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2011/09/17

vol.125

<Today's news>
1. 放射性検査薬の投与量を全国調査へ- 放射線技師会
2. DPP-4阻害薬トラゼンタを発売- ベーリンガーとリリーが共同販促
3. 年内にも登場する新薬により3剤併用が標準に
4. 【登録販売者と薬剤師の連携を】JPEC/日薬が研修会‐「問題解決型」の顧客対応が重要
5. 9/15号 「たばこ、1箱1000円に」が過半数
6. 9/16号 「患者から1万円徴収」、受診時定額負担の代替案


放射性検査薬の投与量を全国調査へ- 放射線技師会
2011年09月15日 16:48 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
甲府市立甲府病院(山梨県甲府市)で行っていた腎臓の放射線検査で、日本核医学会が推奨する投与量を大きく上回る放射性の検査薬「テクネチウム」が投与されていた問題で、日本放射線技師会は放射線検査を実施している病院など全国の約1100施設を対象に、検査薬の実際の投与量をアンケート調査すると発表した。    

DPP-4阻害薬トラゼンタを発売- ベーリンガーとリリーが共同販促
 2011年09月15日 18:44 キャリアブレイン ※会員登録が必要です
[要訳]
トラゼンタは腎臓ではなく主に胆汁から排泄されるため、腎機能の程度に応じた用量調節を必要としないという。
既存のDPP-4阻害薬がほかの種類の糖尿病治療薬との併用が可能なのに対し、トラゼンタは単独療法でのみ承認されている。通常、5mgを1日1回経口投与する。
主な副作用は、便秘(発現率1.9%)、鼓腸(1.5%)、腹部膨満(1.0%)など。また、重大な副作用として低血糖症(0.7%)が報告されている。

*comment*
DPP-4阻害薬の処方数は増えているため、腎臓の負担をかけない薬として注目されそうだが、併用できない点で単剤でどこまで血糖コントロールができるかがキーポイントになりそうである。

年内にも登場する新薬により3剤併用が標準に
2011. 9. 15 日経MD ※会員登録が必要です

[要訳]
田辺三菱製薬は今年1月、国内初のプロテアーゼ阻害薬であるテラプレビルの製造販売承認を厚労省に申請した。
「3剤併用(ペグインターフェロン(IFN)とリバビリンとテラプレビルの)した症例の約90%で、治療開始から4週までにHCV-RNAが陰性化していた。従来の治療と比べ、より早い時期から効果がある印象だ」とのこと。
副作用として貧血と皮疹が問題視されている。「頻回に血液検査を行い、貧血兆候が認められた際には早期にリバビリンを減量するなど、安全に治療を継続できるよう努めた」。「皮疹には抗ヒスタミン薬や外用ステロイドで対処する。皮膚科との連携も重要だ」。

*comment*
C型肝炎治療の新たな方法に、今まで薬物では対応できなかった型の人たちにも明るい道が提供されるのか?新薬やインターフェロンなどは高価でもあるため、患者に負担は強いられるだろう。B型肝炎のインターフェロン療法が保険適応になるなどの記事も出てきている。C型肝炎患者のどこまで補償が適用されるのか、今後見守っていきたい。


【登録販売者と薬剤師の連携を】JPEC/日薬が研修会‐「問題解決型」の顧客対応が重要
2011年9月16日 (金) 薬事日報

[要訳]
日本薬剤師研修センター(JPEC)と日本薬剤師会は都内で、「登録販売者のための一般用医薬品基礎知識研修会~薬局店頭で適切な情報を提供するために~」を開いた。研修会では、登録販売者と薬剤師が連携し、お互いを高め合う関係を構築していくことの重要性が示されたほか、登録販売者も患者・消費者の問題を解決する役割を担うべきことが指摘された。
登録販売者の役割に関して、「単に指名商品を販売するだけではプロの仕事とは言えない」と指摘。医薬品などを販売することが最終目的ではなく、消費者が抱えている問題の解決に向けて、情報を収集し、状況を見極めて、消費者にとって適切な製品を選択し、適切な情報提供を行う必要があるとした。

*comment*
現場にいたとき、正直登録販売者のレベルの格差にとまどう部分はあった。試験に受かっても患者様に提供できるほどの知識は正直備わっていない。どんな些細な質問でも、薬剤師がいればすべて薬剤師に託すといった行動もよく見られた。また、多くのケースで登録販売者が他の業務に追われ、医薬品販売業務にかかわることのできない現状も見受けられた。これではいつまでたっても登録販売者は成長しないし、会社の発展にもつながらない。薬剤師と協力をして店舗単位やグループ単位で高めていく必要性は十分にあるように思う。


9/15号 「たばこ、1箱1000円に」が過半数
2011年09月15日 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
小宮山厚労相が就任早々、たばこ税を引き上げ、1箱700円程度にしてはどうか、と発言し、波紋を広げているのを受け、m3.com意識調査で、「たばこ増税、賛成?反対?」をお聞きしました。
たばこは現在、1箱約400円。「いくらにすべきか」を聞いたところ、最も多かった回答が、「1000円」でした(Q1、詳細な結果はこちら)。医師会員では過半数を超え、57%、医師以外の会員でも47%。次いで多かったのが、「800円以上」あるいは「現在のまま(約400円)」。今の喫煙状況は、本数にかかわらず、「日常的に吸う」の回答は、医師会員の11%、医師以外の会員の17%(Q2)。Q1でたばこ1箱の値段を「現在のまま(約400円)」と回答者数(医師会員10%、医師以外の会員15%)とほぼ一致する数字です。

*comment*
たばこに関しては、禁煙を押している医療者が多いようである。1箱1000円という値も、禁煙者ならではの回答。どうせ自分は買わないからいくら高くてもいいという風にも取れる。「現在のまま」の回答が喫煙者の割合と同じであるのも納得である。果たしていくらになるのだろうか??


9/16号 「患者から1万円徴収」、受診時定額負担の代替案
2011年09月16日 m3.com ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
 「受診時定額負担に代えて、病院と診療所の役割分担などを考慮して、例えば、大病院での外来受診時のみ定額負担を求めることをどう考えるか。受診時定額負担100円と同規模の財源を確保するには、大病院の初診1回につき、7000円から1万円程度の追加負担をお願いすることになる」紹介状のない患者さんの「大病院集中」を是正する効果を期待したものと思われます。

「7000円から1万円の追加負担」の試算は次のようなものです。
・ 2009年4月から2010年3月までの医科、歯科の外来の年間受診延日数:20.6億日(うち初診は、3.5億日)
・ 大病院(200床)以上の初診の年間受診延日数:約0.3億日(再診は2.4億日)
・ 100円×20.6億日÷0.3億日=約7000円
・ 紹介状なしの患者からのみ徴収する場合は、1万円程度(地域医療支援病院の外来では約7割、特定機能病院の外来では約5、6割)。

*comment*
受診時定額負担の新たな考え方の一つとして紹介。受診時1回100円に比べて、大学病院初診7000円~1万円というのは大きな差。確かに紹介状のない患者さんの大学病院への集中受診は、本当に必要な人への医療の提供が遅れることにもつながり改善すべき問題ではあるが、それをお金で解決するのが唯一の手なのだろうか。効果がなくはないと思うが。


2011年9月16日 橋本佳子(m3.com編集長) ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要訳]
「女性医師の就労環境に関する実態調査」によると、5年前に比べて院内保育施設の設置が進むなど、就労環境の改善が進むものの、いまだ女性医師は常勤医と非常勤医は半々であり、今後取り組むべき課題として、「複数主治医制」を挙げた院長が多いことが明らかになった。2006年度にも同様の調査を行っており、院内保育施設が「ある」と回答したのは、2006年度の56%から、89%(80大学中71大学)に増加した。以前は院内保育施設を看護師に限るケースも見られたが、現在は医師も利用可能な施設がほとんどであり、保育時間も延長した。
短時間勤務でも常勤医として認めるなど、多くの大学で「女性医師の就労継続支援を目的とした勤務制度」を持っており、育児だけでなく介護の場合にも利用できるほか、80%の大学では男性医師も利用可能になっている。また、短時間勤務制、産休・育休取得の可否や育児期間中の当直免除など、就労継続支援や過重勤務緩和に有効な対策を聞いたところ、多くの院長が「複数主治医制」に高い関心を示した。

*comment*
女性医師のキャリアを考えた「複数主治医性」。患者側としては、一人に医師に把握してもらうほうが何かと利便性があるが、現状を考えると取り入れる必要性も出てくるのではないだろうか。患者の状況にも合わせ、うまく連携が取れるのであれば「複数主治医性」もありなのでは?

