ラベル 喘息 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 喘息 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009/05/08

Saya's 薬学ニュース vol.94-アレルギーに夢の新薬/オンライン請求「義務化」が1年延期/ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”/「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足/「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート

<Today's news>
1. アレルギーに夢の新薬「ゾレア」登場
2. オンライン請求「義務化」が1年延期
3. ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”を実行した患者
4. 「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足へ

おまけ. 2009年の「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート

アレルギーに夢の新薬「ゾレア」登場
2009. 4. 24-日経DI

[要約&コメント]
抗IgE抗体製剤「ゾレア」が喘息治療薬として3月に薬価収載された。月に1~2回継続的に皮下注射することでアレルギー症状を抑制。海外では同薬投与後に喘息治療薬が不要になった例も報告されている。

図1 オマリズマブの作用機序(ノバルティス ファーマの資料を基に編集部で作成)・アレルギー反応の発現機序 血中のIgEが(1)、肥満細胞上にあるFcε受容体に結合(2)。そこにアレルゲン(抗 原)が結合することで(3)、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症性メディエーターが放出される(4)。・オマリズマブの作用機序オマリズマブは、血中でIgEと複合体を形成し(5)、IgEが肥満細胞に結合してアレルギー反応を起こすのを抑制する(6)。
花粉症と難治喘息で治験が実施されたが、効果が得られたにもかかわらず保険適用にならなかった。薬価が高すぎることもあり、保険財政の破綻が懸念されたという説もあるという。市販直後調査でアナフィラキシーが出たとの報告もあるため、注意が必要である。吸入ステロイドの使用は今後も変わらないが、選択肢が増えることで治癒できる喘息が多くなることに期待を寄せている。

花粉症の自分としては、“アレルギーに夢の薬”という表題を見た瞬間に飛びついてしまったが、残念ながら花粉症に対する適用はない。また、薬価が非常に高く、年に1度ではなく、月に2回打たなければならないので確かに自由診療であっても厳しいだろう。

オンライン請求「義務化」が1年延期
2009. 4. 24-日経DI

[要約&コメント]
厚生労働省は4月21日、レセプトのオンライン請求に関し、4月診療・調剤分からの実施を義務付けた省令の改正案を公表した。オンライン請求の準備が整わない薬局などに対して、来年3月末まで、書面または光ディスクなどによる請求を認めるもの。3月末時点で、開始届を出していない薬局が約2600軒、病院が約220軒あったという。
関連記事:オンライン請求省令案のパブコメ募集を開始―厚労省(4/21 キャリアブレイン )

これらの病院・薬局がすべて廃業になっていたかと思うと恐ろしい限りである。医師不足に病院の倒産・・・医療の質は確実に維持できていなかった事と思う。この特別措置がいつまでとられるかにもよるが、開始できない薬局や病院が抱える資金的問題などに関して改善案が出されなければ、期間のみが伸びて結局これらの病院・薬局が廃業に追いやられることになるであろう。

ワーファリン服用中に納豆を食べる“秘策”を実行した患者
2009. 2. 25-日経DI

[要約&コメント]
納豆が大好物の患者で、ワーファリン(一般名:ワルファリンカリウム)服用と納豆の摂取の間隔を大きく空ければ相互作用がなくなるだろうと勝手に考え、朝にワルファリンを服用し、夜に納豆を食べていた症例が紹介されている。
ワルファリン服用中に納豆を1回(100g、市販の1包)だけ摂取しても、トロンボテスト値は3日間以上も高値を示すことが報告されている(Artery 1990;17:189-201.)。
ワルファリンを投与されている患者は、納豆およびクロレラの摂取、緑葉色野菜の大量摂取、ビタミンKを含むビタミン剤の服用などを避ける必要がある。

患者さんの中で、いつまで相互作用が続くのかということを知らない人がいるのは当り前のことである。その他グレープフルーツでも同じように悩む患者さんがいるが、その危険性を定期的に伝えることは重要なのかもしれない。特に複数の薬剤師が務めている薬局では、他の薬剤師が話したのでは?と思うのではなく、「確認なのですが…」という形で自分が担当した患者さんに対し責任を持つことも重要であろう。

「プライマリ・ケア薬剤師」認定制度が発足へ
~日本プライマリ・ケア学会、5月の学会で制度発足の予定~
2009. 4. 6-日経DI

[要約&コメント]
日本プライマリ・ケア学会はこのほど、地域医療に貢献できる薬剤師の育成を目的に「プライマリ・ケア薬剤師」の認定事業を開始することを理事会で承認した。今回新たに創設するプライマリ・ケア認定薬剤師制度は、学会が実施する研修を受講して2~3年かけて所定の単位を修得し、試験などに合格した薬剤師を学会が「プライマリ・ケア薬剤師」として認定する。 関係者は、「プライマリ・ケア薬剤師は、例えば在宅医療であれば、患者の軽微な症状から薬による副作用を発見したり、緩和ケアを適切に管理することができ、地域の医療職、介護職と連携できる薬剤師をイメージしている」と話す。

カナダに住んでいると、プライマリ薬剤師としての役割の重要性は強く感じる。プライマリ薬剤師としての需要があるからこそ、薬学部教育により徹底的に教育を受けているのである。医師不足が深刻な日本では、医師以外の専門職の人たちがあらゆる形で助け合うことが重要である。機会があれば受けてみたい研修である。

おまけ…乳がん

2009年の「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」がスタート
~4月18日(土)福岡、19日(日)山口を皮切りに全国9カ所を訪問~
2009年4月7日-プレリリース

[要約&コメント]
ノバルティス ファーマ株式会社が特別協賛する「ノバルティス マンモグラフィ体験キャラバン」による乳がんの無料マンモグラフィ検診が、今年も4月からスタートします。マンモグラフィの無料体験のほか、乳がん*やマンモグラフィに関するパンフレット配布やアンケート調査、パネル展示、ミニクイズ大会などにより、多くの人に乳がんの定期検診・早期発見の重要性を呼びかけていきます。
※キャラバンの詳細:http://www.novartis.co.jp/campaign/mammography/index.html
*乳がん
早期発見すれば治癒の可能性の高い疾患です。日本では年間、約4万人が新たに乳がんに罹患していると推定されており、その患者数及び死亡率は年々増加しています。一方、欧米では、死亡率は1990年頃から減少傾向に転じており、これは、早期診断の中核となるマンモグラフィ検診の受診率が70~80%と広く普及したことが大きな理由であると考えられています。日本の受診率はまだ10%台です。
<2009年実施スケジュール>
4月18日(土):福岡県福岡市
4月19日(日):山口県山口市
5月16日(土):奈良県奈良市
5月17日(日):三重県津市
7月18日(土):神奈川県横浜市
9月26日(土):香川県高松市
9月27日(日):大阪府大阪市
10月16日(金):青森県弘前市
10月18日(日):秋田県秋田市

お知らせです。早期発見のためにも、試験受けてみませんか?

