をつぶしてしまう。という経験はありませんか?それなら、その待ち時間の中で他の菌をもらって風邪を悪化させるよりは、ゆっくり寝て栄養を取っていたほうがいいと思いませんか?
日本の場合、病院へ行くことで「大丈夫です」という安心を得に行く患者が多いように感じる。それは医療制度にも恵まれている証拠だと思うが、セルフメディケーションの観点では患者の意識が低いようにも感じる。「病は気から」という言葉からも、安心を得ることは重要である。しかし、人から大丈夫と言われなければ安心を得られないのだろうか?普段、風邪気味かな?と感じたら睡眠時間をいつもより長くとり、体を温めるものを摂り、次の日仕事で長引かせたくなければ常備薬を服用する。これを普段行えていれば、その行為に対して「これで大丈夫」と思えるのでは無いだろうか。これこそがセルフメディケーションだと思うが…病院に行ってももらえる薬は同じようなもの。総合感冒薬を服用すると不要な成分を摂取することになるというが、眠気が起こったりという軽度の症状がでるだけで、弱った体で病院に行って他の菌に汚染されるよりは良いと思うのだが。気になるならば、「咳のひどい人に」「熱・鼻水の症状に」などといった成分が限定された薬を常備しておこう。

HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏
2008.12.8 12:03-産経新聞

[要訳&コメント]
エイズウイルス(HIV)の発見で今年のノーベル医学生理学賞を受賞する世界エイズ研究予防財団のモンタニエ理事長(76)は、ワクチンの開発により、HIV感染を数年以内に根絶することは「不可能ではないと思う」と述べた。長年エイズ治療ワクチンの開発に取り組んでおり、会見では4、5年以内に治療ワクチンを開発することを望んでいると述べた。

唯一先進国で感染率の上昇を示している国が我が国であるという事も問題であるが、このワクチンは感染者数の多いサハラ砂漠以南の人々に有効なものとなるであろう。ただし、開発・販売当初はワクチン1本が高額になることが予想されるため、効果が見られるには数年かかるかもしれない。世界規模で支援していく必要がある。
参考記事:エイズ孤児1900万人、サハラ以南深刻 ユニセフ
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小売企業の携帯サイトで「アミノコラーゲン」販促、レシピ募集で薬のイメージぬぐい売り上げ増加
2008/12/08-ITpro

[要訳&コメント]
明治製菓が小売企業の携帯サイト上で健康食品「アミノコラーゲン」の販促に力を入れている。ドラッグストアのウエルシア関東(さいたま市)の携帯サイト「ウエルシアのe情報」上で顧客会員から料理レシピを募り予想以上の応募を集めたことで、製品の知識を深めてもらうよいきっかけとなり、同時に販売促進にもつながっているという。

食品関係でレシピを募集することは多いものの、健康食品では珍しい取り組みだという。アミノコラーゲンは私も試したことがあり、味噌汁やスープなどにといて飲んでいた時期があった。食事と一緒に楽しんで健康食品を摂取するというのは、個人的には良いと思う。ただし、健康食品は医薬品とは違い、効果を期待してはいけない。あくまで普段摂取しにくいものを補助的に摂取することで身体の健康を保つ、という意味で利用していただきたいし、摂りすぎないようにもしてもらいたい。多く摂れば効果が高い、というものではないのだ。なので、摂り忘れてしまったから、といって悩むこともないのである。

深部静脈血栓症の治療に超音波の併用が有効
2008/12/08-Dr赤ひげ.com

[要訳]
深部静脈血栓症(DVT)*の治療に、薬剤を単独使用するよりも、超音波と血栓溶解薬を併用する方が早く血栓を溶解できることが、研究で明らかにされた。従来の薬物療法に併用して超音波で血栓を溶解する治療は、血流を回復させ、弁の損傷を防ぐほか、肺塞栓の予防にも有用であるという。

*深部静脈血栓症(DVT)とは、下肢や大腿などの体の深部にある静脈に血栓ができる病態。この血栓が剥離(はくり)して肺に流入し、肺塞栓を起こしたり、心臓発作や脳卒中を引き起こしたりすることもある。米国では毎年35万~60万人がDVTを発症し、このうち少なくとも10万人が死亡しているという。

おまけ...
不安のトップは医療面-人口減少・高齢化地域
2008/12/08 22:41-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
人口減少・高齢化の進んだ集落などを対象とした「日常生活に関するアンケート調査」を行ったところ、生活する上で最も不安な点として、「近くに病院がない」「救急搬送に時間がかかる」など、医療面が最も多く指摘された。一方、9割近くの世帯主が、今後もその地域に居住していきたいと答えているが、上記を理由に移転を希望する人たちもいる。

地域医療の問題点が浮き彫りになっている記事である。一昨日おまけで紹介した記事(Saya's 薬学ニュース vol.29)でも、レセプトオンライン請求の義務化に伴い60歳以上の地方の開業医3割が辞める意向を示していることから、地域医療は益々悪化の傾向を辿る危機を迎えている。オンライン請求でなければならない理由はどこにあるのだろうか?地域医療を悪化させてまでして進めるべき制度なのだろうか。突き進む前にもう一度現状を振り返ってみてはどうだろうか。