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2011/09/13

vol.122

<Today's news>
1. 【改正エイズ予防指針】薬物乱用防止対策盛り込む‐チーム医療の重要性指摘
2. 「正確な発信で混乱防げ」 被ばく影響、初の国際会議
3. チョコレートが心疾患、糖尿病リスクを低下させる-メタ分析研究
4. 癌(がん)を撃退するウイルス療法の有望性が認められる
5. 心停止患者に長時間の心肺蘇生法は逆効果の可能性
おまけ. 腹部脂肪減少にはウェイトリフティングよりジョギングが効果的

2011年9月12日 (月) 薬事日報
[要訳]
改正指針では、青少年や男性間の同性愛者を中心に、依然として増加傾向にあるエイズを防止し、エイズ治療の進歩による長期・在宅療養など、新たに生じた課題に対応する視点を盛り込んだ。改正指針は、▽「検査・相談体制の充実」の位置づけ強化▽個別施策層に対する検査について、目標設定の必要性を明記▽地域における総合的な医療提供体制の充実▽NGO等との連携の重要性を明記--が4本柱。
総合的な医療提供体制では、高度化したHIV診療においては、医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、メディカルソーシャルワーカーなど多職種によるチーム医療が重要で、国は外来診療におけるチーム医療のあり方について指針や手引きを作成し、良質な医療の確保を図ることが重要と指摘した。


2011年9月12日 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
東京電力福島第1原発事故の現状や被ばくの影響について、世界14カ国・2国際機関の放射線医学や放射線防護学の専門家が初めて一堂に会した国際会議が開かれた。原発事故による健康への影響を正しく評価し、福島県が8月から本格化させた全県民約200万人対象の健康管理調査の支援などが目的。会議は最終日の12日に提言をまとめる。


2011/09/12(月) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
チョコレートを週1回以上摂取する人では、それ以下の人に比べ、心疾患リスクが37%、糖尿病リスクが31%、脳卒中リスクが29%低下していることが分かった。ただし心不全には影響がなかった。
「カカオ製品に含まれる多量のフラボノイド系ポリフェノールには、抗酸化作用、抗炎症作用、抗血栓効果のほか血管をリラックスさせる効果、インスリン感受性を改善させ、糖尿病リスクを減少させる効果が示唆されている。心血管系や代謝系に好影響を与える可能性についてはエビデンス(科学的根拠)が蓄積されつつある」
「多量のポリフェノールを含む食物には野菜や果物、豆製品もあり、これらは繊維質やビタミン、ミネラルも含んでいる。摂取量に注意しながらたまにダークチョコレートを 食べるのは構わないが、ポリフェノールの大半は野菜や果物から摂取すべきである」と述べている。

*comment*
チョコレート好きの筆者にとってはうれしい内容である。と能天気に喜んではいられない。ポリフェノールの摂取は有効ではあるが、チョコレートよりも野菜や果物などからの摂取のほうが適しているというのはもっともである。


2011/09/09(金) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
正常な細胞を傷つけずに腫瘍細胞に感染して破壊するウイルスを用いる新しいタイプの癌(がん)治療について、早期臨床試験で有望性が認められた。ウイルスが正常な細胞を避けて腫瘍細胞に感染しただけでなく、複製が認められることもわかった。これは、ウイルスが直接注入された場所の腫瘍細胞だけでなく、周囲の癌細胞にも感染することを意味する。副作用は軽微であり、短期間の軽いインフルエンザ様症状が主であった。
このウイルスは、血流によって移動し、隠れた腫瘍細胞を見つけて死滅させる。JX-594は天然痘ウイルスの遠縁にあたり、天然痘に対する生ワクチンとして使用されてきたワクシニアウイルスのある株に由来するもので、今回の研究では、全被験者が小児期のワクチン接種により同ウイルスに曝露していたにもかかわらず、ウイルスの腫瘍細胞への感染が認められた。被験者は肺癌、大腸(結腸直腸)癌、メラノーマ(黒色腫)、甲状腺癌、卵巣癌などのさまざまな手術が不可能な進行癌であったが、このウイルスは消化器、生殖器、呼吸器、泌尿器系にみられるいかなるタイプの表皮細胞にも感染することが可能である。

*comment*
先日TVで見たこのウイルス療法。気になっていたところでこの記事を見つけた。ウイルスを注入するというイメージから、危険度は高いが、今のところ副作用も軽微であり、他の抗がん剤のような副作用が見られないのが良い点である。今後大規模な臨床試験が行われた際の経過を見守っていきたい。


2011/09/09(金) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
心停止患者に対して、救命救急士が心臓への電気ショックを与える前に心肺蘇生法(CPR)を行う場合、やりすぎるのは必ずしもよくないことが新しい研究で明らかにされた。長時間CPRを行うと、一部の患者には逆に有害である可能性もあるという。
「ただし、今回の研究は、バイスタンダー(救急現場に居合わせた発見者や同伴者など)が行うCPRに向けたものではなく、バイスタンダーはこれまでどおり直ちにCRPを開始すべきである」と述べている。

*comment*
この記事が述べているように、私たち素人は躊躇せずに救助活動を行うことだけ考えたほうがいいのだろう。どこまでが短時間でどこからが長時間かは素人には判別ができないし、その躊躇が生存の可能性を下げてしまう可能性もある。この記事に書かれていることはあくまで可能性であるが、興味のある人には読んでもらいたい記事である。


腹部脂肪減少にはウェイトリフティングよりジョギングが効果的
2011/09/09(金) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
健康に深刻な危険をもたらす腹部脂肪(belly fat)を減らすには、抵抗性運動(resistance training)よりも有酸素運動(aerobic exercise)が勝ることが明らかになった。
有酸素運動は内臓および肝臓脂肪を有意に減少し、心疾患やインスリン抵抗性、肝臓の酵素、トリグリセリド(中性脂肪)など糖尿病のリスクファクター(危険因子)を改善したが、抵抗性運動ではこのようなベネフィット(便益)はもたらされなかった。また有酸素運動は、抵抗性運動よりも67%多くのカロリーを燃焼することもわかった。

*comment*
カナダに住んでいると、多くの人がエクササイズを日常生活に取り入れていて、鍛えられた体つきをしているのを見かける。それにも関わらず肥満が多いのはやはりエクササイズの方法に問題があるのかもしれない。脂肪減少や減量などの目的にはあくまで有酸素運動がお勧めということである。

2011/09/09

vol.115

<Today's news>
1. 治癒B型肝炎、新薬治療で劇症化…18人死亡
2. HIV発症が早期化…ウイルス変異大規模調査へ
3. 「エピペン」を保険適用 アレルギーの自己注射薬
4. AZのクレストール、主要評価でリピトールとの統計的有意差示せず
5. ファイザー、脂質異常症薬「リピトール」、11年秋にも日米で後発品

治癒B型肝炎、新薬治療で劇症化…18人死亡
2011年9月8日03時02分 読売新聞

[要訳]
いったん完治したと考えられていたB型肝炎が、リウマチや血液がんなどの治療薬で体の免疫が低下したことをきっかけに再発し、劇症肝炎を起こして死亡する例もあることがわかった。B型肝炎は治ってもウイルスの遺伝子は体内に潜み続ける。近年、免疫抑制効果の高い薬が相次いで登場し、治療をきっかけに再発する例が出てきた。

*comment*
B型肝炎の発症は、自分で気づかないうちに起こって治癒することもあるとのことで、既往歴として認識されない部分が怖いところである。



HIV発症が早期化…ウイルス変異大規模調査へ
2011年9月8日14時35分 読売新聞
[要訳]
エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)が変異することで、感染後短期間で発症するケースが増えていることがわかった。HIV感染後でも、治療薬で発症を大幅に遅らせることができるようになっているが、短期で発症するケースが増えると、こうした治療は難しくなる。







「エピペン」を保険適用 アレルギーの自己注射薬
2011年9月8日 提供:共同通信社  m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
アレルギー患者の救命手段として普及しているが、高価なため、患者側から保険適用を求める声が上がっていた。エピペンは、ハチ毒や食物、薬物などによる急性アレルギー反応で、呼吸困難や血圧低下などの全身症状がみられる「アナフィラキシーショック」の補助治療用。過去に症状を起こした人や、発症する危険性の高い人が対象で、ショック症状が出る前に使用する。

AZのクレストール、主要評価でリピトールとの統計的有意差示せず
2011/09/08(木) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です
[要訳]
クレストールは同薬でリピトールに次ぐ売り上げ規模。リピトールを上回る有効性を示すことで、年内にも米国発売される後発薬へのシェア流出を防ぐ狙いもあったとみられる。主要評価項目はアテローム体積率(PAV)のベースラインからの変化量で、クレストール投与群の変化量はリピトール群を上回ったが、統計的有意差は得られなかった。

*comment*
リピトールとコレステロールはほぼ同等の効果が得られるものとして認識できるが、副作用発現率に関してはどうなのだろうか?有用性を示すのに、メリットの部分だけでなく、デメリットの減少が見られれば使用を促進するインシデントにはなると思うのだが。


ファイザー、脂質異常症薬「リピトール」、11年秋にも日米で後発品
2011/09/08(木) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
米国では印ランバクシーの後発薬が先陣を切り、世界売上高トップを独走してきた同剤のシェア奪取を目指す。
日本でもリピトールは今年6月に物質特許が満了し、翌7月には沢井製薬、東和薬品、サンドなど5社の後発薬申請が承認された。

2009/03/20

Saya's 薬学ニュース vol.84-ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤/「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え/医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋/日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売/エイズ報告08年も過去最多

<Today's news>
1. ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤
2. 「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え
3. 医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋
4. 日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売