2009/02/16

管理不良の糖尿病患者に厳格な血糖管理は有効か?/吸入指導なしでは「処方した」とは言えない/ディスペプシアに対する最良の第一選択薬?/第2世代の抗精神病薬は本当に第1世代に優るのか?

<Today's news>
1. 管理不良の糖尿病患者に厳格な血糖管理は有効か?
2. 吸入指導なしでは「処方した」とは言えない
3. ディスペプシアに対する最良の第一選択薬は制酸薬
4. 第2世代の抗精神病薬は本当に第1世代に優るのか?


管理不良の糖尿病患者に厳格な血糖管理は有効か?
2009. 1. 23-日経DI

[要約&コメント]
2型糖尿病の罹病期間が長く、最大用量の糖尿病治療薬を用いてもなお血糖管理不良の患者に厳格な血糖管理を行った場合、心血管リスクは減少するか、という疑問を検証すべく行われた研究において、標準的な血糖管理を行っても厳格な血糖管理を行っても、心血管リスクへの影響は変わらないことが示された。
糖尿病発症からより早い時期に、低血糖を回避しながら厳格な血糖管理を行えば、心血管リスクに好ましい変化が見られる可能性はあるとしつつ、現時点では、心血管危険因子の適切な管理がリスク低減において最も有効なアプローチではないか、と述べている。

血糖の値が高いほど、血糖のコントロールの指導を行うことは、当たり前と考えられてきた。多くの薬剤師もこの事実に関して疑いを持っていないだろう。それが、厳格に行っても行わなくても変わらない、という結果はある意味ショックである。しかし、だからと言って指導しないのではなく、生活習慣病である糖尿病とどのように共存し向き合っていくかの指導が必要なのではないだろうか。いかに無理をして血糖を下げるか、ではなく変えにくい生活習慣を少しずつ変えていくように促し、無理のない程度に生活に反映させていくことを、二人三脚で行うことができるのは医師よりも薬剤師であると考える。食事の指導や運動の必要性など、薬以外でも指導できることがあるのではないだろうか。

吸入指導なしでは「処方した」とは言えない
2009. 1. 23-日経DI

[要約&コメント]
高齢の喘息患者は、老化に伴って身体能力や理解力に大きな差が生じるため、一律な処方ではうまくいかないことも多い。吸入ステロイド薬をいくら処方しても、患者が正しく効果的に吸入できていなければ、宝の持ち腐れ。個人に合った薬剤選択や吸入指導が必要である。
それぞれの吸入ステロイド薬には、剤型、吸入器具(デバイス)、粒子の大きさなどによって患者との相性がある。「適切なデバイス選択と正しい吸入指導は、患者のアドヒアランスに直結する重要な要素。処方時に吸入手技の確認は欠かせない」という。

それぞれの吸入器における、高齢者への注意点などが細かく記載されており、服薬指導時の注意点に直結しているのでとても興味深いと感じた。普段の服薬指導に生かしていただきたい。
ちなみに、カナダのアルバータ大学の学生が1年生の現場実習で行う内容は、外用薬機器類の使用方法のカウンセリングである。カナダでは、1年生のうちから機器の使用方法カウンセリングの重要性が認められているのである。

ディスペプシアに対する最良の第一選択薬は制酸薬
2009/1/26-健康美容EXPO

[要約&コメント]
ディスペプシア*の治療では、最初に一般的な制酸薬を使用し、その後、必要に応じてより高度な薬剤に変更するほうが、最初からより強力な薬剤を使用するよりわずかながらも費用を抑えられることが、新しい研究によって示された。「新規のディスペプシア患者の大多数に対して、検査よりも観察に基づきプロトンポンプ阻害薬(PPI)が用いられるため、PPIは世界で最も多く処方されている薬剤の1つとなっており、社会的にも莫大な費用を要している」という。
*ディスペプシアdyspepsia
消化不良の医学的用語※編集注=慢性の腹部痛あるいは不快感を意味する。器質的疾患のない機能性胃腸症functional dyspepsia: FDをさすことが多い

医療経済の観点が入っている研究内容である。海外(オランダ)の論文である事からも納得であるが、実際の治療方針を経済の観点から再検討し、評価するという見方はある意味重要である。特に今の日本は負債を多く抱えていることもあり、経済的な無駄を省くことは実際に求められている。医師の経験によるもの(当り前)と新たな情報をどのように評価していくのだろうか。

第2世代の抗精神病薬は本当に第1世代に優るのか?
2009. 1. 26-日経DI

[要約&コメント]
第2世代の抗精神病薬は高価であることから、その利益が本当に第1世代の薬剤に優るのかどうかについての議論が今も続いており、今回の研究で主な症状に対する効果において、第1世代製品と差がない第2世代製品が少なくないことを明らかになった。
用いられていた第2世代製品は9剤(アミスルプリド、アリピプラゾール、クロザピン、オランザピン、クエチアピン、リスペリドン、セルチンドール、ジプラシドン、ゾテピン)。対照薬として、95件の研究がハロペリドールを用いていた。その他(クロルプロマジン、ペルフェナジン、フルフェナジン、フルペンチキソール、ペラジン、チオリダジン、レボメプロマジンなど)。

錐体外路系有害事象の面で、第1世代より第2世代のほうが有効であると考えられていたがどうやらすべての薬剤(第2世代)に対して言えるわけではないようだ。これも、医療経済の観点から考えると、無駄をなくすことにもつながる。一剤ごとに比較して検討されているので、興味深い結果である。

2009/01/22

Saya's 薬学ニュース vol.61-糖尿病疑いありの半数は未治療のまま/ヒアルロン酸自己注射の危険性/インフルエンザ今後も増加の可能性高い/米国医療の真相はいかに(本紹介)

<Today's news>
1. 40歳以上の3割が糖尿病‐半数は未治療者
2. ヒアルロン酸 しわ取り、自己注射「ダメ」 ネット頼り個人で輸入、後遺症に悩む例も
3. 喘息患者へのアプローチ
4. インフルエンザ、流行指標の4.7倍に増加

