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2011/09/13

vol.120

<Today's news>
1. 福祉分野は「経済成長につながる」- 小宮山厚労相
2. 次期改定で「薬剤師の病棟配置」の評価を- 日病薬が要望書
3. “介護職員の医行為”検討した日医・三上氏- 「たん吸引、医行為から外して実施すべき」
4. 高血圧診断の指標にすべきは24時間自由行動下血圧
5. 医薬品ネット販売で改正省令を施行- 第2類移行後も継続使用者にはネット販売可
6. 医療・福祉業界の7月分給与は32万7426円 厚労省・毎月勤労統計調査
おまけ.  人材不足に資金難、入院再開なお見通せず- 震災半年・福島(1)
おまけ. 仮設住宅での「健康カフェ」~お茶っこ健康相談~

福祉分野は「経済成長につながる」- 小宮山厚労相
 2011年09月12日 19:01 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
小宮山洋子厚生労働相は、福祉分野について「介護の処遇を含め、これからしっかり処遇すれば、そこで雇用が生まれて(経済)成長につながる」との考えを示した。「削れるところは効率化するとか、(国民に)ご負担していただくところは負担していただくとか、痛みの伴うこともしっかり説明して実行していかないと、どんどん膨れる一方だと思う」と指摘した。
*comment*
この処遇をどのようにするかが今後の課題なのでは?


次期改定で「薬剤師の病棟配置」の評価を- 日病薬が要望書
 2011年09月09日 14:41 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
「薬剤師の病棟配置に関する評価」をめぐっては、「現状では病棟で勤務する薬剤師が少なく、評価が難しい」ことを理由に見送られた。日病薬は、薬剤師の病棟配置の実態などについて調査した結果、薬剤師の病院配置(病床当たり人数)が多いほど病棟業務時間が長くなり、これが増えるほど、診療報酬上では評価されていない病棟業務(薬剤管理指導業務以外の薬剤業務)にも積極的に取り組む施設割合が増加することが明らかになったと指摘。その上で、次期改定で「薬剤師の病棟勤務により、医療の安全と質のさらなる向上に努める医療機関の体制を『入院基本料の加算』として評価するよう強く要望する」とした。
また、「後発医薬品使用体制加算の算定要件の緩和」にいて、「医薬品の採用品目数の多い施設で、後発品の使用を推進するためのインセンティブになっていない傾向にある」と指摘。算定要件を「採用品目の割合」から「使用数量の割合(すべての医薬品の使用数量に占める後発品の使用数量の割合)」に変更するよう要望した。

*comment*
病棟活動が患者にとってのメリットになり、金銭的な利益をうむようになれば、病院としても薬剤師の価値を評価するようになる。ただし、利益を生むようになるまでには、誰かの無償の努力が強いられる。今はその時期なのかもしれない。誰かの努力が無駄にならないよう、連盟などはうったえ続けてほしい。


“介護職員の医行為”検討した日医・三上氏- 「たん吸引、医行為から外して実施すべき」
2011年09月10日 10:00 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
6月に成立した「改正社会福祉士及び介護福祉士法」により、来年度から、一定の研修を受けた介護福祉士やホームヘルパーなどの介護職員にたん吸引などの医行為を認める新たな制度が始まる。
現在医行為とされているもので、リスクの少ない医行為について介護職員に認めるならば、まずは医行為から外すべきです。医行為を行う場合、介護職員には50時間の講義を含む基本研修と、実地研修が義務付けられます。しかし、リスクの高い鼻腔内や気管カニューレ内部のたん吸引に関しては、その程度の研修で認めるべきではありません。
医行為をばらばらにして、1つずつ片付けていくような考え方は全くおかしいです。本来は医学を体系的に学び、全身のことを理解してさまざまな判断を下すための知識が必要です。そうすることで高齢者の安全が守られるのです。
今回できる制度の下で事故が起これば、制度を修正することが必要だと考えています。


高血圧診断の指標にすべきは24時間自由行動下血圧
2011. 9. 12 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
高血圧の診断は長らく、複数回測定した外来血圧値を指標に行われてきた。だが、家庭で測定された血圧や、24時間自由行動下血圧測定(Ambulatory blood-pressure monitoring;ABPM)の値の方が、心血管リスクとの相関が強いことが示されている。
外来で1回測定した血圧が高かった広範な年齢の男女の高血圧診断において、ABPMは、誤診を減らし、QALYsを延長し、生涯コストを抑えることが明らかになった。

*comment*
A&D Medicalによると、睡眠時に血圧が下降しない場合や起床後急激に血圧が上昇するケースなど、様々な疾患との相関性が高いという。睡眠中などは自分で測ることはできないため、こういった理由からも、家庭で測定した結果よりも24時間自由行動下血圧測定のほうが有効であるといえるのであろう。診療報酬点数の適用(※1)もあるため、これらを利用して始めるきっかけにはなるかもしれない。
ただし、24時間血圧計を付けていなければならないというのは患者にとっても負担が大きいという欠点もある。

※1【D225-3 24時間自由行動下血圧測定】
24時間自由行動下血圧測定は、日本循環器学会、日本心臓病学会及び日本高血圧学会の承認を得た「24時間血圧計の使用(ABPM)基準」に関するガイドライン」に沿って行われた場合に、1月に1回に限り算定する。 厚生労働省 2008年3月5日発表
参考:A&D Medical HP:http://www.aandd.co.jp/adhome/products/me/ambulatory/index.html
 
 
医薬品ネット販売で改正省令を施行- 第2類移行後も継続使用者にはネット販売可
2011年09月09日 18:47 キャリアブレイン

[要訳]
09年6月に施行された「薬事法施行規則等の一部を改正する省令」では、副作用のリスクが最も低い第3類を除き、一般用医薬品のネット販売などを禁止。一般用医薬品のリスク区分の見直しで、第3類から第2類に移行する「リスク区分変更医薬品」について、2013年5月31日までに限り、継続使用者へのインターネット販売などを認める改正省令を公布、即日施行された。

医療・福祉業界の7月分給与は32万7426円 厚労省・毎月勤労統計調査
2011/09/12(月) ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
7月分の毎月勤労統計調査の結果速報によると、医療・福祉業界の1人当たり現金給与総額は前年同月比1.9%減の32万7426円だった。全産業平均は0.1%減の36万7738円。医療・福祉業界の現金給与総額の内訳は、所定内給与が23万5497円(同0.3%増)、所定外給与が1万3751円(同2.4%減)で、特別に支払われた給与が7万8178円(同8.3%減)。

人材不足に資金難、入院再開なお見通せず- 震災半年・福島(1)
2011年09月11日 09:00 キャリアブレイン ※会員登録が必要です

[要訳]
常勤医の数は、従来の10人から3人にまで減った。 「常勤医3人では宿直に対応できない。入院診療の再開は無理だ」とのこと。本来なら新卒看護師を4月に迎え、診療報酬がより高くなる「10対1」の看護配置を敷くはずだったが、それも不可能に。渡辺病院では、月に2億円あった売り上げが事故後は2000万円程度に落ち込んだ。10月からは、スタッフの給与3割カットに切り込むほかない。

*comment*
福島の医療従事者人材不足に資金難はしばらく続きそうであり、回復の見込みも見えない問題となりそうである。


仮設住宅での「健康カフェ」~お茶っこ健康相談~
2011. 9. 13 日経MD ※会員登録が必要です
[要訳]
健康相談が主な目的ではありますが、仮設住宅の中に引きこもりがちな人たちも引っ張り出す仕掛けとして「お茶っこ」、つまりお茶やハーブティーなどが無料で飲めるイベントにしよう、ということになりました。「お茶っこ」というのは、近所の方々と漬け物や煎餅でお茶を飲みながらおしゃべりを楽しむという東北地方の文化だそうです。
慢性疾患を抱える高齢者の方には、血圧を測りながら、どのようなことに不安を感じているかといったお話を伺いました。ほとんどの方は通院されていてお薬も内服されていましたが、やはり通院は不便であること、以前のように近くに医療機関がないことの不安などを語られました。医師、看護師、薬剤師、臨床心理士などの6人が参加しました。さらに法律相談もできるよう司法書士さんもお呼びしました。

*comment*
ボランティア活動の一つを紹介しました。このような一つ一つの活動が、東北の皆さんの心を少しずつ癒しているのかもしれませんね。

2011/08/30

vol.107

<Today's news>
1. 初の経口多発性硬化症治療薬の承認を了承- 薬食審・医薬品第一部会
2. 専門医から見たアルツハイマー新薬
3. 【10年度概算医療費】36.6兆円と過去最高‐薬価引下げで調剤の伸び鈍化
4. 禁煙したい市民を支援 岐阜市、補助剤無料配布
5. 深酒以上にアルコールの年間摂取量と頻度が高血圧と強く関係
おまけ.  接待の自主規制強化 医師の51%が一定の理解示す 本誌調査

2011年08月26日 21:01 キャリアブレイン
[要訳]
イムセラ/ジレニアは「多発性硬化症の再発予防および身体的障害の進行抑制」の適応で、新規作用機序(スフィンゴシン1-リン酸受容体調節薬)を持つ。多発性硬化症の国内患者数は約1万人で、希少疾病用医薬品に指定されている。
関連記事: 【医薬品第一部会】新たなMS治療薬が登場‐2品目の適応拡大も了承 (2011年8月29日 (月) 薬事日報)