おまけ. エイズ報告08年も過去最多 6年連続、1545人 「医療ニッポン」

ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤
2009. 2. 19-日経DI

[要約&コメント]
骨粗鬆症治療薬のミノドロン酸水和物(商品名:リカルボン錠1mg、ボノテオ錠1mg)が製造承認を取得した。ミノドロン酸は、骨粗鬆症に適応のある経口ビスホスホネート製剤としては、国内4成分目となる。
今回承認されたミノドロン酸は、日本で創製された初めての経口ビスホスホネート製剤である。
*他の経口ビスホスホネート製剤3成分
●エチドロン酸二ナトリウム(商品名:ダイドロネル錠)
●アレンドロン酸ナトリウム水和物(商品名:ボナロン錠、フォサマック錠)
●リセドロン酸ナトリウム水和物(商品名:アクトネル錠、ベネット錠)

経口ビスホスホネート製剤は、世界でも多く用いられている薬である。週に1度だけの服用を可能にしたことから、飲み忘れることなく効果を維持させることができ、重宝されている。他の3成分が親しまれている中、日本ではじめて創製された経口ビスホスホネート製剤として、どこまでシェアを伸ばせるのか。副作用なども同じことから、難航することも予想される。


「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え
2009/02/17 22:08-キャリアブレイン

[要約]
医師が薬剤の投与を口頭で指示する際、薬剤の単位などを明確に伝えなかったため、薬剤量を間違えた事例が報告されたことから、財団法人・日本医療機能評価機構は「やむを得ず口頭指示を行う際は、薬剤の単位を省略せず、明確に量や条件を伝える」よう注意を呼び掛けている。
事例としては、医師Aが新生児に「ラシックス1mg」を静脈注射することを意図して、医師Bに「ラシックスを1ミリ投与してください」と口頭で指示したところ、医師Bは「ラシックス1mL(10mg)」を投与したものと、医師Cが「生理食塩水9mLで10倍に希釈したエフェドリン2mL」(エフェドリンとして8mg)を投与することを意図して、医師Dに「エフェドリン2ミリ投与してください」と口頭で指示したところ、医師Dが「希釈していないエフェドリン2mL(80mg)」を患者に投与したものなどがある。

医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋
2009/02/17 21:18-キャリアブレイン

[要約&コメント]
厚労省が募集した「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」に関するパブコメに対し、2353件が寄せられたとしているが、同社が厚労省側に問い合わせたところ、このうち反対意見は2303件と全体の97%に上った。これに対し、反対する意見を一切反映することなく、省令案とほぼ同一内容の省令を公布した」という批判の声が上がっている。

確かに、今までずっとネット販売の規制に関して追ってきたが、規制することだけを推し進め、反対意見に対する対策などが見られなかったのが私としての見解でもあった。なので、このような批判はあってしかるべきであると思うし、これに対する厚労省の対応が気になるところである。

日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売
2009/02/19(木)-日経DI

[要約&コメント]
バイエル薬品株式会社は17日、エストロゲンと黄体ホルモンの配合剤として日本初となる閉経後骨粗鬆症治療薬「ウェールナラ配合錠」を発売した。副作用としては、乳房不快感(23.6%)、乳房痛(10.0%)、性器分泌物(9.7%)などが挙げられた。
閉経後骨粗鬆症は、閉経に伴うエストロゲンの欠乏に基づく骨吸収亢進が原因で骨量減少をきたすとされており、この治療にはエストロゲンの補充が有効であることが知られているが、子宮を有する女性にエストロゲンを単独で長期投与する場合、子宮内膜肥厚・過形成のリスクをもたらすことから、子宮内膜保護を目的とし、黄体ホルモン製剤を併用することが一般的とされている。

ホルモン療法に対し抵抗のある人たちにも、副作用の心配を低減させられる薬が開発されたようである。ただし、副作用は57.9%に認められたことから、服用後使用感に対する配慮が必要になりそうである。

おまけ…AIDS

エイズ報告08年も過去最多 6年連続、1545人 「医療ニッポン」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
厚生労働省のエイズ動向委員会は18日、国内で2008年に新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者は1113人、エイズ患者は432人で、計1545人(大半は男性(1442人))に上るとの速報値を発表した。感染者・患者の合計報告数は03年以降、6年連続で過去最多を更新した。
感染経路は、同性間の性的接触が最も多く、感染者・患者で計964人。

感染者1545人中、男性感染者が1442人という数に非常に驚きました。異性間性交渉によって感染しやすいのは女性なのに、それ以上に同性間での性的接触が感染の原因になっていることがあるなんて。どなたか、なぜ同性間の性的接触が最も感染率が高いか、ご存じな方いらっしゃいますか?基本的な知識だと思いますが、ご存知の方がいらしたら教えてください。

*匿名さんより、HIV感染に関して勉強になるサイトをご紹介いただきました。
『HIV感染のメカニズム』 http://www.living-together.net/hivaidsguide/2/2.htm
同性間のフェラチオやアナルセックスが感染率上昇の原因だったのですね。コメントの投稿ありがとうございました。

2009/03/13

Saya's 薬学ニュース vol.82-「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは?/富山薬売り、高齢者も勉強/献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新/ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大

<Today's news>
1. 「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2. 富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
3. 献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新
4. ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大


「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2009/02/20 12:31 -CNET Japan

[要約&コメント]
2009年6月の改正薬事法施行にともない、一部を除く市販薬についてインターネットなどによる通信販売を禁止する省令に対し、一般の人がどのように考えているのか調査を行った。インターネットを利用して購入できなくなると最もイヤな医薬品を聞いたところ、「どれもイヤではない」が53.2%を占めたが、「サプリメント」が13.4%、「コンタクトレンズ」が11.1%と1割を超えた。
インターネットを利用した医薬品購入でメリットだと思う点を択一選択式で聞くと、35.9%が「時間を気にせず購入できる」と回答。次いで「人目を気にせずに商品を比較・検討できる」が18.2%、「宅配してくれる」が15.2%、「わからないことをネット検索しながら購入を検討できる」が12.3%と続いた。
コンビニでの販売に関しても、肯定の意見のほうが多かった。

想定していた風邪薬などの明記がないのに少し驚かされたが、この結果を見る限り思ったよりも一般の人たちの不便さは感じとれない。500名近くにしか聞いていない事もあるのだろう。ネット販売のメリットの一つとして、「分からないことをネット検索しながら購入検討できる」が挙げられていたのに少しショックであり、現実を突きつけられた感じであった。店頭でいかに薬剤師が活用されていないかがわかる。。。

富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢者の多い「越中富山の薬売り」として知られる薬配置販売業者は、経過措置として当面は登録販売者の資格は必要ないが、「消費者の信頼を得よう」と資格取得に懸命だ。昨年10月に合格発表があった富山県の第1回試験。受験者1104人のうち、配置販売業は460人。受験した同業者の半数が60-80代で、この年代の合格率は約4割と平均を約2割下回った。
「富山の置き薬」は300年以上の歴史。しかし薬剤販売の規制緩和に反対する全国薬害被害者団体連絡協議会は「スモンの原因となった整腸剤キノホルムは大衆薬だった。置き薬の被害もあったはず」と主張。配置販売業者も試験や資格できちんとした知識を持つべきだとして「経過措置」に反対してきた。

「富山の置き薬」は薬学の知識がある人であればだれもが聞いたことのある話だろう。300年の歴史があるために、この経過措置はとられたのであろう。そんな高齢者でも、信頼を勝ち得ようと必死に学んでいる姿は、薬を扱う者としてのプライドさえも見受けられる。このような倫理感も見習うべきであるように思う。

献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新 日赤調査の2008年間速報値
2009/02/16(月)-Care NET

[要約&コメント]
昨年1年間の献血者数は約507万7200人と前年を約13万7700人上回った。前年比増加は6年ぶり。献血者のうちHIV陽性者と判明は、10万人当たりの陽性者数は2.107人といずれも過去最多を更新。

10万人当たりの陽性者数2.107人を多くとるか少なくとるか。自分が陽性かもしれない、と思っている人ほど献血を恐れて受けていないのも事実。病院で輸血を利用している人の割合は、献血の量に比べていったいどのくらいなのだろうか?

ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大
2009. 2. 13-日経DI

[要約]
パーキンソン病のうち、レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬*を使用しても十分に効果が得られなかった場合にゾニザミド*(商品名:トレリーフ錠25mg)が適応にあり、ゾニサミドを処方する際にはレボドパ含有製剤と併用することが定められている。
パーキンソン病治療には1日1回25mgで使用するのに対し、てんかん治療では「通常、成人は最初1日100~200mgを1~3回に分割経口投与する。以後1~2週ごとに増量して通常1日量200~400mgまで漸増し、1~3回に分割経口投与する」となっており、パーキンソン病とてんかんとでは用量が異なることに注意したい。

*おもな抗パーキンソン病薬
レボドパ含有製剤やドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬(アマンタジン塩酸塩)、MAO-B阻害薬(塩酸セレギリン)、抗コリン薬(塩酸トリヘキシフェニジルなど)、ノルアドレナリン補充薬(ドロキシドパ)、末梢COMT阻害薬(エンタカポン)等
*ゾニザミド
長い半減期(62時間)を持つ抗てんかん薬として、錠剤(商品名:エクセグラン錠100mgほか)と散剤(商品名:エクセグラン散20%ほか)が1989年6月から臨床使用されている。

2009/01/27

Saya's 薬学ニュース vol.66-グリベンクラミドの複数規格を重複服用してしまったら/感染症予防には手洗いが一番/抗HIV薬2品目の薬価収載を了承/医療機関向け総合予約システム「i-CALL(アイコール)」