おまけ. サブプライム化する米国の医療『米国医療崩壊の構図』 

40歳以上の3割が糖尿病‐半数は未治療者
2009年01月09日-薬事日報

[要約&コメント]
厚生労働省の2007年度「国民健康・栄養調査」で、糖尿病が疑われる人は予備軍も含め、前年度より340万人増え2210万人に達し、特に40歳以上では29.0%と、10人に3人は糖尿病が疑われことが明らかになった。糖尿病が強く疑われる人で、治療を受けている人の割合(55.7%)は10年前に比べ改善したが、指摘を受けた人の半数は治療を受けていないことが分かった。
神経障害が最も多く11.8%、次いで腎症11.1%、網膜症10.6%、足壊疽0.7%の割合。

糖尿病は自覚症状が薄い分、医師から指摘されても危機感を感じにくい。「自分は大丈夫だろう」という理由のない自信を持ちたがる。これは、患者の無知からくるものが大きいように思う。せっかく検査を受けて早期発見ができても、治療に取り掛からなければ症状は悪化する一方。知識がない中で自分流に食生活を変えるだけでは改善が非常に難しい。早めに対応すれば、急激な悪化は防げるし、目を失ったり足を失ったり、透析のために毎日病院に通う必要もない。患者への情報公開を薬局でも積極的にやっていけるのではないだろうか。

ヒアルロン酸 しわ取り、自己注射「ダメ」 ネット頼り個人で輸入、後遺症に悩む例も
2009年1月11日-m3.com 提供:毎日新聞社

[要約&コメント]
インターネットで購入したヒアルロン酸を、自分で顔などに注射する行為が広がっている。ヒアルロン酸は関節や真皮に含まれ、化粧品の保湿成分として使われる。美容クリニックなどでは、しわの下に注射して目立たなくさせる美容法が提供されている。
ある患者は、クリニックで使用していたものと同じメーカーのヒアルロン酸を、香港の輸入代行業者を通して購入を試みた。掲示板の体験談などを基に07年12月、自分のほおや目の下に注射したところ、2、3カ月後、注射した部分の一部が膨らみ、しこりになった。クリニックでヒアルロン酸を分解する注射を打ったがしこりはなくならず、皮下にひきつれが起きる「異物肉芽腫症」と診断された。完全に元に戻すことは難しく、女性は「すごく後悔している」と話す。

美容整形は女性の綺麗になりたい、若くありたいという本能を魅惑する天国のような存在なのだろう。しかし、治療費は高いし、期間はかかるしで、道を踏み外してしまう人も少なくはないようだ。美容整形での治療は専門知識を持っている医師による施術(少なくとも免許を持っている医師であれば)なので、安全性はある程度確保されるが、インターネットでの購入を「ダメ」というのは賛成である。頭ごなしに否定しているわけではなく、それは、あなたのためだからなのです。手を出す前に賛否両論きちんと把握し、危険性を知ることは重要です。

喘息患者へのアプローチ
2009年1月12日-週刊医学界新聞

[要約&コメント]
喘息の重症度を決めるフォーカスを絞った問診がKeyとなる。日中に発作はあるか,夜間寝ている間の発作はあるかなど細かな問診が患者の長期治療戦略に大きく関係してくることは見落としがちだ。そのほか,何が誘発因子だったのか,アレルゲンへの曝露,感染症の有無,ピークフロー,肺機能検査の有無,救急外来での治療,なども重要なポイントである。

〈急性期の治療の基本〉
基本はβ2刺激薬(ベネトリン®)吸入,そしてステロイド(経口/注射)の投与。その他抗コリン薬の使用も重要。テオフィリン製剤に関しては明確なエビデンスがなく、他の薬剤との相互作用や血中濃度を考えると使いづらい点もある。
〈慢性期の治療の基本〉
急性増悪の予防のための教育とコントローラーの組み立て。(重症度を見分けることがポイント)
          <ステップに応じた投薬内容の決定>

〈治療のステップの背景〉 治療の基本は吸入ステロイドである。これに長時間作用性β2刺激薬を組み合わせたり,モンテルカストなどのロイコトリエン拮抗薬を組み合わせたりしてコントロールを図る。長時間作用性β2刺激薬だけで治療することは避ける。
〈薬物療法以外で重要な治療 〉
環境改善:喫煙歴,ネコなどペットに対するアレルギー,ゴキブリの有無など

ちょっと長くなってしまったが、医師がどのような考え方で薬を処方しているのかがわかりやすく記載されていたので掲載した。患者さんへの服薬指導にも応用できそうだ。

インフルエンザ、流行指標の4.7倍に増加
2009/01/13 15:43-キャリアブレイン

[要約&コメント]
インフルエンザが増加しており、昨年の第51週には、全国的な流行開始の指標である定点当たり報告数「1.0」を大幅に上回る「4.68」に達し、今シーズン最高を更新したことが明らかになった。
シーズンの12月までに全国的な流行が始まった場合、流行のピークが翌年の1月末または2月初旬になっており、今後さらに増加する可能性が高いとし、より一層の注意を呼び掛けている。

毎日話題に上るインフルエンザのニュース。つきませんね。さらに増加が見込まれるというのは良いニュースではありませんが、引き続き注意を要するということで、掲載しました。

おまけ...本紹介「米国の医療」
サブプライム化する米国の医療『米国医療崩壊の構図』 
2009年1月9日-NBonline(日経ビジネス オンライン)

[要約&コメント]
本書は米国医療システムに関して論じるレジナ・ヘルツリンガー・ハーバード大学経営大学院教授の3冊目の翻訳書である。2部構成で、前半が現在の米国医療サービス市場の“診断書”、後半がその病根を治療する“処方箋”となっている。
診断書の要点はジャック・モーガンという腎臓疾患患者が、民間医療保険を持ちながらも移植が間に合わず亡くなった理由を、1つのケーススタディーとして追求し、医療保険会社、非営利大病院、雇用主企業、連邦政府とあらゆる種類の規制に関して意見する専門家集団のすべてに、応分の責任があることを解明していく。

海外の医療制度比較などを行っている身としては、とても興味深い内容で読んでみたいと自然に思ったのだが、皆さんはどうでしょうか。実際カナダでも、手術まで待たされ、待たされ。。。。挙句の果てに待てずに亡くなるというケースがあるのが事実です。症例としては似ているかもしれませんが、この2カ国で決定的に違うのは何なのか。皆さんは気になりませんか?

