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2009/04/18

Saya's 薬学ニュース vol.88-Google Healthと処方履歴提供で提携/膵臓細胞に甘さ感知機能 おいしい糖尿病薬に道?/プラビックスとアスピリンの併用は、アスピリンの単剤療法よりも有効/降圧薬、スタチン、アスピリンなど5剤を含む合剤で心疾患を予防/新しいヨーグルトは胃潰瘍と戦う

<Today's news>
1. 薬局チェーンのCVS、Google Healthと処方履歴提供で提携
2. 膵臓細胞に甘さ感知機能 おいしい糖尿病薬に道?
3. プラビックスとアスピリンの併用は、心房細動患者の重度の血管性イベント予防においてアスピリンの単剤療法よりも有効
4. 降圧薬、スタチン、アスピリンなど5剤を含む合剤で心疾患を予防

おまけ. 新しいヨーグルトは胃潰瘍と戦う

薬局チェーンのCVS、Google Healthと処方履歴提供で提携
2009 年 4 月 7 日-TechCrunch - USA


[要約&コメント]
Googleは、新たにCVSと提携関係を結んだことを発表した。CVSは米国の大手薬局チェーンで、今後同社の顧客は処方箋の全履歴をGoogle Healthにインポートできるようになる。CVSの提携は、すでにこの機能を実施済みのLongs Drugs、Walgreensなどの大手薬局に続くもので、これで全体では1億人以上のアメリカ人が、医療記録をGoogle Healthにインポートできることになった。処方記録を一ヵ所に集約することによって、有害薬物相互作用の削減に寄与することがてきる。 処方記録の大半ではなく「全部」をインポートできる必要があるのはもちろんだ。しかしGoogle Healthは、Wal-Mart、Targetといった全国チェーンを含め、未だに主要グループをいくつか逃がしている。
*その他同内容記事:1億人の医療記録を追加: Google Healthに米大手薬局参加で1億人以上の医療記録がオンラインに(4/7ITmedia),Google Health,大手ドラッグストアCVSの処方履歴を管理可能に (4/7ITpro)
*Google Healthについての記事:米Google、医療記録管理サービス「Google Health」を一般公開

他社の処方せん履歴をGoogle Healthを使って検索が可能になる。この記事を読んで最初は「まさか!」という思いであったが、これをアメリカでは可能にしてしまうのだ。日本では現在お薬手帳というアナログなやり方で実施しているが、患者がしっかり理解していないせいか1人が2冊持っていたり、持参するのが面倒臭くて…という人も多く機能していない部分もある。
アメリカの場合は、かかりつけ医や薬剤師がいる中で、同じ薬局やクリニックへ足を運ぶことも多い。その点では薬歴の管理なども日本に比べてしやすいのではないだろうか。このシステムが必要なのはむしろ日本のような気がするが…プライバシーの面で不安を感じたが、その点は他のサイトよりも厳しく管理していることもあり、アメリカでどのように機能していくか次第で日本にもいずれやってくるかもしれない。

膵臓細胞に甘さ感知機能 おいしい糖尿病薬に道? 2009年4月8日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
血糖値を下げるインスリンを分泌する膵臓(すいぞう)の「ベータ細胞」に、甘味を感じる受容体が存在することが突き止められた。受容体が甘味を感知すると、ベータ細胞がインスリンを分泌することも確認されたという。糖分のない人工甘味料を使って、この受容体に働く薬を作れば、味は甘く、しかもインスリン分泌も促すため、糖尿病患者に朗報となりそうだ。

甘い薬は糖尿病患者さんにとって朗報なのだろうか?お菓子感覚で飲める薬になれば、コンプライアンスが上昇する?というのも無理やりな感じがしてしまう。"良薬は口に苦し"はもう古い言葉...?
化学物質を投与せず、人工甘味料で効果が発現されれば、副作用の少ない薬の開発になることは良いことかもしれない。