2009/04/28

Saya's 薬学ニュース vol.90-ジルテック錠3日間の飲み忘れ分を一気に服用した患者/1回飲み切り型抗菌剤「ジスロマックSR」が発売/6月施行の改正薬事法で、薬局店頭が変わる/夜更かし幼児、遅れる発達

<Today's news>
1. ジルテック錠3日間の飲み忘れ分を一気に服用した患者
2. 1回飲み切り型抗菌剤「ジスロマックSR」が発売
3. 日薬が薬剤師の生涯学習の指標を公表
4. 6月施行の改正薬事法で、薬局店頭が変わる

おまけ. 夜更かし幼児、遅れる発達…就寝夜10時以降で急増

ジルテック錠3日間の飲み忘れ分を一気に服用した患者

2009. 4. 8-日経メディカルオンライン

[要約&コメント]
薬剤師が患者の服薬状況を確認したところ、最近3日間は服用していないことがわかり、必ず1日1回夕食後に服用するよう注意を促した。すると、患者は会計時にドリンク剤を購入しジルテック錠(一般名:セチリジン塩酸塩)を一度にまとめて3錠(3日分)を服用していたという。患者としては飲み忘れの分を解消しようとしたのである。

薬剤師の一般的な認識として、飲み忘れたからと言って忘れた分を一度に飲む、という事はもちろん常識ではない。が、患者にとっては薬剤師にとっての非常識が常識としてとらえられているので注意が必要である。この記事はその一つと言える。まさかしないだろうが…と思いつつも服用忘れ時の対応に関してはきちんと伝えておく必要がありそうである。
しかし、ピルの場合は忘れた分を思い出した時にまとめて飲むものであるため、薬によりもちろんその対処法が違う事も把握しておかなければならない。

1回飲み切り型抗菌剤「ジスロマックSR」が発売
2009. 4. 8-日経DI

[要約&コメント]
ファイザーは4月6日、アジスロマイシン水和物の新剤形である「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g」*を発売した。1回だけの飲み切りタイプ(7日間効果が続く)であるため、服薬コンプライアンスが向上し、薬剤耐性菌の増加への歯止めが期待される。
マイクロスフェアと呼ばれる、粒子径数μm程度のポリマー製微小球を用いることで腸での溶解や苦味減を実現させた。食後に服用すると食事の影響を受けやすく、最高血中濃度(Cmax)が上昇(約2.2倍)し、下痢などの副作用が起こりやすくなるため、空腹時(食間それぞれ2時間ずつ空ける)に服用する。
*ジスロマックSR成人用ドライシロップ
一般名:アジスロマイシン
用法・用量:2g(力価)を用時水で懸濁し、空腹時に1回経口投与する
薬価:1瓶当たり2103円。
参考:ファイザー新発売のご案内(PDF)

Saya's 薬学ニュース vol.81-ジスロマックSR:1回の服用で効果が7日間持続で紹介した製剤がとうとう販売された。効果が7日間も維持されることから、服用の仕方の指導と副作用面で注意が必要である。

日薬が薬剤師の生涯学習の指標を公表
2009. 4. 10-日経DI

[要約&コメント]
日本薬剤師会は「薬剤師に求められるプロフェッショナルスタンダード(PS)*」を作成し、4月7日に日薬の会員向けページに公表した。
*プロフェッショナルスタンダード(PS)
薬剤師が生涯学習によって達成すべき能力を具体的に列挙したもの。(1)ヒューマニズム(2)医薬品の適正使用(3)地域住民の健康増進(4)リスクマネジメント(5)法律制度の遵守──の5領域からなる。
生涯教育を始めたばかりの時は、受講項目数が多いので正直どれから学んでいいのか分からないことがある。(自分の場合は順番に見ていっている感じであるが。)ガイドラインのような形で、ある程度何を学べばどの程度の能力に到達するか、という指標があると勉強する側としてもやりやすいのではないだろうか。

6月施行の改正薬事法で、薬局店頭が変わる
~新資格登録販売者はショートタイプの白衣着用~
09年4月10日-日経ヘルス

[要約&コメント]
6月からスタートの改正薬事法により「登録販売者」が誕生するが、この資格者はショートタイプの白衣を着用し、薬剤師はロングタイプの白衣を着るとの新たな業界基準が日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)*により発表された。
その他、医薬品の陳列もリスク別にすることが定められるが、そのモデル店舗もドラッグストアショーで公開された。第1類医薬品は一般消費者の手の届かない鍵付きのケース等に入れ、空箱陳列にするといった対応がとられることになる。
*日本チェーンドラッグストア協会:http://www.jacds.gr.jp/

とうとう間近となった薬事法の改正。薬の販売が行えるという新たな資格保有者の誕生と、第一類の対面販売義務化により、薬剤師の役割はどのようになっていくのか。患者に薬剤師に相談して良かったと思われるか、なぜ薬剤師を通さないといけないのか、と不満を言われるのか。薬局によっても大きく差が出そうであるが、薬剤師の処方薬に限らないOTC医薬品等のさらなるカウンセリング力が試されそうである。

おまけ…子供の成長
夜更かし幼児、遅れる発達…就寝夜10時以降で急増
2009/04/03-ケアネット.com ※ケアネット.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
平日夜10時以降に寝る幼児は、発達が遅れたり、アンバランスになったりする危険性が高いことが、久留米大学の松石豊次郎教授(小児神経科)らの調査で分かった。子供の睡眠と行動との関係はこれまでも指摘されているが、幼児期の発達との関連が裏付けられたのは初めて。
調査によると、寝る時間が1時間遅くなるごとに、発達に問題のある幼児の割合が約3倍ずつ増えたとのこと。一方、10時前に寝る場合、寝る時刻と発達に関連は見られなかった。また、総睡眠時間や昼寝の回数などと、発達との相関は見られなかった。

寝る時間が遅くなることが原因であり、昼寝をたくさんとってそう睡眠時間をとったところで変わらない、というのは興味深い研究である。夜中12時近くまで起きている子供を見ると「大丈夫か?」と思っていたが…「寝る子は育つ」とは、よくいったものである。

2009/03/13

Saya's 薬学ニュース vol.82-「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは?/富山薬売り、高齢者も勉強/献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新/ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大

<Today's news>
1. 「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2. 富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
3. 献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新
4. ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大