2009/01/21

Saya's 薬学ニュース vol.60-オバマさん本日大統領就任!/新年初のスイッチOTCは?/喘息コントロール改善に良好な組み合わせ薬剤/Aソ連型は93%でタミフルに耐性/卸の合併話/薬害肝炎患者援助に遅れ(熊本)

<Today's news>
1. 新年初のスイッチOTCは「鼻と皮膚のアレルギー」が標的
2. ホルモテロール+低用量ブデソニド併用療法により喘息コントロールが改善する可能性
3. 今シーズンのAソ連型タミフル耐性ウイルス、日本で93%に見つかる
4. 【メディ・パルHD/アルフレッサHD】合併計画を白紙撤回

おまけ. 深層・真相:ウイルス性肝炎 患者団体など、県の対応遅れを批判 /熊本

今日は記念すべき日です。
アメリカで初の黒人大統領が就任した日。世界各国で取り上げられていましたね。
オマバ大統領は、先進国の中で唯一国民皆保険の唯一ない国アメリカに、導入する意向も示されていたことから、人種だけでなく、医療に関しても注目が集まりそうな大統領になりそうです。

新年初のスイッチOTCは「鼻と皮膚のアレルギー」が標的
2009. 1. 6-日経DIオンライン

[要約&コメント]
抗アレルギー成分「エメダスチンフマル酸塩」(医療用医薬品の商品名:ダレン、レミカットほか)を配合したスイッチOTC薬「ロートアルガード抗アレルギーカプセル」が13日に発売された。適応は成人(15歳以上)のみで、1回1カプセルを1日2回、朝食後および就寝前に服用。医師や薬剤師に相談するまでの期間は、鼻炎の症状に用いる場合は1週間、皮膚の症状では3日間の服用で症状の改善が見られない場合で推奨している。
アレルギーによる鼻炎と皮膚症状のどちらにも効くOTC薬は、2006年11月に発売されたエーザイのスイッチOTC薬「ハイガード」(配合スイッチ成分名:塩酸アゼラスチン)に次ぐ2剤目。

レミカットには眠気はもちろんのこと、肝機能障害も副作用として該当するので、用法どおりの服用が重要である。医師にかかるまでの期間なども一緒に覚えておくと患者にとっても有益ではないだろうか。

ホルモテロール+低用量ブデソニド併用療法により喘息コントロールが改善する可能性
2009年1月8日-m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
低用量ICS療法で十分な効果が得られない場合、ICS+長時間作用型β2刺激薬(LABA)併用療法や高用量ICS単剤療法により、喘息コントロールが改善する」と示している。良好な喘息コントロールの達成に有用でないことが示されたが、喘息増悪の減少と喘息コントロール不良時間の短縮が認められた。
*低用量ICS療法
低用量吸入コルチコステロイド吸入(ICS)は喘息維持療法

ブデゾニドは処方薬商品名パルミコートで知られる吸入ステロイド剤、ホルモテロールは処方薬商品名:アトックで知られるβ2刺激薬である。ステロイドの増量以外に有効な方法が見出されたことは喜ばしいことである。吸入薬であることから、内服薬に比べれば副作用が少ないとはいっても、あくまでステロイド薬。極端な注意が必要である。β2には心臓を刺激する作用もあるので、心臓の状態にも注意を払って頂きたい。

今シーズンのAソ連型タミフル耐性ウイルス、日本で93%に見つかる
2009. 1. 8-NMオンライン

[要約&コメント]
今シーズンにおいて、Aソ連型タミフル耐性ウイルスが、日本で93%に見つかっていたことが分かった。(14検体中13検体)世界全体では33検体中30検体から耐性ウイルスが検出された。出現頻度は91%と高率だった。日本では現在、Aソ連型のほか、A香港型、B型のウイルスが検出されている。混合感染の様相を呈しており、どの型のウイルスが流行の主流となるかは明らかではない。引き続き、タミフル耐性ウイルスの出現を意識した診療が求められよう。

Saya's 薬学ニュース vol.58でもタミフル耐性ウイルスの話題を盛りだくさんで紹介したが、Aソ連型の耐性が特に多くみられるようだ。日本では耐性率が低いとはいっても、型によっては高い率で耐性が見られるので、今後も注意が必要である。

【メディ・パルHD/アルフレッサHD】合併計画を白紙撤回
2009年01月09日-薬事日報

[要約]
今年4月に合併を予定していた医薬品卸最大手のメディセオ・パルタックホールディングスと2位のアルフレッサホールディングスは1月9日、合併契約を白紙撤回すると発表した。売上高4兆円規模の医薬品卸が誕生することになっていた。と肩を落とす取締役も。「公取委から断られたのではなく、審査が長すぎて営業に関わるため」と、自主的な決断だったことを説明。
参考記事:医薬品卸メディセオとアルフレッサ、合併を白紙撤回(キャリアブレイン)同内容を紹介

おまけ...薬害肝炎

深層・真相:ウイルス性肝炎 患者団体など、県の対応遅れを批判 /熊本
2009年1月9日-m3.com 提供:毎日新聞社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
国内最大の感染症といわれ、早期発見・治療が必要なB型やC型などのウイルス性肝炎対策について県の取り組みが遅れている。県の肝炎対策の方向性を決める肝炎対策協議会が未設置が一番の理由のようだ。厚労省の05年度の報告書で、各都道府県に設置を求めてから、昨年12月時点で設置されていないのは全国47都道府県中、熊本を含む4県だけだという。国から補助を受けて住民や医療機関に情報を提供したり、相談を受け付けたりする拠点病院がないため、情報が十分に行き届いていない可能性がある。

もう08年度も後半なのですが…と突っ込みたくなるような話題である。問題がない中での対応の遅れは、議員が薬害肝炎の問題をそれほど重要視していないかのようにとれる。この数年間の間になくなってしまう方や、悪化してしまう人もいることを、理解してはいないのではないだろうか。被害者の想いを一度聞いたほうがいい薬になるのでは?厳しいことを書いているが、患者の想いを知らなければ政治の舵をとれない人に、どうやって県を動かしていけるだろうか、と疑問に感じてしまう。

2008/12/25

Saya's 薬学ニュース vol.39-妊婦に対する葉酸は喘息のリスク増加させる?/患者の氏名取り違え/経口中絶薬販売へ/コンピュータを使うあなたのための薬が新発売/医療事故被害者遺族をネットで中傷

<Today's news>
1. 妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大
2. 患者の氏名を確認しても取り違え3件
3. イタリアで08年から経口中絶薬販売へ、バチカンは反発 
4. 富士フイルムなど3社、健康パワーを凝縮したサプリメント「オキシバリアi(アイ)」など発売

