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2009/01/30

Saya's 薬学ニュース vol.69-インフルエンザ予防接種妊婦もOK/不況により症状あっても受診「我慢」が6割近く/コンビニ、スーパーでの医薬品販売は人気になりそう?/医薬品販売制度改正後のルールづくりは?/ピンクリボンの認知度に大きな男女差

<Today's news>
1. インフルエンザワクチン 「妊婦さんもOK」 予防接種、医師に相談を
2. 症状あっても受診「我慢」が6割近く
3. コンビニ、スーパーで買うのは「頭痛薬」など
4. 医薬品販売制度改正で都道府県に協力要請-厚労省

おまけ. ピンクリボンの認知度に大きな男女差

インフルエンザワクチン 「妊婦さんもOK」 予防接種、医師に相談を
2009.1.7 08:29-産経新聞

[要約&コメント]
 妊婦がインフルエンザワクチンの接種を希望する場合は接種してよいという日本では初の公式見解が、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が作った「産婦人科診療ガイドライン産科編2008」(日本産科婦人科学会発行)に明記されている。インフルエンザは妊婦がかかると重症化しやすいとされており、予防の選択肢の一つとして期待が高まりそうだ。
妊婦には、「生ワクチン*」は原則として禁忌だが、「不活性化ワクチン*」は接種可能だ。

妊婦への予防接種は聞いたことがなかった。未だに医師の判断に任されてはいるが、質問があった時にある程度エビデンスを混ぜながら話せるので良い材料となった。完全に安心とは言えないので、状況を見つつになるであろう。
*生ワクチン
病原性を弱めたウイルスや細菌などをワクチンにしたもの
*不活化ワクチン
培養したウイルスや細菌などを精製してホルマリン処理などをして病原体を無毒化したもの

症状あっても受診「我慢」が6割近く
2009/01/19 21:22-キャリアブレイン

[要約&コメント]
景気の悪化が深刻になる中、今年は「我慢」して医療機関にかからない場合があると考える人の割合が全体の6割近くに上ることがわかった。どんなときに「我慢」するかとの問いには、「(重くない)風邪」と答えた人が約半数で、「歯痛」や「頭痛」など、多数の市販薬がある症状では、医療機関に行かずに済ませる傾向が強いことが分かった。

この結果は、個人的にうれしいものであった。不況は無駄なものを排除する性質がある。日本人は、何かあるとすぐに病院へ行く傾向があるように感じる。そのため、病院では軽症の患者であふれる事もある。風邪の場合、病院にいっても出されるのは薬だけ、ゆっくり休んでくださいの一言である。そのために病院で長い間待たされて、もらわなくてもいいような菌をもらう事もある。市販薬があるなかで、それらをうまく利用し、セルフメディケーションを心がけていただきたい。それでも良くならない場合は病院へ行き検査を受けるべきであるが…そこで薬剤師としてどの程度まで患者に情報提供ができるか。この点が求められてくるのではないだろうか。

コンビニ、スーパーで買うのは「頭痛薬」など
2009/01/19 21:30-キャリアブレイン

[要約&コメント]
今年6月の改正薬事法施行後、コンビニやスーパーなどで一般用医薬品(OTC)を購入したいとする人が66%に上ることがわかった。(夜間の緊急時には85%に上昇している。)購入する医薬品としては、頭痛薬などが挙げられた。年代別では、40歳代で肯定的な見方をする回答が最も多く7割を超えたが、60歳代では4割が「購入したいと思わない」と回答している。

コンビニでの医薬品購入が可能になれば、夜間急きょ薬が必要になった場合の不安はなくなるであろう。登録販売者がしっかりと応対する条件であれば問題ないし、利便性が向上することはうれしいことでもある。ただし、登録販売者がどのように顧客に関わっていくのか、その点が課題である。

医薬品販売制度改正で都道府県に協力要請-厚労省
2009/01/20 21:56-キャリアブレイン

[要約&コメント]
厚生労働省医薬食品局は、1月20日の「全国厚生労働関係部局長会議」で、今年6月の改正薬事法施行に伴う医薬品の購入者からの相談体制の整備などについて、都道府県の担当者に協力を求めた。医薬品についての情報提供や相談対応で薬局・薬店などが順守すべきルールを厚労省が明確にした後、各都道府県において現場指導を徹底するよう求めているほか、購入者からの通報や相談に対応する体制の整備なども必要としている。「ルールについては、法令や通知などで順次伝えていく」としている。

ちょうどコンビニでの販売の話をしたすぐ後に見つけた記事。私が気になった対応についてである。今の段階ではまだ“手探り段階”であることが見てとれる。薬剤師としても、登録販売者がどのようなルールの中で医薬品の販売を行っていくか知っている必要がある。厚労省の意向が発表されたら紹介していこうと思う。