<Today's news>
1. グリベンクラミドの複数規格を重複服用してしまった患者
2. 感染症予防には手洗いが一番-健康を維持する秘訣
3. 抗HIV薬2品目の薬価収載を了承-中医協総会

おまけ. 「いつでも・どこでも・簡単予約」医療機関向け総合予約システム「i-CALL(アイコール)」

グリベンクラミドの複数規格を重複服用してしまった患者
2009. 1. 14-日経DIオンライン

[要約&コメント]
ダムゼール錠1.25 mg(一般名:グリベンクラミド)を服用している患者で、入院前に1.25mg錠×2T、入院後は2.5mg錠×1Tを服用している。一方化の薬なので剤形が変更になった事に気付かず、グリベンクラミドが処方されていない、と勘違いをして入院前に処方されていた1.25mg錠×2Tを勝手に服用していたという。実質、合計で倍量5mg(2.5mg+{1.25mg×2})服用していたことになる。入院中に低血糖を起こし、グリベンクラミドが一時中止されたこともあったという。
幸いにも当該患者に低血糖など有害事象は起きていなかったが、入院時同様起こりうる可能性は高かった。剤形による外観の違いなどについては、勘違いを起こしやすいことを予測して服薬指導を行うこと(特に高齢者)、そして残薬の有無とその保管状況のチェックも忘れずに行うことが重要である。

この手の勘違いは、現場で働いていてもちらほら見かけるものであった。そのことから、薬歴から、薬の変更などがないかいつもチェックし、患者への口頭での確認も怠らないようにしてきたつもりだが、忙しくなるとその対応も疎かになりがちである。今回の件では特に有害事象が起きなかったことが幸いだが、今後の投薬活動で再度重要性を意識していくべきであろう。

感染症予防には手洗いが一番-健康を維持する秘訣
2009/01/14-ケアネット.com 提供:HealthDayNews

[要約&コメント]
医師も認める健康を保つ秘訣は手洗いである。専門家によると、手に微生物を付着させないことで、インフルエンザや風邪、その他の感染症を最も簡単かつ有効に予防できるという。
石鹸(せっけん)と水による基本的な手洗いでは、石鹸が洗い流されないように、最初に湯で手を湿らせてから石鹸を使うことが重要であり、その後15~30秒以上かけて手と指の表面を満遍なく強くこすり洗う。微生物の伝播(でんぱ)の確実な予防法としてアルコールを用いた消毒用ジェルの使用を勧めている。
最も原始的な方法であるが、それが最も効果的であるという。昔からの知恵はやはり大きな意味がを持っている。しかし、いくら手洗いうがいをしたからと言って、その方法を確実に行わなければ成果は得られない。上記の内容を参考にして、患者さんにもアドバイスしてみてはいかがでしょうか。

抗HIV薬2品目の薬価収載を了承-中医協総会
2009/01/14 22:30   キャリアブレイン

[要約&コメント]
HIVの細胞内への侵入を阻害する抗ウイルス剤「シーエルセントリ錠150mg」(ファイザー)と、「インテレンス錠100mg」(ヤンセンファーマ)の内用薬2成分2品目を新たに薬価収載に収載されることが認められた。
シーエルセントリ錠150mg(ファイザー)は、細胞内でのウイルス増殖を抑制する既存薬が効かない患者にも、効果が期待できるという。
類似記事:抗HIV薬2成分、16日付で薬価収載(薬事日報)

次々と薬の承認が決まってきているHIV治療薬。
未だに日本にはHIVは不治の病であり、治療には莫大な費用がかかる、と思っている人は少なくない。感染が広がる前に、HIVの治療や知識啓蒙の必要性が高いように感じる。

おまけ...IT

「いつでも・どこでも・簡単予約」医療機関向け総合予約システム「i-CALL(アイコール)」がさらに使いやすく進化
2009年1月14日 15:23-Techinsight japan

[要約&コメント]
ネットで予約受付できて、待ち状況を確認できれば、ちょうどいい時間に病院へ行けば待たなくても良い。医療機関向け総合予約システムi-CALLは、利用者が電話、携帯電話、タッチパネル、パソコンから診療の予約受付を行い、自分の診察時間が近づくとメールと電話による「お知らせコール」が届く。利用者は、待ち時間が有効に使えるだけでなく、上記の問題点が改善されることで「待合室の混雑解消」や「受付での電話応対や患者対応の効率化」が実現し、それが「ゆとりのある診察」につながる。

病院のある日は丸一日潰れる…そう思っている患者さんも多いのでは?そんな不満を少しでも解消できる方法があるのであれば、試してみる価値があるのではないだろうか。

2009/01/12

Saya's 薬学ニュース vol.54-タミフルをめぐる議論/がんのリスクを下げる食品/栄養剤誤投与で死亡/厚労省が考える後発品普及策/若者への啓発活動-献血

2009/01/06 00:00-共同通信社

[要約&コメント]
タミフル*の10代への使用中止による大きな問題は、通常のインフルエンザ治療では今のところ明らかになっていない。しかしこの薬は、発生が懸念されている新型インフルエンザ対策の大きな柱で、国や都道府県が備蓄を進めている。このため専門家からは「安全性について早く結論を出さないと、新型発生時に現場が混乱する恐れがある」との声が出ている。

現場では、「新型で死に至る危険があるなら、10代でもタミフルを積極的に使う」と話すが「何となくうやむやなまま使用差し控えの状態が続くと、安心して対策が進められない」という指摘もある。
*タミフル
商品名:タミフル 
一般名:リン酸オセルタミビル
インフルエンザウイルスが感染細胞から体内に広がるのを抑制する働きがある。国内販売開始は2001年2月。服用後の飛び降りなど異常行動の報告が相次ぎ、厚生労働省が07年3月、10代への使用を原則中止し、服用と異常行動の因果関係について調査を始めた。新型インフルエンザに対する効果も期待されるとして、国と都道府県が計2400万人分を備蓄、さらに増やす計画。

タミフルの危険性は去年あたりから頻繁に議論が重ねられるようになったが、未だにきちんとした答えは得られていない。確かに、対策として備蓄が進められているが、使うかどうかの時に迷っていては備蓄している意味がない。かといって、タミフルの使用がダメ、となった場合、新型インフルエンザには何で対応するというのだろうか。それを考えると回答次第では大きな壁が待ち受けているようにも思う。一刻も早い結論の導きが必要である。

2009年1月6日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
緑茶は、とくに女性で胃がんのリスクを下げるというデータが出ています。緑茶は、進行した前立腺がんを抑える可能性もありますが、大腸がん、子宮体がん、膵臓(すいぞう)がんでは効果はないようです。
一方、コーヒーは男性の膵臓がんのリスクを下げる可能性があります。さらに、肝がんでは、コーヒーをほぼ毎日飲む人は、男女ともリスクが約半分に減少したというデータもあります。
野菜は少量の摂取でも、胃がんのリスクを下げるようです。ただ、多く食べても、大きくリスクが下がるわけではないようです。肺がんや大腸がんでは、野菜・果物の摂取とあまり関係はないようです。

コーヒーの場合は、逆にガンの発生助ける場合もあるということを、何かの本で読んだことがある。そう考えると、一体どの情報を頼りにすればよいのか困ってしまうが、食品の場合は、これを摂れば絶対に大丈夫ということはなく、なんでも摂りすぎはよくなく、いろんな種類のものをバランスよく摂ることが最も効果的であるということ。頭で分かっていても難しい内容であるが…

2009年1月6日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
大阪府茨木市の「友紘会総合病院」で2日、女性の准看護師(45)が寝たきりの男性患者に誤って栄養剤を点滴で投与し、患者が間もなく死亡していたことが5日、分かった。栄養剤を胃に直接注入するためのチューブに装着する際、左腕につながった点滴用の補助具に誤ってつないだ。

誤投与した准看護師はこの日午前9時から勤務。「忙しくて間違ってしまった」と話しているという。担当するフロアには患者約50人がいたが、看護師2人とヘルパーで対応していた。
忙しさからの注意欠落...これが人を死に追いやることになるとは...薬局でも忙しさによる調剤ミスは多い。しかし、忙しかったから、ということはとても被害者の遺族には説明がつかないであろう。人手不足の問題がこのような被害を生んでしまうしまうことはとても切ない。人手を増やすことはとても大変なので、せめて人手不足でもミスを減らせるようなシステムづくりが必要である。

2009年01月06日-USFL.COM - New York,NY,USA

[要約&コメント]
小売り大手の値引きやメーカー間の価格競争などを受け、ジェネリック(後発コピー)処方薬の価格が低下していることが、医療情報IMSヘルスの調べで分かった。
ジェネリック薬の国内(米)処方件数は2008年9月までの1年間に前年比で5.4%増加した一方、売上高は2.7%減少した。価格競争は、骨粗しょう症治療薬やコレステロール抑制剤など非常に人気が高いブランド商品が出た分野で特に激しいとのこと。

アメリカでは、すでにジェネリック普及割合が50%以上もあるというのに、さらに去年に比べて5.4%も増加しているという。日本の普及率とはもはや比較にならない。ジェネリックの価格が下がることに関しては、包括医療を行っている米国の医療機関にとってはうれしい悲鳴ではないだろうか。

2008/12/31 14:35-キャリアブレイン

[要約&コメント]
若年層の献血離れが懸念される中、日赤や厚生労働省、都道府県などは、1月1日から2月28日までの2か月間、「はたちの献血キャンペーン」を行う。キャンペーンキャラクターは楽天イーグルスの田中将大投手(20)。日赤などは、「I can! 人は献血で人を救える。」をキャッチフレーズに、献血への理解と協力を訴えている。
全国の16-29歳の献血未経験者5000人に対して行った「若年層献血意識調査」では、過半数の54.1%が献血に「関心がない」と回答。

若い人たちの関心はここまで低かったのか…自分も血液検査嫌いでなかなか献血には出向けなかったが、帰国したら一度行ってみようと思う。少しでも、何か気付きがあれば人は動く。その気付きを与えられるかどうかが大きな課題になるであろう。若者にとって献血がどのようなものになれば積極的に受けるようになるか...若者にとってエイズに対する恐怖は少なからずあるが、エイズに感染している可能性があるという認識が薄い。献血とエイズの啓もう活動を一緒に行っていったらどうだろうか?