プラビックスとアスピリンの併用は、心房細動患者の重度の血管性イベント予防においてアスピリンの単剤療法よりも有効
2009/04/09-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約]
重度の血管性イベント発生率の相対リスクがプラビックス(一般名:クロピドグレル硫酸塩)とアスピリンの併用療法は、アスピリン単剤療法よりも11%低下することが明らかになった。また、心房細動の患者を治療する医師の主な目標である脳卒中発症の相対リスクも28%減少した。しかし、中枢神経系以外の全身性塞栓症(血流中に血塊が存在するが脳には到達しない)、心臓発作、血管性死亡など、その他の重度の血管性イベントについては、統計的有意に達っしず、プラビックスとアスピリンを併用した場合、アスピリン単剤の場合よりも大出血率が有意に上昇したという。
詳細:サノ・アベンティス プレスリリース(PDF)

降圧薬、スタチン、アスピリンなど5剤を含む合剤で心疾患を予防
2009/04/07-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
スタチン、3種類の降圧薬、アスピリンを含む合剤ができれば、心臓発作や脳卒中、その他の心血管障害リスクを低減できる安価な薬剤となる。研究者らが期待を寄せるこのpolypillポリピル(商品名;Polycap)*を用いた最初の臨床試験で有用な成績の得られたことが報告された。polypillによって収縮期血圧(最大血圧)、拡張期血圧(最小血圧)共に個々の薬剤よりも優れていた。LDLコレステロール値はシンバスタチンの個々の用量とほぼ同程度に低下。尿中の血栓関連分子レベルも低下していた。また、polypill投与群で有害な相互作用は認められなかったという。
*polypill概要
降圧薬のアテノロール(β遮断薬)、ヒドロクロロチアジド(サイアザイド系利尿薬)、ramipril(ACE阻害薬※日本では未承認)のジェネリック(後発)医薬品と、シンバスタチン(コレステロール低下薬)、アスピリン(血小板凝集抑制薬)の5剤を含む。
※関連記事:降圧薬3剤/スタチン/アスピリンの配合薬は安全かつ有効(4/30 日経DI)

今まで1つずつの薬として使われていた5剤が1つの薬に…確かに、これらの薬を1剤ずつ一緒に服用している患者は見かけることがある。合剤にすればコンプライアンスも向上するし、患者の負担も減るだろう。ただし、すべてが一緒に入っている場合副作用発現の可能性も高くなるし、万一メジャーでない副作用が発現された場合、どの薬によるものかの判断がつきにくいという欠点もある。

おまけ...ヨーグルト

新しいヨーグルトは胃潰瘍と戦う
2009年3月30日-m3.com 提供:Medscape ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
日本人研究者らが開発したこのヨーグルトは胃炎や胃潰瘍を引き起こす細菌と戦うと同研究者らは述べている。ヘリコバクター・ピロリはウレアーゼという酵素を用いて、胃の内側に付着し、感染を引き起こす。この最新のヨーグルトは胃潰瘍と戦うようにデザインされており、IgY-ウレアーゼという抗体を含んでいる。このヨーグルトは日本ではドクターPiro*、韓国ではGutという名前で市販されている。
*ドクターpiro
商品情報:http://www.glico-dairy.co.jp/product/product_sub.php?pcd=108080

先日のヨーグルトワクチン(Saya's 薬学ニュース vol.87-経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性)に続き、ヨーグルトの話題を掲載しました。潰瘍を起こす厄介者のピロリ菌と戦う食品があるのをご存知でしたか。この記事はアメリカのMedscape Medical News に掲載されたニュースなので、日本や韓国でこんな商品が販売されていますよ、という紹介でもあったのですが、潰瘍でお悩みの方は試してみる価値があるのではないでしょうか。(ピロリ菌の場合は除菌したほうが早いですが。)

2009/04/14

Saya's 薬学ニュース vol.85-第一三共の高血圧治療薬、インドで販売/タケプロンの効能追加を申請/米国の河川魚は薬剤に汚染されている/途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大/申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来/診療報酬請求の電子化を先送り

<Today's news>
1. ランバクシー、第一三共の高血圧治療薬、インドで販売
2. タケプロン「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制」の効能追加を申請
3. 米国の河川魚は薬剤に汚染されている
4. 途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大 毎年49万人が感染

5. 申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来
おまけ. 診療報酬請求の電子化を先送り 政府、開業医に配慮

大変ご無沙汰しております。
カナダ国内での移動や日本への一時帰国などで長らくアップデートできずにおりました。
その間に、様々な方より貴重なコメントを頂き、まことにうれしく思います。
私の疑問に答えていただいた方、ありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。他の読者の方とも、是非ディスカッションなどで知識共有等おこなってまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