2011年08月27日 10:00 キャリアブレイン
[要訳]
今年に入り、アルツハイマー型認知症治療に用いる新薬が相次いで発売された。ようやく国内でも海外で標準治療薬と呼ばれている4製剤が使用できる環境が整った。
国内のアルツハイマー型認知症治療薬4製剤は、「コリンエステラーゼ阻害薬」と「NMDA受容体拮抗薬」の2種類に分けられます。
同じコリンエステラーゼ阻害薬でも、新たに登場したガランタミン、リバスチグミンは、それぞれドネペジルとは異なる特長を持っています。またリバスチグミンは、唯一パッチ剤であることも大きな特長です。メマンチン(製品名=メマリー)は「NMDA受容体拮抗薬」です。
海外ではいずれの薬から治療を開始してもよく、効果がなければ切り替え、またはメマンチンと併用するといった治療薬のアルゴリズムがあります。

*comment*
ドネペジル(アリセプト)による単剤体制が続いたことで、アリセプトが国内売上トップになった大きな要因かもしれない。ただ、気になった部分は、「効かない患者さんにもドネペジルを使い続けるしか手段がありませんでした。」という部分。日本の医療をそのまま語った言葉のように感じる。効かない薬でも、それしかなければ使い続けるしかない・・・それが今の日本の医療費に反映しているのではないだろうか?このような現象ではカナダではありえない。随時効果の診断が下され、有効性が見られなかったり、症状が重度になった場合は十分な有効性が示されていないため服用の継続はできないようになっている。
上記のような内容が「悪」とみなされる日が来なければ、日本の医療費に明るい未来は来ないだろう。

2011年8月29日 (月) 薬事日報
[要訳]
調剤は6兆0822億円で、薬価引き下げを反映して伸び率は3・6%と前年度を4・3ポイント下回り、処方箋1枚当たり調剤医療費は4年ぶりに落ち込んだ。処方箋枚数が7・6億枚で4・3%増加したものの、1枚当たり医療費が7985円に0・6%低下した。電算処理分ベースで処方箋1枚当たり医療費の内訳を見ると、技術料が4・7%増の2104円、薬剤料が2・4%減の5867円、特定保険医療材料料が1・3%増の13円で、薬剤費比率が73・5%へ前年度から1・3ポイント縮小した。
医療費の増加は8年連続。
関連記事:概算医療費36・6兆円 10年度、8年連続最高(2011年8月29日 提供:共同通信社 m3.com)  


2011年8月29日 提供:共同通信社 m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
岐阜市は9月から、市薬剤師会と共同で、希望する市民に禁煙補助剤のパッチを無料で配布し、薬局の指導を受けながら禁煙に取り組んでもらう事業を始める。
禁煙に挑戦したい20歳以上の市民100人を募集。参加者は提携する市内の薬局で2週間分の補助剤をもらい、指導を受ける。3週目以降は自分で補助剤を購入する必要があるが、指導は引き続き無料。3カ月で禁煙達成を目指す。

*comment*
市での禁煙対策として、公共施設の禁煙化などが多く見受けられたが、直接治療に対して介入するケースは初めて見た。確かに禁煙補助剤は金額も高く、ちょっと初めて見るということが出来ない。ただし、この禁煙補助剤は身体的な症状は軽くするものの、手がさみしいからたばこがほしい、暇になるとたばこを吸いたくなるという精神的な部分は補助できないため、軽い気持ちで初めても続かないことが多い。薬剤師によるしっかりとした説明と指導が重要になるだろう。この取り組みの結果が気になる。


2011. 8. 29 日経MD ※日経メディカル閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
アルコール摂取量と飲酒の頻度は、ともに男性において血圧と強い関係が認められた。「深酒そのものの血圧への影響は中程度であり、アルコール摂取量の血圧に及ぼす影響を変化させるほどのものではなかった」とした。その上で、「高血圧はアルコールの年間摂取量や摂取頻度に深く関係しており、特に男性において強い関連性が認められた」と強調した。
なお、女性における年間アルコール摂取量と飲酒頻度の血圧への影響は、男性に比べて明確ではなかった。

*comment*
日本では塩を使う料理が多く、ただでさえ高血圧になりやすい人種である。これに加えてアルコールを常時摂取する人は特に気を付けたほうがいいとのこと。精神を落ち着かせ、ストレス解消の助けになるとしても限度をわきまえて。


2011/08/29 05:02 ミクスOnline 

[要訳]
製薬業界が2012年4月から「接待」に関する自主規制を強化するが、接待を受ける側の医師はどのように受け止めているのだろうか。
数値データだけ見ると、一定の理解を示した医師が約51%、不満を持っている医師が約25%となるが、医師の自由コメントを読むと違った側面が見えてくる。それは不満を示した医師のコメントの中に、「MRとの接点が少なくなりそう」「他の医師との接点が少なくなりそう」という内容が少なくないこと。企業のカネで飲食ができなくなることへの不満を示しているのではなく、ゆっくりと有益な情報交換ができる場がなくなることへの不満を示していると読み取れる。

*comment*
驚いたのは最後の部分。MRとして働いたことがないので実態は分からないが。。。

2009/05/13

Saya's 薬学ニュース vol.95-胃の「キリキリ」痛みを緩和します!/インフル専門家会議「大流行前ワクチン」を了承/療抵抗性統合失調症治療薬「クロザリル」の製造販売承認を取得/メタボより高血圧対策が重要/米カリフォルニア州で子ども2人が豚インフルに感染 人から感染か

<Today's news>
1. 胃の「キリキリ」痛みを緩和します!
2. インフル専門家会議「大流行前ワクチン」を了承
3. ノバルティス、治療抵抗性統合失調症治療薬「クロザリル」の製造販売承認を取得
4. メタボより高血圧対策が重要

おまけ. 米カリフォルニア州で子ども2人が豚インフルに感染 人から感染か

胃の「キリキリ」痛みを緩和します!
2009/4/22

[要約&コメント]
大正製薬は2009年4月21日、一般用鎮痛胃腸薬「ストパン」を発売した。「医療用医薬品」で使われている成分「チキジウム臭化物*」のスイッチOTCである。用法・用量は1回1カプセル、1日3回まで。
1カプセル中チキジウム臭化物…5mg
参考HP:ストパン公式HP(大正製薬)
参考記事:チキジウムのOTC薬、スイッチ化承認から3年経て発売 (5/7日経DI)
*チキジウム臭化物
商品名:チアトン
効能効果:副交感神経を抑制して,消化管などの筋肉(平滑筋)のけいれんを抑制する
副作用:排尿障害,視力の調節障害,動悸,肝機能障害等

HPを参照すると、15歳以上の服用に限定されている。また、1カプエセル中に5mg含有しているため、医療用医薬品のチアトンと比較すると半量であることがわかる。尚、チアトンの添付文書では1回5~10mgを1日3回経口投与する.との記載があるため、これらの違いも把握しておく必要がありそうだ。

インフル専門家会議「大流行前ワクチン」を了承
2009/04/22(水)-ケアネット.com 提供:読売新聞 ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
厚生労働省の新型インフルエンザ専門家会議は20日、大流行が起きる前に接種する「プレパンデミック(大流行前)ワクチン」の効果と安全性について、「大きな問題はない」として了承した。高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)から製造されたワクチンであるが、一部の試験者から副作用が出たため、どの程度をワクチンの対象にするか検討中である。

今話題の豚インフルエンザ。日本から私の無事を確かめるメールが相次いでいるが、正直日本と現地(カナダ・アメリカ)での温度差を感じる。問題が起きている現地では楽観的な人が多く、マスクをつける傾向もなく、マスクの仕入れも未だに整っていない状態である。薬局に1名だけマスクを購入しにきた客がいたが、その人は医療機関で働いており、エイズ患者の対応をしているため、とのこと。現地の人間の楽観さには呆れてしまうくらいであるが、被害者が一名も出ていない中で大騒ぎをしていた日本も少し問題であるように感じた。とうとう感染者が日本国内に入ったことから騒ぎは広がったことと思うが。現地の人間にも、自己予防として、手洗いうがいは徹底して行ってもらいたいものである。

ノバルティス、治療抵抗性統合失調症治療薬「クロザリル」の製造販売承認を取得
~治療抵抗性統合失調症治療薬「クロザリル(R)錠25mg/100mg」の製造販売承認を取得~
2009/04/22-NIKKEI NET プレリリース

[要約]
「クロザリル」は、日本で初めて「治療抵抗性統合失調症」の適応症を認められた抗精神病薬です。すでに世界97カ国で承認されており、日本でも統合失調症で入院中の9%の患者さんが、本剤の適応となると見込まれている。他国で抗精神病薬として販売後死亡を含む無顆粒球症の発現が報告されたため、販売を中止する国もあったが、治療抵抗性の統合失調症に対しては効果があることが認められ、血液検査を義務付けた上で販売が承認されている。また、適正なモニタリンを可能とするため、登録を受けている医療機関でのみ処方及び調剤が行われている。
参考:ノバルティス ファーマ株式会社HP(ノバルティス ファーマ株式会社)

メタボより高血圧対策が重要
2009年4月23日-読売新聞

[要約&コメント]
脳卒中や心筋梗塞(こうそく)など循環器疾患の予防には、肥満に重点を置いたメタボリックシンドローム対策よりも高血圧対策が重要であることがわかった。
もし全員の血圧を正常にした場合、男性で48%、女性で45%の心筋梗塞や脳梗塞を減らせると推計された。一方、メタボを解消しても男性で12%、女性で8%の改善効果しかないと考えられるという。

メタボリックシンドロームという言葉が数年前から流行りだし、肥満が万病のもとであるというのが一般的な認識であろう。それよりも血圧のコントロールがより重要であるというのは、興味深い話であったので掲載した。

おまけ...豚インフルエンザ

米カリフォルニア州で子ども2人が豚インフルに感染 人から感染か
2009年4月23日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
カリフォルニア州でインフルエンザの定期健診を受けた2人の子どもが豚インフルエンザに感染していたことが判明した。2人はメキシコと国境を接するカリフォルニア州南部のサンディエゴ郡とインペリア郡に在住する10歳の男児と9歳の女児(二人は回復済み。一人は一時40℃近くの熱を出したという。)。2人とも豚と接触したことはなく、これまでのところ感染源は特定できておらず、人から感染した可能性が強くなっている。

カナダのアルバータ州でも、初めて一人豚インフルエンザにより死亡者が出たと報じられたが、新聞を読んでみると、実はその前から喘息の治療で入退院をしており、死亡した時に病院へ行ったのもそのぜんそく症状のためだったという。死亡後検査をしてみると豚インフルエンザの型が検出されたということで、実際の死因が豚インフルエンザによるものなのか、喘息によるものなのかははっきりしないとのこと。For your information...