「インターネットで買えないとイヤ」な薬、トップは「サプリメント」
2009/02/20 12:31 -CNET Japan

[要約&コメント]
2009年6月の改正薬事法施行にともない、一部を除く市販薬についてインターネットなどによる通信販売を禁止する省令に対し、一般の人がどのように考えているのか調査を行った。インターネットを利用して購入できなくなると最もイヤな医薬品を聞いたところ、「どれもイヤではない」が53.2%を占めたが、「サプリメント」が13.4%、「コンタクトレンズ」が11.1%と1割を超えた。
インターネットを利用した医薬品購入でメリットだと思う点を択一選択式で聞くと、35.9%が「時間を気にせず購入できる」と回答。次いで「人目を気にせずに商品を比較・検討できる」が18.2%、「宅配してくれる」が15.2%、「わからないことをネット検索しながら購入を検討できる」が12.3%と続いた。
コンビニでの販売に関しても、肯定の意見のほうが多かった。

想定していた風邪薬などの明記がないのに少し驚かされたが、この結果を見る限り思ったよりも一般の人たちの不便さは感じとれない。500名近くにしか聞いていない事もあるのだろう。ネット販売のメリットの一つとして、「分からないことをネット検索しながら購入検討できる」が挙げられていたのに少しショックであり、現実を突きつけられた感じであった。店頭でいかに薬剤師が活用されていないかがわかる。。。

富山薬売り、高齢者も勉強 改正薬事法、資格取得で 「スクランブル」
2009年2月19日-m3.com 提供:共同通信社 ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
高齢者の多い「越中富山の薬売り」として知られる薬配置販売業者は、経過措置として当面は登録販売者の資格は必要ないが、「消費者の信頼を得よう」と資格取得に懸命だ。昨年10月に合格発表があった富山県の第1回試験。受験者1104人のうち、配置販売業は460人。受験した同業者の半数が60-80代で、この年代の合格率は約4割と平均を約2割下回った。
「富山の置き薬」は300年以上の歴史。しかし薬剤販売の規制緩和に反対する全国薬害被害者団体連絡協議会は「スモンの原因となった整腸剤キノホルムは大衆薬だった。置き薬の被害もあったはず」と主張。配置販売業者も試験や資格できちんとした知識を持つべきだとして「経過措置」に反対してきた。

「富山の置き薬」は薬学の知識がある人であればだれもが聞いたことのある話だろう。300年の歴史があるために、この経過措置はとられたのであろう。そんな高齢者でも、信頼を勝ち得ようと必死に学んでいる姿は、薬を扱う者としてのプライドさえも見受けられる。このような倫理感も見習うべきであるように思う。

献血者数6年ぶりに増加 HIV陽性者は過去最多を更新 日赤調査の2008年間速報値
2009/02/16(月)-Care NET

[要約&コメント]
昨年1年間の献血者数は約507万7200人と前年を約13万7700人上回った。前年比増加は6年ぶり。献血者のうちHIV陽性者と判明は、10万人当たりの陽性者数は2.107人といずれも過去最多を更新。

10万人当たりの陽性者数2.107人を多くとるか少なくとるか。自分が陽性かもしれない、と思っている人ほど献血を恐れて受けていないのも事実。病院で輸血を利用している人の割合は、献血の量に比べていったいどのくらいなのだろうか?

ゾニサミド:少用量製剤でパーキンソン病にも適応を拡大
2009. 2. 13-日経DI

[要約]
パーキンソン病のうち、レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬*を使用しても十分に効果が得られなかった場合にゾニザミド*(商品名:トレリーフ錠25mg)が適応にあり、ゾニサミドを処方する際にはレボドパ含有製剤と併用することが定められている。
パーキンソン病治療には1日1回25mgで使用するのに対し、てんかん治療では「通常、成人は最初1日100~200mgを1~3回に分割経口投与する。以後1~2週ごとに増量して通常1日量200~400mgまで漸増し、1~3回に分割経口投与する」となっており、パーキンソン病とてんかんとでは用量が異なることに注意したい。

*おもな抗パーキンソン病薬
レボドパ含有製剤やドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬(アマンタジン塩酸塩)、MAO-B阻害薬(塩酸セレギリン)、抗コリン薬(塩酸トリヘキシフェニジルなど)、ノルアドレナリン補充薬(ドロキシドパ)、末梢COMT阻害薬(エンタカポン)等
*ゾニザミド
長い半減期(62時間)を持つ抗てんかん薬として、錠剤(商品名:エクセグラン錠100mgほか)と散剤(商品名:エクセグラン散20%ほか)が1989年6月から臨床使用されている。

2009/02/05

Saya's 薬学ニュース vol.74-米国の中高年25人中1人に重大な薬物相互作用リスク/シロスタゾールは血小板凝集阻害を増強?!/OTC医薬品流通変革と消費者の行動変化調査/薬学老舗4校の調整機構離脱/ニコチン蓄積の仕組み解明 禁煙用たばこも可能?

<Today's news>
1. 米国の中高年25人中1人に重大な薬物相互作用リスク
2. 冠動脈ステント留置術を受けた抗血小板薬抵抗性の患者でシロスタゾールは血小板凝集阻害を増強
3. OTC医薬品流通変革と消費者の行動変化についての調査結果を発表
4. 老舗4校の調整機構離脱に「モラル問われる」と批判

おまけ. ニコチン蓄積の仕組み解明 禁煙用たばこも可能?

米国の中高年25人中1人に重大な薬物相互作用リスク
2009. 1. 19-日経DI

[要約&コメント]
米国では、中高年者の9割が医薬品やサプリメントのいずれかを使用しており、重大な薬物相互作用のリスクが懸念される組み合わせが4%に見られることを示した。
調査対象2979人の中で91%は医薬品/サプリメント使用者、42%が1製品以上のOTC薬を、49%が1製品以上のサプリメントを使用していた。最も多く使用されていた処方薬またはOTC薬は、高脂血症治療薬、抗凝固薬を含む心血管疾患治療薬(アスピリン、ヒドロクロロチアジド、アトルバスタチン、リシノプリル、メトプロロール、シンバスタチン、アテノロール、アムロジピン、フロセミド、エゼチミブ、バルサルタン、ワルファリン、クロピドグレル)。重大な薬物相互作用が懸念される組み合わせの半数に、非処方薬が関わっていた。また、半数弱に抗凝固薬(ワルファリンなど)や抗血小板薬(アスピリン)が関与していた。
原題は「Use of Prescription and Over-the-counter Medications and Dietary Supplements Among Older Adults in the United States」

Saya's 薬学ニュース vol.59で高齢者は薬への感受性を受けやすいことから、高齢者に投与すべきでない薬について紹介したが、今回は相互作用に関する内容である。OTC医薬品やサプリメントの服用は、日本に比べて欧米のほうが多いように思う。セルフメディケーションが進んでいることもあるが、アメリカの場合は治療費や薬剤師の問題も絡んでいるだろう。日本でもOTC薬やサプリメントは少なからず利用者がいる限り、その点も含めた相互作用にはさらに注意を重ねていく必要がありそうである。

冠動脈ステント留置術を受けた抗血小板薬抵抗性の患者でシロスタゾールは血小板凝集阻害を増強
2009. 1. 19-日経DI

[要約]
冠動脈ステント留置術を受けたhigh post-treatment platelet reactivity (HPPR)症例に対して、標準的抗血小板療法(アスピリン+チエノピリジン系薬)にシロスタゾール*を追加した3剤療法の有効性が検討された。
アスピリンとチエノピリジン系薬の2剤による抗血小板療法(2剤療法)は、PCI施行例あるいは急性冠症候群の長期予後を改善することが知られている。一方、シロスタゾールは血小板と血管平滑筋細胞のPDE-3の選択的阻害により、細胞内のcAMP濃度を高める作用を持ち、待機的ステント留置術では、3剤療法(アスピリン+チエノピリジン系薬+シロスタゾール)は、2剤療法と比べてADP惹起血小板凝集が高く、新内膜過形成を抑制することが知られている。
研究結果から、「対象症例数は少ないが、冠動脈ステント留置術を受けたHPPR症例において、シロスタゾール追加は、クロピドグレル高維持量投与に比べてHPPRを抑制し、血小板凝集阻害を高めることが示された」との結論を導いている。
*シロスタゾール
商品名:プレタール(抗血栓薬)
副作用:頭痛,動悸,むかつき,軟便など