おまけ...乳がん/ピンクリボン

ピンクリボンの認知度に大きな男女差
2009/01/19 21:38   キャリアブレイン

[要約&コメント]
ピンクリボン運動の内容を知っている女性の割合は72.5%(「詳しく知っている」15.4%、「何となく知っている」57.1%)なのに対し、男性では45.0%(「詳しく」6.8%、「何となく」38.2%)。また、乳がん検診の受診状況を女性に尋ねたところ、受診経験者が半数を下回ることも分かった。年齢別でみると、「30歳代」が62.4%で最多。以下は、「20歳代」58.0%、「40歳代」56.2%、「その他」31.0%と続いた。

ピンクリボン運動は、2000年から広がっているとはいっても、多くの人が知り始めたのはここ数年なのではないだろうか。「余命1か月の花嫁」が上映されてから、その反響は大きく多くの場でピンクリボン運動や乳がん検診などが盛んに叫ばれるようになった。個人的にも応援しており、健診の普及にはかかわっていきたいと考えているが、未だに健診を受けたことがないので、帰国したらぜひ挑戦したい内容である。

2008/12/23

Saya's 薬学ニュース vol.37-医療安全情報を何故受け取らない?/薬剤ミス・過誤・事故/高血圧治療の新薬/レセプトオンライン請求の義務化撤廃を求め初の提訴/うつ病の勉強しませんか?

<Today's news>
1. <医療安全情報>事故例集 受け取りは全国の病院の半数以下
2. 禁忌薬投与などで注意喚起‐薬剤関連事故の30件を分析 
3. 高血圧症治療薬「CS-866AZ」の製造承認申請を発表
4. 質問すると医師が不機嫌に

おまけ. オンライン請求の義務化撤回求め初の提訴へ、「うつ病の完全寛解を目指した薬物療法 Part.1」

<医療安全情報>事故例集 受け取りは全国の病院の半数以下
12月10日15時2分- 毎日新聞

[要訳&コメント]
医療事故や医療ミスの実例を紹介して再発防止に役立ててもらおうと、厚生労働省所管の財団法人・日本医療機能評価機構が無料配布している「医療安全情報」を、全国約9000病院の過半数が受け取ってないことが分かった。
同機構に集まる事故報告は年間1500件近くに上り、発生原因や当事者の勤務状態なども分析している。医療安全情報の内容について、病院から不満などは寄せられておらず、関心の低さが受け取らない主な理由とみられる。

医療事故や医療ミスは、過去の事例から反省して改善点を見つけていくことが最も重要なことであり、それを国が引き受けて行っているというのに、生かされていない現状があることを皆さんは知っていたでしょうか。もっと多くの人に知っていただきたいと思い、この記事を紹介しました。

禁忌薬投与などで注意喚起‐薬剤関連事故の30件を分析
2008年12月12日-薬事日報

[要訳&コメント]
日本医療機能評価機構は、7~9月に報告された医療事故情報の状況をまとめた報告書を公表した。個別テーマで、薬剤に関連した医療事故30件の分析を行った結果、注射器の取り違えや、禁忌薬の投与などが発生していることから、注意を喚起した。
薬剤に関連したヒヤリ・ハット事例の分析では、総発生数1560件のうち「薬剤量間違い」が287件と最も多く、次いで「速度間違い」215件、「薬剤間違い」150件が続く。禁忌薬に関した発生状況は総数57件で、内訳は「薬物過敏」が31件と最も多く、「配合」が18件と続く。

「薬剤間違い」よりも、「薬剤量間違い」のほうが2倍ほど多い。薬剤名の混同などもよく調剤ミスとして挙げられる項目だが、これだけでなく、量計算に関しても集中力を切らさずに行うことが重要であることが考えられる。
ここでひとつカナダの状況を挙げておく。カナダでは、計数調剤はテクニシャンがメインに行う事になっているが、日本のようにPTPシートでの提供より、ボトルから処方された数の薬(裸錠)を計量し、円筒のケースに入れて渡すのメインである。円筒ケースに入った薬を数える患者はまずいないようで、量に関するクレームはほとんどないという。日本では日常茶飯事のクレームが、ここカナダでは非常識のようなとられ方をされる。文化の差なのか、計数調剤の方法によるものなのか。興味深い内容だったので紹介してみることにした。

高血圧症治療薬「CS-866AZ」の製造承認申請を発表 
2008年12月12日 13時52分-NSJショートライブ

[要訳&コメント]
第一三共株式会社は11日、同社が高血圧治療薬として開発したアンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタンメドキソミル*と、カルシウム拮抗薬アゼルニジピン*の配合剤「CS-866AZ」の製造販売承認申請を行ったと発表した。
「CS-866AZ」は「オルメテック錠」と「カルブロック錠」の配合剤であるが、これまでの臨床試験成績から同2剤はそれぞれの単剤よりも良好な降圧作用を示すことが明らかとなっているという。
参考記事:高血圧治療薬CS-866AZを国内製造販売承認申請へ (ケアネット)