2009/04/17

Saya's 薬学ニュース vol.87-消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会/【規制改革会議】ネット販売容認を提案 /カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請/ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に/経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性

<Today's news>
1. 消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会
2. 【規制改革会議】ネット販売容認を提案
3. カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請
4. ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に

おまけ. 経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性

消費者が求める販売方法は?―医薬品販売検討会
2009/04/03 12:00-キャリアブレイン

[要約&コメント]
医薬品のインターネット販売の規制賛成派と反対派の議論が平行線をたどり、「第1回から何も進んでいない」「検討会の閉会を提議する」などの声が上がる中、規制反対派が主張する消費者からのヒアリングを行うことがついに了承された。
厚生労働省は昨年9月17日から10月16日にかけて、「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントを募集した。その結果、2353件が寄せられた内、全体の97%に当たる2303件が規制に反対する意見だったという。楽天が行った規制に反対する署名も107万件に達したことを明らかにしている。

消費者からのヒアリングが了承され、一歩前進といったところだろうか。楽天が主張している107万件に及ぶ反対署名も、実際のところ署名をした人達が法改正の意図を理解した上で行っているとは思いがたい。反対署名を集めている時の文章を拝見したが、法改正の意図などの詳細記載はなく、「ネット通販が規制されれば消費者の利便性は奪われる!といった、消費者を脅迫するかのような説明文のようにさえ感じた。これでは反対署名としての効力があるといえるだろうか。
ヒアリングを行う対象となる消費者の選出がキーとなるかもしれない。

【規制改革会議】ネット販売容認を提案
2009年04月06日-薬事日報

[要約&コメント]
インターネットを含む通信販売による一般薬の販売を第3類薬に限定した改正薬事法の施行日が6月1日に迫る中、政府の規制改革会議は、施行期日までに「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」での結論が得られなかった場合、「現在認められている販売対象範囲を継続して容認する」ことを提案した。

消費者からのヒアリングを行うことが決定した今、規制改革会議からの意見も含め、6月1日までにどのように展開していくかが見守っていきたい。

カンデサルタンとアムロジピンの配合剤が製造承認申請
2009. 4. 1-日経DI

[要約]
武田薬品工業は3月30日、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(ARB)のカンデサルタンシレキセチル(商品名:ブロプレス)と、カルシウム拮抗剤のアムロジピンベシル酸塩(アムロジン、ノルバスクほか)の配合剤について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。ARBとカルシウム拮抗剤の配合剤が承認申請されるのは、2008年12月の第一三共による申請に続き2剤目。
併用する2剤を別々に処方するよりも配合剤を1剤処方する方が、剤数を増やさず、飲み忘れを防げるというメリットがある。

ピオグリタゾンとインスリン製剤が併用可能に
2009. 3. 31-日経DI

[要約]
2型糖尿病治療薬のピオグリタゾン塩酸塩(商品名:アクトス)とインスリン製剤との併用療法に関する効能追加が承認された。インスリン製剤との併用投与においては、低血糖症状や浮腫が多く発現することが報告されている。
〈追加された用法・用量〉
成人の2型糖尿病患者で、食事療法、運動療法に加えてインスリン製剤を使用している場合に、ピオグリタゾン15mgを1日1回朝食前または朝食後に経口投与する。ただし、30mgを上限とする。

おまけ...

経口接種できるヨーグルトワクチンに可能性
2009年3月25日/HealthDay News

[要約&コメント]
プロバイオティクス(ヨーグルトやチーズなどの乳製品含まれる体内で有益な働きをする細菌の活用)を利用した新しい経口ワクチンが開発された。いずれは注射の代わりにヨーグルトドリンクを飲むことにより、ワクチンを接種できるようになる可能性もあるという。
この接種法の利点は、注射針による痛みを避けられることはもちろんのこと、ワクチンを直接腸に届けることにより小腸に存在する主要な免疫細胞の力を最大限に活用できることにあるという。
参考:原文

すでに炭疽菌による研究で有効性が確認されていることから、他の感染症における効果も期待されている。注射ではなくドリンク剤での服用が可能になれば、患者の負担も減り、コスト面でも削減が可能となるので期待ができるのではないだろうか。

2009/04/14

Saya's 薬学ニュース vol.85-第一三共の高血圧治療薬、インドで販売/タケプロンの効能追加を申請/米国の河川魚は薬剤に汚染されている/途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大/申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来/診療報酬請求の電子化を先送り

<Today's news>
1. ランバクシー、第一三共の高血圧治療薬、インドで販売
2. タケプロン「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制」の効能追加を申請
3. 米国の河川魚は薬剤に汚染されている
4. 途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大 毎年49万人が感染

5. 申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来
おまけ. 診療報酬請求の電子化を先送り 政府、開業医に配慮

大変ご無沙汰しております。
カナダ国内での移動や日本への一時帰国などで長らくアップデートできずにおりました。
その間に、様々な方より貴重なコメントを頂き、まことにうれしく思います。
私の疑問に答えていただいた方、ありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。他の読者の方とも、是非ディスカッションなどで知識共有等おこなってまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

ランバクシー、第一三共の高血圧治療薬、インドで販売
03/31/2009-インド新聞

[要約&コメント]
第一三共の連結子会社であるランバクシー・ラボラトリーズは具体的な事業連携活動の一環として、2009年4月から第一三共の主力製品である高血圧症治療薬オルメサルタン・メドキソミル(日本での製品名:オルメテック)をOlvanceの製品名で、インド国内で販売することとなった。

同じアジア諸国の一員であるインド。今まではあまりインドの薬学に関して興味を持ってこなかった。第一三共はインドの製薬会社と「複眼経営」の実現を目指しているとのことであるが、インドの薬業事情はいったいどうなんだろうか。人口が多い分、価値が認められれば大きな売り上げが見込まれるとの期待もできるであろう。
インドの薬業事情が気になる方はこちら→薬事日報 インド薬業事情
薬事日報で連載が掲載されていました。

内容を見てみると、発展途上とはいっても日本や欧米に似ているシステムを用いていることがわかる。ただ、公的支出が日本に比べると低く、貧富の差が激しいインドでは低所得者には厳しい条件となっているのがわかる。
また、日本の薬科大学数は非常に多いと思っていたが、インドでも150校近くあるという。日本よりも8.7倍の国土、10倍の人口を持つ点からすれば、理解できなくもないが・・・人口の多さといえば、病床数の少なさに驚かされる。(0.7床/千人)これでは病気もしてはいられない。

タケプロンの「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症抑制」の効能追加を申請

2009/04/02-ケアネット ※ケアネット閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢化が進む日本では、脳梗塞や心筋梗塞の再発予防のために低用量アスピリンを服用する患者が増加しているが、国内において、低用量アスピリン投与時における潰瘍の発症抑制の効能・効果が認められた消化性潰瘍治療剤はないという。

胃・十二指腸潰瘍の中でNSAID潰瘍の割合は高く、アスピリンの服用は高用量でも低用量でも消化管出血のリスクとなることが論文等でも明らかとなっている。アスピリン服用者対非服用者とでは、10倍近く発生率に差があることからも、何らかの対応が必要となる。特に高齢者の場合はその発生率も上昇するため、脳梗塞等で服用率も増加するのであれば尚更である。適応・非適応に関わらず、高齢者に対しては注意が必要である。現在では潰瘍治療中はアスピリンは禁忌となるため、低用量アスピリン+PPIの処方では保険が適応にならないのが現状であるため、タケプロン*が適応となれば保険適応の中で予防が可能になるのである。

文献:溝上裕士,わが国における低用量アスピリンによる胃粘膜障害 血栓止血誌18巻第4号:309-316,2007

*タケプロン
一般名:ランソプラゾール
現在適応:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
副作用:肝機能値異常、頭痛、めまい、軟便、下痢

米国の河川魚は薬剤に汚染されている

2009年3月26日/HealthDay News

[要約&コメント]
米国(シカゴ、ダラス、フィラデルフィア、フェニックス、オーランド周辺の水路)の河川に生息する魚が微量の薬剤および化学物質に汚染されていることが明らかにされた。魚の組織および肝臓に、一般的な抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミンをはじめとする7種類の薬剤が認められたという。ジフェンヒドラミン以外には、コレステロール低下薬gemfibrozil(Lopid)、高血圧治療<カルシウム拮抗薬>のジルチアゼム(商品名:ヘルベッサー)、てんかんおよび双極性障害の治療薬のカルバマゼピン(商品名テグレトール)、抗うつ薬fuloxetine(Prozac)、抗うつ薬セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト)、石鹸(せっけん)をはじめとする衛生製品の香料としてよく用いられるガラクソライドおよびトナライドが検出されたとのこと。これまでに野生の魚から検出されたことはなかったものもあるという。