2009/01/04

Saya's 薬学ニュース vol.48-脳卒中を救う意外な物質/HIVの新薬承認/献血してますか?/ついに決着した"ネット販売"議論/医療事故調査制度の見直しを

<Today's news>
1. 低用量の一酸化炭素が脳卒中患者の脳細胞を救う
2. HIVの侵入阻害、日本初の感染症治療薬
3. 来年度は201万リットルの献血が必要―厚労省 

4. “予定通り”に決着した医薬品ネット販売

低用量の一酸化炭素が脳卒中患者の脳細胞を救う
2008/12/25 -日経NET

[要約&コメント]
COは臓器障害を引き起こし、死をもたらすこともある無色、無臭の気体で、暖房装置、車、ガスレンジなどの燃焼煙に含まれている。COは体内で自然に作られており、さまざまな条件下で保護的な機能を果たしている。体外からのCOに同様の効果があるかどうかを確認するために、今回の実験を実施したという。

〔COの保護効果〕
・血管を拡張させ、血流を増大させる作用。
・抗炎症作用により、炎症による細胞死を防ぐ。
・脳の水分を減少させる作用。脳の水分が多いと、頭蓋内圧が高くなり脳細胞死を引き起こす。


毒になるCOが、加減によって治療に応用できるという。この記事を読んでいて、ふと一つの薬が頭に浮かんだ。それは、一時期薬害で騒がれたが、新しい治療のために再度医薬品として承認されたサリドマイドである。『くすり』は反対からよむと「リスク」。多少の加減や使い方によって、人を生かすことも殺すことにもなり得るものであることを忘れてはいけない。COの場合は、摂取量のコントロールが課題となるかもしれないが、死亡率の高い疾患に有効であることから、どうにか克服してほしい課題である。
HIVの侵入阻害、日本初の感染症治療薬
2008/12/25 17:56-キャリアブレイン

[要約&コメント]
日本でのHIV感染者とエイズ患者が1万5000人を超え、推定感染者数が年々増加する中、HIVの細胞内への侵入を阻害する日本初の抗ウイルス化学療法剤「シーエルセントリ錠150㎎」(一般名・マラビロク)の製造販売が承認された。
商品名:シーエルセントリ錠
一般名:マラビロク
規格:150mg
製薬企業:ファイザー
HIV感染症の治療については、3系統の薬剤を組み合わせた「多剤併用療法」の確立で、感染者の生命予後は大きく改善した。しかし、薬剤耐性ウイルスの出現などで、新規薬剤が求められていた。

ウイルスは生体の構成と似ている(細菌に比べ)ことから、抗ウイルス剤の開発はとても難しいとされている。ウィルスを殺すものは、生体の細胞も破壊しやすいからである。その中でも、長い年月をかけてでも、有効な薬を開発している人素晴らしい人たちがいるのだ、ということを改めて感じさせられる瞬間である。エイズに関しては、先進国である日本でも未だに悪化し続けている現状がある。教育面できちんとした情報提供が行われてこなかったために、性行為を行う年齢になっても、きちんとした知識を得ていない若者が多いのである。感染率が上昇し続けているのは、この部分(教育)が最も大きいと感じる。
すでに感染した人には、薬による治療が可能であり、このような薬の開発によりQOLは維持でき得るということを、そしてまだ感染していない人たちにも、さらなる予防法や差別・偏見の解消などのケアを行っていく必要がある。
 
来年度は201万リットルの献血が必要―厚労省 
2008/12/25 20:42-キャリアブレイン
 
[要約&コメント]
厚生労働省は、来年度は献血によって計201万リットルの血液を確保する必要があるなどとする「献血の推進に関する計画(案)」を報告した。
来年度に必要と見込まれる輸血用血液製剤の量は、全血液製剤0.02万リットル、赤血球製剤48万リットル、血小板製剤15万リットル、血漿製剤23万リットルで、それぞれ0.02万リットル、49万リットル、16万リットル、24万リットルが製造される見通しだという。

献血カーの近くを通ると、血液型ごとにどの血液が必要なのかが記載されている看板をよく目にする。これも、血液製剤の安定供給のために厚労省と赤十字が組んで行っていることである。このようなデータをみて協力しなければ、と思うのは職業病だろうか、それとも普通?
 
“予定通り”に決着した医薬品ネット販売 
2008/12/26 15:43-キャリアブレイン
 
[要約&コメント]
インターネットを通じた一般用医薬品(OTC)の販売の是非は、2009年6月に施行する薬事法改正で、厚生労働省が予定していた通りの結論に落ち着いた。副作用リスクに応じてOTCの種類を三段階に分けたうち、最もリスクが低い「第三類」に限定して、OTCのネット通販は許される。この結論は、来年の改正薬事法に合わせ、今年9月に厚労省が示した省令案の通りだ。

とうとう決着がついたネット販売議論。結局私がずっと求めていた答えは出てこなかった。自分としては、少し押し切られた感が残っているが、この結論が吉と出るか凶と出るかはしばらく見守っていきたいと思う。日本の薬の販売が規制され、海外の薬販売サイトの影響がどの程度拡大するか、またへき地などの土地の関係、障害者などの身体的な問題で薬が手に入りにくいの人たちやへの対応をどのようにしていくのだろうか。まだまだ目が離せそうにないトピックである。

おまけ...

民主党案を基盤とした4つの医療事故調査制度 
2008. 12. 19-Nikkei Medical Online

[要約&コメント]
2008年8月20日の福島県立大野病院事件無罪判決後、医療事故調査制度の整備の必要性が浮き彫りになったという。患者遺族側と医療者側にはそれぞれ別々の目的があり、以下の4つに分類している。
[患者遺族側]
・精神的側面:患者遺族の納得
・経済的側面:医療災害の補償
[医療者側]
・過去を清算する側面:当該医療者の処分・非難であり、「責任追及」
・将来を指向する側面:医療安全の向上・再発防止
この相対する目的を、一つの制度で解決しようとしていたが、それ自体が実は問題である。厚労省の医療安全調査委員会構想の典型であるという。

この他にも、解決・予防する上で大切な心得などが記載されており、医療訴訟に関して考えさせられる内容であった。ミスは人間である限り必ず起こる。その時にいかに患者と正面から向き合い、誠実に対応するかによって患者遺族の納得を得られるか。この部分が印象に残っている。

2008/12/31

Saya's 薬学ニュース vol.45-小児用抗てんかん薬の新薬発売/漢方薬と風邪の予防/厚労省が第三者委設置へ/認知症は死因の一つ?!

<Today's news>
1. 「小児難治性」適応の抗てんかん薬
2. 新生児けいれんとてんかん重積状態の治療薬 
3. ウイルス性疾患予防と漢方薬
4. 厚労省が第三者委設置へ 人工心臓の少年死亡で

おまけ. 認知症は死因から見逃されている 

「小児難治性」適応の抗てんかん薬
2008/12/19 15:10-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
小児の適応を有するてんかん治療薬「ラミクタール錠」(一般名・ラモトリギン)が発売された。

商品名:「ラミクタール錠」
一般名:ラモトリギン
規格:小児用2mg,小児用5mg,25mg,100mg
製薬会社:グラクソ・スミスクライン
【特徴:】
①ほかの抗てんかん薬との併用療法により、二次性全般化発作を含む部分発作、強直間代発作、レノックス・ガストー症候群に効果を示す。
②成人だけでなく、小児の適応を有する。
③小児に発症するてんかんの中で極めて難治性のレノックス・ガストー症候群への適応を取得した日本初の抗てんかん薬
現在、日本におけるてんかん患者は約100万人。患者の80%が小児期に発症するが、小児のてんかん治療薬の選択肢は少ないという。

てんかん患者の80%近くが小児期に発症するのに、その薬が少ないというのは恥ずかしいことに知らなかった。ちょっと勉強になった記事である。副作用などの記載がなかったので、その点を補足しておこうと思う。
【副作用】:発疹や発赤、眠気、吐き気、めまい、かすみ目、肝機能低下
【その他の特徴:】
①口腔内崩壊錠。
②半減期が約31~38時間(バルプロ酸ナトリウム(デパケン)との併用で約2倍に延長)と長いため、副作用発生時は的確な説明を。
【注意:】
①グルクロン酸抱合を誘導する薬剤との併用では血中濃度低下。増量を検討。:フェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)やカルバマゼピン(テグレトール)、フェノバルビタール(フェノバール)
※バルプロ酸ナトリウム(デパケン)との併用で半減期延長。減量を検討。
 
新生児けいれんとてんかん重積状態の治療薬
2008/12/22 13:20-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
新生児けいれんとてんかん重積状態の治療薬「ノーベルバール静注用 250mg」(一般名・フェノバルビタールナトリウム)が販売された。
商品名:「ノーベルバール静注用」
一般名:フェノバルビタールナトリウム
規格:250mg
【特徴】
①日本で初めての静脈注射用フェノバルビタール製剤」で、新生児けいれんに適応を取得
②小児から成人までのてんかん重積状態に投与可
参考資料:新発売のご連絡(アルフレッサ資料)

経口剤に続いて、注射剤の紹介である。両社も、第一選択薬としての利用ではなく、併用や第二選択薬としての推奨であるが、ニーズがある薬なので今後目にすることがあるであろう。
【副作用】:意識障害、血圧低下、呼吸抑制、肝機能低下