ランバクシー、第一三共の高血圧治療薬、インドで販売
03/31/2009-インド新聞

[要約&コメント]
第一三共の連結子会社であるランバクシー・ラボラトリーズは具体的な事業連携活動の一環として、2009年4月から第一三共の主力製品である高血圧症治療薬オルメサルタン・メドキソミル(日本での製品名:オルメテック)をOlvanceの製品名で、インド国内で販売することとなった。

同じアジア諸国の一員であるインド。今まではあまりインドの薬学に関して興味を持ってこなかった。第一三共はインドの製薬会社と「複眼経営」の実現を目指しているとのことであるが、インドの薬業事情はいったいどうなんだろうか。人口が多い分、価値が認められれば大きな売り上げが見込まれるとの期待もできるであろう。
インドの薬業事情が気になる方はこちら→薬事日報 インド薬業事情
薬事日報で連載が掲載されていました。

内容を見てみると、発展途上とはいっても日本や欧米に似ているシステムを用いていることがわかる。ただ、公的支出が日本に比べると低く、貧富の差が激しいインドでは低所得者には厳しい条件となっているのがわかる。
また、日本の薬科大学数は非常に多いと思っていたが、インドでも150校近くあるという。日本よりも8.7倍の国土、10倍の人口を持つ点からすれば、理解できなくもないが・・・人口の多さといえば、病床数の少なさに驚かされる。(0.7床/千人)これでは病気もしてはいられない。

タケプロンの「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制」の効能追加を申請

2009/04/02-ケアネット ※ケアネット閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢化が進む日本では、脳梗塞や心筋梗塞の再発予防のために低用量アスピリンを服用する患者が増加しているが、国内において、低用量アスピリン投与時における潰瘍の発症抑制の効能・効果が認められた消化性潰瘍治療剤はないという。

胃・十二指腸潰瘍の中でNSAID潰瘍の割合は高く、アスピリンの服用は高用量でも低用量でも消化管出血のリスクとなることが論文等でも明らかとなっている。アスピリン服用者対非服用者とでは、10倍近く発生率に差があることからも、何らかの対応が必要となる。特に高齢者の場合はその発生率も上昇するため、脳梗塞等で服用率も増加するのであれば尚更である。適応・非適応に関わらず、高齢者に対しては注意が必要である。現在では潰瘍治療中はアスピリンは禁忌となるため、低用量アスピリン+PPIの処方では保険が適応にならないのが現状であるため、タケプロン*が適応となれば保険適応の中で予防が可能になるのである。

文献:溝上裕士,わが国における低用量アスピリンによる胃粘膜障害 血栓止血誌18巻第4号:309-316,2007

*タケプロン
一般名:ランソプラゾール
現在適応:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
副作用:肝機能値異常、頭痛、めまい、軟便、下痢

米国の河川魚は薬剤に汚染されている

2009年3月26日/HealthDay News

[要約&コメント]
米国(シカゴ、ダラス、フィラデルフィア、フェニックス、オーランド周辺の水路)の河川に生息する魚が微量の薬剤および化学物質に汚染されていることが明らかにされた。魚の組織および肝臓に、一般的な抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミンをはじめとする7種類の薬剤が認められたという。ジフェンヒドラミン以外には、コレステロール低下薬gemfibrozil(Lopid)、高血圧治療<カルシウム拮抗薬>のジルチアゼム(商品名:ヘルベッサー)、てんかんおよび双極性障害の治療薬のカルバマゼピン(商品名テグレトール)、抗うつ薬fuloxetine(Prozac)、抗うつ薬セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト)、石鹸(せっけん)をはじめとする衛生製品の香料としてよく用いられるガラクソライドおよびトナライドが検出されたとのこと。これまでに野生の魚から検出されたことはなかったものもあるという。

カナダでは、医薬品は一般ゴミとして廃棄してはならず、必ず薬局や医療機関に持っていくこととなっている。アメリカではどうなのだろうか?対する日本では回収しておらず、一般用ゴミとして廃棄するよう伝えているが、果たして日本の下水処理システムは欧米に比べていかがなものなのだろうか?
抗うつ薬などが魚の生態に影響を与える可能性がある、と示唆されている中では、アメリカでもカナダのように医薬品の回収を徹底させたり、すでに法で定められておりそれが実行されていないようならば、啓蒙活動も必要になるのではないだろうか。

