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2011/09/13

vol.120

<Today's news>
1. 福祉分野は「経済成長につながる」- 小宮山厚労相
2. 次期改定で「薬剤師の病棟配置」の評価を- 日病薬が要望書
3. “介護職員の医行為”検討した日医・三上氏- 「たん吸引、医行為から外して実施すべき」
4. 高血圧診断の指標にすべきは24時間自由行動下血圧
5. 医薬品ネット販売で改正省令を施行- 第2類移行後も継続使用者にはネット販売可
6. 医療・福祉業界の7月分給与は32万7426円 厚労省・毎月勤労統計調査
おまけ.  人材不足に資金難、入院再開なお見通せず- 震災半年・福島(1)
おまけ. 仮設住宅での「健康カフェ」~お茶っこ健康相談~

福祉分野は「経済成長につながる」- 小宮山厚労相
 2011年09月12日 19:01 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
小宮山洋子厚生労働相は、福祉分野について「介護の処遇を含め、これからしっかり処遇すれば、そこで雇用が生まれて(経済)成長につながる」との考えを示した。「削れるところは効率化するとか、(国民に)ご負担していただくところは負担していただくとか、痛みの伴うこともしっかり説明して実行していかないと、どんどん膨れる一方だと思う」と指摘した。
*comment*
この処遇をどのようにするかが今後の課題なのでは?


次期改定で「薬剤師の病棟配置」の評価を- 日病薬が要望書
 2011年09月09日 14:41 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
「薬剤師の病棟配置に関する評価」をめぐっては、「現状では病棟で勤務する薬剤師が少なく、評価が難しい」ことを理由に見送られた。日病薬は、薬剤師の病棟配置の実態などについて調査した結果、薬剤師の病院配置(病床当たり人数)が多いほど病棟業務時間が長くなり、これが増えるほど、診療報酬上では評価されていない病棟業務(薬剤管理指導業務以外の薬剤業務)にも積極的に取り組む施設割合が増加することが明らかになったと指摘。その上で、次期改定で「薬剤師の病棟勤務により、医療の安全と質のさらなる向上に努める医療機関の体制を『入院基本料の加算』として評価するよう強く要望する」とした。
また、「後発医薬品使用体制加算の算定要件の緩和」にいて、「医薬品の採用品目数の多い施設で、後発品の使用を推進するためのインセンティブになっていない傾向にある」と指摘。算定要件を「採用品目の割合」から「使用数量の割合(すべての医薬品の使用数量に占める後発品の使用数量の割合)」に変更するよう要望した。

*comment*
病棟活動が患者にとってのメリットになり、金銭的な利益をうむようになれば、病院としても薬剤師の価値を評価するようになる。ただし、利益を生むようになるまでには、誰かの無償の努力が強いられる。今はその時期なのかもしれない。誰かの努力が無駄にならないよう、連盟などはうったえ続けてほしい。


“介護職員の医行為”検討した日医・三上氏- 「たん吸引、医行為から外して実施すべき」
2011年09月10日 10:00 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
6月に成立した「改正社会福祉士及び介護福祉士法」により、来年度から、一定の研修を受けた介護福祉士やホームヘルパーなどの介護職員にたん吸引などの医行為を認める新たな制度が始まる。
現在医行為とされているもので、リスクの少ない医行為について介護職員に認めるならば、まずは医行為から外すべきです。医行為を行う場合、介護職員には50時間の講義を含む基本研修と、実地研修が義務付けられます。しかし、リスクの高い鼻腔内や気管カニューレ内部のたん吸引に関しては、その程度の研修で認めるべきではありません。
医行為をばらばらにして、1つずつ片付けていくような考え方は全くおかしいです。本来は医学を体系的に学び、全身のことを理解してさまざまな判断を下すための知識が必要です。そうすることで高齢者の安全が守られるのです。
今回できる制度の下で事故が起これば、制度を修正することが必要だと考えています。


高血圧診断の指標にすべきは24時間自由行動下血圧
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
高血圧の診断は長らく、複数回測定した外来血圧値を指標に行われてきた。だが、家庭で測定された血圧や、24時間自由行動下血圧測定(Ambulatory blood-pressure monitoring;ABPM)の値の方が、心血管リスクとの相関が強いことが示されている。
外来で1回測定した血圧が高かった広範な年齢の男女の高血圧診断において、ABPMは、誤診を減らし、QALYsを延長し、生涯コストを抑えることが明らかになった。

*comment*
A&D Medicalによると、睡眠時に血圧が下降しない場合や起床後急激に血圧が上昇するケースなど、様々な疾患との相関性が高いという。睡眠中などは自分で測ることはできないため、こういった理由からも、家庭で測定した結果よりも24時間自由行動下血圧測定のほうが有効であるといえるのであろう。診療報酬点数の適用(※1)もあるため、これらを利用して始めるきっかけにはなるかもしれない。
ただし、24時間血圧計を付けていなければならないというのは患者にとっても負担が大きいという欠点もある。

※1【D225-3 24時間自由行動下血圧測定】
24時間自由行動下血圧測定は、日本循環器学会、日本心臓病学会及び日本高血圧学会の承認を得た「24時間血圧計の使用(ABPM)基準」に関するガイドライン」に沿って行われた場合に、1月に1回に限り算定する。 厚生労働省 2008年3月5日発表
参考:A&D Medical HP:http://www.aandd.co.jp/adhome/products/me/ambulatory/index.html
 
 
医薬品ネット販売で改正省令を施行- 第2類移行後も継続使用者にはネット販売可
2011年09月09日 18:47 キャリアブレイン

[要訳]
09年6月に施行された「薬事法施行規則等の一部を改正する省令」では、副作用のリスクが最も低い第3類を除き、一般用医薬品のネット販売などを禁止。一般用医薬品のリスク区分の見直しで、第3類から第2類に移行する「リスク区分変更医薬品」について、2013年5月31日までに限り、継続使用者へのインターネット販売などを認める改正省令を公布、即日施行された。

医療・福祉業界の7月分給与は32万7426円 厚労省・毎月勤労統計調査
2011/09/12(月) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
7月分の毎月勤労統計調査の結果速報によると、医療・福祉業界の1人当たり現金給与総額は前年同月比1.9%減の32万7426円だった。全産業平均は0.1%減の36万7738円。医療・福祉業界の現金給与総額の内訳は、所定内給与が23万5497円(同0.3%増)、所定外給与が1万3751円(同2.4%減)で、特別に支払われた給与が7万8178円(同8.3%減)。

人材不足に資金難、入院再開なお見通せず- 震災半年・福島(1)
2011年09月11日 09:00 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
常勤医の数は、従来の10人から3人にまで減った。 「常勤医3人では宿直に対応できない。入院診療の再開は無理だ」とのこと。本来なら新卒看護師を4月に迎え、診療報酬がより高くなる「10対1」の看護配置を敷くはずだったが、それも不可能に。渡辺病院では、月に2億円あった売り上げが事故後は2000万円程度に落ち込んだ。10月からは、スタッフの給与3割カットに切り込むほかない。

*comment*
福島の医療従事者人材不足に資金難はしばらく続きそうであり、回復の見込みも見えない問題となりそうである。


仮設住宅での「健康カフェ」~お茶っこ健康相談~
2011. 9. 13 日経MD ※会員登録が必要です
[要訳]
健康相談が主な目的ではありますが、仮設住宅の中に引きこもりがちな人たちも引っ張り出す仕掛けとして「お茶っこ」、つまりお茶やハーブティーなどが無料で飲めるイベントにしよう、ということになりました。「お茶っこ」というのは、近所の方々と漬け物や煎餅でお茶を飲みながらおしゃべりを楽しむという東北地方の文化だそうです。
慢性疾患を抱える高齢者の方には、血圧を測りながら、どのようなことに不安を感じているかといったお話を伺いました。ほとんどの方は通院されていてお薬も内服されていましたが、やはり通院は不便であること、以前のように近くに医療機関がないことの不安などを語られました。医師、看護師、薬剤師、臨床心理士などの6人が参加しました。さらに法律相談もできるよう司法書士さんもお呼びしました。

*comment*
ボランティア活動の一つを紹介しました。このような一つ一つの活動が、東北の皆さんの心を少しずつ癒しているのかもしれませんね。

2009/06/23

Saya's 薬学ニュース vol.98-新型インフルエンザに関する情報サイト/後発薬への変更4% 不可の処方せん3分の1/医薬品のネット販売、離島などに2年の経過措置/OTC薬通販の規制除外は離島と継続使用のみ

<Today's news>
1. 新型インフルエンザに関する情報サイト
2. 後発薬への変更4% 不可の処方せん3分の1
3. 医薬品のネット販売、離島などに2年の経過措置
4. OTC薬通販の規制除外は離島と継続使用のみ


新型インフルエンザに関する情報サイト
2009/04/28(火)-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
豚インフルエンザに関する情報サイトのリンクです。

●日本感染症学会緊急提言「一般医療機関における新型インフルエンザへの対応について」http://www.kansensho.or.jp/ 
●日本予防医学リスクマネージメント学会「新型インフルエンザ A(N1H1) 情報」http://www.jsrmpm.org/JSwineinfo.html 
●国立感染症研究所感染症情報センター「国内医療機関における新型インフルエンザA(H1N1)診断の流れ Ver.1」http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/pdf09/090506_diagnosis.pdf 
●国立感染症研究所感染症情報センター「国内医療機関における新型インフルエンザA(H1N1)抗ウイルス薬による治療・予防投薬の流れ Ver.1」http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/pdf09/090506_treatment-chemoprophylaxis.pdf 
その他リンク先は記事のリンクへ

後発薬への変更4% 不可の処方せん3分の1
2009年5月8日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
医師の処方せんで、先発薬から後発薬(ジェネリック医薬品)への変更を認めないものが34%あり、変更を認めた処方せんでも実際に後発薬が使用されたのはうち6%だったことが、厚生労働省の調査で7日分かった。変更可能な処方せんを持参した患者の9割以上に、後発品変更の説明をしている薬局はわずか10%。58%は患者の3割未満にしか説明していなかった。患者が変更を希望しない理由では「後発薬に不安がある」、「(自己負担額の)差額が小さい」などが目立った。

相変わらず後発品の普及には時間がかかっている様子である。医師の処方せんサイン方法を変更したところで、結局34%が変更を認めていない。たかがサインといっても医師、もしくは医療機関にとっては労力が費やされている事は間違いない。在庫などのこともあり、薬局が消極的であるのも変わらないようである。

医薬品のネット販売、離島などに2年の経過措置
2009/05/11 23:34   キャリアブレイン

[要約]
厚生労働省は5月11日、「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」の第6回会合を開き、6月1日の「薬事法施行規則等の一部を改正する省令」施行後も2年間に限り、離島居住者などに対して「第2類医薬品」など通信販売などで購入できるようにするなどとした経過措置を盛り込んだ省令案を提示した。

OTC薬通販の規制除外は離島と継続使用のみ
2009. 5. 25-日経DI

[要約]
厚生労働省が5月22日、同月11日に公表し意見募集(パブリックコメント)にかけていてた省令改正案を、内容変更せずに今週中にも公布する方針を明らかにした。
経過措置の有効期限は、2011年5月31日まで。離島居住者の場合、購入経験の有無を問わず薬局製剤と第2類医薬品を通販で購入できる。継続使用者は、今年5月以前に通販で購入した医薬品と同一の薬局製剤または第2類医薬品を、同じ店舗から購入する場合に限って通販が利用できる。

2009/05/05

Saya's 薬学ニュース vol.92-マイナーと呼ばれる「マイナー」でない薬:抗不安薬/ヒアリングで消費者の意見も割れる/小児への薬剤の過量投与続発で注意喚起/運動した後、筋肉痛になる?カフェインを摂りなさい