ウイルス性疾患予防と漢方薬 
2008年12月19日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:感染性胃腸炎やインフルエンザなどのウイルス性疾患に効く漢方処方はあるのでしょうか? また、日頃の体調管理はもちろんですが、インフルエンザや風邪にかかりにくくする漢方処方はありますか?
風邪の諸症状を漢方では侵入してきたウイルス(病邪)と免疫力(正気)との間に起こっている邪正相争(じゃせいそうそう)という戦いによって生じるものと考えます。
漢方処方を選ぶ際には、八綱弁証というものを駆使して病位・病勢・病性を確認して処方を選びますので『この症状にはこれが効く』という処方はありません。『風邪のひき始めだから葛根湯』と安易に考えないようにしましょう。下記に風邪の症状軽減によく使う漢方薬の紹介。


【風邪の予防方法】:外邪と戦う正気を高めておくことが大切
①殺菌力のある粘膜を保つ:外出後の手洗いうがい、マスクの着用、室内の加湿
②抗ウイルス作用のあるものを常用:板藍根(ばんらんこん)、プロポリスなど
③外邪と戦う正気を高めておく:補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などの補気剤
※タミフルの原料は大茴香(だいういきょう)という生薬の成熟した果実からできているという。
 
厚労省が第三者委設置へ 人工心臓の少年死亡で 
2008年12月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳&コメント]
国立循環器病センター(大阪府吹田市)で臨床試験(治験)中の補助人工心臓を装着した少年=当時(18)=が約2週間後に心肺停止となり、約1年後の今年春に重い脳障害で死亡した問題*で、厚生労働省は18日、第三者による調査委員会を設置する方針を明らかにした。

18歳の少年が、自分の意志で治験に託した想い...心肺停止までの2週間、どのような思いで過ごしたのかを考えるととても辛くなりますね。そしてその両親は、本人の意志を尊重して治験の継続を決意したのでしょう。息子の容体が急変したあとに下さなければならないその決断の重さとその想いを、治験を行う側には忘れてほしくないですね。
*治験実施から死亡に至るまでの話
少年は心筋の働きが落ちて心臓が肥大化する「拡張型心筋症」と診断され、昨年春に入院。未承認の補助人工心臓「エバハート」の治験に少年本人が同意し、装着手術を受けたが、2週間後に心肺停止となり、今年春に死亡した。病院側は少年が意識不明となった後も家族に治験の継続を勧め、母親が同意書に代筆して治験が続けられたという。
 
おまけ...認知症

認知症は死因から見逃されている 
2008/12/18 -日経NET

[要訳&コメント]
重度の認知症患者が死亡したとき、認知症が死因として記録されないケースの多いことが新しい研究により示された。この知見により、認知症が致死的な疾患であるとの知識が不足していることが明らかにされただけでなく、アルツハイマー病および認知症による死亡者数が実際よりも大幅に少なく算出されていることになるという。
認知症が死因として認識されていないのは意図的なものではないようだという。かつては老衰として知られていた認知症は、単なる脳の疾患にとどまるものではなく、精神面に加えて身体も徐々に侵され、最終的には癌(がん)やエイズと同じように肺炎を来すこともある。認知症が致死的な疾患であるという理解が欠けていると、終末期の患者に不必要な治療を家族が強く要求するようなことにもなるとのことだ。
 
確かに、認知症で死亡、ということはあまり耳にしたことがない。自分が病院で働いた経験がないからかもしれない。病院勤務の薬剤師などはよく耳にすることなのだろうか。患者のQOLを考えると、ただの認識不足、では片付けられない内容であることがこの記事から教えられた。

2008/12/29

Saya's 薬学ニュース vol.43-薬の過剰投与で死亡/C型肝炎の助成/ネット販売どう決着つける?!/癌の治療薬一歩前進/献血で糖尿病チェック

<Today's news>
1. 「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令
2. C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
3. 利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
4. 発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証

おまけ. 献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加

「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令  
2008年12月17日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳&コメント]
胸水(きょうすい)の治療のため2004年、東北大病院に転院した男性=当時(64)=が死亡したのは不整脈治療剤の過剰投与が原因として、遺族が東北大に計約6000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁は16日、計約5080万円の賠償を命じた。

薬の過量摂取による死亡。このような記事を見ると、薬の恐ろしさを再認識させられます。薬局に来る患者さんは入院患者に比べれば薬の注射などがない分、このようなケースは起きにくいと考えられる。しかし、睡眠薬など、多量服用することで自殺に用いられるなど、改めて医療従事者としての責任の重さを感じさせられる記事である。

C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
2008/12/18 22:58-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
C型慢性肝炎「1b」型で「高ウイルス」の患者に限り、来年度から治療費の助成期間を延長する厚生労働省の方針に関連して、同省は海外の文献などで72週のインターフェロン治療に有効性や安全性が認められれば、「1a」型も助成の延長対象とする考えを示した。 前回の同本部の会合では、薬害肝炎原告の福田衣里子さんが、「わたしは1aだったが、1年半投与して陰性になった。1a、2a、2bにも、48週で足りない人もいると思う」と発言し、厚労省に延長対象の拡大を訴えた。専門家からのヒアリングを行い、72週のインターフェロン治療の有効性と安全性が認められた場合、来年度からの助成の延長対象に1aも入れる考えを示した。2a、2b、3型については、延長の必要はないとの方針で進めている。

Saya's 薬学ニュース vol.25で紹介した時は、「1b」型だけの対象であったが、その時の訴えもあり「1a」型も今回追加検討されるまでに至った。このように、市民からの訴えというのはとても重要であり、この訴えがなければ検討さえもされなかったかもしれない。日本は、他国に比べ国に対する訴えや意思表示が少ないとみられている。フランスでは、国民が立ち上がり、全国でデモを起こし、多くの権利を獲得してきた。医療保険が良い例であろう。国を動かしているのはまさに国民なのである。政治不安が続く日本に、国民は何ができるだろうか。
参考記事:「1b型」限定の助成期間延長に、薬害肝炎原告が異議(キャリアブレイン)

利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
以下の2点で論争が繰り広げられている。
▽「野放し」是正を
「適法なものを勝手に規制できるのか」
現行の薬事法には、ネット販売を規制する条文はない。厚労省は通知などで、販売はビタミン剤など副作用のリスクが低いものに限るよう求めてきたが守られていない。これらの「野放し」を今回の法改正と同時に規制していこうというのである。
▽死活問題
ネット販売売り上げの約6割は、改正法では禁止される風邪薬など「第2類」医薬品。店頭よりネットの売り上げが多い社もあった。だが厚労省の担当者は「ネットではその気になれば麻薬も買えるしニセ薬もはんらんしている。その中で薬のネット販売を公に認めるリスクは大きい」と反論する。

発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証 
2008年12月18日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳&コメント]
がんが発症するのを未然に防ぐ仕組みを、渋谷彰筑波大教授らの研究チームが解明し、17日発表した。がんにかかりにくい体質にする薬の開発につながるという。
研究チームは、「キラーT細胞」などの免疫細胞の表面にできる分子「DNAM1」が、がん細胞上の別の分子と結合する性質に注目。DNAM1ががん細胞を殺す上で重要な役割を担うことは実験で推測されていたが、生物でその作用があるのかは不明だった。渋谷教授は「DNAM1の働きを高めることで、がん治療だけでなく予防にもつながるのでは」と話す。

高齢化社会(日本はすでに高齢社会だが)により、癌の罹患率も増え、薬の開発が不十分な中では死亡率が上昇する一方であった。死因No.1の癌。この薬の開発が重要視されている中、このような研究は治療薬を待ち望んでいる人たちにとって朗報となるであろう。

献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加 
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社

[要訳&コメント]
日赤は17日、街頭などで献血した人に無料で実施している血液検査に、糖尿病の疑いがあるかどうかを調べる項目を新たに加えると発表した。食生活の欧米化などで患者数が増え、国民的にも関心が高くなっている糖尿病を検査対象とすることで、深刻化する献血者の減少に歯止めをかけるのが狙い。
日赤は健康増進を目的とした献血時の無料検査を1982年から実施。肝機能障害の指標となるガンマGTPやコレステロールなどの値を約2週間後に献血者に知らせている。

皆さんは献血していますか?私は実はあまり経験がありません。というのも、小さい頃病院で血液検査を何度か経験したことがあり、その際にとんでもない看護師さんに非常に痛い思いをさせられてから、血液検査には悪いイメージが…とは言っていられませんね。
献血では、エイズ(AIDS/HIV)やコレステロール、肝機能などの検査に比べて、糖尿病の検査できるようになるのですね。これは身近な健康診断所としてよいかも知れませんね。忙しくて検査に行けない…そういう人は血液を提供する代わりに自分の健康を管理する、というのも近代的な方法かも知れません。

2008/12/26

Saya's 薬学ニュース vol.40-死因第4位の肺炎の予防法は?/「頓服」=鎮痛薬?/新たなワクチン承認/エイズの感染機序が明らかに?!/後期医療・無保険者の高齢者10数万人?!