高血圧症治療薬の新薬が販売されそうです。オルメテックとカルブロックはおなじみの名前であるが、この配合剤はさらに効果が高いことで期待を寄せられている。副作用の軽減などの点は記載されていないことから、従来の副作用が臨床試験においても出ているということだろうか。
*オルメサルタンメドキソル
商品名:オルメテック
効能効果:アンジオテンシンⅡ受容体拮抗性の降圧剤
副作用:血清カリウムの上昇と異常な血圧低下によるふらつき,めまいなど
*アゼルニジピン
商品名:カルブロック
効能効果:持続性Ca拮抗剤系の降圧剤
副作用:頭痛,動悸,顔のほてり,ふらつき,めまいなど

質問すると医師が不機嫌に
2008年12月12日-毎日新聞

[要訳&コメント]
質問内容:閉経後汗が出て、頭痛、不眠、不安感もあり、婦人科で更年期と診断されてホルモン補充療法を始めました。エストロゲン剤を毎日1錠と黄体ホルモン剤2錠を月に14日間飲んでいますが、黄体ホルモン剤を飲むと頭痛や気分の落ち込みがあり、医師に半量でいいか尋ねると、急に不機嫌になって質問できない雰囲気です。疑問を持ったまま治療を続けたくはないのですが。(52歳、女性)

ホルモン補充療法では、子宮がある人の場合には子宮体がんのリスクを減らすため、黄体ホルモンを併用して生理のような出血を起こさせます。しかし、黄体ホルモンの作用で胃のむかつきやむくみ、気分の落ち込み、頭痛などの不快な反応が起こることも、この治療を始めたころにはきかれます。しかし、しばらく続けるうちにそうした反応は緩和されていく例が多いようです。最近では従来の半分の量のエストロゲンを用いる低用量のホルモン補充療法もすすめられており、その場合の黄体ホルモンの量についても話のできる詳しい医師に相談したいところです。

薬の服用において、医師や薬剤師との信頼関係を築くことはとても重要になってくる。不安を抱えたままでは、薬の心理面での効果が得られず、本来の薬の力を発揮されないのは愚か、薬の服用をやめてしまうことも考えられる。可能のであれば、もっと親身に考えてもらえる医師を新たに探されることをアドバイスしたいが、立地的な問題などからそれも難しいと考える患者が多いのが現状だ。副作用などに関しては、一度薬局の薬剤師に相談してみるのもよい。経験年数の短い薬剤師には難しい内容かもしれないが、詳しい薬剤師と話したい、と注文すれば親身に相談に乗ってくれる薬剤師がいるかもしれない。薬剤師達は、そういった悩みに自信を持ってこたえられるよう、しっかりと知識を蓄えておくことが大切なのではないだろうか。あなたはどんな方法で知識をアップデートしているでしょうか。

おまけ...レセプトオンライン請求

オンライン請求の義務化撤回求め初の提訴へ 
2008/12/11 20:43-キャリアブレイン

[要訳&コメント]
全国で初めてレセプトのオンライン請求義務化の撤回を求めて国を訴える原告団が、神奈川県保険医協会の会員を中心に結成される。12月26日に「レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟原告団」の結成総会を開き、来年1月に横浜地裁に提訴する。
義務化されれば、約12%の会員開業医が辞めるというアンケート結果もある。といったアンケート結果に基づき、高価な機器やソフトを導入するコストに見合ったインセンティブがないことや、紙の請求と比べて情報漏えいの被害が甚大になること、レセプトの審査基準が厳しくなることなどを反対理由として挙げている。
参考記事:60歳以上開業医の約3割が「辞める」-オンライン請求義務化(キャリアブレイン)

レセプトオンライン請求義務化に対し、今まではそれぞれの立場からの意見、という形でしか見えなかったが、とうとう提訴という形で動き始めている。Saya's 薬学ニュース vol.30、Saya's 薬学ニュース vol.29、Saya's 薬学ニュース vol.11、Saya's 薬学ニュース vol.5等でもレセプトオンライン請求に関する記事を紹介してきたが、オンラインシステムについていけない保険医達の定年制を進めたいという厚労省の思惑があるかもしれない、という内容には少し驚かされた。地域医療を支えているのは、年を老いていたとしても立派な医師たちである。医師不足の危機に面している中で、よくもそんな考えが働くものだ、と少しがっかりである。何故定年制を進めたいと考えているかに関しても勉強する必要があるが。。


おまけ...ビデオ講座紹介-ケアネット(※ケアネットにはメンバー登録が必要です)

「うつ病の完全寛解を目指した薬物療法 Part.1」 12月公開
うつ病の薬物治療の基本をビデオで優しく解説!
医師が講師として行っているので、内容も分かりやすく聞きやすいものだと思います。

*非常に貴重なコメントをいただきました。
とても勉強になる内容ですので、こちらもぜひご参照ください。
→匿名さんからのコメント