<Today's news>
1. マイナーと呼ばれる「マイナー」でない薬:抗不安薬
2. ヒアリングで消費者の意見も割れる―医薬品販売検討会
3. 小児への薬剤の過量投与続発で注意喚起
おまけ. 運動した後、筋肉痛になる?カフェインを摂りなさい

マイナーと呼ばれる「マイナー」でない薬:抗不安薬
2009/04/14(火)-ケアマネ.com ※ケアマネ.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
プライマリ医師に対し、抗不安薬の使用方法や薬の使い分け等に関し記載された記事。
①使い慣れている薬剤1-2剤もっておくだけでもよい。ただし、それらに関しては添付文書のすみずみまで読んで、理解していることが必要。
②患者が薬物治療を希望しているか確認。症状がの原因などを考えたり、病気のメカニズムを話すだけでも納得して症状が改善することも。
③「SSRIと抗不安薬、どちらが適当か」よりも「これらの薬剤が不適当な可能性のある症状はないか」という視点が重要。
④薬をやめる時は患者さんとの相談が一番大事。やめることとやめないで続けること両方のリスクとベネフィットを伝えることで、共に治療していく姿勢を。
⑤効かなければ早めに精神科専門医へ。効かないからと言って薬の量を極端に増量したり複数併用したりすることは最善ではない。うまく精神科医との連携を取り、患者に見合った対応を考えていくのが一番。

ここまでやってくれている医師はどのくらいいるのでしょうか。OKwaveの質問を見ていると、医師との会話時間が少なく、患者さんが治療に関われていないという不満を抱えている人が多くみられます。医師不足の問題は奥が深いようです。上記のような治療方針で行って頂ければ、患者の症状もよくなるのでしょうね。医師が忙しい分、薬剤師がフォローできるよう薬からの視点だけではなく、患者さんの気持ちに関してももっと勉強したほうが良いかもしれません。専門家からの言葉は、冷たいイメージをもたれることも多いようですから。。。

ヒアリングで消費者の意見も割れる―医薬品販売検討会
2009/04/16 22:15-キャリアブレイン

[要約&コメント]
厚生労働省は4月16日、「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」の第4回会合を開き、薬局などで医薬品の購入が困難とされる消費者などの実情を知ることを目的にヒアリングを実施した。
ある教授からは「薬局で医薬品を購入する際は、薬剤師に質問しても箱書き以上の情報はもらえない。ネットは規制して、対面販売はいいという理屈は理解できない」という意見があったり、視覚障害者からは「ネットを使った薬の販売は、わたしたち視覚障害者にとって非常に有意義なもの」との意見がでていた。医薬品の箱には点字記載はないが、パソコンを利用した場合音声により効能等を知ることができるという。
ネット通販による問題が発生した場合の責任の所在についても話し合われている。
関連記事:医薬品新販売制度、これまでの議論を踏まえた検討項目を示す(4/17 m3.com)
参考資料:第4回 医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会 議事録

薬剤師に質問しても十分な情報が得られない、という意見はとても悲しいことであるがこれが現状である。一人の意見でしかないとは言っても、このような意見が代表としてでているということを重く受け取らなければならない。視覚障害者の方がネットでの利便性に関して訴えているが、製薬会社のHPなどで引き続き薬に関する説明がインターネットで観れる状態であるし、対面販売となれば薬剤師からの説明が得られるわけであるため、以上の点は十分代替方法があるように考えられる。ただし、視覚障害者にとって外出はとても大変なことであるのは確かである。

小児への薬剤の過量投与続発で注意喚起
2009. 4. 17-日経メディカルオンライン

[要約&コメント]
日本医療機能評価機構は4月15日、小児に対し本来の10倍量の薬剤が投与された事例が昨年までの2年間に8件報告されたとして、注意を喚起する「医療安全情報」を公表した。生後3カ月の患児にジゴシン散「0.03mg」を処方すべきところ、医師がオーダリングシステムに「0.3mg」と誤入力したケースや、生後2カ月の患児にフルマリン静注用「25mg」を処方すべきところ「250mg」と勘違いしたケースを紹介している。いずれも薬剤師が過量投与を鑑査で見逃し、患児に10倍量が投与されていた
参考:(日本医療機能評価機構):医療安全情報
関連記事:小児の薬剤量を10倍間違えた事例、3年間で8件(4/16 キャリアブレイン)

最終監査役である薬剤師の見落とし。大量にある処方せんの中から間違いを見つけるのは難しいとは言っても、それが薬剤師の任務なのである。医薬分業の意義を再度確認し、失敗を適正な業務につなげていきましょう。
 
おまけ…カフェイン

運動した後、筋肉痛になる?カフェインを摂りなさい
2009年4月7日-m3.com 提供:WebMD ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
カフェインによって運動による筋肉痛が軽減されることが新規研究で明らかになり、コーヒーが文字通り健康を増進する一杯になる可能性があることを示唆している。( 平均して1日にコーヒー4杯に相当する量)
「少量のカフェインを摂取させ、感じられる疼痛を軽減することができれば、その運動を続けさせるのに役立つかもしれない」。

運動のあとはコーヒー!という感じにはなれないが、緑茶を飲むことは可能。筋肉痛の多い人にとっては朗報なのでは?

2009/04/30

Saya's 薬学ニュース vol.91-ジフェンヒドラミンが睡眠時間を有意に延長 /インターネットでの医薬品販売規制へ/性的不能治療薬の長期服用でも視力障害出ず/尿検査で不健康な食生活がわかる-尿中カリウム量で判定

<Today's news>
1. ジフェンヒドラミンが睡眠時間を有意に延長
2. インターネットでの医薬品販売規制へ
3. 性的不能治療薬の長期服用でも視力障害出ず=米研究

おまけ. 尿検査で不健康な食生活がわかる-尿中カリウム量で判定

ジフェンヒドラミンが睡眠時間を有意に延長
2009. 4. 10-日経DI

[要約&コメント]
ジフェンヒドラミン塩酸塩*が、stage2と呼ばれる比較的浅い睡眠を有意に増加させることが明らかになった。服用翌日に精神身体活動に影響が残る「持ち越し効果」についても認められなかった。
関連サイト(エスエス製薬):睡眠ポリグラフィによる「ジフェンヒドラミン塩酸塩」の睡眠への影響
*ジフェンヒドラミン塩酸塩
商品名:レスタミン

抗ヒスタミン薬第一世代であるジフェンヒドラミン塩酸塩は、市販の催眠鎮静薬としても市販されており、グ・スリーやドリエルなどの名前でおなじみではないだろうか。睡眠障害で悩む方が、処方せん薬の睡眠薬と同じなのでは?と勘違いされていることも多いので注意が必要であるが、これでエビデンスとしても催眠効果が認められたことになる。ただし、排尿困難・緑内障の患者に対しては注意が必要である。

インターネットでの医薬品販売規制へ
2009年4月14日-日経パソコン

[要約&コメント]
厚労省と医薬品ネット販売会社との間の対立は、薬事法改正間近に迫っていながらも、いまだに続いている。OTC医薬品分類とその内容なども含め、様々な情報が記載されているため、今回載せることとした。


性的不能治療薬の長期服用でも視力障害出ず=米研究
2009年4月14日 13時19分-毎日新聞

[要約]
「バイアグラ」や「シアリス」は、これまでに服用後に視力低下や視界が青くなるなどの変調を訴える人が出ていた。しかし、その後の研究で視覚機能や眼球圧について各グループに大きな差異は見られなかったという。

おまけ…食生活

尿検査で不健康な食生活がわかる-尿中カリウム量で判定
2009/04/03(金)-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です


[要約&コメント]
尿中のカリウム量と全般的な栄養摂取との間には密接な関連があるという。患者本人に尋ねれば果物、野菜、乳製品の摂取に関する大まかな食事内容はわかるが、自己申告の不正確さは周知のことだという。
尿中カリウム量が多いほど、果物、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品などの健康的な食品の摂取量が多く、カリウム量が少ないほど、赤身の肉、ファストフードおよび糖分が多く高カロリーの飲料摂取が多いことが判明。

食生活に関しては、深い部分まで説明できないことが多い。患者自身自分でよいと思っていた食事方法も、医学的には適さない事もある。これを尿の検査で確認できるという意味は大きいように思う。

2009/04/17

Saya's 薬学ニュース vol.87-消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会/【規制改革会議】ネット販売容認を提案 /カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請/ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に/経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性

<Today's news>
1. 消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会
2. 【規制改革会議】ネット販売容認を提案
3. カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請
4. ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に

おまけ. 経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性

消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会
2009/04/03 12:00-キャリアブレイン

[要約&コメント]
医薬品のインターネット販売の規制賛成派と反対派の議論が平行線をたどり、「第1回から何も進んでいない」「検討会の閉会を提議する」などの声が上がる中、規制反対派が主張する消費者からのヒアリングを行うことがついに了承された。
厚生労働省は昨年9月17日から10月16日にかけて、「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントを募集した。その結果、2353件が寄せられた内、全体の97%に当たる2303件が規制に反対する意見だったという。楽天が行った規制に反対する署名も107万件に達したことを明らかにしている。

消費者からのヒアリングが了承され、一歩前進といったところだろうか。楽天が主張している107万件に及ぶ反対署名も、実際のところ署名をした人達が法改正の意図を理解した上で行っているとは思いがたい。反対署名を集めている時の文章を拝見したが、法改正の意図などの詳細記載はなく、「ネット通販が規制されれば消費者の利便性は奪われる!といった、消費者を脅迫するかのような説明文のようにさえ感じた。これでは反対署名としての効力があるといえるだろうか。
ヒアリングを行う対象となる消費者の選出がキーとなるかもしれない。

【規制改革会議】ネット販売容認を提案
2009年04月06日-薬事日報

[要約&コメント]
インターネットを含む通信販売による一般薬の販売を第3類薬に限定した改正薬事法の施行日が6月1日に迫る中、政府の規制改革会議は、施行期日までに「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」での結論が得られなかった場合、「現在認められている販売対象範囲を継続して容認する」ことを提案した。

消費者からのヒアリングを行うことが決定した今、規制改革会議からの意見も含め、6月1日までにどのように展開していくかが見守っていきたい。

カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請
2009. 4. 1-日経DI

[要約]
武田薬品工業は3月30日、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(ARB)のカンデサルタンシレキセチル(商品名:ブロプレス)と、カルシウム拮抗剤のアムロジピンベシル酸塩(アムロジン、ノルバスクほか)の配合剤について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。ARBとカルシウム拮抗剤の配合剤が承認申請されるのは、2008年12月の第一三共による申請に続き2剤目。
併用する2剤を別々に処方するよりも配合剤を1剤処方する方が、剤数を増やさず、飲み忘れを防げるというメリットがある。

ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に
2009. 3. 31-日経DI

[要約]
2型糖尿病治療薬のピオグリタゾン塩酸塩(商品名:アクトス)とインスリン製剤との併用療法に関する効能追加が承認された。インスリン製剤との併用投与においては、低血糖症状や浮腫が多く発現することが報告されている。
〈追加された用法・用量〉
成人の2型糖尿病患者で、食事療法、運動療法に加えてインスリン製剤を使用している場合に、ピオグリタゾン15mgを1日1回朝食前または朝食後に経口投与する。ただし、30mgを上限とする。

おまけ...

経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性
2009年3月25日/HealthDay News

[要約&コメント]
プロバイオティクス(ヨーグルトやチーズなどの乳製品含まれる体内で有益な働きをする細菌の活用)を利用した新しい経口ワクチンが開発された。いずれは注射の代わりにヨーグルトドリンクを飲むことにより、ワクチンを接種できるようになる可能性もあるという。
この接種法の利点は、注射針による痛みを避けられることはもちろんのこと、ワクチンを直接腸に届けることにより小腸に存在する主要な免疫細胞の力を最大限に活用できることにあるという。
参考:原文

すでに炭疽菌による研究で有効性が確認されていることから、他の感染症における効果も期待されている。注射ではなくドリンク剤での服用が可能になれば、患者の負担も減り、コスト面でも削減が可能となるので期待ができるのではないだろうか。

2009/04/15

Saya's 薬学ニュース vol.86-専門薬剤師に全国初の資格手当/論点提示も議論は平行線/薬剤師国家試験、10年間で2番目に低い合格率/1万1300人が合格、合格率は74.40%/腹痛の原因は薬だった?!