<Today's news>
1. 肺炎 国内の死因第4位で9割は高齢者。予防法は。 
2. 「頓服」、自分が処方された経験からの誤解多数 
3. 「ヒブワクチン」、19日から任意接種が可能に 
4. HIVは正常な女性性器の皮膚を短時間で通り抜ける

おまけ. 「『後期医療』は見直しではなく廃止を」、「無保険」の高齢者、十数万人の恐れ

肺炎 国内の死因第4位で9割は高齢者。予防法は。 
2008年12月16日-m3.com 提供:毎日新聞 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です。

[要訳&コメント]
インフルエンザが流行する季節は肺炎も多発する。肺炎が原因で亡くなる人はがん、心疾患、脳血管疾患に次ぎ、4番目に多い。肺炎で死亡する人の9割以上は65歳以上。高齢者をかかえる家族は、肺炎にならない予防策を取ることが大切だ。
肺炎球菌による肺炎の治療ではペニシリン系の抗生物質を使うが、最近は薬が効きにくい耐性菌が現れてきた。そこで注目されているのがワクチン接種だ。ワクチン接種した人はしない人に比べ、死亡率は約7割も下がる。欧米では子ども専用ワクチンが認められている。

意外に多い死因となっている肺炎。最近では、耐性菌の発生によりさらに事態は深刻になっている。ワクチンの摂取により7割も死亡率が下がるのであれば、徹底する必要があるのではないだろうか。相談窓口などがあるといいのだが。

2008年12月16日-m3.com

[要訳&コメント]
国語研調査では、患者の34.1%が「鎮痛剤」と誤解、33.4%が「解熱剤」、16.2%が「包装紙に包んだ薬」と誤解していた(他にも「粉薬」、「座薬」など)。これは、自分が過去に「頓服」として処方された薬を「頓服薬」として思い込んでしまう(例えば、解熱剤を「これは頓服です」として処方されたことのある患者は「頓服」イコール「解熱剤」と思い込むなど)ことが原因とされている。

薬局でも、「頓服」という言葉をよく使うが、あまり気にとめていなかった。こんなにも勘違いがみられるとは。薬袋に「頓服」と書かれていても、必要時に服用する薬であることをしっかり説明しておく必要があると感じた。

2008/12/17 09:10   キャリアブレイン

[要訳]
子どもが感染しやすい「細菌性髄膜炎*」を予防する「ヒブワクチン」が、12月19日から任意接種できる。
*「細菌性髄膜炎」
脳を浮かべる髄液の中に菌が侵入して炎症を起こす。日常的に存在するヒブ(ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)や肺炎球菌などによって発病する。

2008年12月16日/HealthDay News Nikkei NET

[要訳&コメント]
エイズの原因ウイルスであるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)が男性から女性に感染する新たな経路が明らかにされた。長い間、正常な膣上皮は性交時にHIVの侵入を防ぐ壁となると考えられてきたが、HIVが正常な性器の組織を通り抜け、約4時間で免疫細胞に到達することを突き止めたという。

ウィルスの感染経路や特徴がつかめてくれば、新たな治療薬にも大きく近づける。Saya's 薬学ニュース vol.31でもエイズ(HIV)のワクチン開発により新たな感染者の根絶を意気込んでいるが、数年後にはもしかしたらエイズの新たな感染者数が大きく減少する、という夢が見られるかもしれない。しかし、今の時点でできることはコンドームをつけて自分の身は自分で守ること。それが唯一の、一番の回避方法なのである。
参考記事:HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏(産経新聞)
おまけ...後期医療
2008/12/15 13:55-キャリアブレイン

[要訳]
4月に始まった「後期高齢者医療制度」は、「国民を年齢で機械的に差別する人間の尊厳を無視した世界に例がない差別的医療制度」として、35を超える各種団体でつくる「後期高齢者医療制度の廃止を求める東京連絡会」が、「12・14後期高齢者医療制度の廃止を求める東京大集会」を開いた。廃止を求める署名が75歳以上の都民の半数を超える63万人余りに達していることなどを紹介。
 
2008/12/16 21:39-キャリアブレイン
 
[要訳&コメント]
「後期高齢者医療制度」の保険料徴収で、年金受給額が年額18万円未満の人などを対象にした「普通徴収」の滞納率が福岡や青森県で10%を超えることが、明らかになった。低所得の高齢者は全国で約200万人と見られており、この数値から推計すると、「無保険」の高齢者が十数万人に及ぶ可能性がある。
 
国民が動いた。。。
この医療制度が開始されてからは、一向に鎮まることのない反対意見。保険料の滞納により、事実上無保険の高齢者が十数万人いるという予想は恐ろしいものではないだろうか。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」この言葉からも、恵まれた保険「国民皆保険」で守られてきた日本。それがどんどん形を変えてゆく。しかし、国民も忘れてはならないことは、国が大部分を保証しているということ。1割負担が2割になり、2割負担が3割負担へ…と徐々に移行してきているが、それでも7割近くは国で賄われているのだ。情勢が悪化すればもちろん生きる方法も変わる。今まで守られて来たからと言って、それがずっと続くとは思ってはいけない。守られてきたことによる甘さが見受けられる事もあるが、今は皆が協力して立て直していく必要がある、ということを、一人ひとりが再認識していただきたい。

2008/12/17

Saya's 薬学ニュース vol.31-OTC医薬品/健康食品/セルフメディケーション/エイズ(HIV)/「アミノコラーゲン」

<Today's news>
1. 処方せんでもらうかぜ薬と市販のかぜ薬はどう違うのでしょうか?
2. HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏
3. 小売企業の携帯サイトで「アミノコラーゲン」販促、レシピ募集で薬のイメージぬぐい売り上げ増加
4. 深部静脈血栓症の治療に超音波の併用が有効

おまけ. 不安のトップは医療面-人口減少・高齢化地域

処方せんでもらうかぜ薬と市販のかぜ薬はどう違うのでしょうか?
2008年12月08日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:先日、風邪を引いて医師にかかり、総合感冒薬をもらいました。薬局で買った市販の総合感冒薬が家にもあるのですが、医師がくれる総合感冒薬と市販の総合感冒薬にはどのような違いがあるのでしょうか。

製品そのもので言えば非常に類似しています。医療用で用いられている、アセトアミノフェン(解熱鎮痛成分)やサリチルアミド(解熱鎮痛成分)、マレイン酸クロルフェニラミン(抗アレルギー成分)などは、市販の総合感冒薬でもよく使われている成分です。また、標準的な用量についてもあまり差はないようです。ただし、医療用の場合は患者の状態(年齢や症状など)に合わせて量の増減や成分を選択し、オーダーメイドで処方できますが、一般用ではそれが難しいということです。
〈もっと詳しく…〉
市販の総合感冒薬はさまざまなメーカーから数多くの製品が販売されており、現在約1,000品目にもなるようです。総合感冒薬は、風邪の諸症状(熱・咳・鼻水などそれぞれ)を抑える複数の成分が1錠あるいは1包にまとまっているため、服用の際に非常に便利である半面、症状に対して不要な成分が含まれていたり、成分ごとの量の調節が難しかったり、という問題があります。一方、医療用医薬品の場合は、医師が患者個人の状態に応じて必要な成分を選び、量を調節して処方することができるよう、多くは1つの製品に1つの成分だけが含まれています。

日本の場合は、ただの風邪でも病院へ行くケースが多くみられるが、結局医師には「お薬出しておくので、ゆっくり休んでくださいね」と言われ、薬局で風邪薬をもらって帰るだけ。病院や薬局での待ち時間で1日をつぶしてしまう。という経験はありませんか?それなら、その待ち時間の中で他の菌をもらって風邪を悪化させるよりは、ゆっくり寝て栄養を取っていたほうがいいと思いませんか?
日本の場合、病院へ行くことで「大丈夫です」という安心を得に行く患者が多いように感じる。それは医療制度にも恵まれている証拠だと思うが、セルフメディケーションの観点では患者の意識が低いようにも感じる。「病は気から」という言葉からも、安心を得ることは重要である。しかし、人から大丈夫と言われなければ安心を得られないのだろうか?普段、風邪気味かな?と感じたら睡眠時間をいつもより長くとり、体を温めるものを摂り、次の日仕事で長引かせたくなければ常備薬を服用する。これを普段行えていれば、その行為に対して「これで大丈夫」と思えるのでは無いだろうか。これこそがセルフメディケーションだと思うが…病院に行ってももらえる薬は同じようなもの。総合感冒薬を服用すると不要な成分を摂取することになるというが、眠気が起こったりという軽度の症状がでるだけで、弱った体で病院に行って他の菌に汚染されるよりは良いと思うのだが。気になるならば、「咳のひどい人に」「熱・鼻水の症状に」などといった成分が限定された薬を常備しておこう。

HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏
2008.12.8 12:03-産経新聞

[要訳&コメント]
エイズウイルス(HIV)の発見で今年のノーベル医学生理学賞を受賞する世界エイズ研究予防財団のモンタニエ理事長(76)は、ワクチンの開発により、HIV感染を数年以内に根絶することは「不可能ではないと思う」と述べた。長年エイズ治療ワクチンの開発に取り組んでおり、会見では4、5年以内に治療ワクチンを開発することを望んでいると述べた。

唯一先進国で感染率の上昇を示している国が我が国であるという事も問題であるが、このワクチンは感染者数の多いサハラ砂漠以南の人々に有効なものとなるであろう。ただし、開発・販売当初はワクチン1本が高額になることが予想されるため、効果が見られるには数年かかるかもしれない。世界規模で支援していく必要がある。
参考記事:エイズ孤児1900万人、サハラ以南深刻 ユニセフ
この記事を読んで何か感じた人は、是非「ワンクリック募金」へ(私は毎日訪問してクリックしています)

小売企業の携帯サイトで「アミノコラーゲン」販促、レシピ募集で薬のイメージぬぐい売り上げ増加
2008/12/08-ITpro

[要訳&コメント]
明治製菓が小売企業の携帯サイト上で健康食品「アミノコラーゲン」の販促に力を入れている。ドラッグストアのウエルシア関東(さいたま市)の携帯サイト「ウエルシアのe情報」上で顧客会員から料理レシピを募り予想以上の応募を集めたことで、製品の知識を深めてもらうよいきっかけとなり、同時に販売促進にもつながっているという。