おまけ. 自分勝手、クレーマー…医療事故被害者遺族をネットで中傷

妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大 
2008年12月11日-Nikkei NET

[要訳&コメント]
母親が妊娠初期に葉酸を摂取すると、出生した乳児の呼吸器疾患リスクが増大する可能性がノルウェーの研究により示された。葉酸は、先天性欠損(birth defect)リスクの軽減のために摂取が推奨されている。
母親が妊娠初期の3カ月間に葉酸サプリメントを使用していた乳児は、生後18カ月までに喘鳴(ぜんめい)や呼吸器感染症にかかる比率がほかの乳児に比べてやや高かったほか、呼吸器感染症の治療のため入院する比率が24%高いこともわかった。

妊婦には葉酸を、というのはもはや当たり前のように言われるようになったが、新たなリスクが今回発見されたのは興味深い。小児喘息は比較的多い疾患で、小児のQOLも低下する。妊婦が摂取すべき葉酸の量と、呼吸器系のリスクを高める量とがはっきりしてくると、摂取の目安になってよいのだが。
今の時点では、何とも言えないが、多くとればよいというわけでもないので注意である。

2008/12/16 11:47-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
外来診察時、口頭で患者の氏名を確認したにもかかわらず患者の取り違えが起こった事例が、2006年1月から08年8月にかけて3件発生していたことが分かった。患者の取り違えを防ぐため、「診察券の提示や患者の家族により、本人であることを同定する」「患者に名乗ってもらう」などの方法を提案している。
口頭での名前確認は、薬局でも行われていることである。薬局の場合、名前が違えば別人の薬が紹介されることになるので、「こんな薬初めてなんだけど…」などと言われ、患者様に気付かされることもある。また、薬局では引き換え券などを用いて、プライバシーなどを守るシステムを導入するなど方法はさまざまである。口頭確認では不十分である事態がわかった今、各薬局で再度患者確認の方法に関し見直してみていただきたい。

イタリアで08年から経口中絶薬販売へ、バチカンは反発 
2008年12月16日 03:11-AFPBB News

[要訳&コメント]
イタリアで来年2月から経口中絶薬「RU486」を国内の病院で入手可能になるとの計画について、ローマ法王庁は14日、激しく批判した。この薬をめぐっては論争が続いている。この薬で妊娠7週まで堕胎が可能だとしている。イタリアでは1978年に中絶が合法化されたが、中絶に強硬に反対するバチカンからの圧力で、医師らが「良心に基づいた忌避」を理由に人口中絶手術を拒否することができる。

中絶薬の販売、どう思われますか?中絶の話で思い出したのは、海外ドラマの『ボストンリーガル』での一話。レイプをされた少女が妊娠の可能性もあるとして中絶を希望したが、受け入れ病院が人工中絶手術を拒否したために手術を受けられず、レイプ犯との間に子供ができてしまった、という悲劇。この話の中でも、「人工中絶における胎児の権利」をテーマに熱い討論が繰り広げられた。結局、ドラマのエンディングでは、少女の権利が認められ、病院に対して損害賠償の支払いが言い渡された、というものだったと思う。キリスト教との場合は、絶対に中絶出来ない…など、宗教的なものも大きく、この点に関しては非常に難しい議論になるであろう。この議論の行方を見守っていきたいところだ。

富士フイルムなど3社、健康パワーを凝縮したサプリメント「オキシバリアi(アイ)」など発売
2008年12月16日-マイライフ手帳@ニュース (プレスリリース)

[要訳&コメント]
富士フイルムと東亜薬品、および日東メディックの3社は、長時間のパソコン作業やデスクワークの機会が多い人の健康をサポートするマルチサプリメントを、共同で開発。12/18に販売が開始されるとのこと。
「オキシバリアi(アイ)」の主要成分には、最近注目されている健康成分のカロテノイド「ルテイン*」と「アスタキサンチン*」を配合。この2種類の成分の量を変えて、2種類の薬が販売される。この他にもビタミンC、ビタミンE、ビタミンB2、亜鉛、銅など、互いの働きが長持ちするようネットワークで助け合う有用成分をバランスよく配合しているという。
[小売価格]
オキシバリアi(アイ): 2800円 ※上記写真はオキシバリアi(アイ)のほう。
オキシバリアi(アイ)EX: 4800円
*「ルテイン」
ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれており、欧米ではアントシアニンを豊富に含むブルーベリーよりも盛んに研究が行われ、さまざまな研究成果が報告されている。
*「アスタキサンチン」
海に生息するヘマトコッカスなどの藻類から抽出され、コエンザイムQ10の1000倍(富士フイルム調べ)以上もの健康パワーを持つ話題の成分となっている。

今までに聞いたことのない成分を含むこの商品。効果のほどは?目に良いと言われているブルーベリーを愛用している人も多いので、ブルーベリー以上の効果という宣伝文句が入れば、飛びつく人もいるかもしれない。宣伝を見て購入しに来る人に、簡単に成分の説明をできるように、知識の補完になれば幸いです。
その他、日経トレンディネットnikkei BPnetなどでも紹介されている。
 
おまけ...医療訴訟と被害者遺族
 
自分勝手、クレーマー…医療事故被害者遺族をネットで中傷
2008年12月12日14時43分-読売新聞

[要訳&コメント]
医療ミスで患者を死亡させたとして医師が起訴された事件の遺族たちが、インターネット上で誹謗(ひぼう)中傷にさらされている。
割りばしがのどに刺さり死亡した保育園児杉野隼三ちゃん(当時4歳)の診察にミスがあったとして、耳鼻咽喉(いんこう)科医(40)が業務上過失致死罪に問われた裁判。2審・東京高裁の無罪判決に対し、東京高検が4日、上告断念を発表した直後から、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」やインターネット交流サイト「ミクシィ」内のブログには、隼三ちゃんの両親を非難する文章が次々と書き込まれた。奈良女子大の栗岡幹英教授(医療社会学)は「患者側がネット上で激しく中傷されることで、被害者が萎縮(いしゅく)する傾向がある」と分析する。
 
この医療訴訟に関しては、医療従事者だけでなく、世間では多くの人が注目していた最近の大きなニュースである。日本にいない私でさえも、ニュースなどで目にすることが多々あった。医療訴訟を起こすには、かなりの勇気が必要であったであろう。遺族を亡くした悲しみからの衝動だけで起こせるものではない。このように誹謗・中傷を書く人たちは、自分が被害者遺族の立場だったら...という視点で見られていないのかもしれない。特に産科などの場合、医療訴訟なども一つの要因となり医師の数が減少し、医師不足が深刻な問題となっているのも事実だ。やみくもに医療訴訟へ持ち込むのではなく、被害者遺族や一般の人たちも、そのような現状を十分に把握した上で訴訟などを考えるべきであるとは思うが、このような被害者遺族に対する、集中的な非難は、第三者が見ていてもとても辛いもの。
あなたが被害者の遺族だったら、本当に訴訟を起こさずに耐えることはできましたか?