カナダでは、医薬品は一般ゴミとして廃棄してはならず、必ず薬局や医療機関に持っていくこととなっている。アメリカではどうなのだろうか?対する日本では回収しておらず、一般用ゴミとして廃棄するよう伝えているが、果たして日本の下水処理システムは欧米に比べていかがなものなのだろうか?
抗うつ薬などが魚の生態に影響を与える可能性がある、と示唆されている中では、アメリカでもカナダのように医薬品の回収を徹底させたり、すでに法で定められておりそれが実行されていないようならば、啓蒙活動も必要になるのではないだろうか。

途上国中心に多剤耐性結核菌患者が急拡大 毎年49万人が感染
2009年4月2日-m3.com 提供:共同通信社  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約]
世界保健機関(WHO)当局者は1日、多剤耐性結核菌(MDR-TB)の国際会議で、世界で毎年900万人が新たに結核に感染し、そのうちの約49万人は2種の薬が効かなくなる多剤耐性結核菌であることを明らかにした。インフラの整備が遅れている途上国を中心に急拡大している。

申し込み多く受け付け中止 国内初のがんワクチン外来
2009年4月2日-m3.com 提供:共同通信社  ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
毎日新聞記事へのリンクはここをクリック

[要約]
国内初のテーラーメードがんワクチン外来*の申し込みが始まったが、案内開始直後からホームページ(HP)や電話での問い合わせが殺到(計約1600件)。約90分後、申し込み案内のHPを閉鎖、電話での自動応答も中断した。
*ワクチン外来
免疫特性に合わせてがんワクチンを投与する。自由診療扱いで治療費は高額だが、抗がん剤や放射線治療などに比べて体の負担が軽いという。臨床試験に当たり、治療は主治医の承諾や大学側の審査を経る必要がある。

おまけ... レセプトオンライン義務化

診療報酬請求の電子化を先送り 政府、開業医に配慮

2009年4月1日 -m3.com  提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
政府は3月31日、医療機関の診療報酬請求を11年4月から全面オンライン化する方針について、「地域医療の崩壊を招かないよう配慮」したうえで事実上11年度からの義務化を先送りすることを決めた。オンライン化は事務経費削減を意図した医療費抑制策の一環で、「改革が後退」との批判を受けるのは必至だ。
オンライン請求は、開業医の場合で3・2%しか普及していない。紙での請求と違い不正を見つけやすいため、政府は06年4月、08年度から段階的に義務化し、11年度から全医療機関に広げる方針を決めていた。

確かに利便性を考えるともちろんオンライン化のほうが有効に思われるが、開業医主に痴呆の医師不足が懸念されている状態で、利便性のためだけに彼らを定年に追いやるにはいかないのではないだろうか。開業医不足がオンライン化に向けて大きな壁となっているのであれば、オンライン化には一定の条件を設け、病床数何個以上の病院はオンライン化を義務化する、などすべてに対し義務化する必要性が本当にあるのか再度考えて頂きたい。

2009/02/04

Saya's 薬学ニュース vol.73-青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効 /OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」/高血圧治療ガイドライン2009/風邪には良質な睡眠が一番の薬/冷え症の診かたと方剤の選び方

<Today's news>
1. 青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効
2. OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」
3. 高血圧治療ガイドライン2009を公表
4. 夜間の良質な睡眠が風邪をおとなしくさせる

おまけ. 冷え症の診かたと方剤の選び方(前編)

青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効
2009. 1. 16-日経DI

[要約&コメント]
不安障害は青少年によく見られる精神疾患だ。(有病率は10~20%)この病気は患者の学校生活や家族関係を難しくする上に、成人後の不安障害や大うつ病のリスクを高める。小児期に有効な治療を行うことが重要と考えられるが、この病気に対する一般の認知度は低く、未治療となる患者も少なくない。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)のセルトラリン*と認知行動療法が、偽薬に比べて有効であることを明らかにした。また、これらを併用すると、治療に反応する患者の割合、症状改善レベルの両方がさらに向上することも分かった。
※原題・概要:「Cognitive Behavioral Therapy, Sertraline, or a Combination in Childhood Anxiety」
小中高生の教師たちは、現在の子どもたちに頭を抱えているということをよく耳にする。時代の変化もあるが、この疾患を抱えている子どもたちもいるのかもしれない。認知度が低いことから教師や親でさえも気づけずに、辛い思いをしている子どもたちもいるのかもしれない。先生たちにも是非このような知識を持ってもらいたい。
*セルトラリン(SSRIs)
商品名:ジェイゾロフト
薬効:うつ病・うつ状態の治療薬
副作用:,吐き気,ねむ気,口の渇き,めまい,頭痛,下痢

OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」
2009年01月19日-薬事日報

[要約&コメント]
「ドラッグストア業態10兆円産業への道」をテーマにした講演において、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の会長は、改正薬事法に伴う登録販売者制度の導入により、OTC医薬品の販売に異業種が参入してくるのは間違いないとの考えを示し、それに対応するために、専門性を打ち出し、長時間営業など地域に密着したドラッグストア作りを行っていくことの重要性を強調した。その一つの策として、ドラッグストアの長時間営業に踏み込むべき、と述べている。さらに、「薬剤師を置いて第1類薬を販売できる店舗を作り」も重要視している。第1類に分類される薬を拡大し、薬剤師による相談のもとで薬を手に入れられるように、薬剤師の職能も拡大していきたいとのことである。

医薬品の購入は、薬剤師をとの相談によって行われる、という認識の拡大は賛成である。薬剤師の意識改革にもつながるし、セルフメディケーション推進にもつながるからである。しかし、いまやコンビニエンスストアが24時間営業をしている時代に、それに対抗するためにドラッグストアも営業時間を延長する、というのは少しナンセンスにも感じた。もちろん、ドラッグストアが生き残っていくためには必要なのだろうが、登録販売者をコンビニやスーパーにも配置して長時間営業をしているのであれば、消費者にとってはそれで充分であるし、わざわざドラッグストアに店を開けて置いてほしいとは思わないのではないだろうか。第一類を販売する薬剤師を配置したドラッグストアの営業時間を拡大するのには、大いに賛成なのだが。それこそ人件費の無駄遣いにつながらないだろうか。

高血圧治療ガイドライン2009を公表 日本高血圧学会 メタボ・CKDなどの合併例に留意した降圧求める
2009年1月19日-m3.com 提供:Japan Medicine(じほう) ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
(5年ぶりの改訂の)ガイドラインでは全編を通じ、“24時間にわたる厳格な降圧”の重要性を強調。メタボリックシンドロームやCKD(慢性腎臓病)など他疾患を合併した症例には、留意して治療に当たることを求めた。夜間や早朝に血圧値が上昇する「仮面高血圧」の早期発見のためにも、家庭血圧値(診察室血圧より5mmHg程度低い)の測定を促している。
降圧目標(診察室血圧)
・若年者・中年者で、130/85mmHg未満
・糖尿病患者、CKD患者、心筋梗塞後患者では130/80mmHg未満
・脳血管障害患者では、140/90mmHg未満
・高齢者は140/90mmHg未満
治療の第一選択薬は、これまでのα遮断薬に代わってCa拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬の5種類となっている。糖尿病/メタボリックシンドローム合併高血圧については、Ca拮抗薬からARB/ACE阻害薬が第1選択薬に推奨されている。
併用療法については、「RA系阻害薬+Ca拮抗薬」「RA系阻害薬+利尿薬」「Ca拮抗薬+利尿薬」「Ca拮抗薬+β遮断薬」を推奨。「利尿薬+β遮断薬」は推奨から外れた。

高血圧の患者は、来局患者の大半を占めるため、医師の治療方針などを含めた意味で把握しておいたほうがよい内容だと思われるので紹介した。特に変更点などは要チェックである。

夜間の良質な睡眠が風邪をおとなしくさせる
2009年1月19日-m3.com 提供:WebMD ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
夜間の睡眠が7時間未満である者は、8時間以上の睡眠をとる者に比べて、風邪原因ウイルスへの曝露後に風邪をひく傾向が3倍高いことが、最新研究で示された。さらに、睡眠は量ではなく質が大切であるという。

風邪に効く薬はない…私もそう信じている。良質な睡眠・食事・適度な運動を行うことだけで、風邪に打ち勝つことはできる、という一部がエビデンスに基づいていることがわかりうれしい記事であった。風邪っぽいなと思ったら、薬にすぐに頼るのではなく栄養をしっかりとって早めに床に入る...まずはその努力をしてみましょう!