途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大 毎年49万人が感染
2009年4月2日-m3.com 提供:共同通信社  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約]
世界保健機関(WHO)当局者は1日、多剤耐性結核菌(MDR-TB)の国際会議で、世界で毎年900万人が新たに結核に感染し、そのうちの約49万人は2種の薬が効かなくなる多剤耐性結核菌であることを明らかにした。インフラの整備が遅れている途上国を中心に急拡大している。

申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来
2009年4月2日-m3.com 提供:共同通信社  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
毎日新聞記事へのリンクはここをクリック

[要約]
国内初のテーラーメードがんワクチン外来*の申し込みが始まったが、案内開始直後からホームページ(HP)や電話での問い合わせが殺到(計約1600件)。約90分後、申し込み案内のHPを閉鎖、電話での自動応答も中断した。
*ワクチン外来
免疫特性に合わせてがんワクチンを投与する。自由診療扱いで治療費は高額だが、抗がん剤や放射線治療などに比べて体の負担が軽いという。臨床試験に当たり、治療は主治医の承諾や大学側の審査を経る必要がある。

おまけ... レセプトオンライン義務化

診療報酬請求の電子化を先送り 政府、開業医に配慮

2009年4月1日 -m3.com  提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
政府は3月31日、医療機関の診療報酬請求を11年4月から全面オンライン化する方針について、「地域医療の崩壊を招かないよう配慮」したうえで事実上11年度からの義務化を先送りすることを決めた。オンライン化は事務経費削減を意図した医療費抑制策の一環で、「改革が後退」との批判を受けるのは必至だ。
オンライン請求は、開業医の場合で3・2%しか普及していない。紙での請求と違い不正を見つけやすいため、政府は06年4月、08年度から段階的に義務化し、11年度から全医療機関に広げる方針を決めていた。

確かに利便性を考えるともちろんオンライン化のほうが有効に思われるが、開業医主に痴呆の医師不足が懸念されている状態で、利便性のためだけに彼らを定年に追いやるにはいかないのではないだろうか。開業医不足がオンライン化に向けて大きな壁となっているのであれば、オンライン化には一定の条件を設け、病床数何個以上の病院はオンライン化を義務化する、などすべてに対し義務化する必要性が本当にあるのか再度考えて頂きたい。

2009/01/23

Saya's 薬学ニュース vol.62-糖尿病は脳機能を低下させる/喫煙は大腸がんのリスクも高めることが判明!/餅の丸のみが胃潰瘍の原因?!/花粉症対策「症状がでてから」が6割近く/医療崩壊-医師不足を切り口に-

<Today's news>
1. 糖尿病は脳機能を低下させる
2. 喫煙は大腸癌の罹患と死亡のリスクも高める
3. もち丸飲みで胃かいように
4. 花粉症対策「症状が出てから」が6割近く

おまけ. 医療崩壊 ~医師不足を切り口に~(2)

糖尿病は脳機能を低下させる
2009年1月9日-m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
厳格にコントロールされている場合でも、軽度糖尿病により精神機能が低下するという。糖尿病患者の反応時間と認知速度は共に正常であったが、新しい言語情報を迅速かつ正確に処理する必要のある課題については遅れがみられた。この障害は速度には影響するが、言語の流ちょう性には影響しなかった。

臨床的に重要ではないとしても、脳にも影響を与えることは確かである。視力、末梢神経、腎機能、脳、もはや全身に及ぶ影響は糖尿病の恐ろしさを表している。自覚症状がないのは幸いなのか、悪化に気づけない恐怖というべきなのか…少なくとも糖尿病の可能性があると言われた人は、全身の機能が低下してどうにもならなくなる前に、どうか治療を始めていただきたい。