2008/11/25

Saya's 薬学ニュース vol.15-個人に最適な投薬法へ日米連携/「新型インフル」流行で事業継続できる? /09年中間決算35%経常減益-大手製薬14社

個人に最適な投薬法へ日米連携
2008/11/12 18:43-キャリアブレイン
日米の研究機関でつくる「国際薬理遺伝学研究連合(GAP)」が、個人の体質の違いを遺伝子レベルで把握し、それぞれの特性に合った診断・治療・予防や薬剤の投与を可能にする「オーダーメード医療」の確立に向け、新たな共同研究に乗り出した。遺伝的素因により、様々な疾患(癌や喘息、うつ病等)の治療における有効性や副作用に大きな違いがあることがわかっており、その部分を明らかにすることで、個々の患者の体質に適合した最適な薬剤投与「オーダーメイド医療」の実現を目指している。

薬局で副作用の確認をすることは、薬剤師業務として義務であるが、副作用の発現には個人差はもちろんのこと、副作用の種類も多岐にわたりすべてを把握することはとても難しい。また、下手に副作用の可能性について伝えることで、患者に不安感を与えることもある。この不安感を与えずに、的確に患者の副作用症状を聞き出すということが、経験の薄い薬剤師達にとっては一つの課題であるろう。それを遺伝子レベルで把握していくことは、最適な薬の選択や副作用発現の回避など、現場にとって大いに助かる内容である。

「新型インフル」流行で事業継続できる?
2008/11/18 13:27   キャリアブレイン

[要訳&コメント]
「鳥から人への感染は続いており、いつ(人から人へ感染する)新型インフルエンザが発生してもおかしくない状況」である中、いざ感染が発生した場合の企業の対応についての本が出版された。
「職場の感染予防策では、個人と組織の行動変容が重要」として、▽感染者に接しない▽「せきエチケット」を徹底する▽流行時には人込みにいかない▽顔をできるだけ触らない▽アルコール度数60%以上の速乾性手指消毒剤などで頻繁に手を洗う―などを普及させることを優先事項として挙げた。

医療機関ではどうだろう?医療従事者は職場での感染リスクが高いが、感染が発生してしまった場合、医療機関を閉鎖するわけにはいかない。他の企業とはまた違い、より一層その対処法について十分な知識が必要である。各医療機関ではどの程度まで話し合われており、従業員にその内容が伝わっているのだろうか。感染はいつ起きてもおかしくない状態である。多くの人を救う側である医療従事者が倒れてはいられない。今一度、インフルエンザに対する対応を、個人が、そして医療機関単位でも考えていってもらいたい。
参考記事:新型インフル流行時に医療現場を維持できるか

09年中間決算35%経常減益-大手製薬14社
2008/11/18 12:50-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
東証一部上場の製薬企業14社の2009年3月期中間決算(連結)の概況と通期見込みを発表し、売上高は14社で3兆4100億円(前年同期比4.7%増)だった一方、営業利益5417億円(同32.4%減)、経常利益5785億円(同35.0%減)、純利益3424億円(同38.2%減)と大幅減益となった。
海外企業の買収・子会社化に伴うインプロセスR&D費(仕掛研究開発費)や無形固定資産償却費の発生などによる販売管理費上昇が響いた。
14社の国内売上高は2兆619億円(同1.3%増)で、主力製品が伸張したものの、薬価改定の影響などにより増収幅は縮小した。海外売上高は1兆3480億円(同10.3%増)で、ベンチャー企業の買収や子会社化に伴う売り上げ増が大きく寄与。海外売上高比率は前年同期比で2.0ポイント増の39.5%となった。

おまけ…救急医療
患者受け入れ調整で「地域救急センター」設置へ―東京都
2008/11/16 19:32   キャリアブレイン

[要訳&コメント]
搬送患者受け入れの迅速化などを検討している東京都の「救急医療対策協議会」は、二次救急医療機関の機能と連携を強化するため、都内に12ある二次医療圏内にそれぞれ、患者の受け入れ調整などを行う「東京都地域救急センター(仮称)」を設置することなどを提案している。
基本的な取り組みとして、(1)救急患者の迅速な受け入れ(2)「トリアージ*」の実施(3)都民の理解と参画―の3つを挙げている。
(1)では、通常の対応で医療機関の選定が困難な場合、一時的に受け入れた救急医療機関が応急治療を行い、必要に応じて他の病院に転送する「一般受入・転送システム」導入の必要性を強調。
(2)では、救急医療における「トリアージ*」の必要性が指摘された。
(3)では、救急医療における医師など医療資源の不足から、「都民自らが『救急医療は重要な社会資源である』という認識を持ち、適切な受療行動を心がけることが重要」として、患者側の意識改革を提言。
*トリアージとは
一般に、災害時など多数の傷病者が一度に発生した際、搬送や治療の効率化のため、重症度に応じて治療の優先順位を決めること。

参考記事:「救急医療対策協議会報告について

医師不足などの問題で、救急患者の受け入れを拒否せざるをえない状況にある中、応急処置の場所を確保するというのは非常に有効なシステムであると考える。何よりも、搬送可能な病院を確保する救急救命士の負担が大きく軽減するのではないだろうか?薬とは関係ないが、興味深い記事だったので載せてみることにした。

2008/11/14

Saya's 薬学ニュース vol.9-米国、小児への治療薬処方が増加 糖尿病治療薬は4年で2倍に/ドリアンの皮から重金属排出薬開発に成功/パナソニック、医療現場のニーズに応えるヘルスケア向けTOUGHBOOK/それって病気?若者に流行の「プチうつ」

米国、小児への治療薬処方が増加 糖尿病治療薬は4年で2倍に
2008年11月04日 17:37-AFPBB News

[要訳&コメント]
米国では、慢性疾患にかかった小児における糖尿病治療薬の処方が2002-05年の間に倍増しているという。
5歳から19歳までの2型糖尿病患者に対する投薬治療では、上記の3年間の中で、特に女子が147%増と、男子の38.7%を大きく上回っている。その他ぜんそくや注意力欠如障害や多動性障害への処方も40%増となっており(高コレステロール治療も15%増)、これらの疾病では男子の患者が女子の3倍に上っている。
これらの要因として、「慢性疾患の危険因子の増加や小児への早期投薬治療に対する関心の高まりなどが挙げられる。