シード・プランニング、OTC医薬品流通変革と消費者の行動変化についての調査結果を発表
2009年01月19日-マイライフ手帳@ニュース (プレスリリース)

[要約&コメント]
今年6月からコンビニなどでも一部医薬品が買えるようになる薬事法の改正による消費者動向の変化と流通の変革について調査した。登録販売者がいればコンビニやスーパーで医薬品を購入する人は66%に達することがわかった。

年代別に比較すると肯定的見方が最も多かったのは40代で7割を超えた。一方、60代では4割が「そう思わない」と回答した。年代によって若干の差が見られる結果となった。また「夜間緊急時に医薬品を買いにいく店舗」として女性消費者の85%がコンビニをあげ、「他の買い物のついでに医薬品を買えたら便利な店舗」としては84%がスーパーと答えた。

今回の薬事法改正は、医薬品販売に多いな変化を与えることになりそうである。不景気により、医薬品購入事態は減るだろうが、利便性が増すことによりアクセスの量が増えるのでもしかしたら、OTC医薬品売上は上昇する可能性もある?かもしれない。しかし、無駄な医薬品使用が増えることは避けたいことである。その判断を、どこまで薬剤師・登録販売者がつけられるか、が今後求められてくるであろう。

老舗4校の調整機構離脱に「モラル問われる」と批判
2009年01月20日-薬事日報


[要約&コメント]

東京薬科大学、星薬科大学、昭和薬科大学、日本大学薬学部の老舗4校が、調整機構を介さず、独自に確保した実習先で実習を行う態度を鮮明にしたことについて、薬学教育協議会の望月正隆理事長(東京理科大学教授)は「モラルが問われる」と痛烈に批判。
各大学の調整機構に対する不満の最大は、調整機構を介した実習では、最後まで学生が具体的にどの薬局で実習をするかが分からない点にあるという。また、大学独自のカリキュラムを生かすため、やむを得ない措置だと説明する大学もあるが、そうした勝手な行為をした結果の実習で、どれほどよい実習が保障できるのだろうか」と疑問を呈した。

おまけ...たばこ

ニコチン蓄積の仕組み解明 禁煙用たばこも可能?
2009年1月20日-m3.com 提供:共同通信社

[要約&コメント]
ニコチンは導管を流れる水と一緒に根から葉に向けて移動。NtJATというタンパク質がニコチンを取り込み、葉の細胞内にある液胞という袋にため込んでいたことがわかった。この働きを邪魔すれば、ニコチンを含まない品種のタバコ(吸った気分はそのままに、ニコチン中毒からの脱却を助ける禁煙用たばこ)が開発できる可能性があるとのことである。

ニコチンが入っていなければイライラ感などは消えないだろうし、吸った感じは同じと言えるのかは疑問であるが、禁煙の推進に向けて大きな一歩であることは確かである。

2009/02/04

Saya's 薬学ニュース vol.73-青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効 /OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」/高血圧治療ガイドライン2009/風邪には良質な睡眠が一番の薬/冷え症の診かたと方剤の選び方

<Today's news>
1. 青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効
2. OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」
3. 高血圧治療ガイドライン2009を公表
4. 夜間の良質な睡眠が風邪をおとなしくさせる

おまけ. 冷え症の診かたと方剤の選び方(前編)

青少年の不安障害にSSRIと認知行動療法の併用が有効
2009. 1. 16-日経DI

[要約&コメント]
不安障害は青少年によく見られる精神疾患だ。(有病率は10~20%)この病気は患者の学校生活や家族関係を難しくする上に、成人後の不安障害や大うつ病のリスクを高める。小児期に有効な治療を行うことが重要と考えられるが、この病気に対する一般の認知度は低く、未治療となる患者も少なくない。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)のセルトラリン*と認知行動療法が、偽薬に比べて有効であることを明らかにした。また、これらを併用すると、治療に反応する患者の割合、症状改善レベルの両方がさらに向上することも分かった。
※原題・概要:「Cognitive Behavioral Therapy, Sertraline, or a Combination in Childhood Anxiety」
小中高生の教師たちは、現在の子どもたちに頭を抱えているということをよく耳にする。時代の変化もあるが、この疾患を抱えている子どもたちもいるのかもしれない。認知度が低いことから教師や親でさえも気づけずに、辛い思いをしている子どもたちもいるのかもしれない。先生たちにも是非このような知識を持ってもらいたい。
*セルトラリン(SSRIs)
商品名:ジェイゾロフト
薬効:うつ病・うつ状態の治療薬
副作用:,吐き気,ねむ気,口の渇き,めまい,頭痛,下痢

OTC医薬品販売に「異業種の参入は避けられない」
2009年01月19日-薬事日報

[要約&コメント]
「ドラッグストア業態10兆円産業への道」をテーマにした講演において、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の会長は、改正薬事法に伴う登録販売者制度の導入により、OTC医薬品の販売に異業種が参入してくるのは間違いないとの考えを示し、それに対応するために、専門性を打ち出し、長時間営業など地域に密着したドラッグストア作りを行っていくことの重要性を強調した。その一つの策として、ドラッグストアの長時間営業に踏み込むべき、と述べている。さらに、「薬剤師を置いて第1類薬を販売できる店舗を作り」も重要視している。第1類に分類される薬を拡大し、薬剤師による相談のもとで薬を手に入れられるように、薬剤師の職能も拡大していきたいとのことである。

医薬品の購入は、薬剤師をとの相談によって行われる、という認識の拡大は賛成である。薬剤師の意識改革にもつながるし、セルフメディケーション推進にもつながるからである。しかし、いまやコンビニエンスストアが24時間営業をしている時代に、それに対抗するためにドラッグストアも営業時間を延長する、というのは少しナンセンスにも感じた。もちろん、ドラッグストアが生き残っていくためには必要なのだろうが、登録販売者をコンビニやスーパーにも配置して長時間営業をしているのであれば、消費者にとってはそれで充分であるし、わざわざドラッグストアに店を開けて置いてほしいとは思わないのではないだろうか。第一類を販売する薬剤師を配置したドラッグストアの営業時間を拡大するのには、大いに賛成なのだが。それこそ人件費の無駄遣いにつながらないだろうか。

高血圧治療ガイドライン2009を公表 日本高血圧学会 メタボ・CKDなどの合併例に留意した降圧求める
2009年1月19日-m3.com 提供:Japan Medicine(じほう) ※m3.com閲覧には会員登録が必要です
[要約&コメント]
(5年ぶりの改訂の)ガイドラインでは全編を通じ、“24時間にわたる厳格な降圧”の重要性を強調。メタボリックシンドロームやCKD(慢性腎臓病)など他疾患を合併した症例には、留意して治療に当たることを求めた。夜間や早朝に血圧値が上昇する「仮面高血圧」の早期発見のためにも、家庭血圧値(診察室血圧より5mmHg程度低い)の測定を促している。
降圧目標(診察室血圧)
・若年者・中年者で、130/85mmHg未満
・糖尿病患者、CKD患者、心筋梗塞後患者では130/80mmHg未満
・脳血管障害患者では、140/90mmHg未満
・高齢者は140/90mmHg未満
治療の第一選択薬は、これまでのα遮断薬に代わってCa拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬の5種類となっている。糖尿病/メタボリックシンドローム合併高血圧については、Ca拮抗薬からARB/ACE阻害薬が第1選択薬に推奨されている。
併用療法については、「RA系阻害薬+Ca拮抗薬」「RA系阻害薬+利尿薬」「Ca拮抗薬+利尿薬」「Ca拮抗薬+β遮断薬」を推奨。「利尿薬+β遮断薬」は推奨から外れた。