喫煙は大腸癌の罹患と死亡のリスクも高める
2009. 1. 9-NMオンライン

[要約&コメント]
喫煙は、肺癌のほか、口腔、咽頭 喉頭、食道、胃、腎臓、膀胱、子宮頸部、膵臓などの癌のリスクを高めることが示されている。だが、大腸癌と喫煙の関係を調べた研究では、一貫した結果が得られていなかった。
1日の喫煙本数が10本増えるごとに、リスクは7.8%(5.7%-10.0%)上昇した。10pack-years増加当たりのリスク上昇は4.4%(1.7%-7.2%)だった。リスク上昇傾向が認められるのは約10年を経過した時点で、統計学的有意性が見られるのは30年後からだった。

喫煙者には耳が痛い話かもしれない。これを聞いてもやめる気になれない、やめられないのは本人にとってもつらい話なのだろう。しかし、私には同情はできない。強い意志をもってやめている人たちは少なからずいるからである。現在全体的に喫煙者は減少傾向にあるが、未だに男女とも30%前後の値を示しているのが現実である。

もち丸飲みで胃かいように
2009/01/13 22:15-キャリアブレイン

[要約&コメント]
「食物が異常な大きさのまま胃内に長期間滞留した場合、胃酸が出続けて出血性病変を生じる可能性がある」という。食べ物が長時間残っていたため、胃液が出続け、胃角部で接触性の粘膜障害を来し、胃かいようができてしまうケースが見つかった。このほか丸飲みしたシラタキや結びコンニャク、ギョーザ、大量の寒天などでも起こる可能性があるとのことなので、注意が必要である。

胃潰瘍らしきものを持っている自分にとっては興味深い記事だったので紹介した。これを見た限りでは、胃潰瘍の原因も様々だなぁ、と感じてしまう。コンニャクや寒天は健康食品としても販売されているので、薬局で購入する際は一言注意を呼び掛けるのも親切かもしれない。

花粉症対策「症状が出てから」が6割近く
2009/01/13 15:48-キャリアブレイン

[要約&コメント]
日本人の5、6人に1人が罹患し、「国民病」ともなっている花粉症について、花粉症を自覚している人の6割近くが、症状が出てから対策を始めていることが明らかとなった。
また、「花粉症状に対し、どのような薬で治療しているか」との問いには5056人が回答。「市販の目薬」が1471人(29.1%)で最も多く、次いで、「病院での処方薬」が1243人(24.6%)、「市販の内服薬」が819人(16.2%)、「市販の点鼻薬」が768人(15.2%)などだった。

日本にいたころは、1月頃から花粉症に控えて薬を服用していたことを覚えている。だいぶ楽になるのだが、この調査ではその有用性を多くの人は知っていないようだ。今年の花粉は例年よりも多いとのことなので、あらかじめ準備が必要なのと、投薬時に花粉症薬を服用している人のためにも、来年のアドバイスをしてあげると喜ばれるかもしれない。

おまけ...

医療崩壊 ~医師不足を切り口に~(2)
2009年1月10日-NBオンライン

[要約&コメント]
日本全国には約9000の病院がある。2006年、医療費削減により全国の病院の43パーセントが赤字であったという。医業収入よりも医業費用のほうがかかっているために、医業をやればやるほど赤字になるのが公立病院の今の現状なのである。
また、救急医療の性質上、患者の出入りは予想がつかないため、救急体制を充実させようとすれば、採算性の悪化は避けられない構造になっている。

医師不足は医療界では重要なトピックの一つである。公立病院も次々と経営難に追い込まれることももはや日常茶飯事である。なぜこんなことが起きているのか、分かりやすく説明されているので一読の意味はありそうだ。

2008/11/12

Saya's 薬学ニュース vol.7-アスピリンや抗酸化物質には心臓発作などの一次予防効果なし/ピロリ菌が食道癌(がん)を予防する/ある日突然、強い恐怖に襲われる「パニック障害」

アスピリンや抗酸化物質には心臓発作などの一次予防効果なし
2008/10/27-Dr.赤ひげ.com

[要訳&コメント]
糖尿病や末梢動脈疾患(PAD)を有する高リスク患者において、アスピリンの服用は心臓発作や脳卒中の発症リスクの低減をもたらせないことが、新しい研究で明らかにされた。そのほかの研究でも、一次予防については6つの研究で一致して否定的な結果が出ているという。心血管障害を起こしたことのない患者に対しても、アスピリンが勧められてきたが、この勧告を変更する必要があると同誌の論説で指摘。心疾患のない人はアスピリンによる利益よりも出血リスクが上回るとHiatt氏は述べている。
※すでに心臓発作または脳卒中を起こした人の二次(再発)予防としては間違いなく有効である。(研究でも明らか)