<Today's news>
1. 専門薬剤師に全国初の資格手当―岐阜大病院
2. 【医薬品新販売制度検討会】論点提示も議論は平行線‐消費者のヒアリング実施へ
3. 薬剤師国家試験、10年間で2番目に低い合格率
4. 薬剤師国試に1万1300人が合格、合格率は74.40%

5. 腹痛の原因は薬だった?!

専門薬剤師に全国初の資格手当―岐阜大病院
2009/04/02 16:02-キャリアブレイン

[要約&コメント]
岐阜大医学部附属病院は4月から、日本病院薬剤師会(日病薬)が認定する専門薬剤師の有資格者に対し、全国で初めて資格手当を支給する。日病薬では現在、「がん」「感染制御」「精神科」「妊婦・授乳婦」「HIV感染症」の各部で専門薬剤師を認定しているが、今回資格手当を支給されるのは、「がん」2人と「感染制御」1人の予定で、いずれも金額は5000円。認定看護師への資格手当支給に伴って、認定薬剤師への支給も開始されたとのこと。
参考:薬剤師認定制度認証機構HP



専門薬剤師が給与面で認められるのが全国初、ということを受けて今回記事を掲載しましたが、皆さんはどのように思われますか?私個人では、頑張っている人が給与面でも報われるという事実は素直に喜ばしいことだなと感じました。病院の給与は一般的に低いと言われているが、やりがいがあるからという理由で給与面は二の次にして働かれている人も多い。これが病院で働かれている方達の少しでも励みになればと思います。

【医薬品新販売制度検討会】論点提示も議論は平行線‐消費者のヒアリング実施へ
2009年04月02日-薬事日報

[要約&コメント]
厚生労働省は3月31日、「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」に議論すべき課題を整理した論点を提示した。会議では、三木谷浩史委員の要望に応じ、次回、薬局や店舗で医薬品の購入が困難な場合の実情を知るため、消費者からヒアリングを行うことは決まったが、対面販売原則派と規制撤廃派による従来からの主張の繰り返しに多くの時間が費やされ、論点に沿った議論は進まなかった。

貴重な時間を繰り返しの主張のみでなく、前向きに議論を進めていく形にして行って頂きたいものである。

薬剤師国家試験、10年間で2番目に低い合格率
2009/04/06 11:55-キャリアブレイン

[要約]
厚生労働省は4月3日、3月7、8の両日に実施した今年の薬剤師国家試験の合格発表を行った。合格率は74.40%で、前回より1.74%減少。過去10年間で2番目に低かった。今回の受験者数は1万5189人(男性6874人、女性8315人)、合格者数1万1300人(同4830人、同6470人)で、ともに過去10年間で最も多かった。

薬剤師国試に1万1300人が合格、合格率は74.40%
2009. 4. 7-日経DI

[要約&コメント]
合格率トップ5はすべて新設校
全大学を通しての合格率トップ5は、(1)愛知学院大学(96.21%)、(2)崇城大学(94.96%)、(3)九州保健福祉大学(94.78%)、(4)同志社女子大学(92.97%)、(5)広島国際大学(92.00%)。2003年以降に薬学部が設置された、いわゆる新設校が上位を占めた。

未だに気になる国家試験の結果。新設校が続々登場し、薬剤師過剰が懸念されていたが、やはり今年も最多の1万1300人。母体数が増えているため合格率は低下して難しくなっているとはいっても、この人数が毎年薬剤師として誕生していると考えると恐ろしい。歯科医師に続き薬剤師過剰になった暁には???
新設校が上位を占める結果となった今回の国家試験。どんな国家試験対策をしているのだろうか?この結果をみると、新設校では存続をかけて国家試験合格をメインに取り組んでいるようにもみえるが、その実際はいかに?

腹痛の原因は薬だった?!
2009. 3. 9-日経DI

[要約&コメント]
20年来透析を続けている73歳の男性が、透析後に腹痛を訴えて入院してきました。腹部所見は、へその周りに限定された腹膜炎。絶食と抗生物質の投与を1週間続けたところ、腹痛は軽減、CRPは3まで低下したところで突然の下血。開腹術により見ていくと、回腸末端部にPTPシートに入ったままの錠剤を発見。これが腹膜炎の原因となっていたという。

PTPシートの裏側を見ると、「必ずPTPシートから錠剤を取り出してから服用してください」という記載があるが、気にしている人は少ないのではないだろうか。お年寄りで目が見えない患者の場合は、十分あり得るケースである。たかがPTPシート。されどこのような重大な原因となり、患者も苦しみ医師の頭も悩ませる結果になることを改めて思いだしてもらいたい。

2009/03/20

Saya's 薬学ニュース vol.84-ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤/「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え/医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋/日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売/エイズ報告08年も過去最多

<Today's news>
1. ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤
2. 「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え
3. 医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋
4. 日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売

おまけ. エイズ報告08年も過去最多 6年連続、1545人 「医療ニッポン」

ミノドロン酸:骨吸収を強力に抑制する日本発のビスホス製剤
2009. 2. 19-日経DI

[要約&コメント]
骨粗鬆症治療薬のミノドロン酸水和物(商品名:リカルボン錠1mg、ボノテオ錠1mg)が製造承認を取得した。ミノドロン酸は、骨粗鬆症に適応のある経口ビスホスホネート製剤としては、国内4成分目となる。
今回承認されたミノドロン酸は、日本で創製された初めての経口ビスホスホネート製剤である。
*他の経口ビスホスホネート製剤3成分
●エチドロン酸二ナトリウム(商品名:ダイドロネル錠)
●アレンドロン酸ナトリウム水和物(商品名:ボナロン錠、フォサマック錠)
●リセドロン酸ナトリウム水和物(商品名:アクトネル錠、ベネット錠)

経口ビスホスホネート製剤は、世界でも多く用いられている薬である。週に1度だけの服用を可能にしたことから、飲み忘れることなく効果を維持させることができ、重宝されている。他の3成分が親しまれている中、日本ではじめて創製された経口ビスホスホネート製剤として、どこまでシェアを伸ばせるのか。副作用なども同じことから、難航することも予想される。


「ラシックス1ミリ」? 口頭指示で薬剤量間違え
2009/02/17 22:08-キャリアブレイン

[要約]
医師が薬剤の投与を口頭で指示する際、薬剤の単位などを明確に伝えなかったため、薬剤量を間違えた事例が報告されたことから、財団法人・日本医療機能評価機構は「やむを得ず口頭指示を行う際は、薬剤の単位を省略せず、明確に量や条件を伝える」よう注意を呼び掛けている。
事例としては、医師Aが新生児に「ラシックス1mg」を静脈注射することを意図して、医師Bに「ラシックスを1ミリ投与してください」と口頭で指示したところ、医師Bは「ラシックス1mL(10mg)」を投与したものと、医師Cが「生理食塩水9mLで10倍に希釈したエフェドリン2mL」(エフェドリンとして8mg)を投与することを意図して、医師Dに「エフェドリン2ミリ投与してください」と口頭で指示したところ、医師Dが「希釈していないエフェドリン2mL(80mg)」を患者に投与したものなどがある。

医薬品ネット販売、厚労省のパブコメ結果に波紋
2009/02/17 21:18-キャリアブレイン

[要約&コメント]
厚労省が募集した「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」に関するパブコメに対し、2353件が寄せられたとしているが、同社が厚労省側に問い合わせたところ、このうち反対意見は2303件と全体の97%に上った。これに対し、反対する意見を一切反映することなく、省令案とほぼ同一内容の省令を公布した」という批判の声が上がっている。

確かに、今までずっとネット販売の規制に関して追ってきたが、規制することだけを推し進め、反対意見に対する対策などが見られなかったのが私としての見解でもあった。なので、このような批判はあってしかるべきであると思うし、これに対する厚労省の対応が気になるところである。

日本初のエストロゲンと黄体ホルモンの配合剤ウェ-ルナラ配合錠が発売
2009/02/19(木)-日経DI

[要約&コメント]
バイエル薬品株式会社は17日、エストロゲンと黄体ホルモンの配合剤として日本初となる閉経後骨粗鬆症治療薬「ウェールナラ配合錠」を発売した。副作用としては、乳房不快感(23.6%)、乳房痛(10.0%)、性器分泌物(9.7%)などが挙げられた。
閉経後骨粗鬆症は、閉経に伴うエストロゲンの欠乏に基づく骨吸収亢進が原因で骨量減少をきたすとされており、この治療にはエストロゲンの補充が有効であることが知られているが、子宮を有する女性にエストロゲンを単独で長期投与する場合、子宮内膜肥厚・過形成のリスクをもたらすことから、子宮内膜保護を目的とし、黄体ホルモン製剤を併用することが一般的とされている。

ホルモン療法に対し抵抗のある人たちにも、副作用の心配を低減させられる薬が開発されたようである。ただし、副作用は57.9%に認められたことから、服用後使用感に対する配慮が必要になりそうである。

おまけ…AIDS

エイズ報告08年も過去最多 6年連続、1545人 「医療ニッポン」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
厚生労働省のエイズ動向委員会は18日、国内で2008年に新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者は1113人、エイズ患者は432人で、計1545人(大半は男性(1442人))に上るとの速報値を発表した。感染者・患者の合計報告数は03年以降、6年連続で過去最多を更新した。
感染経路は、同性間の性的接触が最も多く、感染者・患者で計964人。

感染者1545人中、男性感染者が1442人という数に非常に驚きました。異性間性交渉によって感染しやすいのは女性なのに、それ以上に同性間での性的接触が感染の原因になっていることがあるなんて。どなたか、なぜ同性間の性的接触が最も感染率が高いか、ご存じな方いらっしゃいますか?基本的な知識だと思いますが、ご存知の方がいらしたら教えてください。

*匿名さんより、HIV感染に関して勉強になるサイトをご紹介いただきました。
『HIV感染のメカニズム』 http://www.living-together.net/hivaidsguide/2/2.htm
同性間のフェラチオやアナルセックスが感染率上昇の原因だったのですね。コメントの投稿ありがとうございました。

2009/03/13

Saya's 薬学ニュース vol.82-「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは?/富山薬売り、高齢者も勉強/献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新/ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大

<Today's news>
1. 「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2. 富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
3. 献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新
4. ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大


「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2009/02/20 12:31 -CNET Japan

[要約&コメント]
2009年6月の改正薬事法施行にともない、一部を除く市販薬についてインターネットなどによる通信販売を禁止する省令に対し、一般の人がどのように考えているのか調査を行った。インターネットを利用して購入できなくなると最もイヤな医薬品を聞いたところ、「どれもイヤではない」が53.2%を占めたが、「サプリメント」が13.4%、「コンタクトレンズ」が11.1%と1割を超えた。
インターネットを利用した医薬品購入でメリットだと思う点を択一選択式で聞くと、35.9%が「時間を気にせず購入できる」と回答。次いで「人目を気にせずに商品を比較・検討できる」が18.2%、「宅配してくれる」が15.2%、「わからないことをネット検索しながら購入を検討できる」が12.3%と続いた。
コンビニでの販売に関しても、肯定の意見のほうが多かった。

想定していた風邪薬などの明記がないのに少し驚かされたが、この結果を見る限り思ったよりも一般の人たちの不便さは感じとれない。500名近くにしか聞いていない事もあるのだろう。ネット販売のメリットの一つとして、「分からないことをネット検索しながら購入検討できる」が挙げられていたのに少しショックであり、現実を突きつけられた感じであった。店頭でいかに薬剤師が活用されていないかがわかる。。。

富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢者の多い「越中富山の薬売り」として知られる薬配置販売業者は、経過措置として当面は登録販売者の資格は必要ないが、「消費者の信頼を得よう」と資格取得に懸命だ。昨年10月に合格発表があった富山県の第1回試験。受験者1104人のうち、配置販売業は460人。受験した同業者の半数が60-80代で、この年代の合格率は約4割と平均を約2割下回った。
「富山の置き薬」は300年以上の歴史。しかし薬剤販売の規制緩和に反対する全国薬害被害者団体連絡協議会は「スモンの原因となった整腸剤キノホルムは大衆薬だった。置き薬の被害もあったはず」と主張。配置販売業者も試験や資格できちんとした知識を持つべきだとして「経過措置」に反対してきた。

「富山の置き薬」は薬学の知識がある人であればだれもが聞いたことのある話だろう。300年の歴史があるために、この経過措置はとられたのであろう。そんな高齢者でも、信頼を勝ち得ようと必死に学んでいる姿は、薬を扱う者としてのプライドさえも見受けられる。このような倫理感も見習うべきであるように思う。

献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新 日赤調査の2008年間速報値
2009/02/16(月)-Care NET

[要約&コメント]
昨年1年間の献血者数は約507万7200人と前年を約13万7700人上回った。前年比増加は6年ぶり。献血者のうちHIV陽性者と判明は、10万人当たりの陽性者数は2.107人といずれも過去最多を更新。

10万人当たりの陽性者数2.107人を多くとるか少なくとるか。自分が陽性かもしれない、と思っている人ほど献血を恐れて受けていないのも事実。病院で輸血を利用している人の割合は、献血の量に比べていったいどのくらいなのだろうか?

ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大
2009. 2. 13-日経DI

[要約]
パーキンソン病のうち、レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬*を使用しても十分に効果が得られなかった場合にゾニザミド*(商品名:トレリーフ錠25mg)が適応にあり、ゾニサミドを処方する際にはレボドパ含有製剤と併用することが定められている。
パーキンソン病治療には1日1回25mgで使用するのに対し、てんかん治療では「通常、成人は最初1日100~200mgを1~3回に分割経口投与する。以後1~2週ごとに増量して通常1日量200~400mgまで漸増し、1~3回に分割経口投与する」となっており、パーキンソン病とてんかんとでは用量が異なることに注意したい。

*おもな抗パーキンソン病薬
レボドパ含有製剤やドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬(アマンタジン塩酸塩)、MAO-B阻害薬(塩酸セレギリン)、抗コリン薬(塩酸トリヘキシフェニジルなど)、ノルアドレナリン補充薬(ドロキシドパ)、末梢COMT阻害薬(エンタカポン)等
*ゾニザミド
長い半減期(62時間)を持つ抗てんかん薬として、錠剤(商品名:エクセグラン錠100mgほか)と散剤(商品名:エクセグラン散20%ほか)が1989年6月から臨床使用されている。

2009/02/14

Saya's 薬学ニュース vol.77-薬のネット販売で議論を

<Today's news>
薬のネット販売で議論を 厚労相、検討会の設置示唆
2009年1月23日-m3.com 提供:共同通信社  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
舛添要一厚生労働相は、6月施行の改正薬事法について「検討会のようなものを考えている」と述べ、大臣直属の検討会を設置して議論する考えを示した。「両派(賛成派・反対派)の意見をよく聴き、国民的議論にしたい。検討会の結果、(ネット販売の結論が)変わることもあり得る」と話した。

一度決着がついたかのように思われる「ネット販売」の議論。これまで、反対派が訴えてきた「利便性への対応」に関し、予想外にもさらに議論が展開されることになりそうである。私が最も心配しているのは、体の不自由な人達やへき地に住む人たちへの薬の供給に関してである。医師不足やネット販売での購入が難しくなる一方、それを補完するような対策はあまり見受けられない。それらの人たちにとっては、セルフメディケーションにより未病や予防に専念することが重要となり、薬剤などの服用は必須な場合もある。デリバリーの充実や薬局へのアクセスなど、設備やアイディアが求められる。TV電話による薬局と患者とのやり取りなども、対面販売に値するほどの効果が得られるのではないだろうか?

2009/01/22

Saya's 薬学ニュース vol.61-糖尿病疑いありの半数は未治療のまま/ヒアルロン酸自己注射の危険性/インフルエンザ今後も増加の可能性高い/米国医療の真相はいかに(本紹介)

<Today's news>
1. 40歳以上の3割が糖尿病‐半数は未治療者
2. ヒアルロン酸 しわ取り、自己注射「ダメ」 ネット頼り個人で輸入、後遺症に悩む例も
3. 喘息患者へのアプローチ
4. インフルエンザ、流行指標の4.7倍に増加

おまけ. サブプライム化する米国の医療『米国医療崩壊の構図』 

40歳以上の3割が糖尿病‐半数は未治療者
2009年01月09日-薬事日報

[要約&コメント]
厚生労働省の2007年度「国民健康・栄養調査」で、糖尿病が疑われる人は予備軍も含め、前年度より340万人増え2210万人に達し、特に40歳以上では29.0%と、10人に3人は糖尿病が疑われことが明らかになった。糖尿病が強く疑われる人で、治療を受けている人の割合(55.7%)は10年前に比べ改善したが、指摘を受けた人の半数は治療を受けていないことが分かった。
神経障害が最も多く11.8%、次いで腎症11.1%、網膜症10.6%、足壊疽0.7%の割合。

糖尿病は自覚症状が薄い分、医師から指摘されても危機感を感じにくい。「自分は大丈夫だろう」という理由のない自信を持ちたがる。これは、患者の無知からくるものが大きいように思う。せっかく検査を受けて早期発見ができても、治療に取り掛からなければ症状は悪化する一方。知識がない中で自分流に食生活を変えるだけでは改善が非常に難しい。早めに対応すれば、急激な悪化は防げるし、目を失ったり足を失ったり、透析のために毎日病院に通う必要もない。患者への情報公開を薬局でも積極的にやっていけるのではないだろうか。

ヒアルロン酸 しわ取り、自己注射「ダメ」 ネット頼り個人で輸入、後遺症に悩む例も
2009年1月11日-m3.com 提供:毎日新聞社

[要約&コメント]
インターネットで購入したヒアルロン酸を、自分で顔などに注射する行為が広がっている。ヒアルロン酸は関節や真皮に含まれ、化粧品の保湿成分として使われる。美容クリニックなどでは、しわの下に注射して目立たなくさせる美容法が提供されている。
ある患者は、クリニックで使用していたものと同じメーカーのヒアルロン酸を、香港の輸入代行業者を通して購入を試みた。掲示板の体験談などを基に07年12月、自分のほおや目の下に注射したところ、2、3カ月後、注射した部分の一部が膨らみ、しこりになった。クリニックでヒアルロン酸を分解する注射を打ったがしこりはなくならず、皮下にひきつれが起きる「異物肉芽腫症」と診断された。完全に元に戻すことは難しく、女性は「すごく後悔している」と話す。

美容整形は女性の綺麗になりたい、若くありたいという本能を魅惑する天国のような存在なのだろう。しかし、治療費は高いし、期間はかかるしで、道を踏み外してしまう人も少なくはないようだ。美容整形での治療は専門知識を持っている医師による施術(少なくとも免許を持っている医師であれば)なので、安全性はある程度確保されるが、インターネットでの購入を「ダメ」というのは賛成である。頭ごなしに否定しているわけではなく、それは、あなたのためだからなのです。手を出す前に賛否両論きちんと把握し、危険性を知ることは重要です。

喘息患者へのアプローチ
2009年1月12日-週刊医学界新聞

[要約&コメント]
喘息の重症度を決めるフォーカスを絞った問診がKeyとなる。日中に発作はあるか,夜間寝ている間の発作はあるかなど細かな問診が患者の長期治療戦略に大きく関係してくることは見落としがちだ。そのほか,何が誘発因子だったのか,アレルゲンへの曝露,感染症の有無,ピークフロー,肺機能検査の有無,救急外来での治療,なども重要なポイントである。

〈急性期の治療の基本〉
基本はβ2刺激薬(ベネトリン®)吸入,そしてステロイド(経口/注射)の投与。その他抗コリン薬の使用も重要。テオフィリン製剤に関しては明確なエビデンスがなく、他の薬剤との相互作用や血中濃度を考えると使いづらい点もある。
〈慢性期の治療の基本〉
急性増悪の予防のための教育とコントローラーの組み立て。(重症度を見分けることがポイント)
          <ステップに応じた投薬内容の決定>

〈治療のステップの背景〉 治療の基本は吸入ステロイドである。これに長時間作用性β2刺激薬を組み合わせたり,モンテルカストなどのロイコトリエン拮抗薬を組み合わせたりしてコントロールを図る。長時間作用性β2刺激薬だけで治療することは避ける。
〈薬物療法以外で重要な治療 〉
環境改善:喫煙歴,ネコなどペットに対するアレルギー,ゴキブリの有無など

ちょっと長くなってしまったが、医師がどのような考え方で薬を処方しているのかがわかりやすく記載されていたので掲載した。患者さんへの服薬指導にも応用できそうだ。

インフルエンザ、流行指標の4.7倍に増加
2009/01/13 15:43-キャリアブレイン

[要約&コメント]
インフルエンザが増加しており、昨年の第51週には、全国的な流行開始の指標である定点当たり報告数「1.0」を大幅に上回る「4.68」に達し、今シーズン最高を更新したことが明らかになった。
シーズンの12月までに全国的な流行が始まった場合、流行のピークが翌年の1月末または2月初旬になっており、今後さらに増加する可能性が高いとし、より一層の注意を呼び掛けている。

毎日話題に上るインフルエンザのニュース。つきませんね。さらに増加が見込まれるというのは良いニュースではありませんが、引き続き注意を要するということで、掲載しました。

おまけ...本紹介「米国の医療」
サブプライム化する米国の医療『米国医療崩壊の構図』 
2009年1月9日-NBonline(日経ビジネス オンライン)

[要約&コメント]
本書は米国医療システムに関して論じるレジナ・ヘルツリンガー・ハーバード大学経営大学院教授の3冊目の翻訳書である。2部構成で、前半が現在の米国医療サービス市場の“診断書”、後半がその病根を治療する“処方箋”となっている。
診断書の要点はジャック・モーガンという腎臓疾患患者が、民間医療保険を持ちながらも移植が間に合わず亡くなった理由を、1つのケーススタディーとして追求し、医療保険会社、非営利大病院、雇用主企業、連邦政府とあらゆる種類の規制に関して意見する専門家集団のすべてに、応分の責任があることを解明していく。

海外の医療制度比較などを行っている身としては、とても興味深い内容で読んでみたいと自然に思ったのだが、皆さんはどうでしょうか。実際カナダでも、手術まで待たされ、待たされ。。。。挙句の果てに待てずに亡くなるというケースがあるのが事実です。症例としては似ているかもしれませんが、この2カ国で決定的に違うのは何なのか。皆さんは気になりませんか?