高血圧の患者は、来局患者の大半を占めるため、医師の治療方針などを含めた意味で把握しておいたほうがよい内容だと思われるので紹介した。特に変更点などは要チェックである。

夜間の良質な睡眠が風邪をおとなしくさせる
2009年1月19日-m3.com 提供:WebMD ※m3.com閲覧には会員登録が必要です

[要約&コメント]
夜間の睡眠が7時間未満である者は、8時間以上の睡眠をとる者に比べて、風邪原因ウイルスへの曝露後に風邪をひく傾向が3倍高いことが、最新研究で示された。さらに、睡眠は量ではなく質が大切であるという。

風邪に効く薬はない…私もそう信じている。良質な睡眠・食事・適度な運動を行うことだけで、風邪に打ち勝つことはできる、という一部がエビデンスに基づいていることがわかりうれしい記事であった。風邪っぽいなと思ったら、薬にすぐに頼るのではなく栄養をしっかりとって早めに床に入る...まずはその努力をしてみましょう!

おまけ...冷え性と漢方
冷え症の診かたと方剤の選び方(前編)
2009. 1. 16-日経DI

[要約&コメント]
冷え症は西洋医学にはない概念ですが、漢方では立派な疾患として考えられています。冷え症には、以下のようなタイプに分類される。
(1)手足など末梢が冷えるタイプ(年齢に関係なく女性に多い)
(2)胃腸の働きの低下を伴い、全身が冷えるタイプ(やせ型で小食の人に多い)
(3)末梢のうち特に下肢が冷えるタイプ(高齢者に多く、やや男性が多い)
(4)むくみを伴って冷えるタイプ(若い女性に多く、ぽっちゃりした色白の人に多い)
それぞれの分類における症例を紹介し、適当な漢方薬を選択しているので、詳しい内容は記事をみていただきたい。以下の漢方薬が処方されていた。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう:ツムラTJ-38)
・人参湯(にんじんとう、ツムラTJ-32)
・真武湯(しんぶとう、ツムラTJ-30)

海外に住んでいて西洋人との感じることのひとつに、この「温度感覚」がある。周りが皆半そでで過ごしているのに、自分一人長そでだったり羽織るものを着ていることがよくある。自分が冷え症ということで差が大きく開いてしまっているのであろう。寒くないの?と聞いても「どこが?」といった感じの答え。完全に温度感覚機能が異なる人種なのだ、と思うようになった。西洋医学に冷え症が存在しないのもそれで納得である。鈍感というか、うらやましいというか…漢方に興味のある方はぜひ記事を見てください。

2009/01/30

Saya's 薬学ニュース vol.69-インフルエンザ予防接種妊婦もOK/不況により症状あっても受診「我慢」が6割近く/コンビニ、スーパーでの医薬品販売は人気になりそう?/医薬品販売制度改正後のルールづくりは?/ピンクリボンの認知度に大きな男女差

<Today's news>
1. インフルエンザワクチン 「妊婦さんもOK」 予防接種、医師に相談を
2. 症状あっても受診「我慢」が6割近く
3. コンビニ、スーパーで買うのは「頭痛薬」など
4. 医薬品販売制度改正で都道府県に協力要請-厚労省

おまけ. ピンクリボンの認知度に大きな男女差

インフルエンザワクチン 「妊婦さんもOK」 予防接種、医師に相談を
2009.1.7 08:29-産経新聞

[要約&コメント]
 妊婦がインフルエンザワクチンの接種を希望する場合は接種してよいという日本では初の公式見解が、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が作った「産婦人科診療ガイドライン産科編2008」(日本産科婦人科学会発行)に明記されている。インフルエンザは妊婦がかかると重症化しやすいとされており、予防の選択肢の一つとして期待が高まりそうだ。
妊婦には、「生ワクチン*」は原則として禁忌だが、「不活性化ワクチン*」は接種可能だ。

妊婦への予防接種は聞いたことがなかった。未だに医師の判断に任されてはいるが、質問があった時にある程度エビデンスを混ぜながら話せるので良い材料となった。完全に安心とは言えないので、状況を見つつになるであろう。
*生ワクチン
病原性を弱めたウイルスや細菌などをワクチンにしたもの
*不活化ワクチン
培養したウイルスや細菌などを精製してホルマリン処理などをして病原体を無毒化したもの

症状あっても受診「我慢」が6割近く
2009/01/19 21:22-キャリアブレイン

[要約&コメント]
景気の悪化が深刻になる中、今年は「我慢」して医療機関にかからない場合があると考える人の割合が全体の6割近くに上ることがわかった。どんなときに「我慢」するかとの問いには、「(重くない)風邪」と答えた人が約半数で、「歯痛」や「頭痛」など、多数の市販薬がある症状では、医療機関に行かずに済ませる傾向が強いことが分かった。

この結果は、個人的にうれしいものであった。不況は無駄なものを排除する性質がある。日本人は、何かあるとすぐに病院へ行く傾向があるように感じる。そのため、病院では軽症の患者であふれる事もある。風邪の場合、病院にいっても出されるのは薬だけ、ゆっくり休んでくださいの一言である。そのために病院で長い間待たされて、もらわなくてもいいような菌をもらう事もある。市販薬があるなかで、それらをうまく利用し、セルフメディケーションを心がけていただきたい。それでも良くならない場合は病院へ行き検査を受けるべきであるが…そこで薬剤師としてどの程度まで患者に情報提供ができるか。この点が求められてくるのではないだろうか。

コンビニ、スーパーで買うのは「頭痛薬」など
2009/01/19 21:30-キャリアブレイン

[要約&コメント]
今年6月の改正薬事法施行後、コンビニやスーパーなどで一般用医薬品(OTC)を購入したいとする人が66%に上ることがわかった。(夜間の緊急時には85%に上昇している。)購入する医薬品としては、頭痛薬などが挙げられた。年代別では、40歳代で肯定的な見方をする回答が最も多く7割を超えたが、60歳代では4割が「購入したいと思わない」と回答している。

コンビニでの医薬品購入が可能になれば、夜間急きょ薬が必要になった場合の不安はなくなるであろう。登録販売者がしっかりと応対する条件であれば問題ないし、利便性が向上することはうれしいことでもある。ただし、登録販売者がどのように顧客に関わっていくのか、その点が課題である。

医薬品販売制度改正で都道府県に協力要請-厚労省
2009/01/20 21:56-キャリアブレイン

[要約&コメント]
厚生労働省医薬食品局は、1月20日の「全国厚生労働関係部局長会議」で、今年6月の改正薬事法施行に伴う医薬品の購入者からの相談体制の整備などについて、都道府県の担当者に協力を求めた。医薬品についての情報提供や相談対応で薬局・薬店などが順守すべきルールを厚労省が明確にした後、各都道府県において現場指導を徹底するよう求めているほか、購入者からの通報や相談に対応する体制の整備なども必要としている。「ルールについては、法令や通知などで順次伝えていく」としている。

ちょうどコンビニでの販売の話をしたすぐ後に見つけた記事。私が気になった対応についてである。今の段階ではまだ“手探り段階”であることが見てとれる。薬剤師としても、登録販売者がどのようなルールの中で医薬品の販売を行っていくか知っている必要がある。厚労省の意向が発表されたら紹介していこうと思う。