おまけ...冷え性と漢方
冷え症の診かたと方剤の選び方(前編)
2009. 1. 16-日経DI

[要約&コメント]
冷え症は西洋医学にはない概念ですが、漢方では立派な疾患として考えられています。冷え症には、以下のようなタイプに分類される。
(1)手足など末梢が冷えるタイプ(年齢に関係なく女性に多い)
(2)胃腸の働きの低下を伴い、全身が冷えるタイプ(やせ型で小食の人に多い)
(3)末梢のうち特に下肢が冷えるタイプ(高齢者に多く、やや男性が多い)
(4)むくみを伴って冷えるタイプ(若い女性に多く、ぽっちゃりした色白の人に多い)
それぞれの分類における症例を紹介し、適当な漢方薬を選択しているので、詳しい内容は記事をみていただきたい。以下の漢方薬が処方されていた。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう:ツムラTJ-38)
・人参湯(にんじんとう、ツムラTJ-32)
・真武湯(しんぶとう、ツムラTJ-30)

海外に住んでいて西洋人との感じることのひとつに、この「温度感覚」がある。周りが皆半そでで過ごしているのに、自分一人長そでだったり羽織るものを着ていることがよくある。自分が冷え症ということで差が大きく開いてしまっているのであろう。寒くないの?と聞いても「どこが?」といった感じの答え。完全に温度感覚機能が異なる人種なのだ、と思うようになった。西洋医学に冷え症が存在しないのもそれで納得である。鈍感というか、うらやましいというか…漢方に興味のある方はぜひ記事を見てください。

2009/01/25

Saya's 薬学ニュース vol.64-タミフル耐性インフルエンザの対策は「リスク分散」が基本/登録販売者試験で替え玉受験判明/ジェネリック薬業界は順調/女性向けの健康機器ブランドを発表

<Today's news>
1. 耐性ウイルスの出現は突然、対策はリスク分散が基本
2. 耐性ウイルスを意識した抗インフルエンザ薬治療を
3. 登録販売者試験で「替え玉受験」判明
4. 急成長のジェネリック薬業界、主要企業44社の売上は前年比14%の3480億円

おまけ. テルモ、女性向けの新しい健康機器ブランド

耐性ウイルスの出現は突然、対策はリスク分散が基本
2008. 3. 13-日経メディカル

[要約&コメント]
これまでタミフル耐性株はあまり伝播しないというのがWHOなどの見方だったが、ノルウェー(66%)やフランス(39%)などでの耐性出現率をみるとこういった認識を変えなければならないことに気付かされる。アマンタジン(シンメトレル)も同様に、耐性ができにくい薬と考えられていたが、事態は急変し高頻度で耐性が見られるようになったとのことだ。タミフル一辺倒という状況を見直すなどの、「リスクの分散化」が重要になるとのこと。

Saya's 薬学ニュース vol.60で耐性の広がりなどに関して記事を記載したが、事態は昔に比べて大きく変化していることを再認識させられる。耐性ができてしまった今、どのように耐性の増加を食い止められるか、など専門家の声が必要である。

耐性ウイルスを意識した抗インフルエンザ薬治療を
2008. 12. 17-日経メディカル

[要約]
耐性ウイルスの出現が騒がれている中で、治療指針では、A型、B型別に、ザナミビル(商品名;リレンザ)、タミフル、アマンタジン(商品名;シンメトレルなど)の3種類の抗インフルエンザ薬をどのように使っていくべきかが示されている。


登録販売者試験で「替え玉受験」判明
2009年01月14日-薬事日報

[要約&コメント]
奈良県では、2008年度第2回「一般用医薬品登録販売者試験」で、大阪府豊中市の配置販売業経営の男性(54歳)が、その息子(20歳)になりすまして受験していたことが判明したと発表した。男性の受験を無効とすると共に、替え玉受験については、有印私文書偽造および同行使の容疑で告発する予定だ。
類似記事:パーマかけ眼鏡外し…でも替え玉受験の父、息子になりきれず (m3.com)

登録販売者試験の替え玉受験。親が子供の資格のために、自分で勝手に行ったことだと語っていたが、果たしてこれが子供のためになる教育なのだろうか、と疑問に感じてしまう記事である。と同時に、もしこの替え玉が発覚せず、実際に免許を交付していたらどうなっていただろうか。全く知識のない登録販売者が薬剤師のいないドラッグストアなどにいる事態が発生することになる。倫理的に考えても誰のためにもならないのが現実である。

急成長のジェネリック薬業界、主要企業44社の売上は前年比14%の3480億円
2009/01/13 17:40-MarkeZine

[要約&コメント]
ここ数年急激に業績を伸ばしているジェネリック薬企業の現状と開発戦略について調査を行った。特に業績が急伸しているのは、病院での採用が増えている売上100億円以上の大手ジェネリック薬企業で、13社合計で5年間で68%という驚異的な伸びを示している。
類似記事:ジェネリック医薬品の売上高は前年より14%増(ケアネット.com)

後発品の使用に控え目になっている薬局に対し、ジェネリック薬企業では業績が伸びているのが明らかになった。国の後押しなどもあり、今後も成長を続けていく事が考えられるが、その分新薬企業の製薬会社がどのような状態なのか比較するものがあれば面白いと感じた。

テルモ、女性向けの新しい健康機器ブランド
2009/01/12-ケアネット.com

[要約&コメント]
テルモ株式会社は、女性向け商品の新ブランド「PREMIAGE」(プレミアージュ)を立ち上げた。「PREMIAGE」は「PREMIUM+AGE」の造語で、「これからの人生をより一層いきいきと」という願いを込めたとのこと。女性ホルモン(エストロゲン)の減少による体の様々な変化に着目し、女性の閉経前後(45~55歳)から急増する高血圧など生活習慣病予防につながる商品を展開していくという。

女性は妊娠や閉経などによりホルモンバランスが変わるために、様々な疾患に対し気をつけなければならない。更年期障害で悩んでいる人、これから妊娠をする人など、何かしらの不安を抱えている人は多いのではないだろうか。そんな女性の不安を少しでも取り除くことのできる製品が開発されるといいのだが。

2008/12/23

Saya's 薬学ニュース vol.37-医療安全情報を何故受け取らない?/薬剤ミス・過誤・事故/高血圧治療の新薬/レセプトオンライン請求の義務化撤廃を求め初の提訴/うつ病の勉強しませんか?

<Today's news>
1. <医療安全情報>事故例集 受け取りは全国の病院の半数以下
2. 禁忌薬投与などで注意喚起‐薬剤関連事故の30件を分析 
3. 高血圧症治療薬「CS-866AZ」の製造承認申請を発表
4. 質問すると医師が不機嫌に

おまけ. オンライン請求の義務化撤回求め初の提訴へ、「うつ病の完全寛解を目指した薬物療法 Part.1」

<医療安全情報>事故例集 受け取りは全国の病院の半数以下
12月10日15時2分- 毎日新聞

[要訳&コメント]
医療事故や医療ミスの実例を紹介して再発防止に役立ててもらおうと、厚生労働省所管の財団法人・日本医療機能評価機構が無料配布している「医療安全情報」を、全国約9000病院の過半数が受け取ってないことが分かった。
同機構に集まる事故報告は年間1500件近くに上り、発生原因や当事者の勤務状態なども分析している。医療安全情報の内容について、病院から不満などは寄せられておらず、関心の低さが受け取らない主な理由とみられる。

医療事故や医療ミスは、過去の事例から反省して改善点を見つけていくことが最も重要なことであり、それを国が引き受けて行っているというのに、生かされていない現状があることを皆さんは知っていたでしょうか。もっと多くの人に知っていただきたいと思い、この記事を紹介しました。

禁忌薬投与などで注意喚起‐薬剤関連事故の30件を分析
2008年12月12日-薬事日報

[要訳&コメント]
日本医療機能評価機構は、7~9月に報告された医療事故情報の状況をまとめた報告書を公表した。個別テーマで、薬剤に関連した医療事故30件の分析を行った結果、注射器の取り違えや、禁忌薬の投与などが発生していることから、注意を喚起した。
薬剤に関連したヒヤリ・ハット事例の分析では、総発生数1560件のうち「薬剤量間違い」が287件と最も多く、次いで「速度間違い」215件、「薬剤間違い」150件が続く。禁忌薬に関した発生状況は総数57件で、内訳は「薬物過敏」が31件と最も多く、「配合」が18件と続く。

「薬剤間違い」よりも、「薬剤量間違い」のほうが2倍ほど多い。薬剤名の混同などもよく調剤ミスとして挙げられる項目だが、これだけでなく、量計算に関しても集中力を切らさずに行うことが重要であることが考えられる。
ここでひとつカナダの状況を挙げておく。カナダでは、計数調剤はテクニシャンがメインに行う事になっているが、日本のようにPTPシートでの提供より、ボトルから処方された数の薬(裸錠)を計量し、円筒のケースに入れて渡すのメインである。円筒ケースに入った薬を数える患者はまずいないようで、量に関するクレームはほとんどないという。日本では日常茶飯事のクレームが、ここカナダでは非常識のようなとられ方をされる。文化の差なのか、計数調剤の方法によるものなのか。興味深い内容だったので紹介してみることにした。

高血圧症治療薬「CS-866AZ」の製造承認申請を発表 
2008年12月12日 13時52分-NSJショートライブ

[要訳&コメント]
第一三共株式会社は11日、同社が高血圧治療薬として開発したアンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタンメドキソミル*と、カルシウム拮抗薬アゼルニジピン*の配合剤「CS-866AZ」の製造販売承認申請を行ったと発表した。
「CS-866AZ」は「オルメテック錠」と「カルブロック錠」の配合剤であるが、これまでの臨床試験成績から同2剤はそれぞれの単剤よりも良好な降圧作用を示すことが明らかとなっているという。
参考記事:高血圧治療薬CS-866AZを国内製造販売承認申請へ (ケアネット)

高血圧症治療薬の新薬が販売されそうです。オルメテックとカルブロックはおなじみの名前であるが、この配合剤はさらに効果が高いことで期待を寄せられている。副作用の軽減などの点は記載されていないことから、従来の副作用が臨床試験においても出ているということだろうか。
*オルメサルタンメドキソル
商品名:オルメテック
効能効果:アンジオテンシンⅡ受容体拮抗性の降圧剤
副作用:血清カリウムの上昇と異常な血圧低下によるふらつき,めまいなど
*アゼルニジピン
商品名:カルブロック
効能効果:持続性Ca拮抗剤系の降圧剤
副作用:頭痛,動悸,顔のほてり,ふらつき,めまいなど