2009/01/13

Saya's 薬学ニュース vol.55-厚労省副作用の分析を強化する旨を発表/後発品推進のため、6.1億円を予算にプラス/ネット販売の議論未だに続く/鳥インフルエンザで死亡-中国

<Today's news>
1. 薬副作用、分析を強化 来年度から、担当者を100人増員 厚労省方針
2. 後発医薬品関連は9.2億円‐「カード」配布などを実施
3. 薬の通販 規制で火花

おまけ. 鳥インフルエンザで死亡 北京の19歳女性

薬副作用、分析を強化 来年度から、担当者を100人増員 厚労省方針
2009年1月8日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
厚生労働省は来年度、発売された医薬品の副作用の原因を分析し、安全対策を検討する体制を強化する方針を固めた。担当者を約100人増やして現行の2倍以上とし、迅速な安全情報の提供や副作用の原因解明を目指す。最近、抗がん剤や関節リウマチなどで効き目の高い薬が登場する一方、重い副作用を伴うケースも増えているが、監視と分析の体制は欧米に比べ手薄になっていた。
現在、1日当たり約130件の副作用情報が寄せられているが、処理されているのは死亡例や特に重い副作用のある同約40件にとどまる。また、対応の遅れで被害が拡大した薬害肝炎の問題を重視した。

薬害肝炎の問題は、私が学生の時から徐々に活動が始まり、決着がつくまで長い年月がかかった。始めは支援する会の会員として活動に参加していたが、徐々に参加する時間がなくなり、最後はML(メーリングリスト)のみでの参加になってしまった。すべての結果が良い方向に向き、活動した人たちの思いがかなったことがうれしかったことを覚えている。
処理件数が130件に対して40件...処理されていないものが公表されずに苦しむ人の姿を想像しただけでも恐ろしい。これも従業員不足だったというのだろうか。

後発医薬品関連は9.2億円‐「カード」配布などを実施
2009年01月07日- 薬事日報

[要約&コメント]
厚生労働省の2009年度予算案で、後発品の使用促進関連費用が9・2億円に上ることが分かった。昨年12月20日の財務省原案内示では、9・2億円だったものの、同日の厚労省当初内示には、後発品使用を希望する患者の意思表示を容易にする「後発医薬品お願いカード」の配布に対する補助金約6・1億円が盛り込まれていなかったため、3・1億円と公表されていた。
厚労省医政局の「後発品の使用促進」は、前年度の4483万円を大幅に上回る1億1500万円となった。

後発品の使用促進は、この数字を見ると大きく前進したように見られる。保険者がすべての被保険者に「カード」を配布する方針は、どのような効果を得られるか。患者の多くが後発医薬品での処方や調剤を希望しているというアンケートから見れば、これも大きな前進につながるように感じる。認知度はすでに高くなっているので、これをどのように実行に移すかである。


薬の通販 規制で火花
2009年1月8日-m3.com 提供:読売新聞 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
今年6月の改正薬事法施行に伴い、厚生労働省は近く省令を改正し、市販薬のインターネット販売やカタログ販売は一部を除き禁止する。店舗での対面販売による安全な薬の提供を目指し法律を改正した。これに対し、ネット業界など関係者や内閣府の規制改革会議は反発、利便性と安全性をめぐり、対立を深めている。
鎮静剤で自殺図った男性のニュースでは、思い立ってから実行まで、わずか5日間。命は取り留めたが重い障害を負った男性は「びっくりするほど簡単に手に入ったから、あまり深く考えずにのんでしまった。後悔している」と話しているという。

Saya's 薬学ニュース vol.48の記事でも紹介したように、厚労省の思い通りに決定が下されたネット通販の件。未だに様々な人が意見をぶつけ合っているとの事だ。ネット販売の議論では、最後のほうで鎮静剤で自殺を図った男性のニュースが大きく取り上げられたが、今回初めて男性の生の声を聞いた。あまり深く考えずに薬を大量服用するということが本当に起きるのだろうか。TVや本の影響が大きいのかもしれない。ネット販売反対に関しては、今まで野放しにされていた内容をしっかりと規制していくという点から考えると妥当であるが、規制を行うだけで利便性を失う人たちに対する対応が語られないのが私としては気になる。何度も話している内容だが、誰か気づいてくれないものだろうか。

おまけ...鳥インフルエンザ

鳥インフルエンザで死亡 北京の19歳女性
2009年1月7日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
北京市衛生局は6日、市内に住む女性(19)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染し、5日朝に死亡したと発表した。女性は昨年12月24日に発病し、症状が重くなったため同月27日に入院した。新華社電によると、女性は福建省出身で同月19日、同郷の友人2人と河北省の市場に行き、アヒルを9羽買った。
中国では、07年末から08年初めにかけても、江蘇省や湖南省などで鳥インフルエンザ感染による死者が出た。中国では鳥インフルエンザの感染者は計31人、死者は計21人となった。

鳥インフルエンザの影響がいまも続いている。感染者に対する死者の割合も2/3。これは少ないとは言えない数字である。ワクチンなどがない分、感染したら怖い病気であることは間違いない。とにかく鳥との接触をなるべく避けるということしかないのではないだろうか。

2009/01/06

Saya's 薬学ニュース vol.50-後発医薬品採用リストの公表は推進に有効か?/OTC医薬品の売上落ち込む/意外な市販薬と処方薬との相互作用/新型インフルエンザへの対応策

<Today's news>
1. 国立病院機構に後発医薬品の採用リストの公表を要請
2. 薬も買い控え、薬局・ドラッグストアの販売額落ち込む
3. 高齢者ほど薬を同時服用、副作用の危険性
おまけ. 新型インフルで対応指針 各消防本部が計画策定へ

国立病院機構に後発医薬品の採用リストの公表を要請  厚労省
2008/12/27 00:00-厚生政策情報センター

[要約&コメント]
後発医薬品の使用促進は、特に医師の理解を促すことが重要である、との見解を示している。また、公的医療機関における後発医薬品の採用リストを民間病院や薬局等の医療関係者に配布することが後発医薬品の使用促進に資するものであるという意見があったことから、独立行政法人国立病院機構と国立高度専門医療センターにおける後発医薬品の採用リストの公表を要請している。

Saya's 薬学ニュース vol.44でも紹介したように、社会保障費の自然増2200億円の圧縮財源に、後発品の使用促進で230億円を捻出して充てることを決めた政府の、第一歩目の動きかもしれない。まずは医師の意識改革といったところだろうか。採用リストを公表したところで、「後発医薬品は絶対に使いたくない」と思っている意識改革になるのかどうか、疑問が残るが...

薬も買い控え、薬局・ドラッグストアの販売額落ち込む
2008年12月29日23時01分 読売新聞

[要約&コメント]
薬局やドラッグストアなどで買える大衆薬(OTC医薬品)の販売が、2008年度は再び失速している。メタボ対策などを背景に、07年度の販売額は前年度比2・3%増の1兆1800億円と2年連続で増加したが、好調は続かなかった。

不況の波は医薬品にも押し寄せている。大衆薬の販売は、今回ネット販売禁止になったことでより落ち込むのではないかと考えられる。個人的に薬に頼ることが嫌いな私としては、不況によって、必要な薬だけを最低限確保し、他の方法で健康を維持していくことを考える、という動きは悪くないように思う。もちろん販売側としては、なんとかして売上を上げていきたいと考えているのだろうが...こうなったら、様々な商品を幅広く売るのではなく、販売側もよりよい商品に的をしぼって、その効果を的確に消費者に伝えていく必要があるのではないだろうか。

高齢者ほど薬を同時服用、副作用の危険性
2008年12月30日 19:27-AFPBB News

[要約&コメント]
複数の種類の薬の同時服用は、危険な副作用を引き起こす可能性があるが、高齢者になるほど一般的に、しかも処方薬ではなく市販薬で行っているとする研究結果が発表された。
、約25人に1人が、深刻な相互作用を引き起こす可能性のある危険な薬同士の同時服用を行っていることが判明した。75-85歳男性の場合ではさらに、10人に1人の割合だった。「2種類の処方薬を同時に服用すると危険な場合があることは一般的に知られているが、市販薬と処方薬、あるいは市販薬同士でも相互作用を引き起こすことが十分理解されていない」と警鐘を鳴らす。

薬剤師の役割、その一つに相互作用を見分けることも含まれている。特にお年寄りは服用薬の種類や数がやたらと多い人がいる。処方薬における相互作用などは、コンピュータシステムの発展により処方入力した時点から警告の表示が可能であるが、市販薬との相互作用に関して熟知している薬剤師はどのくらいいるだろうか。OTC医薬品に関しては、大学で勉強した記憶がほとんどない。六年制が導入され、やっとOTC概論という形でカリキュラムに組み込まれているくらいである。海外では、当たり前のようにOTC医薬品の授業がある。それは、必要性があるから、という事もあるが、この研究結果をみると、日本でも必要でないとはもはやいえなくなっている。薬剤師のさらなる役割として、市販薬と処方薬の相互作用に関して注目してみてはどうだろう。

おまけ...新型インフルエンザ

新型インフルで対応指針 各消防本部が計画策定へ
2008年12月24日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
総務省消防庁は22日、国内で新型インフルエンザが発生して多くの感染者が出ても、全国の消防職員が救急搬送などの消防業務を続けるための指針をまとめた。政府の推計では、新型インフルエンザが国内で流行すると、最大で患者3200万人、死者64万人が見込まれる。

新型インフルエンザの発生に備えて、具体的な対応指針が考えられているのはありがたいことである。人はパニックになると何をしでかすか分からない。しかし、方法をあらかじめ習得しておけば、多少の混乱があったとしても、日常の業務に置き換えて行動することができる。救急車搬送などは、その数が予想できないにしても確実に起こる事態であるので、早急に対応指針を確実なものにしていただきたい。患者がたどりつく、医療機関や医療者側の対策も事前に話し合われるべきであろう。

2009/01/04

Saya's 薬学ニュース vol.48-脳卒中を救う意外な物質/HIVの新薬承認/献血してますか?/ついに決着した"ネット販売"議論/医療事故調査制度の見直しを

<Today's news>
1. 低用量の一酸化炭素が脳卒中患者の脳細胞を救う
2. HIVの侵入阻害、日本初の感染症治療薬
3. 来年度は201万リットルの献血が必要―厚労省 

4. “予定通り”に決着した医薬品ネット販売

低用量の一酸化炭素が脳卒中患者の脳細胞を救う
2008/12/25 -日経NET

[要約&コメント]
COは臓器障害を引き起こし、死をもたらすこともある無色、無臭の気体で、暖房装置、車、ガスレンジなどの燃焼煙に含まれている。COは体内で自然に作られており、さまざまな条件下で保護的な機能を果たしている。体外からのCOに同様の効果があるかどうかを確認するために、今回の実験を実施したという。

〔COの保護効果〕
・血管を拡張させ、血流を増大させる作用。
・抗炎症作用により、炎症による細胞死を防ぐ。
・脳の水分を減少させる作用。脳の水分が多いと、頭蓋内圧が高くなり脳細胞死を引き起こす。


毒になるCOが、加減によって治療に応用できるという。この記事を読んでいて、ふと一つの薬が頭に浮かんだ。それは、一時期薬害で騒がれたが、新しい治療のために再度医薬品として承認されたサリドマイドである。『くすり』は反対からよむと「リスク」。多少の加減や使い方によって、人を生かすことも殺すことにもなり得るものであることを忘れてはいけない。COの場合は、摂取量のコントロールが課題となるかもしれないが、死亡率の高い疾患に有効であることから、どうにか克服してほしい課題である。
HIVの侵入阻害、日本初の感染症治療薬
2008/12/25 17:56-キャリアブレイン

[要約&コメント]
日本でのHIV感染者とエイズ患者が1万5000人を超え、推定感染者数が年々増加する中、HIVの細胞内への侵入を阻害する日本初の抗ウイルス化学療法剤「シーエルセントリ錠150㎎」(一般名・マラビロク)の製造販売が承認された。
商品名:シーエルセントリ錠
一般名:マラビロク
規格:150mg
製薬企業:ファイザー
HIV感染症の治療については、3系統の薬剤を組み合わせた「多剤併用療法」の確立で、感染者の生命予後は大きく改善した。しかし、薬剤耐性ウイルスの出現などで、新規薬剤が求められていた。

ウイルスは生体の構成と似ている(細菌に比べ)ことから、抗ウイルス剤の開発はとても難しいとされている。ウィルスを殺すものは、生体の細胞も破壊しやすいからである。その中でも、長い年月をかけてでも、有効な薬を開発している人素晴らしい人たちがいるのだ、ということを改めて感じさせられる瞬間である。エイズに関しては、先進国である日本でも未だに悪化し続けている現状がある。教育面できちんとした情報提供が行われてこなかったために、性行為を行う年齢になっても、きちんとした知識を得ていない若者が多いのである。感染率が上昇し続けているのは、この部分(教育)が最も大きいと感じる。
すでに感染した人には、薬による治療が可能であり、このような薬の開発によりQOLは維持でき得るということを、そしてまだ感染していない人たちにも、さらなる予防法や差別・偏見の解消などのケアを行っていく必要がある。
 
来年度は201万リットルの献血が必要―厚労省 
2008/12/25 20:42-キャリアブレイン
 
[要約&コメント]
厚生労働省は、来年度は献血によって計201万リットルの血液を確保する必要があるなどとする「献血の推進に関する計画(案)」を報告した。
来年度に必要と見込まれる輸血用血液製剤の量は、全血液製剤0.02万リットル、赤血球製剤48万リットル、血小板製剤15万リットル、血漿製剤23万リットルで、それぞれ0.02万リットル、49万リットル、16万リットル、24万リットルが製造される見通しだという。

献血カーの近くを通ると、血液型ごとにどの血液が必要なのかが記載されている看板をよく目にする。これも、血液製剤の安定供給のために厚労省と赤十字が組んで行っていることである。このようなデータをみて協力しなければ、と思うのは職業病だろうか、それとも普通?
 