おまけ...乳がん/ピンクリボン

ピンクリボンの認知度に大きな男女差
2009/01/19 21:38   キャリアブレイン

[要約&コメント]
ピンクリボン運動の内容を知っている女性の割合は72.5%(「詳しく知っている」15.4%、「何となく知っている」57.1%)なのに対し、男性では45.0%(「詳しく」6.8%、「何となく」38.2%)。また、乳がん検診の受診状況を女性に尋ねたところ、受診経験者が半数を下回ることも分かった。年齢別でみると、「30歳代」が62.4%で最多。以下は、「20歳代」58.0%、「40歳代」56.2%、「その他」31.0%と続いた。

ピンクリボン運動は、2000年から広がっているとはいっても、多くの人が知り始めたのはここ数年なのではないだろうか。「余命1か月の花嫁」が上映されてから、その反響は大きく多くの場でピンクリボン運動や乳がん検診などが盛んに叫ばれるようになった。個人的にも応援しており、健診の普及にはかかわっていきたいと考えているが、未だに健診を受けたことがないので、帰国したらぜひ挑戦したい内容である。

2009/01/25

Saya's 薬学ニュース vol.64-タミフル耐性インフルエンザの対策は「リスク分散」が基本/登録販売者試験で替え玉受験判明/ジェネリック薬業界は順調/女性向けの健康機器ブランドを発表

<Today's news>
1. 耐性ウイルスの出現は突然、対策はリスク分散が基本
2. 耐性ウイルスを意識した抗インフルエンザ薬治療を
3. 登録販売者試験で「替え玉受験」判明
4. 急成長のジェネリック薬業界、主要企業44社の売上は前年比14%の3480億円

おまけ. テルモ、女性向けの新しい健康機器ブランド

耐性ウイルスの出現は突然、対策はリスク分散が基本
2008. 3. 13-日経メディカル

[要約&コメント]
これまでタミフル耐性株はあまり伝播しないというのがWHOなどの見方だったが、ノルウェー(66%)やフランス(39%)などでの耐性出現率をみるとこういった認識を変えなければならないことに気付かされる。アマンタジン(シンメトレル)も同様に、耐性ができにくい薬と考えられていたが、事態は急変し高頻度で耐性が見られるようになったとのことだ。タミフル一辺倒という状況を見直すなどの、「リスクの分散化」が重要になるとのこと。

Saya's 薬学ニュース vol.60で耐性の広がりなどに関して記事を記載したが、事態は昔に比べて大きく変化していることを再認識させられる。耐性ができてしまった今、どのように耐性の増加を食い止められるか、など専門家の声が必要である。

耐性ウイルスを意識した抗インフルエンザ薬治療を
2008. 12. 17-日経メディカル

[要約]
耐性ウイルスの出現が騒がれている中で、治療指針では、A型、B型別に、ザナミビル(商品名;リレンザ)、タミフル、アマンタジン(商品名;シンメトレルなど)の3種類の抗インフルエンザ薬をどのように使っていくべきかが示されている。


登録販売者試験で「替え玉受験」判明
2009年01月14日-薬事日報

[要約&コメント]
奈良県では、2008年度第2回「一般用医薬品登録販売者試験」で、大阪府豊中市の配置販売業経営の男性(54歳)が、その息子(20歳)になりすまして受験していたことが判明したと発表した。男性の受験を無効とすると共に、替え玉受験については、有印私文書偽造および同行使の容疑で告発する予定だ。
類似記事:パーマかけ眼鏡外し…でも替え玉受験の父、息子になりきれず (m3.com)

登録販売者試験の替え玉受験。親が子供の資格のために、自分で勝手に行ったことだと語っていたが、果たしてこれが子供のためになる教育なのだろうか、と疑問に感じてしまう記事である。と同時に、もしこの替え玉が発覚せず、実際に免許を交付していたらどうなっていただろうか。全く知識のない登録販売者が薬剤師のいないドラッグストアなどにいる事態が発生することになる。倫理的に考えても誰のためにもならないのが現実である。

急成長のジェネリック薬業界、主要企業44社の売上は前年比14%の3480億円
2009/01/13 17:40-MarkeZine

[要約&コメント]
ここ数年急激に業績を伸ばしているジェネリック薬企業の現状と開発戦略について調査を行った。特に業績が急伸しているのは、病院での採用が増えている売上100億円以上の大手ジェネリック薬企業で、13社合計で5年間で68%という驚異的な伸びを示している。
類似記事:ジェネリック医薬品の売上高は前年より14%増(ケアネット.com)

後発品の使用に控え目になっている薬局に対し、ジェネリック薬企業では業績が伸びているのが明らかになった。国の後押しなどもあり、今後も成長を続けていく事が考えられるが、その分新薬企業の製薬会社がどのような状態なのか比較するものがあれば面白いと感じた。

テルモ、女性向けの新しい健康機器ブランド
2009/01/12-ケアネット.com

[要約&コメント]
テルモ株式会社は、女性向け商品の新ブランド「PREMIAGE」(プレミアージュ)を立ち上げた。「PREMIAGE」は「PREMIUM+AGE」の造語で、「これからの人生をより一層いきいきと」という願いを込めたとのこと。女性ホルモン(エストロゲン)の減少による体の様々な変化に着目し、女性の閉経前後(45~55歳)から急増する高血圧など生活習慣病予防につながる商品を展開していくという。

女性は妊娠や閉経などによりホルモンバランスが変わるために、様々な疾患に対し気をつけなければならない。更年期障害で悩んでいる人、これから妊娠をする人など、何かしらの不安を抱えている人は多いのではないだろうか。そんな女性の不安を少しでも取り除くことのできる製品が開発されるといいのだが。

2008/12/16

Saya's 薬学ニュース vol.30

<Today's news>
1. 治療抵抗性高血圧患者の心血管疾患リスク予測には24時間血圧測定が優れる
2. 米11月小売りチェーン売上高 1969年以降最大の落ち込み
3. 医薬品取り違え防止で通知―厚労省
4. 【第1回登録販売者試験】合格者は4万1189人‐四国ブロックは最低水準
おまけ. 「医療崩壊」をITが救う

治療抵抗性高血圧患者の心血管疾患リスク予測には24時間血圧測定が優れる
2008/12/04 -日本経済新聞

[要訳&コメント]
治療抵抗性(難治性)高血圧患者*の心血管障害リスクを予測するには、診察室(外来)で測定した血圧値よりも、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)による血圧値、特に夜間血圧値が優れていることが明らかにされた。その理由として、昼間(日中)よりも夜間の血圧が心血管の強い危険因子(リスクファクター)となることが挙げられている。
ただし、夜間高血圧の治療を行えば、昼間血圧を管理する従来の治療に比べて予後が向上するのかどうかは疑問」と述べており、「利便性の点で実用的ではないことが多い」という意見もある。
参考記事:同じ内容を翻訳している記事が赤ひげ.comからも紹介されている。(12/08)

診察室での測定は、確かに「白衣高血圧」となることもあり、普段の血圧とは変わってしまう事もある。時間をきめて自分で測定することは、患者本人が治療に対して前向きになっている証拠であり、薬服用による血圧の変動をみるためにもよい。特に難治性の場合は、心血管障害のリスクも高くなるということを十分に説明し、これを機に自主的に治療に参加させるよう血圧の自己測定のさらなる啓蒙を行ってもよいのではないだろうか。
*治療低抗性高血圧とは、標準的な薬物療法を行っても血圧が危険域から降下しないもののこと。利尿薬、ACE阻害薬およびCa(カルシウム)拮抗薬などの薬剤の併用が奏効することがあるという。