2008/11/06 08:15-マレーシアナビ - クアラルンプール,クアラルンプール,Malaysia

[要訳&コメント]
マレーシアでは、ドリアンの皮から抽出した成分で体内の重金属を取り除くことのできる薬の開発に成功した、と発表した。この薬は「ドリアンペクチン変化物質(MDRP)」と名づけられており、体内に蓄積した鉛・水銀・ヒ素などの重金属と結びついて排出を促す機能があるという。粉末状になっており、水やジュースと混ぜて摂取することができる。
環境汚染が進み、体内への重金属の蓄積は▽腎臓▽生殖器▽肝臓▽脳▽神経系——などの疾患の原因になっていると指摘。癌細胞の変異を防ぐ効果についても研究をつづけているとのこと。

果物の王様、ドリアン。くさくておいしい果物と言ったら誰もが思い浮かべる果物ではないだろうか?この薬は、自然由来ということがまた良い点である。体にも自然にもやさしい薬と言えるのではないだろうか。
この記事を読んでいてふと思い出した友達から聞いた話の中で、検診などでたまたま医師に診てもらった時に、高値の水銀が体内に蓄積されていたことが発覚した人がいる。放っておけば腎臓の機能に影響を及ぼすほどの状態で、すぐに除去処置を行い、なんとか今は普段の生活に戻っている。原因まで詳しく聞かなかったが、このように重金属の蓄積が進んでいる人も中にはいるのではいだろうか?重金属の除去には高い治療費がかかるらしく、家計にも負担がかかるので、このような治療法が見つかったことは喜ばしいことのように思う。同時に、検診でしっかり自分の体をチェックすることも重要であることを学んだ。

2008/11/06 18:28 -Enterprise Watch

[要訳&コメント]
医療現場特有の使用環境やニーズに対応できるよう、耐衝撃/耐落下設計とファンレス設計による水やホコリの侵入を防ぐ防塵/防滴性に加え、アルコールや次亜塩素酸などの薬品に対する耐性を備えるパソコンが2009年3月10日にパナソニックから新たに販売される予定だ。
以上の利点を考えると、病院での活用は有効であるが、個人的に、薬局にとってはさほど魅力的と言えるような製品ではない。ただし、今回記事として取り上げたのは、「薬剤のチェック」などにも活用されていることを知ったからである。以前からも、薬剤の投与ミスで医療訴訟などが起きたりと、入院患者への投薬ミスなどはすでに起きていることである。どんなに努力をしてもゼロにすることができない、このヒューマンエラーを減らす方法として、このような機械が取り入れられることは、有効な手段の一つではないかと思う。現に、以下の数字が表れているので示しておく。
「患者の手首に巻いたバーコードや、薬剤自体に取り付けたRFIDなどを読み取ることが可能で、これにより米国の検証では投薬ミスが30%減少したという。」
3月からの販売開始に伴い、いかに病院内で有効に活用されるかが見ものである。
 
おまけ…
MSNヘルスケアライブラリ
[要訳&コメント]
今若者に多い「プチうつ」。職場で嫌なことがあったり仕事で挫折したりすると、「うつなので、診断書を書いてください」とやって来るそうです。しかし、こういったタイプは落ち込みの原因もはっきりしており、
「葛藤回避型うつ病」「逃避型うつ病」と呼ばれるもので、抗うつ薬などは効果がありません。もし、何人もの医師を受診し、すべての医師に「あなたは病気ではありませんよ」と言われたら、それはうつ病ではありません。病気に逃げず、現実をしっかり受け止め、乗り越える強さを持ってください。
うつの原因として現在有力なのは、「セロトニン仮説」(脳内神経伝達物質であるセロトニンの減少)だといわれています。セロトニンの前駆体は、トリプトファンというアミノ酸です。トリプトファンの形で脳内に入り、それが変化してセロトニンになるため、ネットで高額で販売しているセロトニンそのものを服用しても、うつにはまったく有効ではありません。
トリプトファン自体は、体内で作れないので食物から摂取する必要があります。(肉類)また、青魚に含まれるEPAやDHAなどもうつに効果があるという説もあります。
*うつ病治療が長引く人に朗報
自立支援医療(精神通院医療)を利用することで、自己負担を1割に抑えられます。申請には保健所などで1年に1度更新申請を行っていただき、その際医師の診断書が必要になります。
 
〈抗うつ薬分類〉 ※抗うつ薬を詳しく知りたいという人のために載せておきます。
【三環系・四環系の抗うつ剤】
うつ病治療の古典的な抗うつ薬です。三環系・四環系の違いは、薬の分子構造の違いです。古典的な薬代がもっとも安く、1日3~4回服用しても100円/1日程度です(健康保険ではその3割負担)。飲み始めてから効果が表れるまでに三環系が2~3週間かかるのに対し、四環系は1~2週間程度で効果が出ます。
●副作用(最も多い):口の渇き、吐き気、眠気、便秘〈抗コリン作用によるもの〉
●主な商品名
トフラニール(三環系)・トリプタニール(三環系)・ルジオミール(四環系)・テトラミド(四環系)など
 
【SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)】
選択的セロトニン再取り込み阻害薬。セロトニンだけを選び、再取り込みを抑制する抗うつ薬の一種です。シナプスのセロトニンの再吸収に働きかけることで、うつ症状の改善を目指す薬です。古典的な抗うつ薬に比べ、副作用が少ないメリットがあります。薬代は1日3~4回の服用で500円/1日程度(健康保険ではその3割負担)。
●適応外使用:PTSD、月経前不快気分障害、摂食障害、全般性障害、社会恐怖、疼痛、疼痛性障害など神経症疾患 と広い分野で利用されている。
●副作用(三環系・四環系より少ない):口の渇き、吐き気、眠気、便秘
●離脱症状注意*(パキシル):減らすときは少しずつの減量が必要!
●主な商品名
パキシル・ジェイゾロフト・ルボックス など
*離脱症状:パキシルを急に中止したり減量することで起きる症状-めまい、ふらつき、嘔気・嘔吐、倦怠感、頭痛、不安定歩行、不眠、抑うつ感の増悪、焦燥など。
再度服用を開始することで、症状は軽減。
〈理論for Pharmacists〉SSRIは℃の薬剤も半減期が短く、特にパキシル(パロキセチン)のみが非線形の薬剤で、離脱症状(退薬症状)が現れやすい。高用量服用している患者さんほど、その症状は強く出ます。
【SNRI(Serotonin & Norepinephrine Reuptake Inhibitors)】
セロトニンとノルアドレナリン再取り込み阻害薬。SSRIと同じ世代の抗うつ薬です。興奮神経を刺激して、やる気や気分を向上させる効果を発揮します。薬代は、SSRIと同様、1日3~4回の服用で500円/1日程度(健康保険ではその3割負担)です。
●副作用(三環系・四環系より少ない。1~2週間で軽減):口の渇き、吐き気、眠気、便秘
●主な商品名
トレドミン など
※これらの抗うつ薬は、聞いてくるまで2週間程度かかることがありますので、根気強く飲み続けてください。また、自分はもう大丈夫、と思って服用を中止すると、再度うつ病の症状が強く出てくることがあります。抗うつ薬とうまく付き合っていくことが、うつ病治療には欠かせないのです。
たいてい、服用継続期間は症状が改善してから6か月前後です。初めてうつ病にかかったか、再発のものかどうかによって多少前後します。早めにやめてしまうと、50%の確率で再発が起こる可能性があります。