“予定通り”に決着した医薬品ネット販売 
2008/12/26 15:43-キャリアブレイン
 
[要約&コメント]
インターネットを通じた一般用医薬品(OTC)の販売の是非は、2009年6月に施行する薬事法改正で、厚生労働省が予定していた通りの結論に落ち着いた。副作用リスクに応じてOTCの種類を三段階に分けたうち、最もリスクが低い「第三類」に限定して、OTCのネット通販は許される。この結論は、来年の改正薬事法に合わせ、今年9月に厚労省が示した省令案の通りだ。

とうとう決着がついたネット販売議論。結局私がずっと求めていた答えは出てこなかった。自分としては、少し押し切られた感が残っているが、この結論が吉と出るか凶と出るかはしばらく見守っていきたいと思う。日本の薬の販売が規制され、海外の薬販売サイトの影響がどの程度拡大するか、またへき地などの土地の関係、障害者などの身体的な問題で薬が手に入りにくいの人たちやへの対応をどのようにしていくのだろうか。まだまだ目が離せそうにないトピックである。

おまけ...

民主党案を基盤とした4つの医療事故調査制度 
2008. 12. 19-Nikkei Medical Online

[要約&コメント]
2008年8月20日の福島県立大野病院事件無罪判決後、医療事故調査制度の整備の必要性が浮き彫りになったという。患者遺族側と医療者側にはそれぞれ別々の目的があり、以下の4つに分類している。
[患者遺族側]
・精神的側面:患者遺族の納得
・経済的側面:医療災害の補償
[医療者側]
・過去を清算する側面:当該医療者の処分・非難であり、「責任追及」
・将来を指向する側面:医療安全の向上・再発防止
この相対する目的を、一つの制度で解決しようとしていたが、それ自体が実は問題である。厚労省の医療安全調査委員会構想の典型であるという。

この他にも、解決・予防する上で大切な心得などが記載されており、医療訴訟に関して考えさせられる内容であった。ミスは人間である限り必ず起こる。その時にいかに患者と正面から向き合い、誠実に対応するかによって患者遺族の納得を得られるか。この部分が印象に残っている。

2009/01/03

Saya's 薬学ニュース vol.47-インフルエンザウィルス薬の確保/肥満と糖尿病、心拍数の関係/ネット販売被害、対応の遅れ/無免許で医薬品販売/エイズキャンペーン成功!

<Today's news>
1. 抗インフルエンザウイルス薬の安定供給、医療機関、卸売販売業に周知要請 
2. 高い心拍数は肥満と糖尿病の素因
3. 楽天に市民団体が質問書 ネット購入薬の自殺未遂で  
4. 無免許で医薬品販売 ダイエーの全国39店舗 

おまけ. 成果みえてきた大阪市のエイズ対策 検査体制整備とキャンペーンが相乗効果  

抗インフルエンザウイルス薬の安定供給、医療機関、卸売販売業に周知要請 
2008/12/23 00:00-厚生政策情報センター 

[要約&コメント]
抗インフルエンザウイルス薬の安定供給を図るために、患者数等の動向を勘案して必要量を精査した上で、特定の医療機関、薬局に過剰な量が供給されないことがないよう、管内の医療機関や卸売業者等に対し、周知徹底するよう求めている。具体的には、卸売業者は注文量への配慮や分割納入への協力、納入時期等の情報を提供するよう記載されている。

今年のインフルエンザの流行りは、昨年に次ぐ早いものとなっているという記事も掲載されているため、各薬局で薬確保の勢いが大きくなることが予想される。薬の確保はもちろん重要であるが、自分の薬局だけがしっかり確保していればいいというわけではない。隣の地域では確保ができずにインフルエンザが流行って感染が拡大して…となっては全く意味がないのである。このような場合、お互い助け合えるようなコミュニティが作られればより効率が良いのではないだろうか。
参考記事:インフルエンザ流行開始 昨年に次ぐ早さ 感染研が発表 

高い心拍数は肥満と糖尿病の素因
2008年12月24日-m3.com 提供:Medscape ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
健康被験者を20年間にわたって追跡した研究グループが、調査開始時に心拍数が高かった者は肥満になる傾向が2倍、糖尿病を発現するリスクが5倍大きいことを報告した。肥満と糖尿病、いずれの発現にも交感神経系が関与していることを意味している。
参考記事:糖尿病の先在によって癌患者の死亡リスクが上昇する(m3.com 提供:Medscape)(癌診断時に糖尿病が先在する癌患者では、非糖尿病患者に比べて死亡のリスクが高い。)

血圧を測る際、心拍数も検査されることが多い。しかし、いつも気にしてみる項目は、収縮期血圧と拡張期血圧。心拍数は、100以上になっていないかなどを基準にしか見ていなかったのが、今回の記事で把握の必要性が感じられた。患者に対し注意を促すだけでも、効果のある実験といえる。

楽天に市民団体が質問書 ネット購入薬の自殺未遂で  
2008年12月24日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約]
インターネットで大量購入した一般用医薬品(大衆薬)の鎮静剤で当時19歳の少年が自殺を図り、重い後遺症が出た問題で、市民団体「薬害オンブズパースン会議」などは22日、少年が利用したサイトを運営する楽天に、この自殺未遂を把握していたかどうかなどをただす質問書を提出した。
購入者が年齢を入力せずに注文できたり、厚生労働省の通知に反する医薬品を買えたりする例が複数あるという。

無免許で医薬品販売 ダイエーの全国39店舗 
2008年12月24日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
大手スーパーのダイエーは22日、医薬品を販売するために必要な免許を取得していないグループの39店舗が2006年3月から今月14日までに計106品目、1121個の医薬品を販売していたと発表した。詳細は調査中という。各店舗に対して本部が商品を納入する際の手違いや、各店舗が発注する際に免許が必要なことを知らずに医薬品を発注したことが原因とみられている。

今までの医薬品販売のずさんさが浮き彫りになっている記事を紹介した。ネット通販の是非が話し合われている最中、このような対応をしている販売会社に対し、どの程度信頼を置けるだろうか。まだ話し合いが行われてからそんなに長くはないので、システムが間に合っていないとしても、今この時点でネット販売の意義や、対応変化を見せられなければ、生き残りは厳しいように思う。

おまけ... エイズ(HIV,AIDS)

成果みえてきた大阪市のエイズ対策 検査体制整備とキャンペーンが相乗効果  
2008年12月19日-m3.com 提供:じほう

[要約&コメント]
大阪市が昨年6月に策定した、2007年から11年まで5年間の「エイズ対策基本指針」が、早くも成果を挙げ始める兆しをみせている。特にHIV抗体検査の検査機会を増やす試みが奏功したとみられ、早期発見・早期治療への関心が高まれば、HIV感染の拡大が抑制できるため関係者の期待は高い。

つい最近(1か月近く前だが)Saya's 薬学ニュース vol.27でも紹介した、大阪でのHIV感染の拡大が、政策により徐々に変化を見せていることが今回わかった。市を掲げての啓もう活動が、このようにしっかりと形として成果が現れてくるのはとてもうれしいことである。大阪を例に次に動き出すのはどの都道府県であろうか。
参考記事:大阪のHIV感染、最多200人超 「潜在」はさらに…

2009/01/02

Saya's 薬学ニュース vol.46-健康食品にシルデナフィルを含有/肥満症治療薬の新薬誕生なるか?!/ネット販売のさらなる議論が展開/たんぱく尿について/無保険救済法が成立

A happy new year!! 明けましておめでとうございます。
ここカナダでも、16時間遅れて年を越しました。日本の厳かな正月とは違い、花火が上がったり、大晦日パーティに参加するとダンスをしながらカウントダウン…と別世界のようですね。今年も皆様にとって実りある一年になりますように。薬学のさらなる発展も祈りつつ…

<Today's news>
1. 健康食品に医薬品成分 
2. 武田、肥満症治療薬の臨床第3相試験を日本で開始
3. 医薬品の通販、規制強化は是か非か?
4. 蛋白尿について

おまけ. 無保険救済法が成立 中学以下の受診控え解消 与野党、短期証を交付 

健康食品に医薬品成分 
2008年12月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
福岡市内の業者「イノーバ ジャパン インク」がインターネットで強壮用健康食品として販売している「サプ・ライズ」から、性的不能治療薬バイアグラと同じ医薬品成分「シルデナフィル」を検出したと発表した。福岡県は同日、販売中止と回収を同社に指導した。現在までに健康被害の訴えはないという。

「サプ・ライズ」を検索してみたところ、サイトが見つかった。そのサイトでは、「年代に関係なくバイアグラやレビトラと同等(もしくは以上)の効果。しかも動悸等の副作用は感じません。」同じ成分が入っていれば、同等の効果が得られて当り前ですね。
このような薬は、これに限定することなく、出回っているのかもしれません。健康食品の場合は効果についてうたってはならないはずなのに…ネット販売においては、規制が追い付いておらず、やはり危険な情報が出回っていますね。

武田、肥満症治療薬の臨床第3相試験を日本で開始
2008年 12月 22日 17:23-ロイター

[要約&コメント]
武田薬品工業は、日本で肥満症治療薬「ATL─962」の臨床第3相試験を開始したと発表した。脂肪の分解酵素の働きを阻害することで、食事からの脂肪の吸収を抑え、体重を減少させる効果が期待されている。

肥満薬の販売により、生活習慣病の最大の原因となっている肥満の率を減少させることができるだろうか…現在保険適応の肥満症治療薬としては、サノレックス(一般名:マジンドール)*が販売されているが、これはあくまで食欲中枢に働きかけて食欲を低下させるものなので、食事制限や運動療法などの併用が必要である。
*肥満症治療薬
商品名:サノレックス
一般名:マジンドール
規格:0.5mg
効能:あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが35以上)における食事療法及び運動療法の補助。
副作用:口の渇き、吐き気、便秘、不眠、頭痛、動悸など、依存に注意。

医薬品の通販、規制強化は是か非か?
2008/12/22 22:26-キャリアブレイン

[要約]
一般用医薬品のインターネットを含む通信販売の規制をめぐって、政府の規制改革会議(議長=草刈隆郎・日本郵船会長)と厚生労働省の間で激論が続いている。同会議の委員から「ネット販売は対面販売と比べてなぜ安全性が劣るのか、きちんとエビデンスを出してほしい」との問いに対し、厚労省は『エビデンスはないが、インターネットの方が、安全性が劣っている。(規制強化のための)省令は出す』という回答している。
「国内だけ(医薬品販売の)規制を厳しくして、外国からもっとひどいもの(薬)が入って来ては元も子もない。その点も考えていかなければならない」、「厚労省の省令はまだ出ていないが、省令は行政命令にすぎず、法律の範囲内でなければならない。法の範囲を超えて人の権利・義務を制限することはできない。(省令が)違法性があるものであれば、取り消される可能性も高い」との意見を述べている。