米11月小売りチェーン売上高 1969年以降最大の落ち込み
2008/12/04 -USFL.COM - New York,NY,USA

[要訳&コメント]
米国の国際ショッピングセンター協会(ICSC)が4日発表した11月の米主要小売りチェーン各社の既存店売上高は前年同月比2.7%減となり、調査を開始した1969年以降、最大の落ち込みとなった。
唯一好調だったのは小売り最大手ウォルマート・ストアーズで、売上高は3.0%増(前月2.5%増)。それ以外は全店減少。

ウォルマート・スターズだけが売上高の上昇。一体どのような戦略がこのような結果を産んでいるのだろうか。ドラッグストアは生活に必需な製品を販売しているため、この世界恐慌の中でも他の産業よりもがた落ちすることはないことが想像できる。しかし、ドラッグストアには、生活必需品の他にも生活に便利な雑貨なども並行して販売しているが、この不況の中で余計なものに手を出す人は少ない。いかにその部分を削って、生活必需品を他より安く提供して顧客数を獲得するか。この点が大手のチェーン店でなしえる業なのだろうか?

医薬品取り違え防止で通知―厚労省
2008/12/05 20:23-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
厚生労働省は、各都道府県知事などに対し、「医薬品の販売名の類似性等による医療事故防止対策の強化・徹底について」と題する通知を医政局長と医薬食品局長の連名で出した。
具体的には、
・各医療機関における採用医薬品の再確認
・医薬品の安全使用のための方策についての確認・検討
・処方せん等の記載及び疑義内容の確認の徹底
・オーダリングシステム等の病院情報システムにおける工夫
・医薬品の安全使用のために必要となる情報の収集       の5点を求めている。

<医薬品販売名類似品例>
・サクシゾンとサクシン注射液
・アマリールとアルマール
・タキソールとタキソテール
・ノルバスクとノルバデックス
・アロテックとアレロック
・ウテメリンとメテナリン      等

販売名類似品には、調剤エラーの点でも神経を使う部分である。他にも相互作用のチェックや計数確認など、注意を払わなければならない部分が多いが、医薬品名に関しては対応によって大きく改善ができるポイントでもある。そもそも、こんなことがなければエラーは発生しにくかったはずなのに…
一度決めた医薬品の名前を変更するというのは、企業にとっては(特に名付け親にとっては)非常に寂しいことであると思うが、本当に服用する患者さんのためを思うのであれば、調剤過誤に関しては、薬局の注意不足ということで片付けず、製薬企業の皆様にも是非積極的に協力していただきたい内容である。

【第1回登録販売者試験】合格者は4万1189人‐四国ブロックは最低水準
2008年12月05日-薬事日報

[要訳&コメント]
10月末までに、全国で実施された2008年度第1回登録販売者試験合格者は4万1190人となった。総受験者数は6万0271人で、合格率の全国平均は68・3%。
第1回登録販売者試験の都道府県別合格率では、母数に開きがあるものの、最も合格率の高かった神奈川県(84・5%)と、低かった愛媛県(36・9%)では、実に50ポイント近い格差が生じた。
参考記事:【第2回登録販売者試験・東京都】受験出願、前回上回る (第2回登録販売者試験の出願者数は5896人で、第1回目の5223人に比べ、673人増加した。)

薬剤師にとっては気になる「登録販売者」の話題。現時点ですでに4万人を超える登録販売者が誕生していることになる。第二回目の試験の出願者数も10%以上の割合で増えているため、今後もしばらくは増加が見られるであろう。
平成18年の時点では、薬剤師届け出を行った人数が約252,500人で、薬科大学の増加等から近い将来薬剤師過多になると言われている。登録販売者制度も動き出し、六年制卒業の薬剤師ももう目前である。一体薬剤師の将来はいかに?!薬剤師としての職能をどこに持っていくか。他国の薬剤師事情を見ていると、ヒントになることがたくさんある。そんな情報を紹介していくことになるので、見てみたいという人がいれば声をかけてください。
このブログでも紹介していきます。

おまけ... レセプトオンライン請求
「医療崩壊」をITが救う-電子カルテの活用法が鍵
2008/11/28-ITpro

[要訳&コメント]
医師偏在による地方の医師不足、経営不振による病院の閉院など、問題は山積みだ。「カルテ情報の電子化」「レセプトのオンライン化」といった医療機関のIT化は、こうした問題を解決する糸口となり得る。
電子カルテは、これまでの紙のカルテを電子的なシステムに置き換え、診療情報データをデータベースに記録する仕組みである。その普及は、診療の質を向上させたり、医療機関同士の連携を密にしたりといったメリットを生み出す。一般に、電子カルテ導入には三つのステップがある。(1)電子カルテを導入しデータを蓄積する、(2)蓄積したデータを活用する、(3)院内から院外へ連携を広げる、である。

<図●医療機関のIT化によって得られるメリット>
香川県では医療機関同士で電子カルテなどをやり取りし、地域ぐるみで患者をフォローしている(「かがわ遠隔医療ネットワーク(K-MIX)」)

昨日紹介した記事(Saya's 薬学ニュース vol.29)のおまけでも紹介した、レセプトオンライン請求に関する別の切り口での記事でったので紹介する。ここでは、ITの利用によりさらなる医療の質UPに貢献できる!という魅力を語っているが、昨日紹介した記事のような、「誰もがITを導入できるほどの予算と余力はない」という現状は見えていないように感じた。IT系情報誌ならではの偏った内容であることを忘れてはいけない。
ただし、ここに記載されていることは医療者としては魅力的なもので、医療機関同士の連携や助け合いといった部分ではぜひ取り組んでいきたい内容である。プライバシーの関係もあり、情報交換は非常に難しい課題ではあるが、このように患者へのメリットを伝えていくことで理解を得られるのではないだろうか。実際私が現在住んでいるカナダのアルバータ州では、州の保険システムを利用した医療機関同士での情報共有が定着している。市民に対するパンフレットもあり、システムの意義を考えると両社にとってWin Winの内容である。この点を考えると日本のシステムは少し遅れているように感じるが、これからでも導入の意義はあると考えている。

2008/11/17

Saya's 薬学ニュース vol.10-日本の用量では患者は救えない/こころとからだの相談室:医薬品の販売方法が変わるそうですが?/薬事法の規制緩和を目指す特区を提案-香川県NPO法人/Intel、在宅患者向け医療管理システム「Health Guide」を発表

日本の用量では患者は救えない
2008年11月7日-nikkei BPnet

[要訳&コメント]
日本と米国とでは用法・用量が大きく異なる例がある。特に重症の患者に対しては、米国流の大量投与が救命に必須となるケースは多い。「感染性心内膜炎*に対するペニシリンGの投与」例をあげて比較してみよう。
米:1日2000万単位を持続静注または4時間ごとに分割点滴静注
日:1回30万~60万単位を1日2~4回。「通常量より大量使用」が認められているが、用法が筋注のみで、点滴薬としての使用は承認されていない。
厚生労働省による承認段階では以上のように決められているが、実際のところこの用法・用量どおりに使用されていないとのこと。

日本の厚労省は、薬の承認に対し一般的に厳しいという見方がある。これは、害を最小限とし少ないながらも益を得ようという、とても日本人らしい考え方である。もちろん、欧米人と比較して体系も遺伝子も大きく異なることから、欧米のデータをそのまま使うことは出来ないというのは確かである。しかし、治療において一番大切なのは患者を良い方向へと導くこと。患者を助けたい、という思いと、規則を守らなければならない、という思いの板挟みになっているのは医師なのではないだろうか。そんな医師におんぶに抱っこにならないよう、薬に関しては的確なアドバイスを出せるように、日頃から文献などを読んだり、世界で行われている治療に関しても目を向ける必要があることを、この記事から学んだ気がした。