質問すると医師が不機嫌に
2008年12月12日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:閉経後汗が出て、頭痛、不眠、不安感もあり、婦人科で更年期と診断されてホルモン補充療法を始めました。エストロゲン剤を毎日1錠と黄体ホルモン剤2錠を月に14日間飲んでいますが、黄体ホルモン剤を飲むと頭痛や気分の落ち込みがあり、医師に半量でいいか尋ねると、急に不機嫌になって質問できない雰囲気です。疑問を持ったまま治療を続けたくはないのですが。(52歳、女性)

ホルモン補充療法では、子宮がある人の場合には子宮体がんのリスクを減らすため、黄体ホルモンを併用して生理のような出血を起こさせます。しかし、黄体ホルモンの作用で胃のむかつきやむくみ、気分の落ち込み、頭痛などの不快な反応が起こることも、この治療を始めたころにはきかれます。しかし、しばらく続けるうちにそうした反応は緩和されていく例が多いようです。最近では従来の半分の量のエストロゲンを用いる低用量のホルモン補充療法もすすめられており、その場合の黄体ホルモンの量についても話のできる詳しい医師に相談したいところです。

薬の服用において、医師や薬剤師との信頼関係を築くことはとても重要になってくる。不安を抱えたままでは、薬の心理面での効果が得られず、本来の薬の力を発揮されないのは愚か、薬の服用をやめてしまうことも考えられる。可能のであれば、もっと親身に考えてもらえる医師を新たに探されることをアドバイスしたいが、立地的な問題などからそれも難しいと考える患者が多いのが現状だ。副作用などに関しては、一度薬局の薬剤師に相談してみるのもよい。経験年数の短い薬剤師には難しい内容かもしれないが、詳しい薬剤師と話したい、と注文すれば親身に相談に乗ってくれる薬剤師がいるかもしれない。薬剤師達は、そういった悩みに自信を持ってこたえられるよう、しっかりと知識を蓄えておくことが大切なのではないだろうか。あなたはどんな方法で知識をアップデートしているでしょうか。

おまけ...レセプトオンライン請求

オンライン請求の義務化撤回求め初の提訴へ 
2008/12/11 20:43-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
全国で初めてレセプトのオンライン請求義務化の撤回を求めて国を訴える原告団が、神奈川県保険医協会の会員を中心に結成される。12月26日に「レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟原告団」の結成総会を開き、来年1月に横浜地裁に提訴する。
義務化されれば、約12%の会員開業医が辞めるというアンケート結果もある。といったアンケート結果に基づき、高価な機器やソフトを導入するコストに見合ったインセンティブがないことや、紙の請求と比べて情報漏えいの被害が甚大になること、レセプトの審査基準が厳しくなることなどを反対理由として挙げている。
参考記事:60歳以上開業医の約3割が「辞める」-オンライン請求義務化(キャリアブレイン)

レセプトオンライン請求義務化に対し、今まではそれぞれの立場からの意見、という形でしか見えなかったが、とうとう提訴という形で動き始めている。Saya's 薬学ニュース vol.30、Saya's 薬学ニュース vol.29、Saya's 薬学ニュース vol.11、Saya's 薬学ニュース vol.5等でもレセプトオンライン請求に関する記事を紹介してきたが、オンラインシステムについていけない保険医達の定年制を進めたいという厚労省の思惑があるかもしれない、という内容には少し驚かされた。地域医療を支えているのは、年を老いていたとしても立派な医師たちである。医師不足の危機に面している中で、よくもそんな考えが働くものだ、と少しがっかりである。何故定年制を進めたいと考えているかに関しても勉強する必要があるが。。


おまけ...ビデオ講座紹介-ケアネット(※ケアネットにはメンバー登録が必要です)

「うつ病の完全寛解を目指した薬物療法 Part.1」 12月公開
うつ病の薬物治療の基本をビデオで優しく解説!
医師が講師として行っているので、内容も分かりやすく聞きやすいものだと思います。

*非常に貴重なコメントをいただきました。
とても勉強になる内容ですので、こちらもぜひご参照ください。
→匿名さんからのコメント

2008/12/20

Saya's 薬学ニュース vol.34-薬学生卒後の就職先No.1は?/花粉症に塗る薬/EDと生活習慣病の関係

<Today's news>
1. 「薬局」3割超す‐卒業生は1万人を突破
2. 花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売
3. 男性の7割、「EDが命に関わる疾患の前兆と知っていたら、もっと早く受診した」

「薬局」3割超す‐卒業生は1万人を突破
2008年12月9日-薬事日報

[要訳&コメント]
全国薬系大学・学部卒業生の就職先は1999年以来、薬局(勤務・開設等)がトップとなっているが、2008年3月卒業生では30・7%と、進路としても「進学」を抑えトップとなった。 卒業生の主な進路は、[1]薬局(勤務、開設等)30・7%(前年28・1%)[2]進学28・9%(31・3%)[3]病院診療所薬局14・8%(15・0%)[4]企業8・6%(7・1%)[5]一般販売業4・7%(5・1%)[6]病院診療所研究生1・8%(2・3%)[7]衛生行政1・5%(1・1%)[8]卸売販売業0・9%(0・6%)[9]大学0・3%(0・6%)

去年や一昨年は、六年制が出てくるときに備えて、同じ量修業する、という意味では進学が多くみられた気がしたが、ここへきて薬局が巻き返すとは…六年制の学生が出てくる前に経験を積んで勝負するといった感じだろうか。六年制の導入で空く2年間のブランクでいかに従業員を獲得するか、で頭を抱えている薬局業には喜ばしい傾向なのではないだろうか。

花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売
2008年12月9日-ValuePress! (プレスリリース)

[要訳&コメント]
花粉、ハウスダストを防ぐ。ネイザルガード 塗るマスク 3gを発売開始 -鼻の周りに塗るだけ。静電気の層を生じさせ、反発・吸着で鼻への流入を防ぐ新発想。Amazon.comでも販売されているようです。

花粉症で悩む人にはうれしいお知らせですが、今までの塗るタイプと本当に効果に違いがあるのだろうか・・・・塗るタイプ使ってみたことはあるけれど、鼻が詰まってる感があって使用感はそこまで…
どうにかしてもらいたい花粉症…Amazon.comで売ってるとの事ですが、ネット販売の規制がかかりそうなこの時期、これはいったいどの分類に含まれるのかな?第三類な気がするけれど。

男性の7割、「EDが命に関わる疾患の前兆と知っていたら、もっと早く受診した」
2008年12月9日-バイエル薬品株式会社

[要訳&コメント]
ED(勃起不全)治療を希望する男性、または治療中の男性の実生活をより正しく把握するために調査が行われ、EDは糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満など他の疾患を合併している 事も考慮に入れる必要があることを示した。現在、世界で1億5000万人以上の男性がEDに悩まされているという。
基礎疾患を治療することで、EDの治療効果も高めていく上で、重要な発表である。

EDの話を女性の私がするのは少し難しいことだが、あえて今回紹介したのは、EDは本人だけでなくパートナーの女性としても無視できない話あるということ。パートナーが抱える不安を共有したいと思っている女性は意外に多く、記事になっているのを見たことがある。基礎疾患と因果関係があるとするならば、生活習慣病が増え続ければこの問題も大きくなる一方である。性生活を含めて生活を豊かにするには、健康が一番ということである。

2008/12/18

Saya's 薬学ニュース vol.32-貧しい国への支援(糖尿病とインスリン)/超多剤耐性結核菌/「センサーチップ搭載の薬」/医学部に薬学の授業を導入/「遠隔予防医療相談システム」

<Today's news>
1. 最貧国の子供たちへ、インスリンと糖尿病ケアの無償提供
2. 超多剤耐性結核の治療に大きな一歩
3. 「センサーチップ搭載の薬」で、身体反応をモニター
4.
山形大医学部に医薬品安全対策の講義―国内初
おまけ. KDDI・NEC・慶応大、「遠隔予防医療相談システム」の実験を開始~公民館で画面を共有しながら相談可能

最貧国の子供たちへ、インスリンと糖尿病ケアの無償提供
2008年12月5日-ノボ ノルディスク ファーマ株式会社プレリリース

[要訳&コメント]
ノボ ノルディスク社は、世界で最も貧しい国々の10,000人の子どもたちに、インスリンの無償提供を含む糖尿病ケアの提供を行うことを発表しました。これは、「糖尿病とともに生きる子供たちの未来を変える」というプログラムで、2009年から5年間にわたって行うものです。
先進国において1型糖尿病の子供は寿命を全うできる可能性があるのに対し、サハラ以南のアフリカで生まれた子供が1型糖尿病と診断された場合、その寿命は1年にも満たないのが現状です。

アフリカにおける1型糖尿病の子供たち(0-14歳未満)は、38,000人と推定されるという。その子供たちが、インスリンを手に入れられないことで、1年未満の寿命で亡くなっていく…こんな事実を皆さんはご存知でしたか。食べ物が手に入らず飢餓により亡くなっていくことが多い貧しい地域では、インスリンなどの薬剤はどれだけ高価なものとして映っているのだろう。先進国でも国内で薬が承認されておらず、海外から全額負担で購入している人や、海外で移植をしに日本を発つ人たちもいる。そのくらいの、いやそれ以上に難しいことなのかもしれない。飢餓や感染症ばかりに目が行っていたが、糖尿病も支援の一つになるのだと、この記事で改めて教えられた。この子供たちは、先進国で生まれていれば…と考えることもあるのだろうか。それとも、その先進国という言葉を知らずに亡くなっていくのだろうか。