蛋白尿について 
2008年12月22日-毎日新聞

[要約]
質問内容:検診で蛋白尿が出ました。特に体調が悪いわけではないのですが、精密検査を受けるように言われました。どういう病気のときに尿に蛋白が出るのでしょうか。また、体調に異常がなくても精密検査を受けるべきなのでしょうか?(50歳、男性)

蛋白尿はどの年齢でも出ますが、しかしそれぞれの年代によって若干蛋白尿のもつ意味が異なってきます。まず10歳代、20歳代くらいまでに検診で見つかる蛋白尿は、国内の場合は、IgA腎症という病気が考えられます。一方、それが30歳代、40歳代あるいは、50歳代で蛋白尿が出てきたばあい、膜性腎症、あるいは2次性の疾患に伴う蛋白尿です。膠原病、肝炎、高血圧、腎硬化症、糖尿病によっても出てきます。
一般的に蛋白尿は激しい運動をしたり、熱があったり、風邪の後では、正常の人でも出る場合があります。したがって検診の時にたまたまそのような状態であると正常の人でも蛋白尿が陽性となります。そこで、蛋白尿が出た場合には、第1段階としてもう一度尿検査をして、本当に蛋白尿が出るのか、さらに潜血反応や、沈渣を見ることによって円柱細胞があるかないかを調べます。

無保険救済法が成立 中学以下の受診控え解消 与野党、短期証を交付 
2008年12月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
親などが国民健康保険の保険料(税)を滞納して「無保険」状態になっている子どもを救済する改正国民健康保険法が、19日の参院本会議で全会一致により可決、成立した。親などが保険料を滞納していても、中学生以下の子どもには短期保険証を一律に交付。全国で約3万3000人いるとされる中学生以下の無保険の子どもが、病院の受診を控えなくてもよくなる。
短期証は有効期間が6カ月。期限を短くして、短期証を更新する際に親などと接触する機会を増やし、市町村が滞納保険料の納付をあらためて促す狙いだ。

保険料の滞納者が年々増え、病気をしても病院へ行けない子供たちが増えているという。子供たちに罪はない、対応している親の責任である。そんな子供たちを救済する法律が成立され、正直安心した。喘息やインフルエンザなど、早期及び継続治療が必要な子どもたちは実際に多い。高校生らへの適用を求める声も上がっているが、義務教育までという部分で線引きをしているとのことだ。

2008/12/30

Saya's 薬学ニュース vol.44-ニコチンパッチの正しい使い方/経口腸管洗浄薬に腎障害のリスクが.../後発医薬品使用促進/ネット販売禁止、低い問題意識

<Today's news>
1. ニコチンパッチの正しい使い方
2. FDAが経口腸管洗浄薬に腎障害リスクの警告表示を要請 
3. 後発品促進策を一層強化‐来年度予算案で方針
4. 薬のネット販売禁止、低い問題意識 


ニコチンパッチの正しい使い方 
2008年12月18日/HealthDay News Nikkei NET
[要訳&コメント]
米国家庭医学会(AAFP)は、ニコチンパッチの使い方について以下のように助言している:
・使用する直前まで包装を開封しない。準備ができたら封を開け、パッチの剥離(はくり)紙をはがす。粘着面には触れないようにする。
・上半身のパッチを貼る部位を清潔にし、乾燥させる。体毛の多い場所や、火傷、痛み、切り傷のある部分を避ける。
・皮膚にパッチを貼り(粘着面を下に)、しわができないよう伸ばして10秒間押さえる。パッチを扱った後は必ずすぐに手を洗う。パッチに含まれるニコチンにより目や鼻が刺激されるのを避けるためである。
・パッケージに表示されている時間を超えてパッチを使用しない。
・はがしたパッチは粘着面を合わせるように折りたたみ、子どもやペットが触れないようにして処理する。
・パッチを貼る部位は日によって替える。1週間空ければ同じ部位に貼ってもよい。
参考資料:原文

以上の内容を、どの程度説明できているでしょうか。いまやニコチンハップは市販で手に入るものとなりました。患者さんが安心して効果の高い使用ができるよう、初めての患者さんだけでなく、使い慣れている患者さんにも確認の意味で説明するとよいかもしれませんね。
 
2008/12/18 -日経NET

[要訳&コメント]
大腸内視鏡検査の前処理として腸管洗浄に使用される処方薬2種が、腎障害を引き起こす可能性があることが米国食品医薬品局(FDA)により報告された。
経口リン酸ナトリウム製剤Visicol*およびOsmoPrep*の2製品について、急性リン酸腎症のリスクがあることを警告として表示するよう促している。類似訳もあるが、下剤として低用量の使用は安全とのこと。リン酸ナトリウムをスクリーニングに使用する大腸癌は、米国で男女ともに診断される癌の第3位。
*Visicol:日本では、日本人に適した製剤、用法・用量に検討され、経口腸管洗浄剤「ビジクリア錠」として販売されている
*OsmoPrep:日本では未承認
 
2008年12月19日-薬事日報

[要訳&コメント]
社会保障費の自然増2200億円の圧縮財源に、健康保険組合などを助成するため年金特別会計に設けられている「特別保健福祉事業資金」の清算で1370億円、一般財源化する道路特定財源で600億円、後発品の使用促進で230億円を捻出して充てることで合意した。 着実な実施を行うための方策として以下が挙げられる
・保険者から被保険者への働きかけ:「ジェネリック医薬品希望カード」の配布
・療担規則、薬担規則の徹底
・普及啓発活動

社会保障費の財源として、後発医薬品使用促進が挙げられていることから、厚労省が後発医薬品の普及に対し大きな関心を寄せているのは間違いない。しかし、現場を見てみよう。沢井製薬が行った薬剤師に対するアンケートを見た限りでは、薬局側は後発医薬品の使用に対し意欲的でないことがわかる。患者側は後発医薬品に対し大いに関心を持っており、変更したいと考えている患者が多くみられたことから(92.8%)、ニーズがある限り改善の余地はあるように思う。ただし、薬局の経営を悪化させるような状態が続くようであれば、難しいようにも感じる。
2008/12/19 23:07-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
一般用医薬品(大衆薬)のうち、H2ブロッカー含有薬や風邪薬などのインターネットによる販売を規制する厚生労働省の省令改正案が実現したとしても、「あまり困らない」と考えているネットユーザーが全体の7割近くに上ることが、わかった。規制の方針を見直す必要があるかどうかでも、「どちらでもよい、分からない」との回答が4割を超えており、全体的にこの問題に対する意識の低さが目立っている。
規制する省令改正案を「知らなかった」と応えのは全体の68.1%(295人)であることからもわかる。
業者や厚労省などの間では、ホットなニュースとして話題となっていたが、どうやら一般の人たちにはその声はあまり届いていないようだ。このままだとネット販売を行っている人たちの訴えはなかなかとどかないのではないだろうか。

2008/12/29

Saya's 薬学ニュース vol.43-薬の過剰投与で死亡/C型肝炎の助成/ネット販売どう決着つける?!/癌の治療薬一歩前進/献血で糖尿病チェック

<Today's news>
1. 「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令
2. C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
3. 利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
4. 発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証

おまけ. 献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加

「薬の過剰投与で死亡」 東北大に5000万円賠償命令  
2008年12月17日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳&コメント]
胸水(きょうすい)の治療のため2004年、東北大病院に転院した男性=当時(64)=が死亡したのは不整脈治療剤の過剰投与が原因として、遺族が東北大に計約6000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁は16日、計約5080万円の賠償を命じた。

薬の過量摂取による死亡。このような記事を見ると、薬の恐ろしさを再認識させられます。薬局に来る患者さんは入院患者に比べれば薬の注射などがない分、このようなケースは起きにくいと考えられる。しかし、睡眠薬など、多量服用することで自殺に用いられるなど、改めて医療従事者としての責任の重さを感じさせられる記事である。

C型肝炎「1a型」の助成期間延長も
2008/12/18 22:58-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
C型慢性肝炎「1b」型で「高ウイルス」の患者に限り、来年度から治療費の助成期間を延長する厚生労働省の方針に関連して、同省は海外の文献などで72週のインターフェロン治療に有効性や安全性が認められれば、「1a」型も助成の延長対象とする考えを示した。 前回の同本部の会合では、薬害肝炎原告の福田衣里子さんが、「わたしは1aだったが、1年半投与して陰性になった。1a、2a、2bにも、48週で足りない人もいると思う」と発言し、厚労省に延長対象の拡大を訴えた。専門家からのヒアリングを行い、72週のインターフェロン治療の有効性と安全性が認められた場合、来年度からの助成の延長対象に1aも入れる考えを示した。2a、2b、3型については、延長の必要はないとの方針で進めている。

Saya's 薬学ニュース vol.25で紹介した時は、「1b」型だけの対象であったが、その時の訴えもあり「1a」型も今回追加検討されるまでに至った。このように、市民からの訴えというのはとても重要であり、この訴えがなければ検討さえもされなかったかもしれない。日本は、他国に比べ国に対する訴えや意思表示が少ないとみられている。フランスでは、国民が立ち上がり、全国でデモを起こし、多くの権利を獲得してきた。医療保険が良い例であろう。国を動かしているのはまさに国民なのである。政治不安が続く日本に、国民は何ができるだろうか。
参考記事:「1b型」限定の助成期間延長に、薬害肝炎原告が異議(キャリアブレイン)

利便性か、対面販売か 業者と厚労省の対立深刻
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
以下の2点で論争が繰り広げられている。
▽「野放し」是正を
「適法なものを勝手に規制できるのか」
現行の薬事法には、ネット販売を規制する条文はない。厚労省は通知などで、販売はビタミン剤など副作用のリスクが低いものに限るよう求めてきたが守られていない。これらの「野放し」を今回の法改正と同時に規制していこうというのである。
▽死活問題
ネット販売売り上げの約6割は、改正法では禁止される風邪薬など「第2類」医薬品。店頭よりネットの売り上げが多い社もあった。だが厚労省の担当者は「ネットではその気になれば麻薬も買えるしニセ薬もはんらんしている。その中で薬のネット販売を公に認めるリスクは大きい」と反論する。

発がん抑制分子「有効」 予防新薬に道 筑波大、マウスで実証 
2008年12月18日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳&コメント]
がんが発症するのを未然に防ぐ仕組みを、渋谷彰筑波大教授らの研究チームが解明し、17日発表した。がんにかかりにくい体質にする薬の開発につながるという。
研究チームは、「キラーT細胞」などの免疫細胞の表面にできる分子「DNAM1」が、がん細胞上の別の分子と結合する性質に注目。DNAM1ががん細胞を殺す上で重要な役割を担うことは実験で推測されていたが、生物でその作用があるのかは不明だった。渋谷教授は「DNAM1の働きを高めることで、がん治療だけでなく予防にもつながるのでは」と話す。

高齢化社会(日本はすでに高齢社会だが)により、癌の罹患率も増え、薬の開発が不十分な中では死亡率が上昇する一方であった。死因No.1の癌。この薬の開発が重要視されている中、このような研究は治療薬を待ち望んでいる人たちにとって朗報となるであろう。

献血で糖尿病もチェック 日赤、来年3月から 無料検査項目に追加 
2008年12月18日-m3.com 提供:共同通信社

[要訳&コメント]
日赤は17日、街頭などで献血した人に無料で実施している血液検査に、糖尿病の疑いがあるかどうかを調べる項目を新たに加えると発表した。食生活の欧米化などで患者数が増え、国民的にも関心が高くなっている糖尿病を検査対象とすることで、深刻化する献血者の減少に歯止めをかけるのが狙い。
日赤は健康増進を目的とした献血時の無料検査を1982年から実施。肝機能障害の指標となるガンマGTPやコレステロールなどの値を約2週間後に献血者に知らせている。