*感染性心内膜症とは?
感染性心内膜炎は、心臓の内側を覆う膜(心内膜)および心臓弁に生じる感染症。 症状が、他の感染症とあまり変わりがないため、診断が難しいとされている。
原因:細菌(または頻度は少ないが、真菌)が、血流中から侵入して心臓弁にとどまり、心内膜に感染することで炎症を起こす。通常正常な血液中に最近は認められないが、傷口などから侵入することもある。
症状:
・急性:38.9〜40℃の高熱、頻脈、疲労感など
・亜急性:疲労感、37.2〜38.3℃の軽度の熱、中等度の頻脈、体重減少、発汗、赤血球数の減少(貧血)など

こころとからだの相談室:医薬品の販売方法が変わるそうですが?
2008年11月10日-毎日新聞

[要訳&コメント]
Q:薬局で購入した薬のパッケージに、【第1類医薬品】という表示がありました。以前はなかったと思うのですが、どういう意味でしょうか?
A:平成20年4月よりリスク(副作用など)の程度に応じて3つのグループに分類されました。
新たな制度では、リスクが高い第1類医薬品は、必ず薬剤師が説明したうえで販売することになります。一方、リスクの比較的低い第2類医薬品・第3類医薬品については、薬剤師だけでなく、「登録販売者」という新たな専門家が適切な情報提供や相談対応をすることで、販売できるようになります(表)。
第1類医薬品は、これまで医師の処方せんに基づいて医療用医薬品として使われていた成分を含むものがほとんどです。効き目のよい分、副作用などにもより慎重に注意する必要があります。第1類医薬品は必ず薬剤師にご相談のうえ、ご購入ください。

薬事法の規制緩和を目指す特区を提案-香川県NPO法人
2008年11月14日-nikkei BPnet

[要訳&コメント]
現在の薬事法では、特定保健用食品(トクホ)を除いて、素材の機能性などを食品に表示することはできない。そのため、機能性食品を開発する多くの企業が、“薬事法の壁”に苦労している。トクホの許可取得などは、人での臨床試験なども含め億単位の資金が必要だからである。一方、薬事法で認められた成分以外にも、食品の中には機能性などにおいて明確なエビデンスを確立しているものもあるため、そういった製品に対し「機能性食品において配合素材の機能性やエビデンスなどの表示を許可する」構造改革特区の提案を内閣府に申請したという。

私がお世話になった研究室でも、化粧品などの開発に励んでおり、今回ハンドクリームの販売スタートした。この製品も、自分たちで人体実験をしたところ、あらゆる不都合点を改善したことから、効能効果をうたえるほどの製品であることが判明。しかし、トクホ申請するには莫大な費用と月日がかかることから、医薬部外品としての販売をかいしさせた。“薬剤師法の壁”は想像以上に大きいようだ。
そのようなケースを見ているからこそ、上記の申請に関しては賛成であるが、気をつけたいのは「効能効果や機能性」がやたらと表示されるようになると、消費者の混乱を招くということである。
その中で、薬剤師が表示されているエビデンスを正しく読み取り、患者さんに的確なアドバイスと適正な製品を選択して差し上げることにより、薬剤師の新しい役割が見出せるのではないだろうか。

おまけ…在宅医療に関して
Intel、在宅患者向け医療管理システム「Health Guide」を発表
2008年11月11日 08時10分-ITmedia

[要訳&コメント]
Intelは、医療機関が遠隔から慢性疾患を持つ患者や高齢者の健康状態を監視し、患者に病状説明やアドバイスを送信できるシステムの予備実験を開始する。
患者の血圧や心拍数のデータ管理、処方せんや医師の診察などを患者に知らせる通知機能、患者と医療機関との通信ツールを含むインタラクティブなツールを提供。医療機関は患者の症状を常に把握でき、患者は自宅にいながら症状について問い合わせることができる。

最近では「テレビ電話」の技術がかなり進化し、誰もが"無料"で使える時代となった。声だけでなく、顔を見ると妙に安心するもので、海外と日本とのやり取りにも関わらず、あたかも相手がすぐそばにいる感覚にさえ陥ってしまうから不思議である。これを医療に応用することで、在宅医療で「何かあったら…」と不安を抱えている患者の"安心"を得られるかもしれない。
これを薬学の背景で捉えたらどうだろう?薬の質問においても、「このOTC薬は飲んでも大丈夫?」という質問があった場合など、そのパッケージなどを視覚でとらえられる事などが可能だ。また、電話ではどうしても相手の顔が見えない分、誤解などを招くこともあるが、TVを通して薬剤師が笑顔で答えるだけでも、薬局での服薬指導と同等の効果を得られるのではないだろうか。

2008/11/07

Saya's 薬学ニュース vol.4〈増刊号〉-「脱処方せん」への道を/医療を語れるのは医師しかいない

読んでて面白い記事があったので追加で載せてみました。

「脱処方せん」への道を
2008/11/04 11:50-キャリアブレイン
そうです。薬の安全性に関する情報を提供することはもちろん、それだけではなく、患者さんの日ごろの心配事に耳を傾けたり、健康づくりのお手伝いをしたり、地域の薬局が果たす役割は幅広くあります...

[要訳&コメント]
この時期では、最近の薬学の新たな動向-登録販売者制度や後発医薬品における薬局や薬剤師の在り方などについてそれぞれの薬剤師の見解が話されており、中でも、これからの薬局のありかたとして「脱処方せん」のアイディアが書かれていました。この「脱処方せん」というアイディアは、私がオーストラリア・カナダと海外に住む機会が増えてから強く感じるようになったもので、他国の薬剤師の意義やあり方だと思っています。日本ではどうしても、薬局に行く場合の処方箋はいわば、薬局のゲートを通過するためのチケットのような役割として考えられがちです。しかし、海外ではそんな考えは一切なく、処方箋を持って薬局を訪れるほうが頻度的に少ない感じがします。ドラッグストアのように気軽に薬局に立ち寄り、薬剤師に相談をしてOTC薬を購入していく。そんな風景が当たり前なのです。身近な健康相談者としての薬剤師、そこにこそ薬剤師の役割を発揮させられるのではないか、と私は思っています。日本の制度的にOTC薬は比較的高く、国民皆保険で守られていることもあり、何か体に不都合が起きるとついつい安心のために医師に診てもらって「問題ない」と言われたい。ある意味それが日本人にとって薬になっているのかもしれませんね。
薬剤師として新たな役割を担えるよう、身近な相談相手となれるよう方法を探っていきたいです。

医療を語れるのは医師しかいない
2008/11/04 11:28-キャリアブレイン
「医療や社会保障に財源をもっと投入しなければ、日本の経済社会全体が回らなくなるのは明らか。そのためには、医師が医療の外にある他の社会システムの人々に対して共通言語で語り掛け、今の世界情勢における日本の位置、その中での医療が抱えている問題を共有できるようにしなければならない。医療を語れるのは医師しかいない」...

[要訳&コメント]
タイトルが気になって立ち寄ってみた記事。崩壊しつつある日本の医療制度に少しずつ変化が加えられ、当事者の国民は右往左往しているこの時に、今の情勢をしっかり把握して患者に対ししっかり説明できるのが医療者の役目である、と言われている気がした。身近な相談相手として、そして自分たちが担っている医療を正しく伝えるために私たちにとっては意義のある役割であると感じた。