2008/11/06

Saya's 薬学ニュース vol.3-テオフィリン配合の鎮咳去痰薬「ミルコデ錠A」が発売開始/薬害で有名となった「サリドマイド」が販売再開/鎮痛薬の後発薬をめぐりアメリカで特許訴訟

一日遅れですが、OBAMAさんの当選演説を聞きなんだか心をつかまれたような気がしました。奥さんがバリバリ仕事のできる人であっても家庭を優先するという考え方も、自分的には惹かれる部分です。今のアメリカをどう変えられるのか。アメリカに住む気はありませんが、イラク情勢や北朝鮮問題など大きな変化は期待できなくても現状の改善程度は期待させていただきたいです。がんばれOBAMA!!
最近カナダの選挙が終わり、次にアメリカの選挙…とついつい住んでる地域周辺の話題に目を奪われていましたが、肝心の日本の政治はどうなってるのかしら?そっちにもみなさん(自分も含めて)注目してみましょう☆

佐藤製薬、厳しいせき・たん・ぜんそくの症状を改善する「ミルコデ錠A」
2008年10月21日-BPnet
佐藤製薬は2008年10月20日、つらいせき、たん、ぜんそくの症状を改善する鎮咳去痰薬「ミルコデ錠A」を発売した。収縮した気管支を広げて気道を確保し、痰を出しやすくする成分「テオフィリン」を300mg、「dl-メチルエフェドリン塩酸塩」を配合したせき止め薬。 ...

[要訳・コメント]
つらいせき、たん、ぜんそくの症状を改善するせき止め薬「ミルコデ錠A」が佐藤製薬から販売された。
製品名:ミルコデ錠A
成分名:テオフィリン、塩酸メチルエフェドリン、キキョウエキス、セネガエキス、カンゾウエキス等
分類:第1類医薬品の鎮咳去痰薬 ※
剤形:淡青色の糖衣錠
包装単位と金額(税込):24錠 1,029円/48錠 1,408円
【ミルコデ錠Aの特製】
気管支拡張作用のあるテオフィリンを1日量300mg(OTC医薬品最大量)含み、さらに痰をうすめて出しやすくする「キキョウ、カンゾウ、セネガ」の3種類の生薬を配合することで、痰のからみを取り除き、咳を鎮めます。1回3錠服用する「ミルコデ錠」から1回2錠服用で同等効果を示すように進化したものだ。
また、第1類医薬品はOTC医薬品の中でもより専門性が高く、適正使用のための薬剤師による情報提供が義務化されているため、他社と専門性において差別化図るようだ。

テオフィリンという成分は喘息治療の医療用医薬品として投与される薬であり、一般的な鎮咳去痰薬に比べると強い効果が表れるのが予想されます。医療用ではテオフィリンが通常成人1日量400mg投与される。しかし、小児の服用に関しては過量により吐き気やおう吐などの副作用が注意される成分であり、OTC医薬品とはいえども服用に注意してもらいたいものです。
※OTC医薬品分類一覧
・第1類医薬品:OTC医薬品としての使用経験が少ないものや副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。 ・第2類医薬品:副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。またこの中で、特に注意を要するものを指定第2類医薬品とする。
・第3類医薬品:副作用、相互作用などの項目で安全性上、多少注意を要するもの。

サリドマイドを治療薬承認 年内にも46年ぶり販売再開
2008年10月16日-asahi.com

[要訳・コメント]
服用した妊婦の子に重い障害を引き起こした薬「サリドマイド」の新しい可能性として、血液がんの一つであり「多発性骨髄腫」の治療薬として製造販売することを承認した。薬害を引き起こした薬が再販売されるのは極めて異例だが、販売条件として処方医師や患者の登録のほか、妊婦の誤用を防ぐための十分な説明が挙げられている。

「薬害」という言葉を聞いたら誰もが思い浮かべることができるほど有名薬「サリドマイド」。販売を再開させるのでは、という話は前から耳にしていたけれど、ついに今回正式に承認されることとなった。治療困難な疾患の治療に有効であるという事実はとても喜ばしいことであるが、二度とあのような悲惨な事態が1件でも発生しないよう事前の整備を万全にしてもらいたいと願う。

バーとエンド、鎮痛薬の後発薬をめぐり特許訴訟を開始
2008/10/22-IP NEXT
ニュース後発医薬品の米バー・ファーマシューティカルズ(Barr Pharmaceuticals)は、子会社のバー・ラボラトリーズ(Barr Laboratories)が、エンド・ファーマシューティカルズ(Endo Pharmaceuticals)の鎮痛薬「Opana ER 」(一般名:塩酸オキシモルホン)持続放出 ...

[要訳・コメント]
後発医薬品の米バー・ファーマシューティカルズ(Barr Pharmaceuticals)は、エンド・ファーマシューティカルズ(Endo Pharmaceuticals)の鎮痛薬「Opana ER 」(一般名:塩酸オキシモルホン)の持続放出錠時関する特許の無効をFDAに主張したことで、エンド社は特許侵害でバー社を提訴した。

記事を検索していると、アメリカにおける訴訟関連記事を多数見かけます。
何故こんない訴訟が多いの?と知人に伺ったところ、アメリカにおける弁護士総数と日本におけるものとを比較すると、アメリカが圧倒的に多いそうです。人口を考えると当たり前ですが、アメリカの場合は仕事量に対して弁護士の数が余ってしまうため小さなことでも弁護します!といったように弁護士事務所側が宣伝をしているというのです。日本では、小さな用件で訴訟を起こせるほど弁護士は暇ではないので訴訟社会ではないのですね。訴訟には多大なお金と日数がかかるため、弁護士になる門を狭くしてその量自体を減らすようにしている日本のやり方は賢い!とその方はおっしゃっていました。弁護士になるのはどこの国も難しいのだ…と勘違いしていた私にとってはまた一つ勉強になった日でした。

See ya~