食品関係でレシピを募集することは多いものの、健康食品では珍しい取り組みだという。アミノコラーゲンは私も試したことがあり、味噌汁やスープなどにといて飲んでいた時期があった。食事と一緒に楽しんで健康食品を摂取するというのは、個人的には良いと思う。ただし、健康食品は医薬品とは違い、効果を期待してはいけない。あくまで普段摂取しにくいものを補助的に摂取することで身体の健康を保つ、という意味で利用していただきたいし、摂りすぎないようにもしてもらいたい。多く摂れば効果が高い、というものではないのだ。なので、摂り忘れてしまったから、といって悩むこともないのである。

深部静脈血栓症の治療に超音波の併用が有効
2008/12/08-Dr赤ひげ.com

[要訳]
深部静脈血栓症(DVT)*の治療に、薬剤を単独使用するよりも、超音波と血栓溶解薬を併用する方が早く血栓を溶解できることが、研究で明らかにされた。従来の薬物療法に併用して超音波で血栓を溶解する治療は、血流を回復させ、弁の損傷を防ぐほか、肺塞栓の予防にも有用であるという。

*深部静脈血栓症(DVT)とは、下肢や大腿などの体の深部にある静脈に血栓ができる病態。この血栓が剥離(はくり)して肺に流入し、肺塞栓を起こしたり、心臓発作や脳卒中を引き起こしたりすることもある。米国では毎年35万~60万人がDVTを発症し、このうち少なくとも10万人が死亡しているという。

おまけ...
不安のトップは医療面-人口減少・高齢化地域
2008/12/08 22:41-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
人口減少・高齢化の進んだ集落などを対象とした「日常生活に関するアンケート調査」を行ったところ、生活する上で最も不安な点として、「近くに病院がない」「救急搬送に時間がかかる」など、医療面が最も多く指摘された。一方、9割近くの世帯主が、今後もその地域に居住していきたいと答えているが、上記を理由に移転を希望する人たちもいる。

地域医療の問題点が浮き彫りになっている記事である。一昨日おまけで紹介した記事(Saya's 薬学ニュース vol.29)でも、レセプトオンライン請求の義務化に伴い60歳以上の地方の開業医3割が辞める意向を示していることから、地域医療は益々悪化の傾向を辿る危機を迎えている。オンライン請求でなければならない理由はどこにあるのだろうか?地域医療を悪化させてまでして進めるべき制度なのだろうか。突き進む前にもう一度現状を振り返ってみてはどうだろうか。

2008/12/12

Saya's 薬学ニュース vol.27-大阪のHIV感染、最多200人超 「潜在」はさらに…/インフルエンザH1N1型にタミフル耐性株が増加/インフルエンザ患者急増、昨年に次ぐペース/介護職に一部の医療行為認める…厚労省

大阪のHIV感染、最多200人超 「潜在」はさらに…
2008.11.29 14:16-産経新聞

[要訳&コメント]
国内の感染者・患者数は、調査を始めた昭和60年以降、年々増加。今年9月までの累計で1万5037人に上っているが、感染の判明自体を恐れて検査を避ける「潜在感染者」はさらに多いとみられる。感染原因は同性間の性的接触が42%を占める一方、異性間の接触でも35%に上り、特に若い世代に目立つという。
献血する際の2次感染予防検査で見つかるケースが大阪の場合は他府県と比べて多く、HIV検査を目的に献血する「不適切利用」が多いのが原因とみられる。
こうした状況に対処するため、府や大阪市は今年3月、大阪・ミナミに大阪検査相談・啓発・支援センター「chot CASTなんば」を開設。保健所などの従来の公的検査機関と異なり、検査時間を週2回の平日夜間や土日の午後に設定したことから、検査に訪れた人が増加した。この結果、感染者・患者数も増えた面もあるという。

感染者数が上記に示されているが、「潜在感染者」数が把握できない状態では、この数だけをみて判断はできないだろう。先進国の中で唯一感染者が上昇している日本。まだエイズに対する認識の低さから、「不治の病」「差別」「偏見」の文字は取り払われていないように思う。感染した人の中には、「感染してどうせ死ぬんだから、これからみんなにうつしてやる」といった考えに発展してしまった人もいるようで、これらの誤解が事態の悪化を生んでしまうこともある。さらなる呼びかけが必要であろう。
エイズに感染してから恐ろしいのは、感染により免疫が低下している状態では他の疾患にかかりやすく、たかが風邪でも危険な状態に陥ってしまうことである。保険を適用した上で治療を行えること、不治の病ではないこと、治療をきちんと行えば周りと変わらない生活を送れるということを知ってほしい。
参考記事:エイズ孤児1900万人、サハラ以南深刻 ユニセフ 中国のエイズ感染者26万人

インフルエンザH1N1型にタミフル耐性株が増加
2008/12/01 23:18-キャリアブレイン

[要訳]
インフルエンザのH1N1型ウイルスに、タミフルが効かない「耐性株」が増加している。昨年北欧でタミフルの効かない耐性株の増加傾向が確認されて以来、世界的に増加しているという。耐性株の出現は遺伝子の突然変異に伴い、ウイルスを構成するタンパク質の一部が変質したことによるもの。

インフルエンザ患者急増、昨年に次ぐペース
2008/12/02 12:00-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
インフルエンザの患者報告数が早くも急増している。患者報告数は今年第41週以降増え続けており、第47週(11月17日―23日)の患者報告数は2632人。「1987年の測定開始以降、最も流行が速かった昨シーズンに次ぐペース。今、急速に増えている時だ」として、注意を呼びかけている。
今年第36週から第47週までの患者累積報告数は6351人。年齢群別では、5―9歳の1952人、0―4歳の1647人、10―14歳の882人、30―39歳の570人の順に多い。 インフルエンザウイルスの分離報告でみても、「今後どの型が流行するかはまだ不明」という。

インフルエンザに関する記事を2つつづけて紹介したが、今年はインフルエンザに注意が必要な年であることは間違いない。お年寄りの感染者数が他の年齢層に比べて未だ少ないデータが出ているが、心配なのは小児である。他の年齢層に比べて2倍~4倍近くになっている。インフルエンザウィルスの型も報告ではまんべんなく検出されているので、その動向も今後見ていく必要がありそうだ。
新型インフルエンザが恐れられている中、さらに薬の耐性が増加しているというのは、深刻な事態ととらえるべきであろう。最近は、インフルエンザといえば「タミフル」といったように、タミフルばかりに頼りすぎている傾向がみられる。これでは、耐性ができるのは当り前、といっても言い過ぎではない。抗生剤や抗菌剤は必ずと言ってよいほど耐性が現れるものである、という認識を忘れず、量や期間に関しても"使いすぎ"ということがないよう、医師の処方に対しても注意を払って頂きたいと願うばかりだ。

おまけ...介護
介護職に一部の医療行為認める…厚労省
2008年11月20日 読売新聞

[要訳&コメント]
厚生労働省は介護や高齢社会の将来像を示す「安心と希望の介護ビジョン」の中で、研修を受けた介護従事者が、施設で医師、看護師と連携しながら、経管栄養の処置やたんの吸引などができる仕組みが必要だとした。

この意見に対しては、「唐突すぎる」などの反対意見も出ていたが、私個人としては厚労省にしては大胆で興味深い取組のように感じた。医師や看護師不足が深刻な中、施設には介護士という立派な資格保持者がいる。介護士の中にも、緊急な事態にあった場合法律で規制され何もできない自分に対し悔しい思いをした人がいるのではないだろうか。そういう人たちは自分でしっかりと勉強しているし、新たな裁量が与えられれば、研修にも積極的に取り組もうとする人達は出てくるはずである。
確かに唐突すぎる話かもしれないが、せっかくこのような話ができているのであれば、時間をかけてでも前向きに検討していただきたい内容であったので掲載した。
これは薬剤師にも言えることで、国によっては研修を受けた薬剤師に対し、処方権を与えているところもある。これも同じことで、処方できる薬剤や期間に制限があるものの、前向きに考えている薬剤師は研修に参加し、少しでも患者の役に立とうと頑張っている。もちろん、処方するということは、責任はすべて自分にかかってくる訳で、あえてその権利を持とうとしない薬剤師も存在する。それでよいのではないだろうか。薬が切れてしまいそうだが、医師にすぐにかかれないような患者に対し、薬剤師の責任のもとで1週間だけの処方を行い、その間に医師にかかるよう説明する。患者にとっても、医師にとってもありがたいことのように感じるのは私だけであろうか。

2008/11/19

Saya's 薬学ニュース vol.11-糖尿病医療連携「継続的努力が必要」/レセプトオンライン請求の完全義務化、個別の判断は適当でない/HIV新規感染者が過去最多

最近栄養に興味が出てきたこともあり、NR(Nutritional Representative:栄養情報担当者)認定の資格について調べてみた。
2005年から開始されたもので、まだ多くの人が持っている資格ではない(約1,900名)。しかし、生活習慣病の罹患率が増加していることから、多くの人が"栄養"や"健康"に興味を持っているのは確かである。薬局でも、「最近TVで○○が△△に効くっていうのを観たんだけど…」という話を患者さんから耳にする薬剤師も多いのではないだろうか。ドラッグストア勤務の薬剤師に聞いたところ、"栄養"に関する質問は日常茶飯事であるとのこと。NRの資格勉強によって得た知識は、日々の勤務で有効に利用できるとの事だ。
どうやら、多くの会社で通信教育が可能のようであるし、これは一つ、挑戦してみる価値がありそうだ♪