超多剤耐性結核の治療に大きな一歩
2008年12月8日-週刊医学界新聞

[要訳&コメント]
財団法人微生物化学研究会は超多剤耐性結核菌(XDR‐TB)に有効な治療薬の開発をめざし,米国のリリー結核創薬イニシアチブとの共同開発研究を開始したことを発表した。
微生物代謝産物から発見した化合物CPZEN‐45は、「XDR‐TBに有効で,10剤耐性結核菌にも高い有効性がある」「高い安全性を有する」「耐性菌の出現頻度が極めて低い」といった特徴をもつため、結核菌に対する有効性が期待されている。

結核菌は、一般の人からは「過去の話」のような印象を持たれているかもしれないが、今でも死亡原因第4位に位置する驚異の疾患であることを忘れてはならない。それも、今まで効いていた薬に耐性が出始めていることが原因である。抗生剤・抗菌剤には、必ずと言っていいほど耐性が作られる時が来る。それが遅いか早いか、という話だけであり、新しい薬が開発されたからといって安心してはいられない。さらなる開発が必要なのである。

「センサーチップ搭載の薬」で、身体反応をモニター
2008/12/09-Wired Vision


[要訳&コメント]
あと数年のうちには、錠剤を口にするという行為が、ただ薬を飲んで効いてくれるのを待つ、という以上の意味を持つようになるかもしれない。
薬の効果を簡単にモニターできるシステムを開発した。超小型コンピューターとセンサーを薬剤に組み込み、携帯電話やインターネットにつなぐというものだ。
この技術を利用すれば、患者の重要データを自動的に収集し、糖尿病や高血圧といった慢性疾患の管理に役立てることが可能になる。特に、一定量の投薬に対する患者の反応を詳細に追跡するのに役立つとみられる。
参考原文:WIRED NEWS 原文(English)

この技術で吸収や分布、代謝や排せつの速度が測れれば、薬物動態のチェックなどにも応用できるのではないだろうか。この技術がどこまで使えるものなのかがはっきり分からないので何とも言えないが、技術の進歩はここまで来たか…といった興味深い記事だったので紹介した。

山形大医学部に医薬品安全対策の講義―国内初
2008/12/08 11:00-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
山形大医学部は2010年度から、医薬品・医療機器の承認審査や市販後安全対策、薬害の問題などについて総合的に学ぶ講義を、医学部内に新しく設置する。薬害問題や医薬品の規制の仕組みなどについて系統立って学ぶ講義の開設は、全国でも初の試みになる。
講義の内容は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施している医薬品や医療機器の承認審査や、市販後の安全対策、副作用の被害拡大防止の方法のほか、薬害の問題などについて
山形大医学部では、この他にも現在診療科離れが起きている小児科や産科、救急医学、外科の4科のいずれかを研修内容として選択することで、一部の授業料を免除するなどの取り組みも国内初で行っている。

薬害を学ぶことで、薬の恐ろしさなどを患者の訴えから学ぶことはできるだろうが、これがどこまで学生の胸に響くか...見守っていきたい内容である。西洋医学においては、症状などから診断を下すまでに力を入れ、一度診断が下ればルーチンのように薬が決定される。一度出た薬はなかなか削除されないのが現状ではないだろうか。一人の患者に対しこんなにも薬の種類が処方されているのは、日本くらいではないだろうか、と感じるが、その辺医師がどのように考えているのかディスカッションしたい内容である。薬はできるだけ減らす方向で、さらに最小限の薬で症状を維持する。この点をこれらの教育から気づいてもらえれば、意味のある講義だと思うのだが。

おまけ...在宅医療
KDDI・NEC・慶応大、「遠隔予防医療相談システム」の実験を開始~公民館で画面を共有しながら相談可能
2008年12月8日 18:24-RBB Today

[要訳&コメント]
慶応義塾、NEC、KDDIの3者は8日、同大学の「コ・モビリティ社会の創成プロジェクト」 の一環として、「遠隔予防医療相談システム」の実証実験を開始した。
採血された血液のサラサラ度合いを血液レオロジー測定装置で検出し、データをインターネットで都心の医師に送信し、住民と医師や健康コンシェルジュスタッフが血液データをはじめとする健康データをコミュニケーション端末の画面上で共有しながら、健康相談や助言などを行うことが可能となる。医師と定期的に話すことで住民の安心感を高め、QOL (Quality of Life) の向上、中長期的には自治体の医療費負担の削減につなげることが目標とのこと。なお、血液サラサラ度合いがわかる動画を遠隔で住民と医師が共有するのは、世界初の試みとなる。
                    *遠隔予防医療相談システム概要

Saya's 薬学ニュース vol.10のおまけでもIntelによる、TV電話を使った在宅医療患者のための医療管理システムを紹介した。Intelでは患者の血圧や心拍数のデータ管理によるものだが、今回の慶応大学では血液のサラサラ度合を機械を使って遠隔で測定する事が可能になるという。これらはいずでも、へき地における医師不足などの問題に対し、予防や未病の観点で期待ができる内容なので紹介した。いつでも相談できる、というイ環境は、市民にとっても安心材料となるだろう。

2008/12/16

Saya's 薬学ニュース vol.30

<Today's news>
1. 治療抵抗性高血圧患者の心血管疾患リスク予測には24時間血圧測定が優れる
2. 米11月小売りチェーン売上高 1969年以降最大の落ち込み
3. 医薬品取り違え防止で通知―厚労省
4. 【第1回登録販売者試験】合格者は4万1189人‐四国ブロックは最低水準
おまけ. 「医療崩壊」をITが救う

治療抵抗性高血圧患者の心血管疾患リスク予測には24時間血圧測定が優れる
2008/12/04 -日本経済新聞

[要訳&コメント]
治療抵抗性(難治性)高血圧患者*の心血管障害リスクを予測するには、診察室(外来)で測定した血圧値よりも、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)による血圧値、特に夜間血圧値が優れていることが明らかにされた。その理由として、昼間(日中)よりも夜間の血圧が心血管の強い危険因子(リスクファクター)となることが挙げられている。
ただし、夜間高血圧の治療を行えば、昼間血圧を管理する従来の治療に比べて予後が向上するのかどうかは疑問」と述べており、「利便性の点で実用的ではないことが多い」という意見もある。
参考記事:同じ内容を翻訳している記事が赤ひげ.comからも紹介されている。(12/08)

診察室での測定は、確かに「白衣高血圧」となることもあり、普段の血圧とは変わってしまう事もある。時間をきめて自分で測定することは、患者本人が治療に対して前向きになっている証拠であり、薬服用による血圧の変動をみるためにもよい。特に難治性の場合は、心血管障害のリスクも高くなるということを十分に説明し、これを機に自主的に治療に参加させるよう血圧の自己測定のさらなる啓蒙を行ってもよいのではないだろうか。
*治療低抗性高血圧とは、標準的な薬物療法を行っても血圧が危険域から降下しないもののこと。利尿薬、ACE阻害薬およびCa(カルシウム)拮抗薬などの薬剤の併用が奏効することがあるという。

米11月小売りチェーン売上高 1969年以降最大の落ち込み
2008/12/04 -USFL.COM - New York,NY,USA

[要訳&コメント]
米国の国際ショッピングセンター協会(ICSC)が4日発表した11月の米主要小売りチェーン各社の既存店売上高は前年同月比2.7%減となり、調査を開始した1969年以降、最大の落ち込みとなった。
唯一好調だったのは小売り最大手ウォルマート・ストアーズで、売上高は3.0%増(前月2.5%増)。それ以外は全店減少。

ウォルマート・スターズだけが売上高の上昇。一体どのような戦略がこのような結果を産んでいるのだろうか。ドラッグストアは生活に必需な製品を販売しているため、この世界恐慌の中でも他の産業よりもがた落ちすることはないことが想像できる。しかし、ドラッグストアには、生活必需品の他にも生活に便利な雑貨なども並行して販売しているが、この不況の中で余計なものに手を出す人は少ない。いかにその部分を削って、生活必需品を他より安く提供して顧客数を獲得するか。この点が大手のチェーン店でなしえる業なのだろうか?

医薬品取り違え防止で通知―厚労省
2008/12/05 20:23-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
厚生労働省は、各都道府県知事などに対し、「医薬品の販売名の類似性等による医療事故防止対策の強化・徹底について」と題する通知を医政局長と医薬食品局長の連名で出した。
具体的には、
・各医療機関における採用医薬品の再確認
・医薬品の安全使用のための方策についての確認・検討
・処方せん等の記載及び疑義内容の確認の徹底
・オーダリングシステム等の病院情報システムにおける工夫
・医薬品の安全使用のために必要となる情報の収集       の5点を求めている。

<医薬品販売名類似品例>
・サクシゾンとサクシン注射液
・アマリールとアルマール
・タキソールとタキソテール
・ノルバスクとノルバデックス
・アロテックとアレロック
・ウテメリンとメテナリン      等

販売名類似品には、調剤エラーの点でも神経を使う部分である。他にも相互作用のチェックや計数確認など、注意を払わなければならない部分が多いが、医薬品名に関しては対応によって大きく改善ができるポイントでもある。そもそも、こんなことがなければエラーは発生しにくかったはずなのに…
一度決めた医薬品の名前を変更するというのは、企業にとっては(特に名付け親にとっては)非常に寂しいことであると思うが、本当に服用する患者さんのためを思うのであれば、調剤過誤に関しては、薬局の注意不足ということで片付けず、製薬企業の皆様にも是非積極的に協力していただきたい内容である。