皆さんは献血していますか?私は実はあまり経験がありません。というのも、小さい頃病院で血液検査を何度か経験したことがあり、その際にとんでもない看護師さんに非常に痛い思いをさせられてから、血液検査には悪いイメージが…とは言っていられませんね。
献血では、エイズ(AIDS/HIV)やコレステロール、肝機能などの検査に比べて、糖尿病の検査できるようになるのですね。これは身近な健康診断所としてよいかも知れませんね。忙しくて検査に行けない…そういう人は血液を提供する代わりに自分の健康を管理する、というのも近代的な方法かも知れません。

2008/12/28

Saya's 薬学ニュース vol.42-ネット販売と医薬品/薬局への不審なクレーム相次ぐ

<Today's news>
1. 催眠鎮静剤ネットで大量販売、購入の19歳自殺図る
2. 北海道で薬局への不審なクレーム相次ぐ


催眠鎮静剤ネットで大量販売、購入の19歳自殺図る
2008年12月17日14時31分-読売新聞

[要訳&コメント]
依存性があり大量服用すると死亡する可能性もある市販の催眠鎮静剤を、国の通知に反して薬局がインターネットで一度に大量販売し、購入した未成年者が自殺を図ったケースがあることが17日、読売新聞の調べでわかった。自殺は未遂だったが重い後遺症が残った。
メーカーは、この薬を売る際には1人1箱を厳守し、頻繁に買おうとする客には販売を控えるよう求める注意文書を販売店に配布していた。

今回の事件は自殺未遂に終わったとはいっても、後遺症として両足に障害が残る結果となってしまった。ネット販売に関しては熱い議論が繰り広げられているが、この事件がネット販売初の被害事例として、議論に大きな影響を与える可能性は高い。これらの現状を、いかに改善できるかが、今後のネット販売において大きなカギを握っているのではないだろうか。

北海道で薬局への不審なクレーム相次ぐ
2008. 11. 28-日経DI

[要訳&コメント]
医療用の非処方せん薬の零売を巡り薬局への不審なクレーム事例が相次いでいるとして、北海道薬剤師会はこのほど、会員薬局に注意を喚起する文書をファクスで配布した。
クレーム事例の内容は、以下のようなもの。まず女性が来局してメフェナム酸(商品名:ポンタールほか)を購入するが、旅行中で時間がないという理由から服薬指導や情報提供を受けずに薬局を去る。そして翌日以降、妊婦が服用してはいけない薬なのに情報提供がなかったと電話でクレームを付け、場合によっては金品を要求する。その際、連絡先を明らかにせず、電話口で男女が入れ替わって話をするのが特徴だという。

被害にあった薬局の二の舞を踏まないように、ということで紹介した記事。オレオレに引き続き今度は薬が標的になっているのがわかる。詐欺の方法なども紹介しているので、他県の人たちでも防止できるよう、広く伝えていきたい。

2008/12/21

Saya's 薬学ニュース vol.35-ネット販売10万の署名をもって反対/C型肝炎に維持療法が効かない?!/中国の偽薬ネット販売サイト/介護の講習を無料で提供

<Today's news>
1. あくまで撤回‐規制改革会議、強気の姿勢崩さず
2. C型肝炎の維持療法は一部の患者には効果なし
3. 一般用医薬品のネット通販継続求め要望書-ヤフーなど
4. 中国政府、偽薬品販売サイトのリストを公表

おまけ. 「素晴らしい機会に感謝」=憩の園=在宅介護のノウハウ学ぶ=17回で修了者7百人に

あくまで撤回‐規制改革会議、強気の姿勢崩さず
2008年12月10日-薬事日報

[要訳&コメント]
規制改革会議は、22日の最終答申に向けて検討を進めているが、医薬品ネット販売の規制緩和に関して、「アドホックなもので(最終)答申とは別扱いで進めたい」とした。「ネット販売と店頭販売がイコール・フッティング(同等の競争条件)のもとで競争し合う。そういう意味での工夫を検討する必要がある」とし、あくまでネット販売と対面販売を同等に扱うルール作りを行うべきとの考えを崩さなかった。

ネット販売規制反対派と賛成派の議論は白熱していく一方であるが、反対派が提示している“利便性を奪うことに対する対応策”などがいつになっても賛成派から提示されないのが気になる点である。これらの内容を話し合わないうちに法改正を行ってよいものなのだろうか。

C型肝炎の維持療法は一部の患者には効果なし
2008/12/11-ロイター

[要訳&コメント]
進行した慢性C型肝炎患者に対する低用量のペグ(PEG)インターフェロンを用いた維持療法は、初回治療が奏功しなかった患者には無効であることが新しい研究で示された。このほか肝疾患の期間が4年を超える患者では、予想外の健康状態の低下がみられることも判明した。
参考記事:原文

非常に残念な研究結果であるが、進撃に受け止めなければならない研究結果であることも明らかである。インターフェロンは決して楽な治療ではない。多くの副作用に悩まされながらも、治癒することを期待して頑張っている患者がいる。その期待を裏切るような無効な治療を続けることは決してならないのである。知り合いにC型肝炎患者を持つ私にとっては、非常に辛いが、同時に注意すべき点も見えたので良かったと思うべきであろう。

中国政府、偽薬品販売サイトのリストを公表 
2008年12月11日 13時14分-ロイター

[要訳&コメント]
高血圧や糖尿病、腫瘍などの薬を販売している74のサイトが、虚偽の説明を行っているとして政府のブラックリストに掲載された。今回ブラックリストに載ったWebサイトの多くは、禁止令にもかかわらず、いまだにアクセスできる状態にあり、薬の販売も続けられている。

中国らしい対応といえば、それまでである。中国のインターネット警察は、アクセスを遮断するなり閉鎖するなりできる広範な権力を有しているのにも関わらずその対応をしていないのは、やはり「他国に対する見せかけ」の部分が大きいためであろうか。なんとも腑に落ちない内容である。

一般用医薬品のネット通販継続求め要望書-ヤフーなど
2008/12/11 21:38   キャリアブレイン

[要訳&コメント]
ヤフーや楽天など6つの企業・団体は12月11日、舛添要一厚生労働相に対し、現行の一般用医薬品(OTC)の通信販売を継続するよう求める要望書と賛同者約10万人分の署名などを提出した。
要望書は、通販で医薬品を購入することが不可欠な消費者にとって、対面販売の義務付けは健康維持の必要性の観点から重大な問題があると指摘。現在行われているOTCの通販を継続するよう要望している。
参考記事:一般薬の通信販売、利便性強調し“継続”求める 医薬品ネット販売規制に反対する楽天のネット署名が10万人突破

ヤフーがネット上で署名を募っているいる記事に関しては、Saya's 薬学ニュース vol.14で紹介したことがあるが、この署名フォームにおいては、薬事法改正の意図など、安全性を考慮した上で行われていることであるという記載は全くない。”国が国民の利便性を奪おうとしている!みんなで食い止めよう”とも受け取れる。政治不信があるなかで、これでは法改正の意図を理解していない人が、簡単に署名してしまう事もあるのではないだろうか。
この点ではこの署名の内容に関しては疑問が残るが、「副作用は販売方法の差ではなく、情報提供の差にある」という意見には納得である。今の状態で、果たしてインターネットで説明する以上に、薬剤師が説明をすることで危険を回避できる、と自信を持って言える薬剤師はどのくらいいるだろう。
あなたはインターネットで記載する情報以上に、患者の健康を守れるような説明ができると胸を張って言えますか?

おまけ...介護


「素晴らしい機会に感謝」=憩の園=在宅介護のノウハウ学ぶ=17回で修了者7百人に
2008年12月2日-ニッケイ新聞 - Brazil

[要訳&コメント]
ブラジルで、社会福祉法人救済会が実施する「老人のための在宅介護講習会~Formacao de Cuidador de Idosos~」の修了式が行われた。現時点で、約七百人が講習を終えたことになるという。この講習会は、毎回栄養士や理学療法士、作業療法士、医師、看護士、心理学者、社会福祉士、言語聴覚士などの専門家を呼び、食事や老人病、薬物、高齢者の心理についてなど幅広いテーマに分けて介護のノウハウを伝授するものだが、無料で行われていたものだという。

ブラジルでも高齢化社会は進んでいるようで、このような取組が市民のために無料で行われているということに驚いたので紹介した。介護の面では、診療報酬などの面で厳しい部分もあり、なかなか需要に応えられていないのが現状である。しかし、このように介護で人の役に立ちたいと思っている人は多く、もちろん日本にもたくさんいることは明らかである。早急に優遇措置がとられ、高齢社会の日本を支える人たちの活躍できる場が与えられれば、と願っている。

2008/12/20

Saya's 薬学ニュース vol.34-薬学生卒後の就職先No.1は?/花粉症に塗る薬/EDと生活習慣病の関係

<Today's news>
1. 「薬局」3割超す‐卒業生は1万人を突破
2. 花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売
3. 男性の7割、「EDが命に関わる疾患の前兆と知っていたら、もっと早く受診した」

「薬局」3割超す‐卒業生は1万人を突破
2008年12月9日-薬事日報

[要訳&コメント]
全国薬系大学・学部卒業生の就職先は1999年以来、薬局(勤務・開設等)がトップとなっているが、2008年3月卒業生では30・7%と、進路としても「進学」を抑えトップとなった。 卒業生の主な進路は、[1]薬局(勤務、開設等)30・7%(前年28・1%)[2]進学28・9%(31・3%)[3]病院診療所薬局14・8%(15・0%)[4]企業8・6%(7・1%)[5]一般販売業4・7%(5・1%)[6]病院診療所研究生1・8%(2・3%)[7]衛生行政1・5%(1・1%)[8]卸売販売業0・9%(0・6%)[9]大学0・3%(0・6%)

去年や一昨年は、六年制が出てくるときに備えて、同じ量修業する、という意味では進学が多くみられた気がしたが、ここへきて薬局が巻き返すとは…六年制の学生が出てくる前に経験を積んで勝負するといった感じだろうか。六年制の導入で空く2年間のブランクでいかに従業員を獲得するか、で頭を抱えている薬局業には喜ばしい傾向なのではないだろうか。

花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売
2008年12月9日-ValuePress! (プレスリリース)

[要訳&コメント]
花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売開始 -鼻の周りに塗るだけ。静電気の層を生じさせ、反発・吸着で鼻への流入を防ぐ新発想。Amazon.comでも販売されているようです。

花粉症で悩む人にはうれしいお知らせですが、今までの塗るタイプと本当に効果に違いがあるのだろうか・・・・塗るタイプ使ってみたことはあるけれど、鼻が詰まってる感があって使用感はそこまで…
どうにかしてもらいたい花粉症…Amazon.comで売ってるとの事ですが、ネット販売の規制がかかりそうなこの時期、これはいったいどの分類に含まれるのかな?第三類な気がするけれど。

男性の7割、「EDが命に関わる疾患の前兆と知っていたら、もっと早く受診した」
2008年12月9日-バイエル薬品株式会社

[要訳&コメント]
ED(勃起不全)治療を希望する男性、または治療中の男性の実生活をより正しく把握するために調査が行われ、EDは糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満など他の疾患を合併している 事も考慮に入れる必要があることを示した。現在、世界で1億5000万人以上の男性がEDに悩まされているという。
基礎疾患を治療することで、EDの治療効果も高めていく上で、重要な発表である。

EDの話を女性の私がするのは少し難しいことだが、あえて今回紹介したのは、EDは本人だけでなくパートナーの女性としても無視できない話あるということ。パートナーが抱える不安を共有したいと思っている女性は意外に多く、記事になっているのを見たことがある。基礎疾患と因果関係があるとするならば、生活習慣病が増え続ければこの問題も大きくなる一方である。性生活を含めて生活を豊かにするには、健康が一番ということである。