今まで、心疾患や末梢動脈疾患を有する患者の抗血栓作用として、当たり前のようにアスピリンが使用されていたが、実はそれらを有効とするエビデンスはないというから驚いた。今までの常識を覆す研究の結果と言えるだろう。薬剤師としても、「二次予防としては有効性が認められているが、一次予防としての有効性にはエビデンスがない」ということを知っておく必要がある。


ピロリ菌が食道癌(がん)を予防する
2008/10/27-Dr.赤ひげ.com


[要訳&コメント]
世界人口の約半数がもっているといわれるヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)に、一部の食道癌(がん)を防ぐ作用のあることが新しい研究で示された。ピロリ菌のCag A遺伝子陽性株を有する人は、食道腺癌になる比率が約半分であるという。
これは、以下の機序によって起こるとされる。
①ヘリコバクター・ピロリ菌が胃酸の産生を低下させることによって食道への酸逆流を抑え、腺癌リスク②胃から分泌され食欲を刺激するホルモンであるグレリンghrelinの産生を低下させる。→肥満の軽減による。

ピロリ菌と聞くといいイメージを持つことはなかったが、この他にも下痢や喘息を減少させる効果があるかもしれない、というのだからとても興味深い。ただし、これらの効果があるとは言ってもピロリ菌はピロリ菌。しっかり除菌をしないと胃潰瘍などのリスクも高まるため除菌療法は怠らずにしっかり完了させてもらいたい。除菌療法で最も重要なのは、しっかりと飲み忘れなく服用しきること。当たり前のことであるがこれが守れれば、ほぼ90%の確率で除菌は成功するのである。

ある日突然、強い恐怖に襲われる「パニック障害」
MSN女性のヘルスケアライブラリ

[要訳&コメント]
私たちが日常経験する「パニック状態」と「パニック障害」とはまた異なるもの。「パニック状態」の場合はそうした状況に陥る“原因”がはっきりとしているが、パニック障害の場合ではそれがない。
〈パニック障害に特徴的な発作の症状〉
■ 胸がドキドキする・冷や汗をかく・身体や手足の震え
■ 呼吸が速くなる、息苦しい、息が詰まる
■ 胸の痛みや不快感 ・吐き気、腹部の嫌な感じ
■ めまい、ふらつき ・非現実感、自分が自分でない感じ
■ 狂ってしまうのではという恐怖、死への恐怖
パニック障害の原因としては最近、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」「ノルアドレナリン」のバランスが乱れることにより、脳から体への指令や情報伝達がうまくいかず、発作が発症するのではと考えられている。そのため内科で心臓や呼吸器の検査をしても、異常が見つからないというわけだ。
抗うつ薬などで不安を抑え、行動療法(苦手な場所などに慣れさせることで、不安や恐怖を感じなくさせる方法)などで完治させることが可能とされている。

パニック障害という言葉は前から聞いたことはあったが、実態について知らなかったので良い勉強となった。「パニック」という言葉が、普段使われている「パニック」とは違う意味であることを知ったのは良い機会となった。未だに私と同じように誤解している人がいると思われるので、正しい知識を持つことは医療者だけでなく、一般の人達もいざ自分の周りの人がパニック障害にかかった、という際に知っておく必要がある。
パニック障害に使われる薬として、SSRIやSNRIが用いられるという。下記に代表的な薬剤を示しておく。
SSRI:副作用=吐き気・眠気・口の渇き・便秘etc
-デプロメール・ルボックス(フルボキサミン)
-パキシル(パロキセチン):減らすときは少しずつの減量が必要!(離脱症状)
-ジェイゾロフト(セルトラリン):他のSSRIに比べて副作用が少ないのが特徴。パキシルで起こるような離脱症状も少ない。SSRIの中でもっとも使用されている薬。
SNRI:=SSRIと同様の副作用があるが、服用開始1~2週間で軽減。
-トレドミン(ミルナシプラン):少量から服用スタート。他の抗不安薬と併用されることが多い。