【第1回登録販売者試験】合格者は4万1189人‐四国ブロックは最低水準
2008年12月05日-薬事日報

[要訳&コメント]
10月末までに、全国で実施された2008年度第1回登録販売者試験合格者は4万1190人となった。総受験者数は6万0271人で、合格率の全国平均は68・3%。
第1回登録販売者試験の都道府県別合格率では、母数に開きがあるものの、最も合格率の高かった神奈川県(84・5%)と、低かった愛媛県(36・9%)では、実に50ポイント近い格差が生じた。
参考記事:【第2回登録販売者試験・東京都】受験出願、前回上回る (第2回登録販売者試験の出願者数は5896人で、第1回目の5223人に比べ、673人増加した。)

薬剤師にとっては気になる「登録販売者」の話題。現時点ですでに4万人を超える登録販売者が誕生していることになる。第二回目の試験の出願者数も10%以上の割合で増えているため、今後もしばらくは増加が見られるであろう。
平成18年の時点では、薬剤師届け出を行った人数が約252,500人で、薬科大学の増加等から近い将来薬剤師過多になると言われている。登録販売者制度も動き出し、六年制卒業の薬剤師ももう目前である。一体薬剤師の将来はいかに?!薬剤師としての職能をどこに持っていくか。他国の薬剤師事情を見ていると、ヒントになることがたくさんある。そんな情報を紹介していくことになるので、見てみたいという人がいれば声をかけてください。
このブログでも紹介していきます。

おまけ... レセプトオンライン請求
「医療崩壊」をITが救う-電子カルテの活用法が鍵
2008/11/28-ITpro

[要訳&コメント]
医師偏在による地方の医師不足、経営不振による病院の閉院など、問題は山積みだ。「カルテ情報の電子化」「レセプトのオンライン化」といった医療機関のIT化は、こうした問題を解決する糸口となり得る。
電子カルテは、これまでの紙のカルテを電子的なシステムに置き換え、診療情報データをデータベースに記録する仕組みである。その普及は、診療の質を向上させたり、医療機関同士の連携を密にしたりといったメリットを生み出す。一般に、電子カルテ導入には三つのステップがある。(1)電子カルテを導入しデータを蓄積する、(2)蓄積したデータを活用する、(3)院内から院外へ連携を広げる、である。

<図●医療機関のIT化によって得られるメリット>
香川県では医療機関同士で電子カルテなどをやり取りし、地域ぐるみで患者をフォローしている(「かがわ遠隔医療ネットワーク(K-MIX)」)

昨日紹介した記事(Saya's 薬学ニュース vol.29)のおまけでも紹介した、レセプトオンライン請求に関する別の切り口での記事でったので紹介する。ここでは、ITの利用によりさらなる医療の質UPに貢献できる!という魅力を語っているが、昨日紹介した記事のような、「誰もがITを導入できるほどの予算と余力はない」という現状は見えていないように感じた。IT系情報誌ならではの偏った内容であることを忘れてはいけない。
ただし、ここに記載されていることは医療者としては魅力的なもので、医療機関同士の連携や助け合いといった部分ではぜひ取り組んでいきたい内容である。プライバシーの関係もあり、情報交換は非常に難しい課題ではあるが、このように患者へのメリットを伝えていくことで理解を得られるのではないだろうか。実際私が現在住んでいるカナダのアルバータ州では、州の保険システムを利用した医療機関同士での情報共有が定着している。市民に対するパンフレットもあり、システムの意義を考えると両社にとってWin Winの内容である。この点を考えると日本のシステムは少し遅れているように感じるが、これからでも導入の意義はあると考えている。

2008/12/13

Saya's 薬学ニュース vol.28-抗生物質の長期使用は腸内の有益な細菌に悪影響 /ネット販売でヒアリング/利尿剤の配合剤2製品が登場へ/医薬品ARB・利尿剤の配合剤2製品が登場へ /一般薬リスク分類を見直し‐酸化マグネシウムが第2類

抗生物質の長期使用は腸内の有益な細菌に悪影響
2008/12/01 -Dr赤ひげ.com

[要訳&コメント]
抗生物質を長期間または繰り返し使用すると、腸内の有益な細菌に悪影響を及ぼす可能性のあることが新しい研究で判明した。腸内細菌はヒトの栄養摂取、代謝および免疫反応のさまざまな側面で役立っている。
今まで、体内の有益な細菌に及ぼす害は少ないと考えられていたシプロフロキサシン*に焦点を当てた研究で、抗生物質治療が終了した後、腸内細菌がほぼ治療前のレベルに戻るまでに4週間を要することが判明したという。ただし、腸内細菌の数に変動がみられる間、腸障害の徴候を訴えた被験者はいなかった、との報告もある。

抗生物質が処方された患者様に対し、「腸内細菌のバランスが崩れることで便が緩くなることがあります」。という説明は、新人の薬剤師でも行っていることだが、この説明が理論的に説明されているのが今回の研究である。悪い菌(細菌・真菌)を殺す抗生剤は、体内の善い菌(腸内細菌)を同時に殺してしまう事は想像できるものであるが、このように腸内細菌には時間がかかっても再生能があるため、服用を中止すれば便の状態も改善する、ということも理にかなった説明であったと言える。ただし、回復までにかかる期間が想像よりも長いことに驚かされた。
*シプロフロキサシン
商品名:シプロキサン
分類:ニューキノロン系
適応菌種:ブドウ球菌,レンサ球菌などの化膿菌や,リン菌,大腸菌,シゲラ属,インフルエンザ菌,緑膿菌,そのほか炭疽菌などの病原菌等
呼吸器,泌尿生殖器,のど,眼,耳鼻科領域の感染症,乳腺炎や外傷・手術後の感染予防に広く用いられている薬。

【民主党議員懇】ネット販売でヒアリング
2008年12月01日-薬事日報

[要訳&コメント]
民主党の「適正な医薬品販売を検討する議員懇談会」は、厚生労働省や内閣府の規制改革会議、日本薬剤師会から医薬品のインターネット販売についてヒアリングした。参加者はそれぞれ
日薬:「会員薬局からは、今回のネット販売規制で地方の薬局が困るという声は1件も来ていない」と回答。
規制改革会議:、▽利便性を求める消費者の声▽地方の中小薬局が困るという声▽ネットでも安全性担保が技術的に可能--とする根拠に関し、「事業者が把握した根拠がある。ネット上で効能・効果等を読むことで店頭での説明の代わりが可能と考える」などと回答
厚労省:「そもそも薬は危険なものであり、他の商品とは全く異なる」との認識を示した上で、「年内には厚労大臣と相談し、省令化したい」とした。
民主党は、「薬は他の商品とは異なる。市場原理に則ると危険だ」とし、対面販売が原則との認識を示し、今回のヒアリングはあくまでインフォーマルな会合であると説明した。

規制改革会議からは、ネット販売を行う会社などの訴えに似た内容を意見しているが、それに対して特に無反応な形で他の参加者(日薬・厚労省)が意見しているように感じた。意見交換ということなので、このような形でもよいと思われるが、規制改革会議が発言した「ネット上で効能・効果等を読むことで店頭での説明の変わりが可能と考える」ことに関しては、私も完全ではないが納得出来る部分がある。消費者も少なからず薬は他の商品とは別物と考え、最低初めて服用する際にはどんな注意があるのか、どんなふうに飲むのかなどは読むのが自然ではないだろうか。果たして他の参加者はどのように感じたのであろうか。

【薬食審医薬品第一部会】ARB・利尿剤の配合剤2製品が登場へ
2008年12月02日-薬事日報

[要訳&コメント]
薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は新たな8成分(配合剤含む)と、名称変更などを審議、承認を了承した。承認されたのは以下の薬。
・高血圧治療薬<ARBと利尿剤の配合剤>
「コディオ配合錠6・25、同12・5」(ノバルティス・ファーマ):バルサルタン/ヒドロクロロチアシド
「エカード配合錠4、同8」(武田薬品):カンデサルタンシレキセチル/ヒドロクロロチアジド
・パーキンソン病
「トレリーフ錠25mg」(大日本住友製薬):ゾニサミド(「エクセグラン」と同一成分)
・加齢黄斑変性症
「ルセンティス硝子体内注射液2・3mg/0・23mL」(ノバルティスファーマ):ラニビズマブ(遺伝子組み換え)
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)(効能追加)
「アドエア250ディスカス」(グラクソ・スミスクライン):サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル

ARBと利尿剤の配合剤は「プレミネント(ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド)」につづいて2番目となるらしい。今回二種類のARB(ディオバンとブロプレス)で2個所から販売が承認されたが、どのような違いが出てくるだろうか。これから出てくる新薬にも注目しておきたい。

【厚労省】一般薬リスク分類を見直し‐酸化マグネシウムが第2類
2008年12月02日-薬事日報
[要訳&コメント]
一般用医薬品のリスク分類見直しで、制酸・緩下剤の「酸化マグネシウム」を第3類薬から第2類薬に変更された。医療用酸化マグネシウムの添付文書で重大な副作用の追加の添付文書改訂が行われたことに基づくものであるという。
参考記事:「酸化マグネシウム」の長期投与に注意」

酸化マグネシウムの副作用に関しては、Saya's 薬学ニュース vol.24で紹介しているが、これがきっかけとなりリスト分類の見直しを早急に行ったことに多少驚いている。対応が早いではないか。
いまや「酸化マグネシウム」は比較的安全な薬ですよ、とは言えなくなってしまった。第一類第二類には、それなりの理由があって分類されているので、その理由に関して個人で勉強が必要と感じた。対面販売が重要視されている中、対面販売によるメリットを何かしらの形で示すことができれば、薬剤師の職能も向上するのでは?そのためには、積極的な勉強が必要である。