薬剤師も、積極的に生活習慣病の予防や治療にあらゆる方面(薬だけでなく)から関わっていきたいものです。そんな風に思っている薬剤師も多いのでは?
興味のある人は以下のサイトへ☆
独立行政法人 国立健康・栄養研究所(http://www.nih.go.jp/eiken/index.html )

糖尿病医療連携「継続的努力が必要」
2008/11/11 14:55-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
「東京都糖尿病医療連携講演会―地域での取り組み事例から学ぶ」で行われたディスカッションでは、今後、都内全域に拡大される糖尿病医療連携の課題について意見交換が行われた。以下、参加医師たちによる意見。
「数年ではうまくいかないと思う。少なくとも10年スパンで考える必要があり、継続的に努力する組織が必要」
「日常の予防や、早期発見などについてボトムアップする」
「合併症が進んできた患者に対し、さらに高度な医療を提供する」
「合併症が進んだ患者については、個別の対応になり、主治医と紹介先の医師との関係が大事になってくるので、普段から顔を合わせてしっかりと連携を取っていくことが必要になる」

この中で目にとまった意見がこれ。「糖尿病患者が多いので、医師だけではなく、コメディカルといかに力を合わせていくかが、医療連携を推進する一つのカギになるのではないか」
医師が、他の医療従事者達との連携により、糖尿病医療を克服していく考えを示したことはとても興味深い。さて、これに薬剤師が含まれているかどうかは定かではないが、含まれているとしたらそれはいったいどういった内容であろうか。
・薬のコンプライアンス?
・副作用の有無の確認?
そんなことは、他の疾患でも行っている内容である。では、糖尿病だからこそ協力し合える、薬剤師の役割とは?この答えを見出し、実行することが出来れば、"コメディカル"に参加する切符を得られるのではないだろうか。

レセプトオンライン請求の完全義務化、個別の判断は適当でない  厚労省答弁
2008/11/14 00:0-厚生政策情報センター

[要訳&コメント]
厚生労働省は、診療報酬のオンライン請求の完全義務化に関する質問に対する答弁書を公表した。H20年5月分の診療分について集計したところ、現在は以下のような状況だという。(社会保険診療報酬支払基金による集計結果)
〈オンライン請求を行った施設〉
医科病院:8708施設、医科診療所:7万5902施設、薬局:4万7060施設
〈オンラインでない方法で請求を行った施設〉
医科病院:123施設、医科診療所:1万2726施設、薬局:4558施設
また、アンケートを行ったところ、「実際にオンライン請求を行っている保険医療機関等の約6割が職員の業務負荷の軽減につながり、3割が病院経営の改善につながった」と回答していることから、個別の判断にゆだねず、すべての保険医療機関等がオンライン請求の対象とするよう答弁した。

オンライン請求への移行により、医療事務職員の業務負荷が軽減することに関しては、実際目にしていることから納得できる。このアンケート調査で、逆にオンライン請求による不都合点なども指摘されているはずであり、その点に関して、にオンライン請求義務化にする前に解決していただきたいものである。

HIV新規感染者が過去最多 感染・患者累計、初めて1万5000人超す
2008.11.19 18:38-産経新聞

[要訳&コメント]
今年7月~9月に新たに報告された国内のエイズウイルス(HIV)感染者数は294人で、4半期ベースで過去最多を更新したと発表した。今期で、昭和60年の報告開始以降、初めて感染者・患者数が1万5000人(薬害患者除く)を突破した。 新規のエイズ患者数は119人で、過去2番目に多かった。
そのうち、男性は282人(96%)と大半を占める。感染経路別では同性間性的接触が211人と最多で、ほとんどが男性だった。次いで異性間性的接触が54人となった。年齢別では30代が116人と最も多く、20代が83人と続いたが、40代以上の増加が目立った。

アメリカでも、エイズの感染は同性愛者によるものが多く、差別を受けてきた形になっているが、日本でもこれほどの割合で男性が多いのは個人的にも驚いた。ほとんどが異性間性的接触によるものと勘違いしていた私は、ある意味ショックな記事であった。だからといって(個人的に同性愛者を自然と受け入れている私にとっては)同性愛者を差別する気は全くないが、エイズ感染により互いに辛い未来を歩むことになるよりは、しっかりと検査を受けた上で愛を育んでほしい、と思わずにはいられない。

おまけ…エイズ(AIDS)
性やHIV、喫煙や薬物乱用 専門医の言葉に説得力 健康教育充実へ学校と連携
2008.9.24 07:47-産経新聞

[要訳&コメント]
性の問題や心の悩み、喫煙や薬物乱用など子供たちのさまざまな健康問題に対応しようと、専門医が学校に出向いて児童生徒向けの講演や教職員対象の研修を行うなど、学校と専門医が連携して健康教育を充実させる取り組みが進んでいる。以下の内容を始めて聞く学生たちは多いという。
・先進国では減少している新規患者数が、日本だけは増加が続いていること。
・かつては必ず死に至る病とされたが、複数の薬を組み合わせて使う多剤併用療法の開発によって、病気の進行が食い止められるようになり、いまでは慢性疾患の1つになったこと。
・とはいえ、薬をずっと飲み続けなければならず、1人の生涯治療費は約1億円かかること…。
・HIVの感染経路は性行為、輸血などの血液媒介、母子感染の3通りであり、握手をしたり、一緒にご飯を食べたり、蚊に刺されたり、咳(せき)やくしゃみなどでは感染しないこと。
・クラミジアなどの性感染症に感染しているとHIVに感染しやすくなること。

日本でのエイズ感染に関しては、"無知"による感染拡大が大きな要因と考えている。しかし、これらの内容を、若い世代(10代、20代)が知っているだけでも、今後自分の身の守り方、性行為に対する考え方なども少しずつ変わってくるのではないだろうか。単純なことであるが、今までなされなかったことにより、今の現状がある。気づいたとき対策を講じれば、まだ遅くはない。このような動きが全国で起こることを願って…

2008/11/11

Saya's 薬学ニュース vol.6-新型抗HIV薬の臨床試験、結果はより効果的/WHO「エイズによる死者は2012年をピークに減少」/佐藤製薬、ウルソデオキシコール酸など配合の総合胃腸薬「ハイウルソグリーンS」を発売

AFPBB News新型抗HIV薬の臨床試験、結果はより効果的
2008年10月28日 04:36-AFPBB News(c)AFP/Ronaldo Schemidt

米医薬品大手メルク(Merck)の研究チームは26日、新型抗エイズウイルス(HIV)薬アイセントレス(Isentress)が、未治療患者の間でHIV感染が拡大するのをよりよく抑制できるとする臨床試験の結果を発表した。 ...

[要訳&コメント]
新型の抗HIVウィルス薬が最終臨床試験段階での有効性の有無を発表した。まだ承認までに至っていないが、この薬が承認されることでHIVウィルスの蔓延を防ぐ新たな可能性が出てくる。また、同社が出した他の抗HIVウィルス薬に比べ、副作用発現率が少なかった(77%→44%)ことも報告されている。
一般名:アイセントレス(Isentress)
企業:メルク
臨床試験段階での効果:アイセントレスは被験者の86%において、HIVの量を検出不可能な水準まで減少させた。
先進国の中でエイズ感染者数が増加している国は、日本だけだと言われている。
従来の性教育に対する抵抗から、教育課程で学ぶ機会が少ないこともあり、無知な若者の中でコンドームの不使用、容易な考えからの性行為が増加し、同時に感染者数も増加を続けている。
また、日本では「エイズ感染=恥ずかしいこと」 という見方も未だに強く、周りに相談できなかったり、身内にばれることを恐れて保険証を使用する上での治療を拒むケースも多いという。保険適応なしでの治療は高額を有し、若者の収入だけでは治療を継続していくことも難しのが現状だ。
エイズ感染の場合、自覚症状として現れないことが多いため、感染していることに気付いていない人も多い。その人たちが性行為を続けたらどうなるだろうか…
自分の身を守るためにも、コンドームの使用は徹底し、保健所などで受けられる無料の検査にも積極的に参加してほしい。早めに発見できれば回復も早い。自分の身を守れるのは自分だけであることを、再認識していただきたい。

2008年10月28日 01:02-AFPBB News(c)AFP/Ronaldo Schemidt

[要訳&コメント]
WHOは、HIV/AIDSによる死者数が今後5年で過去最高となるとの見通しを示す一方で、2030年までには現在の水準より減少するだろう」と予測している。08年の死者数は220万人、ピークの12年には240万人、30年には120万人に減少する。これは、以前WHOが予測した値よりも低くなるとの事だ。これは、新たな薬の開発により死者数を減少させている事も手伝っているのだろうか。
2008年10月27日-マイライフ手帳@ニュース (プレスリリース)

[要訳&コメント]
ウルソデオキシコール酸などをバランスよく配合した総合胃腸薬「ハイウルソグリーンS」が佐藤製薬からOTC医薬品として発売開始された。
製品名:「ハイウルソグリーンS」
成分名:ウルソデオキシコール酸、ビオヂアスターゼ1000、プロザイム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、ウコン末、ロートエキス 等
包装単位と金額(税込):12包 840円/30包 1,575円
会社:佐藤製薬
【ハイウルソグリーンSの特徴】
・ウコン末など7種類の健胃生薬を配合。
・ウルソデオキシコール酸と2つの消化酵素が消化を促進します。
・胃酸の分泌を抑制するロートエキスと2つの制酸剤が胃の痛みをやわらげます。

胃もたれや胃痛、消化不良にも広い範囲で服用できる総合胃腸薬ではあるが、H2ブロッカーなどは配合されていないので胃痛への作用はH2ブロッカー配合薬よりも弱いと考えられる。ウルソデオキシコール酸が配合されていることもあり、胃痛よりも消化不良の患者さんにお勧めできる内容である。